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ミロQもベートーヴェン [弦楽四重奏]

土曜日の夜、忘年会真っ最中のところに携帯メールに連絡が入り、年末正月休み明けの月曜日締め切りでエレファントな調べ物仕事の依頼が入り、流石にやくぺん先生のお仕事人生の中でもこれはちょっといくらなんでもと呆れかえりつつやりとりなんぞをする間に時は過ぎ、もう目の前は大晦日ベートーヴェンじゃあないかい。今年はこれがお仕事になり、ますおさん的にはご家族の顰蹙を買っているわけですが、来た仕事を嫌などと言えないフリーの身、こればっかりはなぁ…

さても、そんな中、図書館も資料館も、出版社も音楽事務所も閉まり、演奏家さんに直接連絡を取るにも相手がどうなってるか判らないこの年末年始の1週間に、どうやってこれだけの量の作業をすれば良いのかやっと状況が把握出来たところで、現在里帰り来日中のダニエル・チンご一家と都内某所で飯を喰らってくるという少しは人間らしい時間を過ごせたのでありました。プライベートショットなんで、うんとちっちゃくでゴメン。
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今やテキサス州オースティンにレジデンシィとしてお住まいになるようになって10年とは言わないまでも、随分になる。結成から今シーズンで四半世紀、セカンドがウィルくんになってからももう8年目だそうな。

あの衝撃的な、ってか、当初は無謀と言われた作品18一日で全曲演奏、って偉業を成し遂げ
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2006-05-08
結果としてベートーヴェン演奏史に新たな時代を開いてしまったこの団体、この全曲演奏と時を同じくして作品18から始めた全曲録音は、当初は「自分らがベートーヴェンと同じ歳になったら録音する」ということだったんだけど、どうもそこまで待ってるわけにもいかなかったようで、やってくる2020年のベートーヴェン記念年を前に、無事に完結。となれば、もう来年に期待することと言えば、あのサントリー初夏のお庭恒例となった弦楽四重奏全曲でも安定した水準の高さではピカイチだったチクルスの再現…と思ってしまうのは当然でありましょうぞ。

んで、まあこれはもう演奏家ご本人がばらしてくれたのだからちょろっと一足早いお年玉として記してますがぁ…我らが日本列島では、楽聖の250回目のお誕生日も近い10月の終わり、世界大運動会も終わりすっかり落ち着いたであろう東京湾岸晴海で、3回の演奏会でそれぞれにベートーヴェンの後期作品ひとつづつをメインに据えた半分のチクルスをやるそうでありますっ!詳細は、いずれトリトンさんからきちんと情報が出るでしょうから、乞うご期待。

既に来年前半、今シーズン分のサイクルはいくつも話が出ていますが、秋以降に関しては、鶴見でのプラジャークQ現メンバーでの最後の大仕事としてのサイクル、札幌でのベルチャQという超豪華版、記念年を超えちゃうことになるけど浦安でのエクのサイクル、等々、いよいよ本命イベントの姿も見えてくる中に、ミロQのハーフ・サイクルも入ってくるなんて、なんとも有り難いことでありまする。

さても、その前に、明日は皆様、上野へどうぞ。

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年末特別公開:『クラシックコンサートをつくる。つづける。』補遺 [音楽業界]

もう年末年始のお休みに入っていらっしゃる方もいらっしゃるでありましょうから、そんなお暇な方のために、おまけ。

もう一昨年になるのか、横浜のプロデューサー平井先生と『クラシックコンサートをつくる。つづける。』という著作を世に問わせていただきましたです。こちら。まだ絶版じゃあありませんっ!重版もかかってないけどさ…
http://suiyosha.hondana.jp/book/b272814.html
基本的に平井先生の本で、やくぺん先生の仮の姿たるもう一名の著者はライター仕事をさせていただきただけでありまする。そんな平井先生の活動が目出度くも世間に認められることになり、今年のJASRAC音楽文化賞を獲得なさったのは、当電子壁新聞でも報じた通りでありまする。えっへん!
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https://www.jasrac.or.jp/profile/culture_award/06.html
http://suiyosha.hondana.jp/book/b272814.html

