SSブログ

できたての会社たち [弦楽四重奏]

弦楽四重奏漬けの日々を終え、湾岸帝都に戻ってそのままやっぱりトウキョウの濃ゆぅいクァルテットな人々の中に飛び込み、新開地葛飾で久しぶりに小さな飛ぶ方々の冬の営みを眺め少しだけ心を和ませ、湾岸に戻って参りました。んで、全くなーんにも考えていなかった今月から来月頭の日程を慌てて埋め始めたら、おいおい、まだこの数週間の勢いが止まっていないのか、って状況になってるぞ。

なにせ、本日午後7時からは銀座ヤマハの6階サロンでタレイアQ
https://www.yamahamusic.jp/shop/ginza/event/yamaha_ginza_chamber_music_salon_conert-2018.html
明日は鶴見のサルビアホールでQアマービレ
https://musikverein-yokohama.jimdo.com/%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88/%EF%BD%93%EF%BD%91%EF%BD%93%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%AF%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/
んで、来週にはやっぱりサルビアホールで…Qベルリン東京、だもん。まだパリやアムステルダムのビエンナーレ、ハイデルベルクのエレーナおばさまコンクールが続いているんかぁ。

今日明日と帝都近辺の100席規模のサロンで立て続けに演奏会を行うタレイアとアマービレに関しては、まあ、当電子壁新聞を立ち読みなさってる皆さんなら、説明は不要でありましょう。両団体とも、今、正に「国際コンクールに打って出る」くらいのキャリアの真っ最中。無論、両者は微妙に違っていて、アマービレの方が半歩から一歩くらい先かな(コンクール結果などの経歴ではなく、クァルテットという零細ヴェンチャー・ビジネスやってる会社の立ち位置として、ということです)。これくらいのところだと、もう「どれだけ合わせる時間があったか」がモロに演奏結果に反映してくるし、誰と共演するか、最近誰に習ったかがまんまミエミエになる。ベルリン東京くらいになると、もう誰に習おうが、どれくらい合わせていようがいまいが、ある程度以上の水準は保証されてくるわけだが(それがプロというものです)、まだそういう訳にはいかない。逆に言えば、もの凄くしっかり準備して臨めば、ビックリするような演奏が繰り広げられることもあるわけです。

そういう連中を聴き、あれこれどのこーの言うには、出来るだけ数を付き合わねばならない。上手くいくときばかりではなく、ボロボロになるところなどもしっかり眺めることで、「なるほどこういう連中なのね」と判ってくる。ま、将来的には、若い頃の酷いところを見られていることになるんで、結果として嫌われたり敬遠されたりすることもあるわけだが、ま、それはこの商売、仕方ない。もう、そう思うしかありませんです。

やくぺん先生、このところの「引退」宣言は、「俺はもうそーゆーことには付き合わんぞ」という意味でもあるのだけど、流石に眼前に広がる帝都の空の下で始まったばかりの若いクァルテット会社がふたつ、今の彼女ら彼らとすれば考えられるいちばんメイジャーに近い形での演奏会があるのだから、こりゃあ流石にボーッと縦長屋に座ってるわけにもおるまいて。

現時点、本当にこの瞬間での両団体の美点を挙げれば…

★タレイアQ:ともかく、今の学生を終わりかけてているくらいの連中の中で、「クァルテットでなんとかしたい」という気持ちがいちばんはっきりと表に出ている連中。技術があろうが時間があろうが、この「クァルテットでなんとかしたい」というアホみたいな情熱がないと、この時期は乗り切れない。クァルテット会社が存続し続ける必要最低限の、だけどいちばん大事な、条件はクリアーしている。つまり「いろんなこともやりたいんですけどぉ、クァルテットもやりたいんですぅ」というだけではないようだ、ってこと。メンバーの半分くらいが学校を終え、住んでるところも離れているようで、これからが会社としてのマネージメント能力をホントに問われるところにさしかかってきている。とにもかくにも7月のメルボルン大会に出場が決まっていますので、目標はハッキリしておるわけでんな。写真は、去る秋のトロンハイム大会。
085.JPG

★Qアマービレ:個々の技術と資質はしっかりあり、条件が整えば文字通り「百戦錬磨のプロ顔負け」(彼女ら彼らもプロですけどね、言うまでも無く)の演奏もあり得る。それなりに弾くチャンスも貰える立場になっていて、常に万全の力を発揮出来るよう会社としての管理が必要になってくる段階に来ている、ということでんな。4月のロンドン大会ではファイナリストに一角に食い込んで欲しいし、その自力はある団体。

さても、この似たようで微妙に違うステージに立つふたつの振興クァルテット会社が、はたしてどんな製品を人々に出してくるか。それも、「大きなお祭りの中のちょっっと微笑ましい若者頑張れイベント」ではない状況。

ぐぁんばれ、と言うのは簡単だけど、頑張ってもらっちゃった先にどうするか、なんとも中途半端な気持ちのままで、やくぺん先生は今晩の銀座へとチャリチャリ向かうのであーる。お暇な方は、是非どうぞ。残念ながら、明日の鶴見は売り切れだそうですけど。

[追記]

今、チャリンチャリンと銀座ヤマハのサロンというところまで来ました。50席くらいの空間。上のホールではスター宮田大氏のコンサートで、エレベーターが大混乱です。
IMG_0818.jpg
アホみたいな感想だけど…おやーずが若いなぁ!

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。