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文化大革命世代の巨匠逝く [演奏家]

いくらCOVID-19で明け暮れた2020年とはいえ、まさか当電子壁新聞が三連発で訃報をアップするとは…

先程、上海の同業業者さんから教えていただきました。
http://www.chinadaily.com.cn/a/202012/29/WS5fea8716a31024ad0ba9f290.html

今の日本の音楽愛好家がどれくらい覚えてらっしゃるか判りませんが、20世紀末くらいには日本の音楽事務所にも所属していて、今世紀になってからはアルゲリッチがらみで別府にも来ていたような。

上海の同業者さんは、「ラン・ランの前に国際的なキャリアを作った中国人ピアニスト」という言い方をしていたけど、まあ、天安門以降の世代には一種の「戦前」の音楽家なのかもしれませんね。周囲にメニューインとか所謂「レコーディング巨匠時代」の著名人の名前がたくさん出てくるのも、この世代らしい。

個人的にはジャンルもジャンルだし、とりたてて接点があったわけではありません。ただ、何故か、ほんとにどうしてだか判らないんだけど、京響の東京定期で上の文化会館でショパンのコンチェルトを聴いた記憶が猛烈に残っている。そのあとに、ゴールドマルクの交響曲《田舎の結婚》が演奏されたというのもこれまた何故か猛烈に覚えている。

今、慌てて文化会館のアルヒーフを調べたら、なんとまぁ、1982年のことだったのかぁ。うううむ、不思議だ、なんで覚えているのか。
https://i.t-bunka.jp/pamphlets/12457
とにかく、猛烈に堅い響きの、これぞモダンピアノ、という音がバリバリしていた、という記憶が…

どういう風に追悼したらいいかすら判らない、こういう人に一度出会った、その後はメニューイン絡みでいろいろ名前が出てきたけど、結局、接点はなかった…

そんなホンの一瞬の出会いでも、不思議な大事な記憶になってしまうのが、音楽の凄いところ、というか、オソロシーところ、というか。

実は、今、ある別の老ピアニストの原稿をやっている真っ最中。芸風としては対極みたいな方なんだけど、今から、ソースを探して久しぶりに聴かせていただきます。

知り合いの某弦楽四重奏団が4人中3人がコロナに罹った、という話を聞いた直後。ひたひたと何か嫌なものが迫ってくるような年の瀬の午後。

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