この著作の内容、良くも悪くも「2010年代前半の状況を定点観測する」という性格のもので、その扱っている対象の性格上、時間が経てばどんどん古くなっていき、ある程度以上古くなれば今度は歴史的な記述としての価値が出てくる、というものでありまする。実際、終わろうとする10年代の後半になり、もう圧倒的な加速度で「メイジャーとインディーズの分裂」及び「室内楽のインディーズ化、サロン化」が進み、数十席から100席程度の会場、所謂「コンサートスペース」(ぶっちゃけ、10年代初め頃にやくぺん先生なんぞと一部編集者がでっち上げた言葉なんだけど)での商業レベルでの演奏会が爆発的に増えた。尤も、ホントに増えたのか、今世紀に入ってからのグーテンベルク以来最大の情報伝達革命で可視化されるようになっただけなのか、実際のところは安倍内閣の実態のように誰にも判らないんですけどねぇ。

なんであれ、この著作の記述は当然のように古くなる。あそこで取り上げられた場所がその後どうなっているか、そのひとつの報告がありますので、下に添付します。要は、あの著作のアペンディックス、ってことであります。
HiraiReport01.pdf
HiraiReport02.pdf
たった4ページのPDFファイルなんですが、なんせ当無責任私設電子壁新聞ったら、0年代初期のフォーマットなもので、未だにPDFは5メガまでしか貼り付けられないというロートルぶり。お手間かけますです。

取材当時には、いずこも同じ後続者難でもう音楽協会そのものを閉じるしかないかも、という状況だった葉山の鑑賞団体が、その後、どのようにして息を吹き返したかがレポートされております。マジ、著作をお持ちの方はプリントアウトして、一緒に挟み込んでおいて下されば幸いです、って内容です。続きと思って、じっくりお読みあれ。

このようなことが簡単にできるようになった2020年代、いよいよ電子出版、Web媒体に対する深い不信感が拭えぬ0年代にWeb原稿がらみで酷い目にあったやくぺん先生らロートル爺も、来年は時代の流れに追いつくようにしないとマズいかもなぁ。

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速報:20年統営音楽祭は《サテリコン》と《仏陀受難曲》 [現代音楽]

速報、って、実はもう随分前からチケットも売ってるんですが、ご紹介するタイミングを逸していたニュースです。

今年春の時点で、概要は見えていたのですが発表することが出来なかった統営国際音楽祭2020のメインとなるプログラムが決まりました。期間は3月27日から4月5日で、オープニングとクロージングはいつものように統営フェスティバル管の演奏会。客演はクレメラータ・バルティカなど。弦楽四重奏枠はお馴染みのアルディッティQではなく、モディリアーニQです。個人的には、ヴィーン・クラングフォーラムの登場が期待されますねぇ。

んで、この音楽祭最大の売り、小劇場ブラックボックスでの室内オペラ新制作は、なんとなんと、ブルノー・マデルナの《サテリコン》ですっ!んで、もうひとつ、音楽祭最大の目玉となるのが、予定どおりタン・ドゥンの《仏陀受難曲》でありまする。マデルナは3月27日から29日まで、劇場を完全にステージにしちゃうから、ぶっ通しでやるわけですな。で、タン・ドゥンは4月3日の1公演のみのようです。

ちなみに、例年東西からひとりづつ招く招待作曲家は、エトヴェシュとタン・ドゥンでありまする。

とにもかくにも、最低限の日程と情報のみ。韓国語が大丈夫な方は、こちらをどうぞ。
http://www.timf.org/kr/

なんと、マデルナの《サテリコン》って、YouTubeに全曲の上演映像があるんですな。こちら。
https://www.youtube.com/watch?v=mXjWFohztJM
擬似バロックというか、ある意味で《グラン・マカブル》みたいな、というか、純粋に娯楽として接しても結構面白いんじゃないかしらね。

うううん、マデルナとタン・ドゥンを聴こうとするとガッツリ1週間滞在することになるが、モディリアーニQやら、なによりもヴィーン・クラングフォーラムがあるんなら、桜満開の統営に長逗留しても良いかなぁ。途中でソウルまで行っても、オーケストラ・フェスティバルまだ始まってないし。

上野の切符買っちゃったよぉ、とお嘆きの方もいらっしゃりそう。ゴメンです、情報が遅くなって。

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香港より [音楽業界]

Happy Holidays!

