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明日「カサド展」CDコンサートやります [カサド・コンクール]

昨晩の本選出場者発表で、八王子の熱気も一息でしょうか。ソロのコンクールに慣れぬ身には、「ファイナリストが出たらもう試合はオシマイであとはジャンケンみたいなもの」って気がしてしまうんだけど、ホントのコンクール好きとすれば、これからが戦いなんでしょうねぇ。我がヴェトナムの戦友、辻本氏が残ってるのは嬉しいぞ。環境が環境なんで、挨拶も出来てないんだけどさ。もう3年前になるのか。オソロシヤ。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-12-22-1
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2007-08-25

そんなこんなで、4名の本選出演者がオケ合わせなどやってる今日明日はステージでのセッションもお休み(なんせファイナルはプロコフィエフの協奏交響曲とデュティーユの「遙かなる遠い世界」だけ、って東フィルさんもえーかげんな気合いじゃあやれぬ演目!)。審査員の先生達もヘバヘバでお休みが必要だもの。で、なにもない静かないちょうホールでの景気づけ、ってわけじゃないんだけど、明日の昼から「カサド展2009」会場でCDコンサートやります。以下、配布物の内容、まんま貼りつけます。お暇な方はどうぞ。無論、無料ですぅ。

※※※※

「カサド展2009」CDコンサート・プログラム2009年12月4日)

13:00~14:30 プログラム1「ヴィルトゥオーゾ:カサド」
◆ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調
◆チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲
◆レスピーギ:アダージョと変奏

 録音アーティストとして、カサドは決して恵まれた境遇にはありませんでした。戦後、アメリカのメイジャーオーケストラとの録音の予定もありましたが、諸般の事情で現実しなかったのは残念。もしも順調に計画が進んでいれば、1950年代のコロンビア・レコード全盛期に、カサドの演奏する協奏曲が次々と世界に向け発表されていた筈です。「カサド」の名声も今とは大きく異なっていたかもしれません。
 現在の私たちに遺されたカサドの大作録音は、ヨーロッパの小規模レーベルによって行われものがほとんどです。1950年代にヴィーンで行われたこの録音もPerlea指揮ウィーン・プロ・ムジカ管弦楽団とされますが、実態はこの頃にカラヤンと盛んに活動していたヴィーン交響楽団とも言われています。
 曲や演奏についてはなにも言うことはありません。なかでもドヴォルザークでは、しばしば耳にする力で押しまくる演奏とは対照的な、ノーブルな優しい歌に心惹かれることでしょう。カサド以外では聴くことができない音楽です。


14:45~15:15 「カサド展2009」ガイドツアー


15:30~17:00 プログラム2「作曲家カサド」
◆カサド:チェロ協奏曲ニ短調
◆ウェーバー=カサド:チェロ協奏曲ニ長調(クラリネット協奏曲第2番に拠る)
◆シューベルト=カサド:アルペッジョーネ・ソナタ
◆カサド:ギターのための「サルダナ」

 カサドの数多い創作の中で、チェロ愛好家として最も関心が高いのが「チェロ協奏曲」でしょう。作品の詳細は、壁面展示されたメンデルスゾーン夫人が1930年代初頭に書いたと思われる曲目解説をご覧下さい。2002年に世界初録音として発売されたマーティン・オステルタッグ独奏ウェルナー・シュティーフェル指揮バーデンバーデン・フィルハーモニーの演奏です。ちなみにこの作品の楽譜は現在でもユニヴェルサール社が貸譜として提供しており、演奏を前提とした専門家には入手可能です。
 続いては、カサドが1935年に編曲した、ウェーバーのクラリネット協奏曲第2番のチェロ協奏曲への編曲です。カサドは他にもヴィヴァルディのチェロ・ソナタ、モーツァルトのホルン協奏曲、チャイコフスキーの小品を纏めた作品など、新たな古典派・ロマン派「チェロ協奏曲」を20世紀に生み出しています。演奏はカサド協奏曲と同じメンバーです。
 そんな協奏曲編曲の中でも最も有名で、現在もときおりコンサートホールで再現されるのが、シューベルトのアルペッジョーネ・ソナタのオーケストラ編曲です。本日は1950年代にカサド自身が独奏しPerlea指揮ヴィーン・プロ・ムジカ管弦楽団の演奏でお楽しみ下さい。
 アンコールとして、「カサド展2009」前半に展示された楽譜の音を実際にお聴き下さい。20世紀最大のギター奏者、セゴヴィアによるカサドのギター小品です。


17:30~ 子供たちのためのガイドツアー

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田丸一男

初めまして、ブログにすみません。
大阪・毎日放送アナウンサーの田丸と申します。
趣味でチェロをはじめブログでもチェロに関連したイベントを追っています。
今回のカサドコンクールも土日にお世話になりました。

お願いはカサド展の会場の写真をブログに掲載することの許可を
頂けないかということです。

小澤事務局長からは渡辺さんの許可がないとと言われました。
連絡方法もわからずブログに書き込みました。
チェロとピアノを中心に写真を撮影しました。

私のブログに書き込んで下されば幸いです。

毎日放送 田丸一男
by 田丸一男 (2009-12-07 08:51) 

Yakupen

田丸様

ご連絡、有り難うございます。小澤事務局長、なんであたしに振ってくるのよ、って感じでありますが、振られた以上は知らんとも言えませんので。いやはや。

ええ、面倒なことを言い立てればキリがないのですが、会場内は原則写真撮影禁止でした。カサドの楽譜の著作権問題があるからです。ですから、小生から「良いですよ」という訳にはいかんのです。でもまあ、楽譜以外でしたら「知らなかったことにする」ということで。

なお、小生の個人アドレスは、プロフィルというところから辿れるようにしてあります。ま、また何かありましたら。

おっと、そちら様のブログに書き込んでくれ、とのことでありましたっけ。アホじゃ。

by Yakupen (2009-12-08 00:21) 

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