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判らないこと一覧 [閑話]

昨晩、「イギリスの政策的にはあり得ない連立政権で文化政策はどうなるのか」という「教えて下さい」を記したら、この忙しいのに次々と「教えて下さい」と叫びたいことが前頭葉を暴走し始め、こりゃマズイ、全部吐き出してしまうしかない、と思うに至った次第。以下は、まるで音楽ともアーツとも関係ない駄文です。そんな関心の方は、読んでも時間の無駄ですから、読まないよーに。

◆疑問その1
間接的とはいえいやしくも国民の清き一票によって選ばれた一国の最高意志決定者たる総理大臣が「こうする!」と明言したことは、それがどんなに非現実的で無茶であろうが、自分の意見や感情を捨て、必死に実現するのが高い給料を税金で貰ってるプロのテクノクラート公務員の職務なのではないのか?
総理が「やります」と言ったことが実現できないのは総理の責任ではなく、官僚の無能、若しくは意図的なサボタージュなのではないか?
旧政権の人質社員が溢れかえる大手メディアは仕方ないにせよ、なぜ誰も「総理の言ったことを実現しなかった」と外務省を非難せず、とっても頭の良い人まで含めて「できもしないことを言った」と総理を批判するのだろーか?筋違いも甚だしいとしか思えぬのだが。
今の輿論は、ろくでもないオーケストラと知らずにマーラーの8番を演奏しようとした外国人新首席指揮者が、団員が弾けないの無理だの言い立ててまともに練習も出来ないので演奏会中止と発表したら、マーラーの8番が聴けると信じ盛り上がっていた市民からはその決定を非難され、オケマンのお友達の新聞記者や評論家からは全て指揮者のせいにされ非難されてる、って風に見えるんですけどね。なんか、メディアの動きを含め、小沢ならぬ小澤事件を思い出させるなぁ。
今や国家の軍事行動でさえ民間警備会社が請け負う時代である。無能な日本国外務省を廃止し、その予算で外交専門の民間企業に委託することは出来ないのだろうか?

◆疑問その2
イラクでオスプレイ部隊の運用が始まった、というニュースを数年前に眺めて以来、運用の実態についての記事や情報がないか気にしているのに、まるで見たことがない。「上手くいっている」とか「運用の結果に満足している」とかいう軍首脳のコメントを散見するくらいである。
どんな使い方をして、どの程度の稼働率なのだろうか?軍事関係に詳しい方、教えて下さい。

◆疑問その3
冷戦終結、湾岸&イラク戦争、はたまたブッシュ政権以降のアメリカ合衆国の国家財政逼迫を受けて行われているアメリカの軍再編成で、海兵隊はどのような立場にあるのか?
米軍組織全体を本土に駐留する緊急展開部隊化する大きな流れは、要するに「米軍全体を海兵隊化する」ってことなわけだから、海兵隊の立場はどーなるんだろうか?
軍や合衆国政府内に海兵隊不要論、廃止論などは出ていないのだろうか?嘉手納への移転断固拒否、独自基地確保、という海兵隊側のかたくなな態度には、「最初の突撃部隊は第一騎兵師団に絶対に渡さない!」って意地の張り合いというか、機関銃抱えた既得権確保、って感じがしてならないのだが。

◆疑問その4
どうして「普天間施設の岩国への移転統合」という案を1度たりとも耳にしないのだろうか?
誰がどう考えても、岩国なら海に面してるのでオスプレイが練習中に何機落ちても大丈夫だし、滑走路は沖合に移転したんだから騒音問題も一応は決着してるんだろうし、オスプレイを乗っけて戦闘地域に運んでく陸揚艦(イオージマとかオキナワとかって、まだ現役なのかしら)は佐世保にいて、普天間に比べれば目と鼻の先なんだから、余程合理的であろう。ましてや世界にも珍しい海兵隊専用の巨大基地、誰がどう考えたって岩国移設統合が一番合理的に決まってるのに、なんで案さえ出ないのか?
安倍元そーり、まさかあなたが「日本国の独立!」などと叫んで筵旗立てて基地前で反対してるんじゃないでしょーね!

◆疑問その5
神奈川県や多摩県にお住まいの方々は、自分の頭の上に米軍機が当たり前のように飛んでいて、目の前に国際線だって離着陸出来るでっかい滑走路があるのに、飛行機に乗るためにはるばる関東平野の東側まで行かねばならない事実を、不思議に思っていないのだろうか?
あたしゃ本日は遙か鵠沼までミロQ見物に行くのだが、あの会場は上空をホーネットが飛び交って演奏中も平気で轟音が鳴り響く。音楽ファンよ、なぜ自分らの頭の上の空が治外法権であることを怒らないのだ!
019.JPG
追記:この空。鵠沼室内楽愛好会の会場上に広がる、夕方の湘南の空。この直ぐ北に厚木基地があり、南の横須賀には動く原子炉が浮かんでる。

