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《光》抜粋ランチボックを買うべきや否や? [音楽業界]

先程、ザルツブルク州立劇場で、なんだかすごおおくこんにゃく座っぽいグラスの《審判》をボーッと眺め、「ほぼ1日おきにフィリップ・グラス」祭りが終わりました。なんせ、日常の作文作業が入ってきているので、感想になってない感想文すら書けない状況。スイマセンです。いろいろ思うところはあって、ま、ここまで足を伸ばした意味はありましたです。

さても、頭はいよいよこのツアーのメインディッシュたる「シュトックハウゼンの7日かかる《光》を3日に抜粋上演しちゃうぞ」祭りでありまする。
https://auslicht.com/en/
既にヘリコプターはしっかり練習もなされているようで、ホントにやるんだなぁ、感が漂って参りますな。
https://auslicht.com/en/magazine/crowdfund-mee-en-laat-aus-licht-vliegen
おおおお、ヘリにまで、なかなかええもん使ってるやんけぇ!

あらためてスタッフを眺めるに、音楽監督が御大亡き後のこの作品総監修者の空気漂うカティンカ・パスフェーアおばさま。そして演出が、昨年暮れのミラノのクルターク世界初演で演出とも言えない演出に終始したフィリップ・アウディと、ガチなオランダチームでありまする。ああああ、スゴくオランダのローカルな祭りじゃわい、ってあらためて思いますな。ま、それはそれで意味はあるのでしょう。なんせ、爺婆の音楽好きが集まってスーパーフォーミュラのレクチャーを受けたりしているそうですから、スゴいぞ、オランダっ!偉いぞ、アムステルダムっ!

中身は、公式サイトをご覧になればお判りのように、初日金曜日はミヒャエルの日で、実質《木曜日》の第1幕と第2幕の上演です。なんか、この日はもうスゴく気楽、《木曜日》半分なんだから、ふつーの演奏会に行く感じ。実際、「ミヒャエルの世界旅行」は、世界中で独立して盛んに演奏される《光》全曲の中でも最も知られた部分ですし。なんか《ヴァルキューレ》1幕抜粋上演、ってノリ。

問題は2日目と3日目。2日目はルツィファーとエヴァの日で、《月曜日》と《土曜日》の抜粋なんだけど、なぜか「挨拶」と「サヨナラ」は、アホみたいに長い《金曜日》のものが使われる。うううん、《金曜日》はこれだけか。やっぱり中身的には、チクルス全体で最も難しいのは《金曜日》なんじゃろか。実質オペラバレエだし、『虚構船団』を舞台にしちゃったようなトンデモっぷりは、今時のどんどん突っ走ってる舞踏関係者なら大喜びしそうだと思うんだけどなぁ。

んで、山場となる3日目は、宇宙戦争やら天空の会議やらと宇宙絡みの抜粋、《火曜日》、《水曜日》、《日曜日》からの音楽だそうな。ここで「ヘリコプター四重奏」の出番もあります。オランダ中の雅楽奏者が総動員して《火曜日》というわけにはいかなかったのは残念ですけど。

さてもさても、この2日目と3日目は、ともかく、長い。ヴァーグナーの楽劇みたいに長い。そうなれば当然、必要なのは飯の手配。かくて、ネザーランド・オペラから、数日前にこんなもんが送りつけられて参りましたです。
https://auslicht.com/en/catering-arrangement?utm_source=welkom-dno&utm_medium=email&utm_campaign=aus-licht&utm_content=menu&fbclid=IwAR1VI8aS7d4oVYPB7TZ9PbLvxad847LpeCKkQXP07St3ItUm9kcZDJ30PHA
なんと、「2日前までに予約すれば、ランチボックスをご用意致します」ってさ。

これって、ホントにヴァーグナーだなぁ。

《リング》上演の際に、ランチボックスやディナー(若しくはランチ)を事前予約したりするのはよくあることで、それはそれでなかなか楽しいイベントになってる。メルボルンも、台中も、北京でもそういう準備がありました。香港の《トリスタン》では、全員に軽食ボックスが出たっけ。

まあ、《光》上演にランチボックスってのは、考えて見れば全く当然の準備なのでありましょう。さても、果たして予約すべきか?あと決断までまる1日しかないぞぉ。うううん、悩むなぁ。

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