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浦安でも東京ディズニー・ホールではないのだ [指定管理者制度]

本来ならば共著本の校正が入る予定で楽にしてあった期間ながら、なんとまぁ、校正が出るのが早くとも11月2週以降ということになり、すっかり拍子抜け。こんなときにこそ、暫くやってなかったネタを出しましょう。そー、あの導入時の盛り上がりはどこへ、いまやすっかり定着した、というよりも、「文化」やら「ローカル文化行政」やらの視点から論じられることもなくなってしまった「指定管理者制度」カテゴリーです。

殆ど話題にならないのだけど、アベバブルの建設業大盛況ひとり勝ち状態の下、まるで80年代後半バブル時代みたいな勢い、とまでは言わないが、地方公共文化施設がまたまた日本全国津々浦々でニョキニョキと建ち上がっているようであります(建設から30数年経った建物の老朽化使用期限切れを理由に新設、という例が目立つような)。

例えば、厚木基地のお膝元で衆議院小選挙区には甘利元大臣様で参議院に三原じゅん子というオソロシー選択をなさる勇気ある選挙民を抱えた神奈川県大和市に、来月早々に1000席と200数十席のホールと図書館と児童保育施設と集会室などを備えた巨大コミセンみたいな「大和イスカンダル」、じゃあなくて「大和シリウス」なる総合文化施設が出来るのは、当電子壁新聞でもちょっと報じたばかり
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あの作文、諸般の事情でアップ出来なくなった経緯は、聡明な読者諸氏が勝手に推察したり、いろいろと訝ったりしてください。

ホール建設の昨今のありよう、総論は公文協の公式ホームページなどをご覧あれ…と言いたいところだが、案外、新設情報は判んないですねぇ。
http://www.zenkoubun.jp/

ま、とにもかくにも、なんだかまた散々あちこちで造ってるなぁ、という空気漂う21世紀10年代も半ば過ぎ、些か旧聞になりまするが、こんなところでも。
http://urayasu-joho.net/archives/entry-4093
東京都の直ぐお隣、川崎とか川口みたいな位置関係、なによりも「東京ディズニーランドがある千葉県」の浦安に、なんとなんと、「音楽専用ホール」、バブル時代の言い方をすれば「クラシック室内楽専用ホール」が建設中です。いまどきの新設公共ホールは「大和シリウス」みたいな「でっかいコミセン」タイプが主流のような気がするなかで市民からの批判必至の専用ホール、規模としては21世紀になって成功している300席規模くらいの、トッパンよりもまだ小さなハクジュとか宗次とかの規模の「音楽ホール」ですわ。今や弦楽四重奏の聖地となってる鶴見のサルビアホールみたいに、いろんな手違いで結果としてとんでもないハイスペックの音楽専用ミニチュアホールが出来ちゃった、というのではない。はっきりと意図してやってるプロジェクトです。
http://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/015/396/jourei.pdf
なにしろ「本市は、音楽その他の文化芸術の活動の場及び音楽の鑑賞の機会を市民に提供することにより、本市における文化及び芸術の向上を図るため、音楽ホールを設置する。」ですから。なんでこのタイプの音楽ホールなのか、説明など一切なく、もういきなり、設置します、です!

んで、運営は指定管理者に任せます、と浦安市は仰り、使用料金まで決めちゃってる。昨年の初め頃から動き出して、条例が出来たのは去る7月。で、建てられる場所はディズニーランド駅たる舞浜駅のひとつ向こうの新浦安駅前。ちなみに、浦安市には鉄道駅は地下鉄の浦安駅と、JR京葉線の舞浜及び新浦安しかありません。
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この駅前地図でいえば、「第一自転車駐車場」と記されているところの「自転車駐」という辺りのポッカリ空いている空間です。D1出口からディズニーランド方向を眺めると、こんなで
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この奥の建設中の建物です。向こうまで行って、道を渡って眺めると、こんな状況。
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クレーンが乗っかってる上層階部分がホールです。建設現場に掲げられた完成予想図は、こんなん。
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ロビーからは駅のホームが丸見えですね。これならいっそロビーと駅を繋げちゃえば良いのに。

無論、駅の海側出口から真っ直ぐいったでっかいスーパーなんぞまで入った総合商業施設の上層階に60席の小さなホールがある、というのは前提の施設なんでしょうけど。そこでは、こんなことやってる。
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既にこの「浦安音楽ホール」の指定管理会社も決まっており、年末の定例市議会での決定を待つばかり。
http://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/016/575/senteikekka.pdf
指定管理業界をご存知の方は、ちょっと意外な結果と思うんじゃないかしら。老舗ケイミックスや、大手SPSの加わる連合を押さえて、「文化ホール」よりもコンヴェンションセンターを得意とするところが落としたのだから。選定審査会はどういう面子だったんだろーなー。秋川きららホールとか、大分の駅前の新しいホルトホールとか、大津市民会館なんて老舗、それになんとなんと、葛飾厄偏舎から直ぐ近くのテクノプラザかつしかなんて訳の判らぬところもやってる会社なんだぁ。へええ。

当電子壁新聞でなんでこの東京ディズニー・ホールならぬ新浦安音楽ホールの指定管理者について取り上げているかと言えば…まだ理由は言えませんっ。はい、言えません。年末市議会で正式決定され、来年4月のオープニングのプログラムや、スタッフが明らかになった段階で、続報をお伝えいたします。そのときに、ああああなーるほどね、とお判りになる筈。

このホール、佃厄天庵からだとJR八丁堀駅まで歩いて電車で10分の至近距離。意外にも葛飾厄偏舎からも、1時間に1本か2本しかないけど環七を延々と下って葛西臨海公園経由東京ディズニーランド前まで向かう京成バスに50分くらい揺られ、JRに乗り換えてひと駅ということで、東京郊外の南北交通の悪さ故に近いとは言えないものの、案外と遠くない。頭の上を往来する東京ヘリポートに向かう機械蜻蛉に乗せて貰えば10分なんだけどなぁ。

ま、なんにせよ、請うご期待の久々の「指定管理者」ネタ、始まり始まりぃ…になるのかなぁ。

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