マンハッタンの動物たち~珍客遭遇編 [マンハッタン無宿]
昨日はマンハッタン厄偏庵にお籠もりと宣言した筈が、午前中に栗鼠さんと遊びながらテープ起こしをひとつ終えたら、
なんかもーいーやという気になってしまい、午後からセントラルパークの「京都御所水場」みたいな鳥さん見物名所「ランブルの水場」の方へとフラフラ足を伸ばしましたです。
と、すっかり葉っぱが落ちて、枝ばかりになった森の中が、なにやらおかしなことになってる。土曜日の午後と言え、スーパームーンが眺められるまでの時間をブラブラお安く過ごそうという貧乏なカップルやら、ニューヨークに来たのだから定番観光地セントラルパークは訪れねばならぬという勢いのアジア系観光客の皆さんばかりではなく、明らかにバーダーさんと思われるご夫婦、長いレンズ抱えたオッサンなどが、落ちた葉っぱの間の散策路をウロウロしてるぞ。
水場の横でカラの群れを眺めながらちょっと立ち話をすると、「知らないのか、ニューヨーク州で発見が3件目のフライキャッチャーがいるんだよ。」
https://www.birdingbob.com/single-post/2017/11/29/RARE-wowsa-rare-and-we-were-there-to-make-the-discovery-in-Central-Park
へえええ、ってもねぇ、こっちは世界最悪の害鳥たるホシムクドリだって珍しい極東からの訪問者。正直、そんなもんよりも、どこにだっているブルージェイさんやら
紅葉の時期限定の柿の実擬態をしている北米カージナルさんの方がよっぽど珍しいし
可愛さという一点に絞れば北海道のシマエナガ、朝鮮半島のダルマエナガと並ぶ可愛さチャンピオン、エボシガラさんが群れで水場にいる方にキャーキャーしてしまう。
水場には無論、こいつらもいらっしゃいますけどね。
こんな「地上のドバト」たる栗鼠さんですら嬉しがる異人としてみれば、雀だって日本やロンドンでは見られぬイエスズメのお嬢さんというちょー美人さんなわけだしさ。
京都御所の水場にも匹敵する天下の大観光地ど真ん中の飛ぶ方々見物愛好家限定の隠れたスーパー観光スポット、この季節に来ると判るのだが、水場の横に餌場が作られている。
この辺りに、極東の島国ではいそうでいないアカゲラ色のコゲラっぽい方(Red-bellied Woodpeckerとか、Yellow-bellied Sapsuckerだそうじゃ)とか
色は違えどやってることは札幌円山公園の冬と違わぬゴジュウカラさんとか
いろいろいらっしゃる。
面白いのは、この場所が「公園管理のお役所がやってる」というんじゃなく「市民が勝手にやってるのを公園が黙認している」みたいな状態であること。日本だったら、あっと言う間に公園管理の指定管理会社がやってきて、こんなものぶら下げてたら撤去して歩くだろうなぁ。「公共」の意味の違いを、こんなところでも感じさせられるのであーる。
もうひとつ、こういう場所に生息するバーダーさんという動物達も、随分とニッポン国のそれとは生態が違います。日本では「都市公園のバーダー=長いレンズをズラリと並べるカメラマニアさん」だけど、写真撮影よりも夫婦での軽い山歩き、って感じの人が殆どで、ひとりで来ているマニアさんは少数派ですな。そんな中で、異彩を放っているのが、餌場に巨大レンズと三脚据えていた明らかにニッポン代表系のマニアさん。
周囲と会話もせずに、静かに目的の鳥さんがやってくるのを待ち、来ると猛烈なシャッター音で高速連写をなさってます。良い悪いではなく、いやぁ、ブンカの違いでんなぁ。
ま、そうはいっても、猛禽類の人気は高く、頭の上にやってくれば、一斉に動いていくのは大阪城公園やらと同じ。
Redhawkの若い子、だそーな。確かにここは、ぼーっとしてるアホな栗鼠さんとか、ちっちゃい飛ぶ方とか、いっぱいいるもんねぇ。
