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訃報:ロヴェット翁 [弦楽四重奏]

ロンドン時間の本日4月29日朝、マーティン・ロヴェット氏がお亡くなりになったとのことです。まだViolin Channel とかStradには挙がっていませんが、業界早耳ブログに娘さんからの個人的連絡という形で告知されています。あたくしめは午後7時前くらいに知りました。
https://slippedisc.com/2020/04/sad-news-the-last-member-of-the-amadeus-quartet-has-died/
追記:日本時間の夜になって、Stradが報じました。
https://www.thestrad.com/news/amadeus-quartet-cellist-martin-lovett-has-died-aged-93/10569.article?fbclid=IwAR0K73MgzWP-sXsKJxeivvpCdgs_DDl7PoubBu03VKBb78bOAiysI8PcvGk
誰であるか、どういう人であるか、なんのかんの書く気になりません。ともかく、これでシドロフ氏が逝かれてから33年、やっと天国でアマデウスQが演奏出来るわけです。なんか、楽器だか弓だか忘れていきそうな気がするけど、あのオッサン。

やくぺん先生とすれば、この人がいなければこのような生活はしていなかったであろう人のひとりでありました。この瞬間、なにより思い出すのは、丸山夫妻(当時はまだ夫妻じゃなかったけど)のすばるQがメルボルンの一次予選で弾くためにスメタナの第2番を持ってきて、そのときロヴェット御大のクラスにやくぺん先生が通訳で入ってた。で、始まる前、何をやるんだと御大が仰るので「スメタナだそうです」と伝えると、ああそう、って感じで手をフリフリして部屋に入り、すばるQの連中が弾き始めると、へ、っという顔をし、ともかく全部弾かせ、終わって一言、「興味深い音楽だね」。以上終わり。で、部屋を出ると、「お前、あの曲、知ってるか?」と仰る。いいえ、というと、「俺も知らん。」

だからなんだ、といえばそれまでなんだけど、じゃあな、って手を振って、秩父音楽センターだかのコテージの坂をレストランの方にさっさと歩いて行く翁のお姿、おいおいおい、俺に何をしておけっての、って…

ま、そういう方でした。ヴィーン人の中の、いろんな意味で、天然過ぎるイギリス人。

今、DGのディスクで作品132を聴いてます。快癒の歌より、さあさあ、すんだすんだ、さっさと行こう、って次の楽章の方が翁っぽいかな。
IMG_4569.jpg
訃報を知る直前、実はやくぺん先生宅ではもうひとつ小さな、でもとてもとても大事な訃報があり、どういう気持ちになっていいか判らなかったところ。ロヴェット爺さん、そいつ、一緒に天国に連れてってやって下さいな。もの凄く邪魔すると思うけど、貴方なら「ほっとけ」で大丈夫でしょ。

ありがとうございました。あたしゃ、もちょっと、生きてみます。

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