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コロナ禍の上野をベートーヴェンで眺める [パンデミックな日々]

今年の年明けから、雪の中を落ちた柿の実をつぐみん軍団が喰らいに押し寄せる氷点下6度の温泉県盆地は石武オフィスに遙々新帝都は上野の杜から重量数キロの書籍を持ち込み、数日必死に行った作業
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2022-01-12
その結果が、このような形で世に出ました。やくぺん先生が関わったのは見開き2ページのみですけど。
IMG_0547.JPG
http://neil.chips.jp/chihosho/hanmoto/fax20220317h-01.pdf

漫画冊子ではありませんっ。さてもどういうものか、公式リリースをまんまコピペすると…

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東京藝大ならではの執筆陣が多彩な視点からベートーヴェンを語る

東京藝術大学にゆかりのある執筆陣が、ベートーヴェンにまつわるコラムやリレーエッセイを展開。ビギナー向けのオンライン講座のダイジェストや、コロナ禍における演奏会についての取組み等、盛りだくさんの一冊。
ベートーヴェン生誕 250 年を迎えた 2020 年、コロナ禍により、多くの関連企画が中止や延期となるなどの影響を受けた。そんな中、東京藝大での演奏会を企画・制作する演奏藝術センターは、多彩な視点からこの大作曲家にアプローチするウェブサイト「つながるベートーヴェン」を開設。現役教員・出身者を中心とした執筆陣によるリレーエッセイと、ビギナー向けのオンライン講座「14 歳のためのベートーヴェン」等を公開し、好評を博した。本書ではこの 2 つの企画のアーカイブに書き下ろしとなる公演レポートやコラムを加えた。
執筆者:河野文昭(チェロ奏者)/新井鷗子(構成作家)/迫昭嘉(ピアノ奏者)/大石泰(プロデューサー)/越懸澤麻衣(西洋音楽研究者)/川口成彦(ピアノ、フォルテピアノ、チェンバロ奏者)/沼口隆(西洋音楽研究者)/針貝真理子(ドイツ文学研究者)/渡辺祐介(声楽家・指揮者)/小川類(作曲家)/海老洋(画家)/橋本久美子(近現代音楽史研究者)/坂田哲也(画家)/古川聖(メディア・アーティスト)/植村太郎(ヴァイオリン奏者)/島根朋史(チェロ奏者)etc.

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なんだか良く判らん、とお感じでしょうねぇ。実は、やくぺん先生も、長い付き合いの編集者さんから「こういう記事、やってくれる、ちょっと難しいものなんだけど…」と言われて年末でもう誰も居ない上野の杜に呼び出され、何故かチキン弁当出され打ち合わせをしたときには、全く趣旨がわかりませんでした。正直、担当する原稿はやります、と必要な資料を渡されたときも、全体にどういうイメージのものなのか想像も付かなかった。

結果から言えば…そーですねぇ、いちばん近いのは、「ブルータス」とか「東京人」とかみたいな「特集が中心になる定期雑誌でときに猛烈に意識高いとかぶっ飛んでカッコいい系の題材を取り上げるムック志向のある冊子のもの凄く捻った号」、って感じかなぁ。中身的には「ユリイカ」とか「現代思想」みたいなものの、うんと薄い奴というか。ま、単発の出版物としてはちょっと似たものは想像つかない、不思議なもんです。より中身として正確に言えば、「普通の人にもアクセス出来るようにした上野藝大音楽部のコロナ禍2年分のアニュアル・レポートを、ベートーヴェンという視点から纏めた歴史記録資料」かな。

コロナが始まった2020年初春からどうやら終わりが見えてきそうだという感じが一瞬漂っていた2021年冬の盛り頃までの上野の様子を、古い方の門を入っていちばん奥2階の殺風景な演奏芸術センター事務所から眺めていたひとりの元編集者現准教授の歴史への防備録、というのが最も正しい評価かしら。

楽しいから、面白いから、読むとワクワクするから皆さん是非手に取りましょう、とは敢えて言いません。ですが、このようなちょっと不思議なレポートが世界中の図書館に納まる形で紙媒体という後から手を加えられない形に纏められたのは、生データ改竄が常識となったSNS時代の時代であるからこそ、意味があるのでしょう。

ま、手に取る機会があったら(そこが最大の問題でしょうけど…)、どうぞ。なんせ「日本列島ではほぼ購入不可能、ネット販売でもいつ買えるか判らない物理的に重たいドイツ語のみで書かれた書籍の紹介文」ですから…冗談じゃなく、前衛文学にしっかり一ジャンルを構える「存在しない本の書評」、みたいなもんだわなぁ。

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