って、考えてみたらニッポン列島の上に乗っかってこの年末の休暇週間を経験するのは3年ぶりである、と先程、お嫁ちゃまに言われました。確かに去年一昨年とクリスマスはハノイで過ごすのが定例になってたからなぁ。なお、東京藝大のハノイ・プロジェクトはちょっと伸びているだけで、ちゃんとやるそうですので、そのときにはまた当無責任へっぽこ私設電子壁新聞でもお伝えする予定でありまする。

さても、そんなこんな、世間の(キリスト教文化圏中心なんでしょうけど)クリスマス気分なんぞと関わりなく、香港情勢は不気味な動きを見せているのは当へっぽこ無責任電子壁新聞がどうこう言うようなものではないでありましょう。なんせ究極の平和産業、世の中が平和じゃないとそもそも全くやっていけない我らが業界(ポピュラー系なら、戦争になれば慰問やら戦地慰安やらで御上からの堅い需要が降ってわくんでしょうけど…)、大陸の建70年祭を前にした9月末には情勢不安が伝えられる中に訪れたタカーチュQはやっと地下鉄が通った香港島の香港大学キャンパス内ホールでバルトーク弦楽四重奏全曲演奏会をなんとか無事に終えたものの、キャンパスから出るな、と言われていたそうな。

その後も、なにやらの演奏会が中止になった、という話をいくつか耳にし(「演奏会が無事に開かれた」なんてのはニュースとして伝わってきませんからねぇ)、年明け春節前恒例、今年はボローメオQが参加予定の室内楽音楽祭がどうなることやら、はたまたその先の恒例の香港芸術節がどうなるやら、未だに情勢が見えない。地元の人はいろいろな対応が取れるのでしょうけど、なんせこっちの立場ってば、なにかあったら情報もちゃんと拾えぬままに右往左往するばかり、香港の皆様にとっても足手まといでしかない観光客でありまするからねぇ。

そんななか、香港フィルに客演なさっていた指揮者の沼尻さんがジャズピアノの上原ひろみさんと共演するクリスマス演奏会が、二日間の予定が一日になってしまった、というニュースが入って参りました。
https://www.hkphil.org/concert/a-jazz-night-with-hiromi
どうしてこういうことになったのか、マエストロ沼尻のSNSなどで情報もアップされるとは思いますが、とにもかくにも事実としてクリスマスイブの演奏会はなくなっちゃった、ということ。

なんだかネガティヴな報道ばかりになって、誰をどう心配すれば良いやら、困ってしまう情勢の中、香港シンフォニエッタの広報さんからメール連絡が来たので何かと思ったら、なんだか妙にノンビリした心和む(?)話でありました。ほれ。
http://email.hkconducting.com/a/s/3699808-947262107ff35c67379045dff7cc0c65/308299

来月17日、香港で国際指揮者セミナー&コンクールをやります、って。

うううん、今のニュースを眺めるに、そういうことが出来るのか、余りの違和感にへたり込みそうな感すらあるんだけど…そう、世の中というのはこういうもんなんでしょうねぇ。だって、会場となってる香港ジョッキークラブって、隣が正に話題の香港警察本部、直ぐ東隣のブロックには人民解放軍香港総本部がある場所なんですけど…。そういう場所でこういうことがやれるって、ホッと一安心して良いのやら、悪いのやら。

とにもかくにも、ご関心の向きはクリスマス休みを利用して上のURLをじっくりご覧あれ。

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女帝南に帰る [演奏家]

