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市川の梨 [葛飾慕情]

ノンビリ、内容のない作文ですぅ。

何でか知らぬが先週頭くらいからやたらとパツパツに作文仕事が入り、その締め切りがみんな長月晦日。てなわけで、先程、千葉は市川の秘境、大町公園の水生植物園真ん中のベンチに陣取り数時間、本日締め切り原稿の最後のひとつを遙か常春の静岡に送り、終わった終わった状態でありまする。
https://garden-vision.net/garden_visit/oomatisizen_k.html

葛飾オフィスの隣のお宅が建て替え工事が始まり、反対側の柿の木が突き出た公道も修復工事をやってるので、せっかくの窓をがら空きにして秋の爽やかな風を送り込み、佃のセレブなぶんちょうの食い残しを喰らいにやってくるほーほーさんご夫妻やら雀共と遊びながら作文作業をしたくても、騒々しくてやってられない。うううむ、困ったもんじゃ。自転車がずっと壊れていて、葛飾区民の心のオアシス水元公園まで行くことも出来ぬ。となると、最寄りの京成電車で天樹とは反対に20分弱、成田に向けてすっ飛んでいく「日本一運賃が高い通勤路線」たる北総鉄道の沿線に広がる日本有数の梨畑にでも行き、佃のぶんちょうの大好物の梨でも買い込みがてら、ノマドしてくるべーかねぇ。

かくてスカイライナーならぬ各駅停車で葛飾柴又越え、矢切の渡しを跨ぎ、南総里見八犬伝の故郷を地下で貫き、遙か右手には習志野空挺部隊がC-130なんぞから落下傘降下するミリオタ大喜びな勇姿も観られたりする辺りをじっくりと眺め、まるで信州だかみたいな大町って名前のローカル駅にたどり着けば、ぽんとタッチするPASMOは間違ってませんかと駅員さんに詰問したいほどの数字を示す。おいおい川崎どころか横浜の向こうまで行けるぞぉ、これが名高いほくそーせんの呪いかぁ。

長月も晦日、神様が慌てて出雲に向かう準備なさってる秋の空の下、「梨街道」なんて身も蓋もない告知が出てるかつての田舎道を歩き
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おおお、考えてみれば随分と来ていない間にこんなこじゃれたもんも出来たのか、と驚くよーな梨カフェ兼直売所もあったりして。
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かくて、下総基地に下りていく教育群のP-3と
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ハケの谷の向こうを成田へと突っ走るスカイライナーの轟音、はたまた羽田北向き離陸ルートが朝夕は葛飾巨大柿の木真上になったとはいえ、昼間はまだこっちをぐるり迂回している市川上空ルートを駆け上がる737やら320。北の空には成田上がってぐるりと横田空域上空まで昇ってきた半島大陸行きがキラキラ光ってら。静かなハケの谷は、しっかりマスクしたご隠居ご夫妻やら、チョウチョやトンボ、それにあちこちにさりげなく秋の実を結び始めているカラスウリやらを撮影せんとするカメラおじさんやら。
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さぁてぇ、当面のお仕事はオシマイ。ヒヨちゃんがハケの上をわたっていくばかりだけど、向こうの上の方ではエナガンたちが引っ張るカラの群れがピチピチ叫んでら。
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どういうわけか、冬場には盛んにご飯を集めてるやまちゃんたちはまるでお姿が見えず。姿を見ないと言えば、バーダー系長玉軍団も、作文作業中にとんと姿を見せなかったわい。南の池の方じゃカワセミ狙いの放列を成しているのかしら。この公園、北の入口の小さな池で、カメラマン大放列の真ん前でカワセミがツミに襲われ喰われるという壮絶な弱肉強食風景を眺めさせられたこともあるワイルドな場所。生きていくのは大変なのじゃ、ここ梨実る楽園、市川でもさ。

…と、でっかいサギさんたちが動物園みたいに目の前を歩いているのを横目に、南のカワセミ池まで至れば、おやまぁ、池が酷い状況になってら。
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これじゃあ、バーダー系カメラマンさんたちの姿もないわけじゃ。コロナの半年で手入れをする公園スタッフもいなかったのか、ここまで荒れてるのは初めてみるぞ。

そうこうするうちに秋の日はどんどん傾き、彼岸花も終わりの秋の梨街道
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誰も居ない直売所の前で「すいませぇえええん」と暫く大声を張り上げてたら、ゴメンゴメンとやってきたオジサンったら、ちょっとあたったやたらとデカい幸水をひとつオマケしてくれました。堅くてまだ全然喰えない大量のキウイと一緒に、千円札一枚出し、梨の王国には消費税もありませぬぅ。
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さてと、帰りは梨販売所前から京成バスに乗り、「葛飾慕情」の大先輩たる永井荷風が戦後に蟄居してた庵の横抜けて、京成電車に乗りましょ。
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cul01/1431000002.html
ああ、荷風老師が葛飾の地に引っ込んでたのも、溜池近辺から焼け出され進駐軍が来てから10年とちょっとのことだったのかぁ。

そろそろ、やくぺん先生の葛飾暮らしもオシマイにしていいのかな。このままじゃ、葛飾で死んでもいいや、と思い始めかねないもんなぁ…

梨抱いて 神もいずもへ 旅支度

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