そんなこんな、数時間彷徨い、日も暮れてきたのでマンハッタン厄偏庵に戻るかと岩場を降りて行けば、おお、目の前をこんな方が走って藪に飛び込む。
ミソサザイさんかと思ったら、どうやらロビン系の方でありました。
自然史博物館南の出口から公園を出て、目の前の歴史博物館でやってるヴェトナム戦争回顧展のカタログだけ買い込み
隣のソイヤー氏のアパートの前を通り、ああ、お久しぶり、と感じ入る。なんせこのアパートに最後に入ったのはソイヤー御大にインタビューするためだったのだが、その朝にブレイニン氏の訃報が伝えられ、じいちゃん、ずーっとブレイニンさんとかカザルスとかの昔話になり、インタビューは全く使えなかったっけ。そのソイヤーさんも逝き、アイズリQのチェロさんに拠れば、本人はそんなことは全く知らないままに日本室内楽演奏史に大きな貢献をすることになった隠れた大恩人ソイヤー夫人も数年前に没し、今はここには誰もいないという。
わしらも爺になったもんじゃのぉ、ばーさんや…
てなわけで、とことこ歩いて厄偏庵近辺まで戻り、向かいのビーコン劇場は定番クリスマス・ソングの女王マライア・キャリーなんて大物やってて売り切れの文字が輝くクリスマス・シーズン始まりの土曜日の夜のブロードウェイ、♪All I want for Xmas is yuuuuuuuuu!
フェアウェイで敢えてマンハッタンならぬニューイングランド・タイプのクラムチャウダーを買い込み、もう今日はメトの《タイス》もエド・デ・ワールト指揮NYPもいくのはやめよー、と写真を整理し始めたら、おやぁ、あたくしめがだーれもいない水場で撮影させていただいたじみーなヒタギさん、問題の超レア種さんじゃあないかいっ!
こういう不必要なビギナーズ・ラックって、喜んで良いものやらなにやら判らず、すっかり判断停止の栗鼠さん状態になって
さっさと寝てしまったのでありましたとさ。
日本時間6日締め切りの原稿、実質、手つかず。月曜の大陸横断機内でやるしかないっ!ふううう…
なんかもーいーやという気になってしまい、午後からセントラルパークの「京都御所水場」みたいな鳥さん見物名所「ランブルの水場」の方へとフラフラ足を伸ばしましたです。
と、すっかり葉っぱが落ちて、枝ばかりになった森の中が、なにやらおかしなことになってる。土曜日の午後と言え、スーパームーンが眺められるまでの時間をブラブラお安く過ごそうという貧乏なカップルやら、ニューヨークに来たのだから定番観光地セントラルパークは訪れねばならぬという勢いのアジア系観光客の皆さんばかりではなく、明らかにバーダーさんと思われるご夫婦、長いレンズ抱えたオッサンなどが、落ちた葉っぱの間の散策路をウロウロしてるぞ。
水場の横でカラの群れを眺めながらちょっと立ち話をすると、「知らないのか、ニューヨーク州で発見が3件目のフライキャッチャーがいるんだよ。」
https://www.birdingbob.com/single-post/2017/11/29/RARE-wowsa-rare-and-we-were-there-to-make-the-discovery-in-Central-Park
へえええ、ってもねぇ、こっちは世界最悪の害鳥たるホシムクドリだって珍しい極東からの訪問者。正直、そんなもんよりも、どこにだっているブルージェイさんやら
紅葉の時期限定の柿の実擬態をしている北米カージナルさんの方がよっぽど珍しいし
可愛さという一点に絞れば北海道のシマエナガ、朝鮮半島のダルマエナガと並ぶ可愛さチャンピオン、エボシガラさんが群れで水場にいる方にキャーキャーしてしまう。
水場には無論、こいつらもいらっしゃいますけどね。
こんな「地上のドバト」たる栗鼠さんですら嬉しがる異人としてみれば、雀だって日本やロンドンでは見られぬイエスズメのお嬢さんというちょー美人さんなわけだしさ。
