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みんなロクシンを知っている [現代音楽]

9月26日の「誰かロクシンを知らないか」http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/2005-09-26に始まり、散々に迷走を続けた挙げ句、「結局、この曲については本人はなにも語っていない」というオソロシイまでのアンチクライマックスで幕を閉じた当ブログのロクシン・シリーズ。一部業界関係者を中心の大受けだったようだけど、まーったく迷惑この上ない話でありました。

さて、本日はロクシンの最終回(たぶん)。カテゴリーも「売文稼業」から「現代音楽」に移っての堂々たる登場であります。えっへん。

昨日、午後5時から9時前まで、すみだトリフォニーホールで、クリスチャン・アルミンク指揮新日本フィルハーモニー交響楽団、栗友会合唱団によるロクシン作曲交響曲第1番「レクイエム」の練習を拝見してまいりました。本番は、本日11日夜7時15分、及び明日12日午後3時から、場所はすみだトリフォニーホールです。

で、現時点で言えることは、実際にライブで断片的ながら耳にすると、想像以上に引用部分がはっきりときこえる、ということですね。もう第1楽章なんてマーラーの9番まんまのフレーズが出てくるし。響き全体はベルクそのもの。案外ショスタコーヴィチという感じがしないのは、ショスタコーヴィチ自体が引用の固まりというところがあるからなんだろうなぁ。比喩の比喩は、単なる比喩にしか見えない、ということ。
演奏している団員さんによれば、「みんな、ここはあれだ、あそこはどれだと、おもしろがってます」とのことです。首席オーボエの古部さん曰く、「最初はコラージュみたいな曲に思えたけど、やっていくうちに味わいが出て来ました」。うううん、なかなか楽しみでしょ。

ひとつお伝えすること。当日プログラム解説には、無論、このブログで展開された七転八倒など書いているはずもなく、まるで最初からいろいろきちんと判っているかのように記してあります。当たり前です。ところで、本日と明日、アルミンク監督がプレコンサートトークをなさる予定なんですけど、どうやら、オーケストラに向かって最初に曲の説明をしたときの状況からすると、アルミンク監督は
「作曲者はこの作品を「グラーグ(ソ連の収容所)とナチの収容所の犠牲者の追憶に」捧げています。」
という、最初のロクシン騒動への情報提供者様がお教え下さった内容と同じ説を採っているようなのですね。中身はhttp://www.prima-news.ru/eng/news/news/2002/5/30/10573.html参照。
そこから先に起きたことは、正にこのブログのロクシン・シリーズですから、お暇な方はご覧下さい。

小生の曲目解説には本日アルミンク監督がプレコンサートトークで語る内容は、敢えて書いてありません。なぜならば、事実関係に納得できる裏が取れなかったから。それに、最終的には、ロクシンのご子息からの「少なくとも本人はなにも語っていない」という情報が決定的だったからです。
というわけで、曲目解説の記述はいい加減だ、とか、事実関係の確認をサボっている、と文句を言う人がいたら、どうかこのブログを紹介してあげてくださいな。事前の「お詫びと訂正」でありました。いやはや。プレコンサートトークは、開演の45分前から行われます。そちらも是非どうぞ。当日プログラムとの両方セットでひとつの解説、みたいなもんですから。

さあ、みんなでロクシンを聴きに錦糸町に行こう。マーラー後期作品やベルク、シュレーカーなんぞのファンならば、涙ちょちょぎれ、最後に豊嶋氏の独奏ヴァイオリンが虚空に消えたあと、しばらく身動きできないはずですよ。これホント。


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