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ハドソン河上空に猛禽が飛ぶ [マンハッタン無宿]

数年前にリンカーン・センターがブロードウェイの64丁目を下りた辺りに出店のような空間を作り、無料コンサートなんぞをやってて、いずれ「コンサートスペースに行こう」の番外編で紹介するつもりだったのだけど、連載が打ち切りになってしまったのでまた使えぬネタになってしまった…という場所に坐ってます。
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晴れたり曇ったりの金曜午後。

ええ、音楽関連のまともなネタは「アッコルド」の連載に記しますので、当無責任電子壁新聞はいつも以上にどーでも良いネタばかりになります。暇潰しにもなりませんので、その旨、ご了承あれ。

さても、本日は晴れた秋の1日、今回のマンハッタン厄偏庵はこの宿で2部屋しかないでっかいバルコニー付きで、部屋そのものの広さとバルコニーの広さが同じくらいという間抜けな状況。バルコニーっても、物干し台みたいなものなんだけど、13階という半端な高さとはいえ、アッパーウェストサイドのこの辺りは20世紀前半くらいに建った低層ビルがいっぱいあるので、北西方向の4分の1に向け空が開けている。ビルの間にハドソン河も眺められるわけであります。ミステリー好きの方ならば、『僧正殺人事件』の舞台となった辺り、天才数学者が弓で射られて殺された家の並び、と言えば判るかしら。古典過ぎるかな。

この数日、東京では郵便物待ちで空いてしまった2日間、ぼーっと空を眺めていてアメリカ海軍空母艦載ヘリが東京上空を我が物顔で飛び回るのをしっかり観察してしまったのは立ち読み読者諸氏はご存知の通りで。んで、ここマンハッタンに来て、またまた本日午前中は、作曲家のシュルミット・ランさんに会うための連絡待ちで、ずっと宿でボーッとしていることになってしまった。なんせ機内では殆ど寝られないやくぺん先生、昨晩は引っ張るところまで引っ張ってばったり寝たとはいえ、数時間寝るとぱったり起きてしまい、ボーッとした頭でも寝られない。歳は取りたくない、ってか、これはもう、そういう身体なんでしょーがない。待ってるくらいしか出来ない。

そんなわけで、結果的に、東京でやってた「島の上から西側の大きな川の上をボーッと眺める」という状況がまた発生してしまったわけである。ふう…

この島に滞在し空を見上げた方は誰もがご存知のように、ここマンハッタンはまあ、空の往来はとっても多い場所であります。なんせ頭の上をラガーディア空港に下りてくでっかい旅客機がガンガン横切る。911以降、上空通過制限がされてたけど、数年前に解除になったようで、平気でマンハッタンを南から北に横切ったり、横断したりしてます。天気が良ければニューアークに下りてく長距離便もよく見える。まあ、こっちはフランクフルト市内から空港への離着陸を眺める程ではないけど、それなりによく見える。ワールドトレードセンターがあった頃は、天気の良い日に最上階の開けた空間に行くと、遥かJFKから離陸していくコンコルドの猛烈な騒音と真っ黒い煙がよく見えたものでしたっけ。懐かしい20世紀の返らない想い出だなぁ。

それに、なによりも、ヘリコプターの乱舞。ともかく年がら年中、天気さえ良ければ視界のどっかに必ずヘリコプターが見える、って絵に描いたような未来都市風景でんな。今日も、朝からLAPDのヘリらしきもんがあちこちに移動してはホバリングして、どうやら交通ラッシュの情報を拾ってるみたいでした。その後も、ハッキリと何機かがハドソン河上空をだああああっと北に向けて突っ走り、暫くするとちょっと遠くのニュージャージー上空を戻ってくる、というパターンで飛び回ってます。

へえ、ハドソン河ってヘリコプターのメインストリートになってるんだなぁ、と妙な納得をしながらまちぼーけをしていると…我が目を疑うものが目の前を通過するではありませんかぁ!慌ててカメラに飛びついて、遥かニューヨーク州北に向かう姿を捉えると、これ。
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もう、逃げも隠れも出来ません。猿でも判るアメリカ海軍の対潜哨戒機、ホークアイじゃあないの。

暫くすると、やっぱり戻って来て、今度はハドソン河沿いに遥かニュージャージーの上空を横切って大西洋に抜けたようでした。今回は一眼レフが必要な公式ポートレートを撮影などの取材はないので、重いので一眼レフも長いレンズも抱えてきてない。だから、写真は撮れるも撮れないもないような状況なんで、ただもう驚いて、口をぽかんと開けて眺めておりましたです。はい。

なんであんなん、飛んでるねん?日本軍みたいに欲しい欲しいと御上に騒いで、陸上運用なのに艦載機を買っちゃった奇妙な軍隊ならともかく、アメリカ合衆国本土上空を飛んでるホークアイは艦載機以外にあり得ない。そりゃ、ニューヨークのブルックリン地区はかつては軍艦を作る造船所があった所で、要は豊洲から佃みたいなもの。確かミッドウェイ級くらいまではニューポートじゃなくてニューヨーク造船所で建造されてたんじゃないっけ(調べたら、ミッドウェイとシャングリ・ラはニューポートで、フランクリン・ルーズベルトがニューヨークだそーです、へえええ)。とはいえ、今はそんなもんもなく、ハドソン河に浮かぶイントレピッドはミグだって置いてある観光用の博物館。ホークアイを乗せてる第6艦隊の空母航空団がうろちょろするような場所じゃあないと思うんだが…うううん。なんなんだ。

そうこうするうちに、もうひとつ。こんなもんも横切って行った。そー、皆様には馴染みのシルエット、我らが東京上空の猛禽の帝王、H-60ブラックホークであります。
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これ、順光でこんなに真っ黒なんで、陸軍タイプみたいですねぇ。これも素性なんか判らぬ。そもそもマンハッタンの周辺にどんな軍事基地があるかなどなーんにも知らないし、調べる気もないので、これでオシマイ。

ともかく、以上の事実を踏まえ、数日前の当無責任電子壁新聞で「マンハッタン上空で米軍機が飛ぶなんて見たことない」と記したのは、頭を下げて撤回いたします。もしかしたらこれまでもいつもいろんな猛禽たちが跋扈してたのかもしれないけど、気にもしていなかっただけなのかも。

東京上空の占領状態を都民善男善女が知らずにいるのも仕方ないことなのかなぁ、と思ったマンハッタンの朝でありましたとさ。

さて、リンカーンセンターに行き、チケット拾ったりせにゃ。天気は良いけど風は冷たく黄色くなった枯れ葉が吹き飛び椋鳥と追いかけっこしてるマンハッタン秋深し。

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