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異議あり [音楽業界]

こういう発表がありました。
http://www.ntj.jac.go.jp/assets/files/kikin/topics/pdf/20110729PD.pdf#zoom=94
日本版アーツカウンシルを目指すのでしょうが、ともかく、お読みになれば判る(ってか、やっぱ、良く判らぬ?)お仕事をする方の人事です。

で、非常に短絡的でアホな反応であると批判されることは百も承知で、敢えて記します。小生はこの人事、絶対反対です。音楽の方のことを言ってます。

理由は明快。前和男氏の能力がどうこうではありません。どんなに有能で、力があって、人脈があって、神が如き公正な判断力を持った方であれ、77歳の方がプログラムディレクターをするのは間違いです(N響の当日プログラムで柴田南雄氏と対談してた方、と言えば、どのくらいの世代の方かお判りでしょう)。いかなアーツオーガニゼーションであれ、プログラムディレクターが、現場で判断をし、異なった利害の関係者を説得し、場合によっては周囲からの轟々たる非難を浴びるのが仕事であれば、この歳の方にお任せするのは老人虐待以外のなにものでもありません。どんなに元気な方であれ、そんな激務をさせちゃいけんですよ。

アーツオーガニゼーションのプログラムディレクターは、本来、30代のバリバリ元気で殴られても死なないような奴がすべき仕事です。100歩譲って50代まで。それ以上の方は、ディレクターのやっちゃったことの責任を取るとか、謝罪が必要なときに代わって頭を下げに出て行くとか、そんなバックで支える仕事にまわるべきです。

だって、そうしないと、業界の人材が動きませんから。

それに、77歳の方では、普通に考えれば、既得権にがんじがらめになった状況の中でこれまでキャリアを重ねて来た筈。そのような方が、新しい芸術団体やら、全く知られていない実験的なアーツオーガニゼーションに、積極的に助成をしようと思うでしょうか。
まあ、もの凄くポジティヴに考えれば、そういう方だからこそ、既得権のある団体に向かって「もう君のとこにはあげる必要はないよね」と言えるのかもしれないけど…うううん、どーなのかしら。そのような意図を持った人事なら、異議は喜んで撤回します(N響には絶対に助成金を出さない、なんてまさかの思惑でもあるのなら、そんな決断を実行するためには最高の人材ではあるでしょうねぇ)。

もうひとつ。このリリースでは判らないのですけど、プログラムディレクターの職務には絶対に任期を定めるべきです。最高で5年、それ以上はやらない、という風にしないと、極めて風通しが悪くなる。5年くらいだったら、下にいる者たちも、助成を受ける側の人たちも「あと5シーズンであいつは辞めるんだから、それまで我慢しよう」と思える。

以上、全然中身を顧みずにしてる批判です。でも、本気の批判です。これじゃあ、困る。アーツマネージメントを学んでいる若い連中がやる気がなくなる。これでは良い才能がみんな海外に流失しますよ。

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