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シンプリーQ悲願の勝利! [弦楽四重奏]

タイトルからお判りのように、グラーツ大会の結果が出ました。
http://schubert.kug.ac.at/ergebnisse-finale-duo-trio-und-quartett/
我らがシンプリーQ、悲願の優勝でありますっ!下の写真は、1月のパリでの様子。第1ヴァイオリン君が酷い風邪をひいていて、「パリのあと、なおりました」と申しておったが、おぬし、わしにうつして逃げたのかぁ!
014.JPG

ハイデルベルクのイレーネおばさま大会では2位で奨学金をいただき、これはこれで順当な結果だったわけだが、グラーツではファイナルに残った2団体のセッションをストリーミングで聴き終えたとき、ってか、もう最初の数音が鳴り始めたときから、これはどこが優勝かという問題ではなく、優勝を出すかどうかだなぁ、と思ったです。案の定、なかなか興味深い結果になりましたね。ある意味、審査員の皆さんが凄く正直だった、ということでしょう。

残念ながら、シンプリーQは4月のロンドン、7月のメルボルンには出て来ません。来年のボルドーかバンフ、ってことになるのか(ボルドーの方が勝てる可能性は高そうだなぁ)。こうなってくると、タイミング的には2020年の大阪を上がりの大会に据えて研鑽に励み、本気でメイジャー大会優勝を狙う、ということになりそうだなぁ。なかなか面白いことになってきたぞ。

思えば、2011年秋の北京大会で国内団体最高位を獲得
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-09-23
その後、ヴィーンのマイスル氏のところに行くわけだが(つまり、アルモニコ、ミネッティらの弟弟子ということ)、そのときにチェロが脱離。んで、そのチェロくんはなんと最後の八王子カサドで優勝
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2013-12-01
って数奇な縁の連中。恐らくは引退間際のやくぺん先生とすれば、最初からある程度のところまで見続けることになる最後の団体のひとつになるのだろーなー。

なんにせよ、東アジア圏室内楽ネットワークの為には、非常に有り難い結果であることは確かであります。それにしても、半島にはノブスQ、大陸にはシンプリーQ、敢えて言えば台湾にはヘルメスQ(台湾出身者が入っている、というだけならいくらでもいるけど…)、シンガポールにはヴェローナQと、眺めていかねばならぬと思わされる連中が出てきているのに、なぜ極東の島国ベースはこれだけ種を蒔いているつもりなのに「弦楽四重奏で喰っていくべく全てを投げ捨てるバカ共」が出ないのかしら。Qベルリン東京は欧州ベース、すっかりロータスQの道を選んでるわけですし。みんな賢く現実的で、しっかり生活する方策には長けてきている、ということなのか…

ま、そこを見詰めて、文句を言ったり手を出したりするのは、もう若い世代のやる仕事。爺らは高みの見物でありまする。

再来週にシンガポールで会うシャンたちに、シンプリーQが口にしていた5月の上海でのフェスティバルとやらについて問い質してこなければ。

とにもかくにも、これでローカルながらタイトルホルダーとなったわけで、「優勝団体に遭いに行く」シリーズにも加われるわけだ。ぐぁんばれ、シンプリーQっ!なにしろ彼らの前には、先輩上海Qが道半ばの「祖国にマーケットをつくる」という最後にして最大の難関が聳えているのだから。1世紀かけても極東の島国では未だ道半ば、途中に遺体や滑落者が累々と、という状況なんだから。

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Yakupen

今、シンプリーQから連絡がありました。上海シンフォニーホールでの公演は5月9日だそうです。うううう、わしゃ、10日午前11時に大阪にいなきゃならんのじゃ…ううううう。選りに選って…
by Yakupen (2018-02-28 10:54) 

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