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イェルサレムQに最強の援軍 [音楽業界]

釜山空港です。2時から晴海で始まるエクの演奏会、成田到着が12時50分で、さてもどうやっても間に合わないが、せめて後半のハイライト「黒の星座」ギター版は何とか聴くべく頑張ります。KALのおねーさんに、「どんな席でも良いから出来るだけ前の方の通路側にしてくれ」と頼んだら、暫く考えて、「隣が赤ん坊だけど、それでも良いか?」と訊ねられ、一瞬怯んだが、OKと言ってしまった。さあ、やくぺん先生の2時間、どうなることやら。ホントはここで寝ておきたいのだが、うううん。

んで、昨晩は無事に釜山文化会館大ホールで、イェルサレムQの演奏会が行われました。
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そー、大ホールです。オケも乗っかるでっかい会場。チケットのジャンちゃんによれば、「大きすぎるんだけど仕方ないのよねぇ」とのこと。ま、東京だって弦楽四重奏演奏会をこの規模の会場でやって客が入るのは、それこそスメタナQサヨナラ演奏会とかくらいですからねぇ。この音楽祭、基本的に民間がやってるものなので市なのどの財政的な助成はあまりないようで、チケットもガッツリお高いですし。このホールで50000ウォンってねぇ、東京と良い勝負だもんねぇ。無論、こういう金銭的には誰かに無理がいってそうだけどやる意義はしっかりある音楽祭は、ちゃんと買ってあげないといけません。なんか今回は韓国経済に大いに貢献しているぞ。

さても、7時過ぎに会場となり、なぜか豪華ソファが並ぶロビーからのこのこと会場に入ると、ううん、やっぱりなかなかこの空間を埋めるのは大変だわなぁ、生徒のセミナー+演奏会が基本のこの音楽祭、イェルサレムQは今年始めて導入された演奏だけ枠みたいで、生徒さんもいないからか、「うちの先生が弾くぞぉ」って身を乗り出した生徒さんたちの熱気が会場に溢れるわけでもないし。

ちょっと寂しいけど、まあこんなもんなのかしら、と思ってたら、開演10分くらい前になって、いきなり人がドンドン入ってきます。おお、軍隊だ軍隊だ、それも簡易礼服というか、公式な場所へ出るときの外出コートと白い水兵帽のにーちゃんたちが、次から次へと入ってくるぞ。何人かは洗濯が間に合わなかったのか、はたまた海軍陸戦隊なのか、迷彩服の奴らもおります。どどどどどどどぉ、っと入ってきて、1階の左右の席をしっかりと確保、中尉くらいの現場上官が席に着かせるや、なんだか喋ってます。ベートーヴェンを聴くにあたってのご注意なのでありましょーか。
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なーるほど、流石に釜山というか、こういう動員の仕方があるんだなぁ。ゆふいん音楽祭だって裏に自衛隊があって、初期は動員要員になってもらったこともあるという話だけど、軍隊というものが社会に馴染んでいない(ってことなんだろーなー)日本国ではなかなか見ない風景ですね。動員あっても、軍服では来させないんじゃないかな。

ま、なんであれ、イェルサレムQということであれば、なんか納得してしまったですよ。というのも、ご存じの方はご存じのように、イェルサレムQの売り出し始めの頃の広報的なウリは、「4人が一緒に同じ時期に同じ部隊に徴兵して貰い、軍隊に入っている間も毎日一生懸命練習して、驚異のアンサンブルを作り上げた」ってストーリーだったんだからさ。尤も、この伝説作りが逆に作用しちゃって、ウィグモアホールの演奏会では反イスラエル団体にデモをかけられたり、会場から抗議の声が上がったりするという騒動もあったわけですが。

幸いにも釜山ではそんなこともなく、最強の助っ人韓国海軍の参戦で会場もすっかり盛り上がり、真面目で派手派手とは言えない音楽ながら、もの凄く盛り上がりましたとさ。

徴兵されてるんだから、これだけの数の海軍の若いもんがいれば、ひとりやふたり、ヴァイオリンを弾いてた、なんて奴がいるに違いない。そんな奴とすれば、ああ俺、海軍に入ってよかったなぁ、と心から思っていることでありましょーぞ。

イェルサレムQがどんなもんだったかは、またいずれ機会があれば。ぶっちゃけ、ベルリンのS音楽事務所とすれば、東京Q路線の後続団体、ってことなんじゃないかなぁ、と思ったですわ。

さて、今日はエクで、明日は日本の弦楽四重奏大特集。連日続く極東クァルテットの日々であります。作文、ちゃんとやれるのかぁ。

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