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なぜK.590がふたつ? [弦楽四重奏]

スイマセン、どなたでも結構です、教えてくださいませっ!

別の用件で久しぶりにNaxos Music Libraryを開き、せっかく来たのだからと新譜案内をざっと眺めていると、腰を抜かしそうなものにぶち当たりました。こんなん。
IMG_E2033.JPG
これがなんと、ドイツグラモフォンからの配信ということになっておりまする。数日前に「もう弦楽四重奏やらないかつての名門レーベル」なんて悪口書いたから、なにぉおお、ってかな。

中身は、ご覧のように一部熱狂的なマニアさんならご存じの、ガリミア御大が戦後にアメリカ合衆国に移ってから録音した中でも、最も名人級を集めた団体でありますな。これ、この画面に見えてる情報だけを見る限り、ガリミア御大が第1ヴァイオリンのように見えるものの
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幸松さんの著書に拠れば作品18はエリカ・モリーニが第1ヴァイオリンらしいんですよねぇ。NMLって、ホントにこういうマニアさんにとっては重要な部分をスルーなんだよなぁ。もう1カ所クリックすると判るんだけどね。

さてもさても、このディスクの最大の不思議は、上の画面キャプチャ写真をご覧になっていただけばお判りのように、ベートーヴェン作品18の4のあとに、どういうわけかモーツァルトのK.590がふたつ収録されているんですね。最初、何かの間違いかと思ったんだけど、どうもそういうことじゃあないみたい。なにしろ「隅から隅までアレグロ」って、テンポ設定に関して演奏者にモーツァルトが喧嘩売ってるんじゃないか、って難物で知られる作品。ふたつの録音でなにやらまるっきりテンポを違えてやってみた演奏を並べた、なんて今時の古楽系の小賢しい奴らならやりかねないことをしてるわけでもなさそう。DGさんのデータを信じれば、モーツァルトはふたつの演奏ともにガリミア御大が第1ヴァイオリンで、ヴァイオリンを入れ替えての演奏が2種類収録なんてエマーソンQかなんかならやりそうなことをしているわけでもない。なんねん、これ。

ちなみに、ある限りの資料でこのディスクのオリジナルを調べてみたら、やっぱり昔は作品18の4とK.590の表裏LPで出てたみたい。

これってなんなんでしょうか?なんせNMLは一切の解説などなし、なんでこんなことになってるのか全く判らない。誰か、教えてちょうだいな。滅茶苦茶有名な逸話があるような気もするし…

幸松先生がご存命なら電話一本、一発回答だったんだろうけどなぁ。ちなみに演奏そのものは、今でも全然古くないです。無論、作品18はミロQ以降の作品18革命遙か以前ですから、時代なりの作品像ではありますけど、モーツァルトは「これはあり」ですな。

日本のナクソスでも大丈夫なんだろうなぁ…

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antonin104

DG新譜のBoxではMonoとStereoの2バージョンが収められているようです。
https://tower.jp/item/5651252/

by antonin104 (2023-03-24 22:10) 

Yakupen

antonin104様

へええ、そういうことなのですか。情報、ありがとうございます。それにしても、ナクソスって、音楽を趣味としている人にはそういう情報は極めて重要だという風にはかんがえないのでしょうかね。録音がいつかも画面に書いてないし、幸松さんの著作を引っ張り出さないと判りませんでした。
by Yakupen (2023-03-24 22:52) 

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