以上、わからないことだらけ、でした。ああスッキリした。これでボルドー・コンクールの原稿に専念出来るぞ。

なお、別に本気で教えて貰おうとは思ってませんから、思わず燃え上がって書き込みをしたくなるようなコメントはしないでね。
なんせ、週末のソウル取材に向けていろんな人と連絡せねばならず、クライアント様からダメ出しがあって全面書き直しの原稿を含め作文作業が危機的状態のところに、土曜日に急なMIM取材が入ったり、ミロQが周囲でウロウロしてたりで、どんどん時間が潰れてってるんだから。ふうううう…

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北

場の空気も読まず書き込みます…でも、これってだれもがみんな、だれかに教えて欲しいことです。

「ご庶民の憧れと憎しみを一身に体現しているのは今なお田中角栄」
(だって吉田茂の演説なんて聞いたことないもん)
なんてエラソウに書いてみるとわかったような気になる…気もします。

なまなかなことでは倒れないから安心してなすりつけられる…安心は打算に裏打ちされてるわけでして…対象はまだいるのかどうか。だれかに押しつけるとぐるっと回って自分のところに帰ってくる、そんなニッポンに変わりつつあるのかも。でもそんなの知りたくも覚悟したくもないですよね(あ、燃え上がるかも)。


~~~~~~
余談ながらマリンコは生まれながらに疎外された組織である、という一面を中公新書「アメリカ海兵隊―非営利型組織の自己革新」で窺い知ることができます。一面を窺い知るだけですが。

…どうか燃え上がりませんように!
失礼しました。
by 北 (2010-06-01 23:21) 

Yakupen

北様

こんな訳の判らぬ作文にお付き合い下さり、有り難うございます。そうですか、やっぱりみんな不思議に思ってますか。ちょっと安心しました。いや、あたしの周辺では、特に疑問1などはみんな思ってるみたいなのに、メディアからはそういう声がまるで聞こえないので、なんかこの辺りは日本国ではないのかと心配になっていましたもので。

やっぱり海兵隊ってのはどこでも鬼っ子なんですね。思えば旧日本軍でも上海事変で先陣切って虹口の北辺りでドンパチやってたのは海軍陸戦隊だったわけですしねぇ。勉強になります。いじけた奴らに武器持たせてるのはコワイぞ。

by Yakupen (2010-06-02 01:27) 

アホストロ

とりあえず普天間については下記の3つの記事が私としては同感できるかなということで貼り付けます。

http://blog.tatsuru.com/2010/05/28_1008.php
http://blog.tatsuru.com/2010/06/01_1216.php

http://mainichi.jp/select/opinion/kaneko/news/20100527ddm003070112000c.html
(後段の「それにつけても、」以降が重要)

まあ、本当のことはわかりません。
結局のところは、我々下々のものにはわからん世界があるということですね。わかりたいなら、命がけで世界と渡り合う最前線に行きなさいということ。そういう世界に行かないなら、いつまでも「わからん」なんて幼稚なことを言わずに、自分なりに納得を見つけるしかない。

まあ、マスコミなんてなものは納得していたら商売にならないので、コメントの枝葉末節を揚げ足とって「わから〜ん!」「てえへんだ〜」と騒いで稼いでいるだけでしょう。

ところで、ネットで注目の「官房機密費」ですけど、まさかクラシック音楽関係者に流れてないですよね?オペラファンの官房長官もいたような気が・・・
by アホストロ (2010-06-02 07:07) 

Yakupen

アホストロ様

またまた、燃え上がっていろいろ言いたくなるような作文をご紹介下さり、有り難うございます。この方のブログ、読むと燃え上がっていろいろ言いたくなることが多いので出来るだけ眺めないようにしていたのですが。おおおお。

あたしもこの書き手さん(新書が売れることで稼げてるのだろうか?)同様の推察をするだけですけど、「抑止力」というのはどうも冷戦的な意味での核抑止ではないと思うんですよねぇ。
それに、核兵器管理の問題を冷静に考えていくと、所謂世間で信じられているような「秘密の核兵器貯蔵」というのがそれほど簡単に可能なのか、どうも良く分からない。
つまり、置いておくだけならば簡単だが、兵器というのは稼働できるようにしてなんぼであるわけで、その後ろには大きな兵站が存在している。小生のような音楽業界の裏方やバックステージを中心に眺めている人間には、軍隊も同じ辺りがイヤでも見えてしまい、第一線のM1A1戦車やらオスプレイやらB2やらよりも、それがどのように維持管理され、どんな風に運営されているかの方に関心がいってしまうわけで、そういう視点で見ると、この論者の方が仰ってるように「沖縄だか普天間だかに運用可能な戦術核が常備されていて、それが抑止力になっている」というのは、どうなんだろうなぁ、と思ってしまうわけです。
そりゃ、ある可能性は高いし、ってか、まあ誰だってあると思ってるわけだけど、核兵器管理というひじょーに面倒くさいお仕事がきちんと為されているような状況は、隠したくても隠せない筈。沢山の人々が関わりますからねぇ。

