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ゆふいん遙かなり:JR久大本線編 [たびの空]

諸事情で、ゆふいんに来ております。寒いですけど、温泉入ったから大丈夫。

大分県は別府の奥、今は「由布市」になってしまって市役所は一山向こうの庄内という町にある湯布院町。去る7月の大雨で天ヶ瀬温泉を跨ぐ久大本線の線路が流された惨状は、コロナ騒動も一息吐いたように思えたニッポン隅々にまで流されたものの、あのときに崩れたのは久留米側だけではなく、反対の市役所に向かう湯平近辺にも及んでいて、なんとまぁ、大分からの久大本線は庄内駅までしか届いておらず、そこから由布院駅までは代行バスが出ている、という話はこちらで記した通り。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-12-07

とにもかくにも、所要でどうしてのこの場所に来る必要があり、GOTO凍結だのなんだの世間も御上も上を下へに騒ぎになっていようが、ともかくあたしゃ行かねばならぬ。てなわけで、ベートーヴェンのお誕生日を祝い終わった次の午後、新帝都をひょいっと飛び立ち、まあ半分乗ってるかいないかの737で横浜はノースピア真上飛び越え、遙か江ノ島を眺め、先週半日を過ごしたセントレイアを臨み
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暮れなずむ九重の山々を眺めつつ、国東半島先っぽのほぼ海上空港たる大分エアポートに着陸したのは、新帝都ならそろそろ夜の帳という4時25分くらいのことであった。

荷物を拾い、慌ててバス案内所に走れば、「ええ、由布院行きはないんですよ」と、こんなものを手渡されます。
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うううん、なんだかリュック背負って楽しそうなご一家だけど、要は、大分行きの空港連絡バスで別府の中心部まで行き、駅の西口から出る山越えの由布院行きローカルバスに乗り換えてくれ、ということでありまする。

ああそうですか、上手い具合に接続していれば…ってわけだが、おっとぉ、バスの出発予定は4時35分で、JR別府駅最寄りのバス停まで夕方の渋滞があるかもしれないので50分くらい。そこから10分くらい歩いて駅の下を潜り、由布院行き発は5時半という。おいおいおい、ギリギリじゃんかぁ、ってか、定刻に動いて、走れば間に合うぞ、ってことじゃんか。それを逃すと次の最終バスは1時間後、って…うううむ。

かくて1500円也、って由布院直行便と同じくらいの大枚払って乗り込んだ空港バス
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まあ、そこそこの混雑っぷりで4時40分をまわった頃に出発。別府湾を眺め、新帝都よりも30分くらいは日暮れが遅い感じの冬至も近い夕方を眺めつつ
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別府港へとひた走る。

市内に近づくとしっかり渋滞し、別府北浜バス停に到着したのが5時28分であった。これはもう、どう頑張っても駅西口5時半発には間に合わない。別府大分を結ぶメインストリートからちょっと曲がって数百メートル走ってくれればJR駅なんだが、大分交通はJR駅まで客を連れて行く必要はないと思っているようだ。ま、駅前まで連れて行ってくれたとしても、ギリギリ目の前で由布院行きが出発、ってところだったろうがなぁ。由布岳越えは亀の井バスなんで、由布院に行く客がいるから待ってくれ、とも言わないだろうし。

荷物をバスの下から引っ張り出すともう5時半は過ぎ、ダラダラと登っていくかつての観光メインストリートをズルズル荷物引っ張りながら由布院の要件先に電話、明日の動き方を決めながら、マスクしたサンタの像が楽しげに迎えてくれる別府駅に到着したのは5時39分であった。
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由布院行きバスは、今頃もうアルゲリッチ音楽祭のメイン会場たるビーコンプラザの前辺りを走っていることであろーに。

湯布院町内での飯はもう食いっぱぐれ決定。なんせバスなら1時間弱も待ち時間があるんで、JR別府駅の駅弁を探すが、ありません。このまま6時半だかの終バスを待つか、いっそのこと久大本線周りにしてしまうか、みどりの窓口に行き、暇そうなおねーさんに尋ねると、今、庄内から代行バスなんですが…と想定時刻表をプリントアウトしてくれる。直ぐに来る大分行き各駅停車に乗って大分駅で乗り換えれば、到着は7時27分。で、バスだと7時25分。うううむ、こんなところであと半時間以上待ってるのはいやだなぁ、JRの方が200円弱高いけど、えええい、これも勉強、代行バスに乗ってみましょうか。
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かくて、5時57分別府発大分行きで二駅。大分で久大本線庄内止まりに乗り換え、そこからは代行バス、総計1130円也。

ソニックなんぞ優等列車が行き来するホームにやってきた各駅停車は2両編成で、何故か乗っているのはうら若きマスクの女子大生ばかり。
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わずか数分の乗換で立派になったホームを降りては上がった久大本線のジーゼルカーも、これまた二両編成。おいおい、高校生8割通勤客2割で、溢れそうなラッシュアワーではないかぁ。これは失敗した。

ともかく荷物引っ張って、6時18分発ギリギリに列車に飛び込み、流石に西とはいえすっかり夜となった途切れた鉄路を、えっちらおっちらと昇っていく久大本線各駅停車なのであった。高校生は三々五々降りていくが、途中駅でまたごっそりと乗ってくる。どうやら市立由布高校が終点のふたつ前の駅にあるようで、大分から乗って来た通学の生徒らとは中学時代の友達どおしばかり。車内はコロナの恐怖なんぞどこ吹く風の喧噪状態で夜を往く。

定刻6時56分に庄内駅到着。学生達はだだだっだだだぁ、と降りて跨線橋を渡る。連絡バスの出発は7時10分となっているので、何を焦ってるのやら、と思ったら、おおおおお、待っているのは亀の井バスの普通の路線バス仕様車が1台のみ。
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やくぺん先生がノンビリやってくる頃には、車内は既に満杯。外で待ってる2人の高校生はなんなのかと思ったら、次の駅湯平で降りる連中。先に乗ってしまうと降りられない、と知ってるわけでんな。それにしても、これは三密必至のちょー危険な乗り物であるなぁ。

真っ暗な道をぐるぐる曲がりながらバスは行く。途中、道の修復工事で片側一車線になったところで対向車待ちをするも、
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信号もなくジーゼルカーよりウンと速いぞ亀の井バス!湯平でさっきの高校生男子2名、その次の東由布駅でおねーさんひとりを下車させ、バスはゆるりゆるりと由布盆地へと降りていく。かくて、定刻ぴったりの7時27分に未だ健在の中央公民館横バスターミナルに到着。
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別府からのバスが先に到着していたかは、まるで判らず。

新帝都は羽田を発って正味5時間、国東半島の空港からでもまるまる3時間…ゆふいん、やっぱりホントに、遙かなり。

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