今、天下のN響でダイクを振ってらっしゃる筈なのに、どうも殆どニュースになっていないようなので、専門外だけど(?)アップしておきます。イギリスの業界媒体が先週だかに報じていた話。まずは、N響さんの第九のチラシはこちら。まだあと何度かあるんですね。大晦日に紅白の裏番組でやってる放送も、シモーネおばさまのこの演奏なんでしょうし、たくさんのニッポン文化圏の方々がご覧になるのでしょうねぇ。
https://www.nhkso.or.jp/img/dai9.jpg
興味深いのは、ここで小宮さんがお書きになってるチラシ裏煽り作文やら、誰が編集したかしらないけどN響広報さんが出しているプロフィルを眺めるに、一切「女性」という言葉や、女性であることへの言及が一切ないこと。ニッポン国もアメリカっぽくなってきた、ということなのかしら。小宮さんの作文も、いちばんのポイントは「ハンブルクでは全てドイツ語でリハーサルをやった」という有名な逸話からの展開だもんなぁ。

その経歴でやっぱり大事なのは「ハンブルクのオペラのシェフだった」というところなんでしょうねぇ。今やオルソップと並ぶ二代女性指揮者の双璧長老は、両方とも英語文化圏から出ている、ってのはなかなか面白いところ。尤も、30代までもってくると、もう女性指揮者はキラ星で、ホントに「女性だから」ってコメントは不要な状況だもんなぁ。こんなニュースもあるしね。
http://www.internationalartsmanager.com/news/opera/san-francisco-opera-announces-new-music-director.html

もとい。で、シモーネおばさまですが、オーストラリアの出身であるということは案外知られていないのかもしれませんね。恥ずかしながら、やくぺん先生なんて、チャールズ・マッケラス御大は「オーストリア」出身だと長い間信じ込んでいて、セント・ルークス管がまだ「危ないから地下鉄降りたらアカデミーまで行くだけにして、外に出歩いちゃダメですよ」などと言われていた20世紀終わり頃のハーレムにあるアメリカン・アカデミーというマンハッタンでいちばん音響が良いけど周囲が物騒過ぎて演奏会には使われてない会場でハイドンなんぞを録音するのに潜り込んだとき、その辺にいた人に「マッケラスさんって、お名前はオーストリアっぽくないんですけど、本名なんですか」とかアホなことを尋ねて、呆れられたことがありましたっけ。今思い出しても恥ずかしい記憶のひとつだなぁ。

もといもとい、シモーネおばさまのこと。ええ、まだ当稿本来の目的の記事引用になってなじゃないあぁ。ご本人のコメントがFacebookにあるから、そっちを挙げましょか。ほれ。
https://www.facebook.com/SimoneYoungConductor/posts/i-am-so-happy-to-be-able-to-announce-this-this-marvellous-orchestra-with-whom-i-/1207225556141239/
こちらがシドニー響の公式発表かな。
https://www.sydneysymphony.com/backstage-news/article/simone-young-named-chief-conductor
N響さんは関心がないのかもしれないけど、要は「2022年シーズンからシモーネ・ヤングがシドニー響のシェフになります」ってこと。で、ついでに「The Orchestra leaves the Sydney Opera House in December 2019 to allow for a two-year renovation of the Concert Hall. Young’s debut as Chief Conductor in 2022 will coincide with the reopening of the Concert Hall, the Orchestra’s home since the Sydney Opera House opened in 1973.」でもあるそうな。やくぺん先生が超短期で渡欧しているときにすみだのNJPに客演してたスパーノ様の後任、ってことなんですかな。

どういう機会だったか忘れちゃったけど、シモーネ姉さんがメルボルン響で《パルシファル》第3幕中心のオケ版やって、ブルックナーの9番をやる、というなんだか妙に納得のいく演奏会を聴いたことがあって、なるほど祖国ではこういうものの扱いの専門家ということになってるのだなぁ、と納得したことがあったっけ。その数日後にも、日本に客演してやっぱりブルックナーやってたし。

今や表のメディアでは絶対に大きな声で言えないことなんでしょうが、女性がブルックナーやヴァーグナーの大曲をガンガン指揮なさる、ってのは皮肉でも何でもなく「朝比奈隆っぽいもん」の対極みたいで、そういう時代になってきたのである、と感じ入る…こともあんまりないかなぁ。

結論。ぐぁんばれ、我らが沖澤さんっ!21世紀後半の日本が誇るブルックナー指揮者を目指してくれぇええ!