冷戦集結で明らかになったソ連の核兵器管理のずさんさ、なんてのもあるわけですが、今の米軍は何よりもコワイのは彼らの最大の敵であるテロリストに核を盗まれてそれを逆の意味での抑止力とされることでしょう。当然、対正規軍ではなく対テロリストのそれなりの管理をせねばならず、そのためには「核があるぞ」と宣言しないと難しいと思うんですよね。
沖縄に核を野積みで置いておけば、それこそ北朝鮮の正規軍の工作員が潜入して持ち出す、なんてことも可能でしょう。そういう訓練を受けたプロの兵隊さんが北朝鮮正規軍にはいっぱいいるわけですから。それだったら、少しでも遠くに置いておく方が良いわけで、沖縄に置く必要があるのかなぁ、って。あんなに海岸線が長く、東洋系がいっぱいいて潜入者が分かりずらいところに置くか、ってこと。

毎日の記事で問題なのは、この核貯蔵施設の話が冷戦真っ最中の話であること。ワルシャワ条約機構軍の陸戦部隊との戦力不均衡を補うために世界で一番沢山核兵器が配備されていた旧西ドイツのNATO正面から戦術核を撤去し、戦術核兵器の見直しが進んでいる現在、普天間や辺野古の核貯蔵施設も存在したところでそれほどアメリカの軍事戦略上意味があるとは思えない。

だから、今、急に議論されるようになった「抑止力」とは、明らかに冷戦時代とは違う意味になっている筈。何から何を「抑止」しているのか。ブッシュ政権以降の米軍の戦争は、「国家対国家」じゃなくて「国家対国家に悪意を持った個人」ですからね。どうもその部分をきちんと判って議論している人は、所謂識者や評論家という方にも、当然、そもそもが素人の新聞の論説委員さんなどにも、いると思えないのですわ。

ほーら、長いアホ話を書いちゃったじゃないかぁ。昼から週末のソウル取材の打ち合わせがあって出かけねばならぬというのにぃ。

官房機密費ですが、まあクラシック音楽関係者でいただけるとすれば、どうなんでしょうねぇ、宮内庁へ天皇家の方と合奏するお呼ばれなどをしたとき、当然ノーギャラですから、お車代を頂くときに使われてる、なんてくらいかしら。これも内閣官房じゃなくて、宮内庁経費かなぁ。官房機密費だって、流して意味のない相手には流すわけないでしょうし。特定スポンサーに結びついた批評家、というのはありますけどね。それこそネットで「どうしてこんな人が音楽評論家としてやっていけてるんだ」と疑問を呈されている方は、数多くのオペラ公演を主催する某大手メディア関係の上層部のお気に入りなのである、とかね。

ヤバイ話をさり気なく書いてしまったぁ。もうオシマイ。
by Yakupen (2010-06-02 10:53) 

Yakupen

追記

上のアホストロさんのコメントの対するアホなコメントで、書くかどうか迷ったけど,結局、書かなかった小生の個人的な意見を、やっぱり気持ち悪いから書いておきます。官房機密費のことじゃありません。

ええと、今、急に議論されている「抑止力」とは、「日本国が核兵器を持つことに対する抑止力」じゃないかと思うのですよ。北朝鮮よりも余程コワイ。そう考えると、いろいろと見えてくることもあるような。

以上、閑話、オシマイ。

by Yakupen (2010-06-02 11:08) 

アホストロ

あの〜、まことに失礼な憶測ではありますが、管理人さんは飛行機マニアとのことですが、もしかして軍事オタクも入ってますか〜?じゃあ、ここなんかどうでしょうか?

http://sorceress.raindrop.jp/blog/

もうご存じでしたか?お仕事、お手すきの時にどうぞ。

そういえばさっきの首相辞任演説ですけど、ほとんどの国民の「わけわからん」に答えていましたね。あれだけの演説をプロンプター、演題原稿無しでやってのけるなんて凄いですね!
  
by アホストロ (2010-06-02 11:15) 

Yakupen

アホストロ様

え、総理、辞任ですか。おお、過去の日本国で一番正直で頭が良い人は、やっぱりバカバカしくてこんな国の統治なんてやってられなかった、ということでしょうねえ。大統領なら最高だったのに。

小生は軍事オタクというか、ある事情でそういうことを知らねばならないことをしていたことがあった、ということです。実家の背景が、母方が職業軍人で横須賀生まれ、爺さんは海軍の情報将校で、ラバウルで軍事連絡の責任者もしていた人間です。戦後は自分らがいかに悪いことをしていたかを知っているだけに、キリスト教徒になり、一切世間から引退し、自分で学んだギリシャ語で聖書を読むだけの生活を続け、オリンピック前に死にました。あの爺さんからは小生は非常に大きな影響を受けていますね。軍隊とはどういうものであり、どんなに酷い組織であるか、何も語らなくても語ってくれていました。

ついでにいえば、嫁さんの系統は満州で地元民相手の中学校の校長をしていた人で、現地の人に人望があったから無事に引き上げられた家族です。要するに、小澤開作さんなんかみたいな人。

さて、これから将来の韓国文化省エリートになる留学生に会いにいかねばなりません。ではでは。

by Yakupen (2010-06-02 11:43) 

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