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大阪あれこれ [音楽業界]

昨晩はサントリーでの大フィル東京公演、朝比奈時代は夏の暑い頃の文化会館で、思いっきり暑苦しい音楽だったけど、この数年は我らがえーちゃんの熱血パワーで旧正月明けをパーっと…と思いきや、随分と違った音楽でした。ながああああいマーラーの間、指揮者という商売はいろいろと大変だなぁ、とばかり考えてました。

さても、大フィル演奏会ロビーで出会った人と、ちょっと話題にしたこと。大阪府知事さんがこんなことしてくれちゃった。
http://www.sankei-kansai.com/2009/02/11/20090211-006268.html
音楽業界的に言えば、「大阪府知事が、中1の音楽教室の予算を全額カットした」わけです。殆ど話題になってませんね。関西方面の関係者の皆様はとっくにご存じでしょう。盛り上がったんでしょうか、先週くらいに。それとも、この知事さんの文化切り捨ての話は、もう大阪では話題にならないのか。こういう事業。
http://www.pref.osaka.jp/annai/yosan/cover/index.php?year=2009&acc=1&form=01&proc=4&ykst=1&bizcd=20090835&seq=1
この予算の中身はこれ。
http://www.pref.osaka.jp/annai/yosan/detail/index.php?year=2009&acc=1&form=01&proc=4&ykst=1&bizcd=20090835&seq=1&eda=00020001
上のウェブ記事の事態を受けて、慌ててこれらの復活を府知事さんが目論んでるからこのデータが出ている、ということなのかしら。時系列での流れが見えてないんで、全然判りません。誰かアホのあたしに教えて下さい。そもそも、サンケイ系のウェブ記事しかないのはどうしてなの?他のメディアは報道していないの?サンケイ系の誤報なの?

やっぱり気になるのは、「芸術団体出演料等 896000円*31回」の団体。どんな団体なのか?ギャラから眺めるに、フルオーケストラのわけないなぁ(アルバン・ベルクQだったら2人も来ないぞ!)。調べる方法はあるんだろうなぁ。それにしても会場費の1回28万円ってのは、府の直営間でタダにしろ、ってわけにはいかんのでしょうなぁ。毎度ながら、ホール代はたいへんだ。

で、話を戻せば、「…と言うことらしいんだけど、大フィルは大丈夫なの?」と事情通の方にロビーで尋ねたところ、「大フィルは府はやってないから大丈夫」とのことでありました。ああ良かった…とは言えないけどね。大阪府から音楽教室を切られた、若しくは切られそうになった、って団体の方、タレコミ情報あったら、宜しくお願いします。

大阪の関係者の皆様、もう、行政は毎年自動的に音教の予算を出してくれるところじゃありません。でも、とうとう知事さんが「どうやって子供を育てるのか、それに対して行政がどう携わるのかという次世代育成のプランが見えない」と、自分から問題設定をしてくれたのです。
じゃあ、プランを見せてやろーじゃないですか!
過去の1年を遙か東京湾岸から眺める限り、論者としての知事さんは「他人の意見は絶対に聞かず、自分の論だけを言いつのり、相手を疲弊させ、議論しても無駄と諦めさせる」という一番タチの悪いタイプのディベーターに見えます。でも、向こうから本気で議論してくれるなら、簡単に論破できる有能な論客など大阪ならいくらでもいらっしゃるでしょう。あの方とか、この方とか。
年度ごとにファンディングに行くときの民間企業の担当者と同じと思い、自分らの文化活動がどんな意義があるのかを、関心もなければ意欲もない相手に向けて説得する覚悟でのぞんで下さい。頑張れ!

さても、以上は全部前振り。

本日から書店に並んでおります『音楽の友』3月号から、この雑誌に少しでもジャーナリスティックな視点が欲しいとお考えの新編集長のプッシュで、「オントモ楽壇向上委員会」という不定期連載が始まりました。一般聴衆には殆ど関心のなさそうな、でも「音友」という雑誌に記事としてあげておきたい硬派なネタを取り上げ、いろいろ物を言いたそうな人を呼んできて鼎談する、ハード系の記事です。
「指定管理をどかーんとやりましょか」などと最初は話していたんだけど、いかな硬派とはいえ、いきなりそれじゃあこの雑誌の読者の皆様の関心には遠かろう、ってことで、まずは関西ネタになった。で、小生が東京代表として「大阪の民間ホールについて」だかいう題で、勝手なことを喋ってます。

大阪を論じて公共の議論は一切しない、民間のことだけを話題にする、という些か時流に反した内容であります。無論、意図的。府知事ネタは敢えてスルーを狙ってたんだけど、やっぱり関西の現場で苦労なさってる響先生が最後に爆発して下さって、結論では公共主催者について触れざるをえませんでした。いろいろ文句を言われるだろうけど、ま、皆様、お暇ならご覧になってください。「さらばフェスティバルホール」が裏テーマです。
記事の前半で影の主役になっている大阪朝日会館は、残念ながら写真が掲載出来ませんでした。ご関心の方は、こちらをご覧下さい。朝日関係のビル建築を一手に引き受ける竹中工務店のページです。
http://www.takenaka.co.jp/architects/architects8.html

なお、このシリーズ、小生がこの先も出しゃばるかどうかは、編集長のみぞ知る、です。なんにせよ、「音友」に硬派志向の編集長が来た、というだけでも嬉しいですねぇ。送られてきた今月号を眺めるに、30代くらいのライターさんも適材適所に起用してるし。「クラシックジャーナル」や「アントレ」みたいな蛸壺マニア雑誌にする訳にはいかぬ宿命を逆手に、頑張って欲しいもんです。

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