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冬至の頃の風物詩 [演奏家]

冬至を前にした昨日、クリスマス前の週末で大いに賑わう上野公園は東京文化会館小ホールで小林道夫先生の《ゴールドベルク変奏曲》を拝聴し、やくぺん先生の2019年の音楽鑑賞の時間はオシマイとなりました。
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この後、クリスマスイブの関西Q、大晦日の中堅団体総ざらえベートーヴェン《ラズモ》以降全曲演奏会とコンサート会場に行ってやってることを聴く、ってのはあるけど、幸か不幸か両方とも今年はお仕事でありましてぇ、「あー、つまらんから俺は寝るぞぉ、もう帰っちゃおー」なぁんてわけにはいかぬ。ふううう…

この「年末の道夫先生のゴールドベルク」と呼ばれる演奏会、昨日も受付横には米寿を過ぎても矍鑠として現場にいらっしゃる今や神話的存在のマネージャーOさんの音楽事務所が主催なさっていて、小林先生の独奏リサイタルなのにずうううっと小林先生のマネージメントをしている銀座の某大手音楽事務所の主催公演ではありません。なんでやねん、と昔から思ってるので、昨日、別の仕事の話のついでにOさんの事務所の永遠の最若手さん(苦笑…)に尋ねたら、そうなんですよ、どうしてなんでしょうねぇ、とのご回答。なんと、それどころか、普通なら「第○○回小林道夫年末《ゴールドベルク変奏曲》演奏会」とか謳って記念回イベントなんかをやろうとするだろうに、「実は、今年で何回目なのかも良く判らないんです、40回目くらいらしいんですけど…」とのこと。

恐らくは伝説のマネージャーさんに尋ねても「忘れちゃった」というだろうし、道夫先生に尋ねても「何回ですかねぇ…まあ、良いんじゃないですか。まだやってもいいですかね?」などと言われてオシマイだろーし。

てなわけで、全く肩に力が入らない年末恒例、今や上野の年の瀬の風物詩となっておる《ゴールドベルク》、午後2時に始まり、最初の短調部分までを弾いてがっつり20分の休憩を挟み、アンコールの《パルティータ》第4番の「サラバンド」が終わるともうしっかり4時に近い。客席はほぼ満員。でも、数は少ないけどちゃんと当日券も確保してあります。勿論、チェンバロだからやっぱりみんな前の方に行きたいのでしょう、残ってたのは最後列の辺りばかりでした。
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意外にも、チェンバロって、独奏だとあの会場でもちゃんと最後列まで聴こえるんですよ。道夫先生だから、というのはあるんでしょうけど。

会場を埋めるのは、ぶっちゃけ、熟年層ばかりです。良くも悪くも「道夫先生と一緒に歳をとってきた人々」。一年を無事に過ごし、なんとかここに来られましたなぁ、という空気が客席に漂ってます。現役バリバリの方がこれを眺めれば、「クラシック音楽の聴衆高齢化」とか「若い人にもなんとかしてバッハの音楽の素晴らしさを伝えねば」とか、いろいろと危機感を感じてしまうのでありましょうが…ま、高齢者初心者にたどり着いたやくぺん先生とすれば、これはこれで悪いことじゃなかんべぇ、って納得してしまうのであった。

一年を大過なく無事に過ごすことがひとつの大きな課題となってくるわしら高齢者とすれば、親族関係者友人知人が次々と世を去り、体のあちこちにガタがきてかつては簡単にやれていたことがやれなくなり、なにかをしようという意欲も萎え、世間で伝えられることはとてもまともには付き合っていられないような醜いニュースばかり…って世の中を、なんとか365日分くらいは生き延び、またこの会場に座っていることが出来た。素敵なアリアの間を繋いでいく波瀾万丈ながら3つ毎に一息くらいはつく30の小さな世界は、自分がなんとか生きながらえたこの1年のあれやこれやに感じられる。道夫先生ったら、今時の若い人みたいにある部分を猛烈に誇張したり、ここはこうなってるのだと説教したり、最後のクアドリヴェットに向けて劇的な頂点を作り上げたり、なんてことはせず、淡々と、いろんなことが起きながらも日々が流れていくような、時の巡りを2時間に凝縮してくれたような…

