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パンデミック下の「国際オペラ賞」発表 [音楽業界]

昨日朝から、欧州方面オペラ・カンパニーの広報さんから、盛んにプレス・リリースが送りつけられております。3月終わり頃からオフィスがなく、インターネットのストリーミングやらを含めオーディオへのアクセス環境がまるでないやくぺん先生、このパンデミックのご時世にライヴしかダメって、もうまるっきり商売にならない環境は暫く変化する見通しがなく(転居予定先がパンデミックが始まって以来最悪の状況になっており、当初の予定では連休明けは現地に張り付いていろいろ動く予定が、それどころではなくなってしまっております)、最もレトロなメディアたる紙の本を大川端で紐解くという大都会隠居爺状態になってしまっております。

かくて、この秋のシーズンからはやるぞ、って勢いになってる欧州各地や北米のオーケストラやオペラカンパニー、室内楽主催者がやたらと盛り上がったリリースを送りつけるイースター明けから初夏になってきたといえ、すっかりワクチン後進国となり、選手村周辺住民どころか選手だって来たくないのにオリパラなんて夢物語を語るお花畑御上のニッポン、何処の世界の話なんだろーなー、と遠い目で来たメールを開けもせずにゴミ箱に放り込む日々が続いてる。

とはいえ、昨日朝にマドリッドのオペラハウス広報さんからファンファーレ付きみたいな凄い勢いで来たメールは流石になんだろうと思ったら、なーるほど、こういうことでありました。こちら。
http://www.operaawards.org/news/winners-announced/
http://www.operaawards.org/archive/2020/

International Opera Awardsが2020-21の結果を月曜日に発表した、そこでテアトロ・レアルが「今年のオペラ・カンパニー」に選ばれた、ということです。午後になって、バーミンガム・オペラの広報さんからもメールが来たのは、《マクベス》のプロダクションに関連していくつもこの賞を獲った、ということでありました。
https://mailchi.mp/70d1de3c5dbe/birmingham-opera-sweeps-the-international-opera-awards-3297082?e=a07932341a

ノミネート舞台のリストなどを眺めるに、実質上、ニッポンのシーズン感覚からするとパンデミックが始まる前の年の話をしているようにも思えるのですが、どうも講評を眺めるとそういうわけでもないのかしら。よーわからんです。なんであれ、初台の西村新作が「世界初演」部門のノミネートに入ってるのだから、一応、英語圏に君臨し世界の情報を未だにコントロールする大英帝国はロンドン拠点の賞として極東も視野には入れてますよ、ということなんでしょーかねぇ。これなら、来年は藤倉が新作大賞採れるんじゃないのかしら。参考までに、この部門のノミネート作品を貼り付けますと、以下。北米もちゃんと視野に入れてるぞ、ってかね。
García-Tomás: Je suis narcissiste (Teatro Real)
Glanert: Oceane (Deutsche Oper Berlin)
Kats-Chernin: Whiteley (Opera Australia)
MacRae: Anthropocene (Scottish Opera)
Nishimura: Asters (New National Theatre Tokyo)
Reid: p r i s m (Beth Morrison Projects)
Schreier: Schade, dass sie eine Hure war (Deutsche Oper am Rhein)
Venables: Denis & Katya (Opera Philadelphia)

ま、些か他人事感は漂うものの、パンデミックの年に頑張ってこういう賞をいただけたので、マドリッドやらバーミンガムのスタッフは大喜びでありましょうぞ。おめでとうございます。頑張ってくださいな。来年は是非とも「ストリーミング作品大賞」という部門を作っていただきたいですね。

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