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《アルマゲドンの夢》という夢 [現代音楽]

コロナの2020年唯一の2週間のツアーの中日、静岡から9時過ぎに新帝都中央駅に戻り、明日の朝一で富山に向かう途中、今日だけ見物可能な新帝都のナショナルシアターでの新作初演を拝見して参りましたです。欧州ツアーで室内楽漬けになってる最中にまるで異質のこういうもんを眺めて頭をリセットするのとまるっきり同じパターンを、この本州島でやっておるわい。
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終演直後、歌劇宮中庭人工池を眺めつつ、思わずfacebookのタイムラインに速攻投稿してしまった素直な感想は、「うーむ、音階上昇と繰り返しとダメ押しの子供の歌…我々は未だ《ヴォッエック》を超えられないのか…」でありましたとさ。

以下、それ以降、いろんな方の書き込みに反応してしまったコメントを列挙しておきます。ツアーの道中、いい加減にピアノ三重奏が嫌になったらどっかでまとめまて最終稿にするかもしれませんし、このまま放置かもしれません。ともかく、「感想になってない感想」以前のメモ書き、ということで。


最後の神さま持ち出し「ハレルヤ」で終わる皮肉をサラッとやって誰も怒らないのは、かの《仏教パルシファル》以来の我が異教徒国ナショナルシアターの面目躍如じゃのー、いやはや。(自分の当稿への追記)


いろんな意味で、我らニッポンの国税で英国圏や独仏の地方都市劇場で上演可能なものを作りやがったな、と思いました(笑)。NYTとクイーンズ地下鉄を見た瞬間、「あ、Music from Japan の枠でブルックリンのアーツセンターとの共同制作だっけか」と思ってしまいました。そういうテイストだったし、最終的にはキリスト教文化圏に持ち出さないと意味がないし。確かに初台なら、この中味でも制作プロセスの途中で余計な文句を言う奴はいないでしょうからねぇ。藤倉氏は賢い!

なんか、アムステルダム辺りがいかにもやりそう(大野氏に、モネやリヨンに持っていく力が今、あるんですかね)。鎖国状態の今年はこういうもんは観られないと思ってましたから、頭の使ってなかった部分を久しぶりに使った感がありました。ただ、《ソラリス》みたいな声の伝え方の実験みたいな要素がなかったのは、大劇場からの委嘱新作だからとはいえ、ちょい残念。レーゲンスブルクの《ソラリス》を池袋というオフブロードウェイでみんな眺めて、それから初台に来る、という理想的な流れだったのにねぇ。(以上、オペラ研究者M先生のタイムラインへの当稿)

オペラは何度も来させてなんぼですからねー(笑)。昨年にサントリーでやっと日本初演された《Written on skin》にも似た、作る側の仕掛けの悪辣さを感じました。ヨーロッパの新作で生き残る作品には感じるものですが、初台では初めて感じた。

これ、いけると思います。ただ、欧州の状況が2019年までとは違いますからねぇ。まずはブルックリン・アカデミー・オブ・アーツで、Music from Japanのスペシャル企画でやるのが最初でしょう。数年前にも藤倉氏のチェロ協奏曲とかやり、坂本竜一氏も来てました。あとは、ホントはモネやリヨンなんでしょうがねぇ。《ソラリス》やってるレーゲンスブルクなんかはありだろうが、今、金があるか。今回のプロダクションで現場通訳をなさっていた方に拠れば、藤倉氏は意外にイギリスの劇場とのコネがないそうな。(同業者で新国立劇場発行「戦後のオペラ」コーディネーターさんのタイムラインへの当稿)


夢、は便利です(笑)。(辛口オペラマニアさんの書き込みへの反応)

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