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駆けもちの仕方 [マンハッタン無宿]

メモ帳代わりに電子壁新聞使います。読者対象は自分のみ。

夏にマンハッタンで暫くダラダラしている予定が、パシフィカQのラヴィニア音楽祭キャンセルという騒動の結果北米に来ず、考えてみれば15ヶ月もマンハッタンからおさらばしていた。初めて足を踏み入れたトランプのアメリカ合衆国、それもシカゴではトランプ・タワーの真ん前、ここマンハッタン厄偏庵でも買い物の為にブロードウェイの野菜は世界一のスーパーに行こうとすると、遙か向こうにイヤでもトランプ・タワーが目に入る。なんとも、ある意味で今の資本主義世界の一部資本家投資家大企業関係者さん限定好景気を具現するマンハッタンだけど、ま、毎度ながらに貧乏な若い学生や学生が終わってどうやって喰っていこうかという奴らが室内楽をやってはいる。それを追いかけるわずか数日の滞在でありまする。

んで、金曜の晩のアイズリQのメトロポリタン美術館での演奏会に続き、3日日曜日にもいっぱいそんな類いの演奏会があるぞ。日曜と言えば、そー、伝統のニュースクール・シュナイダー・コンサートではないかぁ。調べれば、やっぱりやっていて、それこそ毎度毎度のコンクールで散々眺めるような「ニューヨーク拠点」って連中が毎週のように顔を出してる。この日曜日はこいつら。
https://www.eventbrite.com/e/the-schneider-concerts-presents-the-omer-string-quartet-tickets-37849859950
灼熱のレッジョで、このままではイタリア勢独占か、というアヤシイ勢いをなんとか止めて1位なし2位となり、秋の初めのトロンハイムでは絶対の優勝候補として参入しながらも「演奏曲目がリストに無かった」という空前の呆れた事故で2位となった、かのオマールQでありまする。

会場は、あの奇妙な音響のニュースクールのオーディトリアム。ここ、マンハッタン厄偏庵からはM7のバスでも、赤い地下鉄でも30分で行ける。とはいえ、M7はクリスマス商戦の日曜日に7番街を延々と下って行くのだから、まともに走るとは思えぬ。1時間以上かかるだろーなぁ。$2ちょっとのバス車窓NYクリスマス風景見物には最高だろうけどなぁ。これが2時から。

問題はその後なのじゃわい。

こっちはカーネギーホール主催のアウトリーチ事業で、こんなのがあります。
https://www.carnegiehall.org/Calendar/2017/12/03/NEIGHBORHOOD-CONCERT-ATTACCA-QUARTET-0400PM
アイズリQの前の前の大阪国際の覇者、我らがアタッカQが登場し、ガッツリ作品132を弾いてくれるですよ。

問題は、会場がブルックリン公共図書館で、開演が4時、ということ。つまり、オマールQを聴いてからじゃあ、ギリギリ間に合わないなぁ、ってところだわさ。ブルックリン美術館の隣でんがな。ニュースクールからユニオンスクエア駅まで歩いて、Qの地下鉄に乗れば1本でブルックリン美術館の辺りまで行くけど、結構、時間はかかりそうだなぁ。

まあ、冷静に考えれば、オマールを前半まで聴き、慌てて飛び出して、アタッカに向かう、というのが最も現実的であろ-。

それにしても、こういうことを必至で考えねばならぬ状況がまだあるということに、大いに感謝すべきでありましょうぞ。マンハッタン、昨今は楽譜屋も本屋もCD屋も、はたまた中古レコード屋も、それどころか家電量販店すら姿を消し、買い物にはなーんにも意味のない街になってしまったのが来なくなった理由でもあるのだけど、まだまだ若い連中の室内楽はいっぱいあるんだよねぇ。

そういえば、北のマンハッタン音楽院とか、はたまたコロンビア大学とか、なんかやってる可能性は高いなぁ(なんせ、今、原田先生がいらっしゃるみたいで、月曜日にはマンハッタン音楽院で公開マスタークラスがあるし)。それに、オマール&アタッカの裏番組には、両団体が束になっても敵わなさそうなこんな室内楽系では珍しいスーパーイベントもあるし。うううん、どーしてひとつくらい、土曜日にまわしてくれなかったかな。
https://www.92y.org/event/brentano-string-quartet
今や冷静に考えて「ヨーロッパではいちばん評価が高いアメリカの弦楽四重奏団」のブレンターノQですから、普通なら、これに行くんでしょうけどねぇ….。もひとつ、極めつけはこれ。
https://www.elliottcarter.com/events/20171118-052609/
おいおいおい、いい加減にしてくれよぉ。ゲンダイオンガク系の方は、もうこのためにNYCまで来そうな勢いの出し物じゃんかぁ。

そんなこんな、メトロポリタン美術館のシリーズが「室内楽」のオーセンティシティから遠い企画ものになりつつあり、ちょっと淋しくなっていたけど、これだけ派手にバッティングしてくれるなんて、まだまだやるじゃん、マンハッタン!

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