京都御所の水場にも匹敵する天下の大観光地ど真ん中の飛ぶ方々見物愛好家限定の隠れたスーパー観光スポット、この季節に来ると判るのだが、水場の横に餌場が作られている。
この辺りに、極東の島国ではいそうでいないアカゲラ色のコゲラっぽい方(Red-bellied Woodpeckerとか、Yellow-bellied Sapsuckerだそうじゃ)とか
色は違えどやってることは札幌円山公園の冬と違わぬゴジュウカラさんとか
いろいろいらっしゃる。
面白いのは、この場所が「公園管理のお役所がやってる」というんじゃなく「市民が勝手にやってるのを公園が黙認している」みたいな状態であること。日本だったら、あっと言う間に公園管理の指定管理会社がやってきて、こんなものぶら下げてたら撤去して歩くだろうなぁ。「公共」の意味の違いを、こんなところでも感じさせられるのであーる。
もうひとつ、こういう場所に生息するバーダーさんという動物達も、随分とニッポン国のそれとは生態が違います。日本では「都市公園のバーダー=長いレンズをズラリと並べるカメラマニアさん」だけど、写真撮影よりも夫婦での軽い山歩き、って感じの人が殆どで、ひとりで来ているマニアさんは少数派ですな。そんな中で、異彩を放っているのが、餌場に巨大レンズと三脚据えていた明らかにニッポン代表系のマニアさん。
周囲と会話もせずに、静かに目的の鳥さんがやってくるのを待ち、来ると猛烈なシャッター音で高速連写をなさってます。良い悪いではなく、いやぁ、ブンカの違いでんなぁ。
ま、そうはいっても、猛禽類の人気は高く、頭の上にやってくれば、一斉に動いていくのは大阪城公園やらと同じ。
Redhawkの若い子、だそーな。確かにここは、ぼーっとしてるアホな栗鼠さんとか、ちっちゃい飛ぶ方とか、いっぱいいるもんねぇ。
そんなこんな、数時間彷徨い、日も暮れてきたのでマンハッタン厄偏庵に戻るかと岩場を降りて行けば、おお、目の前をこんな方が走って藪に飛び込む。
ミソサザイさんかと思ったら、どうやらロビン系の方でありました。
自然史博物館南の出口から公園を出て、目の前の歴史博物館でやってるヴェトナム戦争回顧展のカタログだけ買い込み
隣のソイヤー氏のアパートの前を通り、ああ、お久しぶり、と感じ入る。なんせこのアパートに最後に入ったのはソイヤー御大にインタビューするためだったのだが、その朝にブレイニン氏の訃報が伝えられ、じいちゃん、ずーっとブレイニンさんとかカザルスとかの昔話になり、インタビューは全く使えなかったっけ。そのソイヤーさんも逝き、アイズリQのチェロさんに拠れば、本人はそんなことは全く知らないままに日本室内楽演奏史に大きな貢献をすることになった隠れた大恩人ソイヤー夫人も数年前に没し、今はここには誰もいないという。
わしらも爺になったもんじゃのぉ、ばーさんや…
てなわけで、とことこ歩いて厄偏庵近辺まで戻り、向かいのビーコン劇場は定番クリスマス・ソングの女王マライア・キャリーなんて大物やってて売り切れの文字が輝くクリスマス・シーズン始まりの土曜日の夜のブロードウェイ、♪All I want for Xmas is yuuuuuuuuu!
フェアウェイで敢えてマンハッタンならぬニューイングランド・タイプのクラムチャウダーを買い込み、もう今日はメトの《タイス》もエド・デ・ワールト指揮NYPもいくのはやめよー、と写真を整理し始めたら、おやぁ、あたくしめがだーれもいない水場で撮影させていただいたじみーなヒタギさん、問題の超レア種さんじゃあないかいっ!
こういう不必要なビギナーズ・ラックって、喜んで良いものやらなにやら判らず、すっかり判断停止の栗鼠さん状態になって
さっさと寝てしまったのでありましたとさ。
日本時間6日締め切りの原稿、実質、手つかず。月曜の大陸横断機内でやるしかないっ!ふううう…
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