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巨大可燃ゴミ [マンハッタン無宿]

無事にマンハッタン厄偏庵に戻ってきました。クリスマス休暇が終わり、マーチン・ルーサー・キングJr.記念日までのシーズンオフなんで(例年この時期に全米室内楽協会が例会をやるのも、施設使用料が安い時期だからでしょう)、宿もヒマらしく、最上階近くのスイートにしてくれましたぁ。正直、佃厄偏庵の1階と2階を合わせたくらいありますから、NY近郊の方、マンハッタンから帰れなくなったらひとりやふたりなら泊まれますよ。だって、窓の向こうのトスカニーニ&ホロヴィッツ・マンションの上空は、なんともアヤシイ雲行きだもん。
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どうやらアメリカ中西部上空からカナダにかけて巨大な雪の湿舌のようなものが大暴れしているらしく(そのためなのか、大圏コースの遙か南、ヴァンクーバーとシアトルの間で北米に上陸し、スポーケーン、グレートフォールズ、ラピッドシティ、ミネアポリス北、オンタリオ州ロンドン上空と、まるでメルカトル図法世界地図で成田からNYCまで真っ直ぐ線を引いた上みたいな道を飛んできた)、小生らのANAがなんてことなくJFKに着陸した数時間後に、大雪を予想して空港は閉鎖。明日水曜日の午前中は市内対降雪戒厳状態です。「朝の出勤時間にちゃんと交通が確保できるか保証しません。除雪車のために路肩駐車は避けるように」とのお達しが出ています。
http://www.ny1.com/content/top_stories/131997/city-readies-for-another-snow-storm

どうやら小生らが到着した昼前から既に空港は戒厳体制に入っていたらしい。そんなことも知らぬわしらは、入国審査待の長い列を慰めるラジオが「デトロイトは雪で凄いことになってます」なんて放送してるのを他人事のように聞き流し、地下鉄A列車のハワードビーチ駅に行く空港トレインが全然動かないのにプンプンし(毎度ながら空港職員さんしか乗ってないこの列車、周囲が妙にノンビリしていたのは、今思えば、午後からの空港閉鎖で本数を間引きしているのは承知の空港スタッフだったからなんでしょう。エア・トレインの溜まりには列車が深夜のようにいっぱいいましたから)、地下鉄乗り継いで延々空港から2時間7ドル半でマンハッタン厄偏庵に到着した次第。

先月に来た時には、切り出されたクリスマスツリーが街角で飛ぶように売れている季節で、年に一度のマンハッタン中が杜の匂いに包まれる時だった。エピファニーも過ぎた今、そんな「インスタント森」たちは、路上のあちこちで巨大な可燃ゴミになってら。
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あと数時間もすると、うち捨てられて路上交通を邪魔する膨大なモミの木たちも、白く包まれるんだろう。宿のエレベーターで乗り合わせた顔見知りのお掃除オバサンは、ひとりじゃ持ちきれないほどのでっかいゴミ袋に、「メリークリスマス」と書かれた帽子やら飾りやらをゴッソリ引きずってる。「これ、みんなひとつの部屋から出たのよ」と呆れ顔。

出発前に佃厄偏庵の「謹賀新年」張り紙はちゃんと剥がしてきました。

用済みの 路傍の杜も 雪を待つ

追記
結局、大ストーム対策は結果的に空振りでした。こんなもの。
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年末の大雪無策で市民から大批判を浴びた市当局が些か勇み足をやらかした、って感じ。でも、これだけ晴れてるんで、しっかり寒い。

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