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フィショッフも韓国団体優勝! [弦楽四重奏]

偶然にも、プラハの春大会とほぼ同時の先週、フィショッフ室内楽コンクールが開催されていました。この大会、1970年代に始まった「アメリカ合衆国に於ける室内楽業界の夏の甲子園大会」ってか、「室内楽に特化したアメリカの毎コン」みたいな位置付けで、バンフ、メルボルン、大阪、ロンドン、レッジョ、ボルドーみたいな各大陸や文化圏を代表するメイジャー国際大会ではありませんし、ミュンヘンみたいなでっかい総合大会でもありません。でも、アメリカの室内楽業界とすれば、本気で室内楽をやりたい連中の最初の登竜門であります。

まさかやるとは思わなかったが、やはり恒例のインディアナ州はサウスベンドのノートルダム大学からライヴでやったわけではなく、オンラインだったみたい。こちら。
https://www.fischoff.org/competition/attending-the-competition/
ちなみに、これが過去数年の結果。なんとなんと、昨年もやってたんですねぇ。シニア部門というのはもうプロになるレベルの連中で、ジュニア部門というのは若い団体が対象で、正に目指せ甲子園ですな。おお、昨年シニア優勝は、来月のレッジョにも唯一の大西洋渡って参加することになってる連中ではないかぁ。
https://www.fischoff.org/competition/competition-winners/

さても、そんな中でのシニア部門で優勝したのは、リススQなる団体。ヴァイオリン・チャンネルが速報してます。
https://theviolinchannel.com/risus-quartet-grand-prize-winner-fischoff-chamber-music-competition-2021/?fbclid=IwAR3gLPnhuaUSsQzt92NefLfd92ZsRphm5ZyUrcLkBmDyFDpYFrMsLoMxeQQ

おいおい、ここも半島の連中、それもエスメさん同様にお嬢さんばかりの団体ではないかぁ。実は、やくぺん先生はこのニュースは彼女らがいるテキサス大学の絡み(なんだろうなぁ)でミロQのメンバーから知りましたです。今時はどんな音を出してるか、簡単に聴けますから、なんのかんの言うまでお聴きあれ。ほれ。
他にも、メンデルスゾーンなんぞがYouTube上にアップされてます。どれもこの2月くらい、ってのは、このヴィデオなんぞで選考した、ってことなんでしょうね。正直、演目がなんともこれじゃなぁ、ハイドンはないのか、って気はしないでもないですけど。

ま、フィショッフ優勝というのは国際コンクール参加に向けた最初の条件をクリアーしたというところですから、次回のバンフやら大阪に顔を出してくる可能性がある名前として、気をつけておきましょうかね。←おお、こういうニュースを視ていると、まだわしも現役気分が抜けぬわい…

今のような状況にあって、アメリカ合衆国が世界に誇る20世紀末以降に確立された室内楽教育のシステムはきっちり動いているという事実を知るだけでも、大いに有り難いニュースではあります。なんせ、コロナで業界全体のレベルが下がるのは、なによりもオソロシーことですから。

それにしても、クフモ・アシアナQがチェロ大好き大企業会長の熱烈バックアップでも開けなかった韓国の常設室内楽団体への道が、大阪でのノーブスQの3位入賞をきっかけに一気に開花し、前回ロンドンのエスメ以降はこのジャンルに雪崩を打って参入してきているって現状、なかなか興味深いことでありまする。100年近い演奏伝統とデカンショ欧州文化崇拝が背景にあったニッポンでも「一千万都市東京首都圏でホントの室内楽聴衆は数百人」という小さなマーケットが精一杯のジャンル、中国同様に国内需要がほぼ未開拓な半島に戻って、どこまでやっていけるやら。オケやオペラハウスみたいに欧米団体に就職するのはあり得ないジャンルですからねぇ。

山積みのフライドチキンとHiteビール前に、ソウルのマネージャー女史と愚痴半分であれやこれや…なんて状況はいつになったら戻ってくるのやら。ふううう…

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