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ミュンヘンARDとうとう弦楽四重奏部門もアジア大会化 [弦楽四重奏]

数日前に、来る9月2日に一次予選が始まるオクトーバーフェスト前のババリア州都の祭りミュンヘンARDコンクール弦楽四重奏部門のエントリーリストが発表されました。今年はピアノという大物があるのでいろいろ注目が集まりそうなこの日本ではチャイコフスキーと並びバランスを崩して注目度が高い大会、昨年の筈が延期され、この秋でモロにバンフとバッティング。どうしたものかと関係者頭抱えてたわけだが、このような出演団体リストになりましたとさ。ほい。
https://www.br.de/ard-music-competition/competition/category-3/index.html

ななな、なんじゃこりゃぁ!今世紀に入ってから声楽やヴァイオリン部門は「ミュンヘン・アジア国際コンクール」と冗談で言われてたこの大会、唯一アジア枠がほぼ皆無だった弦楽四重奏部門が、空前の事態となってるじゃあないの。バンフが完全に「フィショッフ北米国内コンクール上位大会」化してるんで、ミュンヘンはヨーロッパ大会になるだろうと予想されていたのだが…

今時18団体も参加OKとするというのも時代錯誤というか、なんだかなぁ。恐らくは、どうせコロナや戦争で半分は来られないだろうから、それでも大丈夫なようにしておきましょ、って「半数までの不参加は織り込み済み」の発表なんでしょうけど…それにしてもこれだけを処理するって、審査員連中、ぶっ倒れるぞ。ま、みんな現役クラスばかりの審査員だから体力的には大丈夫そうだけどね。

それにしても、18団体中10団体が実質「アジア系」で、史上空前恐らく絶後のメイジャー大会四連覇を狙い爆走中のレオンコロにも我らが近衛孫がいる。数年前の声楽部門にも匹敵するトンデモな状況。

業界的に困るのは、日本、韓国、中国、台湾、どこも成熟した弦楽四重奏のマーケットが地元には存在していない地域なんで、勝たせても後の面倒の見ようがない。特に韓国は、ただでさえ独奏者志向の弦楽器が溢れているところにノーブスの成功にエスメの大成功が続いちゃって、このジャンルはいけると一斉に若い連中が突っ走り始め、もう収拾が付かんことになっとるわい。どーするんじゃ、ソウルのマネージャーさん!

ま、もう隠居の我が身、コロナとウクライナ戦争以後の世の中はとんでもないことになっておるのぉ、と呆れかえりながら、もうわしゃ知らんとノンビリ由布岳眺めながら畑を耕していたいんじゃが…これじゃあ、そういうわけにもいかんのぉ。なんせ、温泉県盆地からはソウルや上海はトーキョーより近いんだから、現場の様子眺めにババリアの地まで足を伸ばさぬわけにはいかんわい。まだアキテーヌの地では熾烈な闘いが続く最中というのに…

さっさと刈り取らないとならん若根がセイタカアワダチソウみたいににょきにょき伸びてしまってるこの2年の荒れ地状態をどう整理するのやら、世界の室内楽業界。幸か不幸か、来年の大阪がこの混乱の総まとめという感じになりそうだなぁ。

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