SSブログ

とーはくでごーるどべるく [Music in Museum]

上野の山に桜なんてまるっきり咲いてないけど、恒例となった(と、言ってもいいんでしょう)「東京のオペラの森」、通称「のもり」が始まりました。

税金が終わって、日本列島本州真ん中辺りの太平洋岸の乾いた空気に花粉だけじゃなくて水蒸気もそこそこに戻り始める頃、梅は咲いたか桜はまだかいな、満開の桜の下の狂気OK状態に陥る上野の山でどさくさ紛れにあちこちで弾いちゃえ、って感じになりつつあるこのフェスティバル。去年は311の影響で(関西以西の方には感覚的に分からないかもしれないけど、東京都民の心はしっかり311被災地だったんですわ)すっ飛び、今年は311追悼の後にダラダラと、って始まり方。冷たい雨が1年空けての仕切り直しには相応しいかな。祭りというのにセンターコートたる上野公園真ん中の大噴水周辺が工事中で立ち入り禁止で、今年で使用が終わりになる旧奏楽堂への上野駅側からのアプローチなんて、どうすりゃいいのかまるで判らんし。

とにもかくにも、本日は東博の奥の方、平成館ってのかな、ガラス張りの方のロビーで、松原かっちゃん率いる弦楽五重奏が土曜日午前11時から演奏してくれる。
007.JPG
で、やってくれるのが「ゴールドベルク変奏曲」ってんだから、深夜2時過ぎにギトリス原稿入れて倒れ込んだ海胆頭には、睡魔の拷問みたいなもんです。

細かいことは別にして、ほぼノンヴィブラートのかっちゃんのもの凄くゆっくりしたアリアで始まり、雨の中庭眺めながら淡々と時は経ち、あるときはこのもの凄く響く場所でコントラバスのしゅーさんがどおおおっと出てきて吃驚したり、おいおいこのヴァリエーションは全部ピチカートかいと飛び上がったり、寝たり起きたりで最後のアリアが戻ってくれば、もう正午も23分も過ぎておりましたとさ。ま、猛烈に贅沢な土曜日昼の過ごし方ですな。

さても、誰でも知りたいであろう疑問にお答えしましょうぞ。終演後、とるものとりあえず楽屋にすっ飛んでって、松原かっちゃん捕まえて、尋ねましたよ、「この楽譜、どういうもんなの?」
009.JPG
そしたら松原かっちゃん応えて曰く、「僕が編曲したの」。へえええええ、しゅうさんも隣から絶賛のこの松原版ゴールドベルク変奏曲、無論、出版もされてません。是非弾きたいという方は、松原勝也さんにご連絡下さい。

「のもり」は午後も続きます。2時からはうるちゃんが文化小に登場で、1日でベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全部弾いちゃう、というオソロシーことをやります。ストリーミングもあるそうです。お暇な方はどうぞ。
http://harusai.ottava.jp/

それにしても、かっちゃん、うるちゃんと、ハレーQの面々もすっかり偉くなったもんだ。うん、うん。偉くならんのはわしだけじゃのぉ、おかーさんや。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0