SSブログ

急告:アルディッティは聴いておくべきです [現代音楽]

12月8日のヴァインベルク生誕100年記念日祭り参加のため、来週頭から超短期でアムステルダムに行くため、今週はまとめて作文作業をやっつけてしまわねばならず、そこにもってきてアーヴィンたちがいたり、親父の命日で千葉の寺までいかねばならなかったりで、当電子壁新聞がすっかりご無沙汰になっております。すいません…って、誰にあやまるもんでもないけどさ、一銭にもならんもんなんだからぁ。

さても、とはいえ、急ぎでお伝えしておくことがあり、京急鶴見駅下の喫茶店で記しております。本日は裏番組にサントリー財団の細川委嘱新作なんて困ったものがあるので、流石に絶対に来なさいとはいえませんけど、明後日土曜日の神奈川県立音楽堂と、続く日曜日のどっかで行われるアルディッティQ&舞踏のパーフォーマンス、お暇な方もそうでない方でも、所謂正統派「ゲンダイオンガク」に興味がある方は、是非ともいらっしゃられることを強くお勧めしますです。こちら、って、ツゥイッターじゃないか。いいのか、これで。
https://twitter.com/hashtag/%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C%E7%AB%8B%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E5%A0%82

正直、舞踏とのパーフォーマンスというのはどうであれ、なんせ演奏されるのがリームの第3弦楽四重奏曲。まあ、作品としてはこの先も独系のいろんな団体、ってか、ぶっちゃけ、特定のいくつかの団体が弾くことはあるでしょうけど、アルディッティQが演奏するのを経験しておくのは絶対に意味があります。リーム御大、春頃にはあまりお体が良くないとのことだったんですが、どうなんでしょうねぇ、その後。

高崎で世界初演された細川作品は、どうやらベートーヴェン250年に絡めた委嘱だったようですが、特に作品の引用があるわけではありません。この作曲家さんらしい、極めて静謐な、でも雄弁な音楽になってます。静謐さが堂に入ってきてるなぁ、などと言うと失礼かもしれないけど。

いつものアルディッティQ演目じゃないか、それよりも今日これから鶴見で演奏されるパヴェル・ハースの方がよっぽどアルディッティ的には珍しいんじゃないかぁ、と突っ込みたい方もいらっしゃるでありましょう。そう、仰る通り。ある意味、いつものアルディッティQ来日公演です。だけど、今回聞いておいた方が良い理由はあるのです。

おおっぴらに言うことでもないでしょうが、秘密にしても仕方ないことでしょうから書きます。20世紀末にはカザルスホール・アウフタクトが招聘していたアルディッティQ、カザルスホール騒動で企画室が解散した後は、なんのかんのあったけど、このところオカムラ・カンパニーさんが招聘を行っておりました。ですが、カザルスホール時代からの長老プロデューサーで、オペラシティのオープニングのときに武満さんが没してしまった後を引き受けた岡村さんが、とうとう引退をお決めになったそうな。で、会社をたたむことになった。

つまり、アルディッティQの日本での招聘元がなくなってしまうのです。まあ、東京コンサーツとか、いかにも引き受けそうなところはあるとはいえ、やはり個人のマネージャーさんが情熱を持ってあちこちに話をして公演を作っていくという、極めてアナログな、ってか、20世紀のマネージャー的なことが、この先もやれるかどうか判らない。武生とかがある限りフェスティバルでの招聘はあるでしょうけど、所謂普通の「来日公演」という形で日本中あちこちをまわる、というやり方は、この先はなくなる可能性があります。まあ、アーヴィンも若くはないわけで(そんなこと言ってると知られたら、がっつり叱られそうだが…)、もう無理なツアーをやる必要もないですしねぇ。

ぶっちゃけ、このところ隔年ごとに日本で演奏していたような感じで、まるでいつもいるみたいにアルディッティQが聴けるかどうか、ちょっと判らないよ、この先は、ってことであります。

さあ、土曜日は横浜の坂の上に来られたし、そして20世紀後半のヴィルトゥオーゾ・ピースをご堪能あれっ!これが最後、とはいわないけど、現代音楽祭じゃない普通のコンサートとしてはこの先は珍しいことになるかもしれませんよ。

nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 2

佐藤

音楽堂のハッシュタグで呟かれる方が短期間にそんなに多いとは思いませんが、一応どんどん下に行ってしまうものではありますので、老婆心ながら、↓こういった形の方が良いのかな、とは思います

https://twitter.com/kojirikenta/status/1199177840882618368
by 佐藤 (2019-11-29 01:02) 

Yakupen

佐藤様

ご配慮、ありがとうございます。まあ、当電子壁新聞は、一部のめちゃくちゃ濃い方が立ち読みすることだけしか考えないものですので、「土曜日のアーヴィンたち、踊りが入るのはうっとうしいなぁ」なんて思ってるような方々の尻を押すのが目的ですので(笑)、お許しあれ。踊りが入ると不要な騒音があって嫌だ、という方も多いでしょうけど、昨日、県立音楽堂の方が仰るには、ビックリするほど静かだそうですのでご安心を。

by Yakupen (2019-11-29 12:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。