戻ってきたアリアが終わって立ち上がった道夫先生は、ちょっとよろけて、ピアノ椅子に手をつきそうになる。そう、道夫先生にもいろいろあったことだって、みんな知っている。ホントに、由布岳麓の庵には、いろんないろんなことがあった。でも、それはそれ、って音楽を創っていらっしゃることも、みんな知っている。終演後のロビーで、チェロのY先生とご一緒なさっている今年未亡人になられたO夫人と顔を合わせ、あれ、ちょっとギクッとしましたよね、と苦笑したりして。

そう、苦笑する、しかない。続きを聴きたい方は、年明けの大分へどうぞ。
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こうやって年が暮れる。上野の山をおり、昇竜の餃子を買って佃に戻ろうとアメ横の入り口にたどり着けば、そこにもまた、いつもの年の瀬が大賑わいで…

三つ目の 短調を越え 年が往く

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medici.tv日本進出 [音楽業界]

ぐぁっつり「音楽業界」ネタでんな。

今月の頭くらいに、かのmedici.tvのニッポン版がスタートしています。こちら。
https://medicitv.jp/
なんだか滅茶苦茶わかりやすい、堂々たるURLですなぁ。「これぞ本家本元のニッポン版だぞっ!」って。

ええ、このmedici.tv、日本語では「メディチ・ティーヴィー」というもの凄く表記も発音もし難いものになっていて、これはこれで困るんだけど(やっぱり、日本語文化圏でガッツリとメイジャーになろうと思ったら母音子音・母音子音・母音子音・母音子音の4音にしないとダメ、という黄金則に従うべきでしょーに)、ま、こればかりは仕方ないのでしょうねぇ。

もとい。このmedici.tvって、特にオペラ関係に関心のある方、歌手とか指揮者とかだけじゃなくて演出面に関心のあるコアでハードな愛好家の皆様なら、もうとっくにご愛用になっていらっしゃると思います。こちら。
https://www.medici.tv/ja/
ヨーロッパで10年くらい前に立ち上がった媒体で、10年代終わりの今や、「パソコンで眺めるなら、オペラはmedici、弦楽器はviolin channel」というのがヨーロッパの愛好家というか関係者の常識となっているくらいドミネートしてる。なにより強いのは、重要な上演などを無料で全曲提供してしまっていること。ラインナップをご覧になればお判りのように、こりゃもうディスクを購入して、なんてことはする必要ないなぁ、と思わされる。それにしても、日本版とはコンテンツがもの凄く違ってますねぇ。

だって、今、この瞬間にアップされてるオペラ全曲だけで191あり、その中にはグライドボーンの《ヴァネッサ》とか、バーデンバーデンの《メフィストフェレ》とか、チューリッヒのホキモ演出《ヴォツェック》とか、テアトロ・レアルの《恋愛禁制》とか、エクサン・プロヴァンスの《written on skin》とか、トゥールーズの《リエンチ》とか、ライン・ドイツオペラの《ドクター・アトミック》とか…そしてなにより、あの問題のパリ・オペラ座の宇宙空間《ボエーム》まであるぞおおおお!

つまり、誰が見ても安心な初台みたいな演出(←凄い偏見!)が並んでるんじゃなく、こんなもんあるんかぁ、って吃驚するようなイロモノとは言わないが、ちょっと捻ったものがゴロゴロならんでるんですわ。これが今のヨーロッパの状況を反映した健全なバランスなのか、よくわからんですけど。意外に《リング》サイクルがなかったりするのが不思議なんだけどねぇ。

視るためにはどうしたらいいか、無料コンテンツはどれなのか、いろいろあるんでしょうが、そういうのは詳しい方がいるでしょうから、Web上でそっちを探して下さい。ま、お金を払っても観たい、これがあたしのパソコンで視られるならお金を払って当然、と思えるようなもんが並んでるこの強力コンテンツであることは確か。ヘビーなオペラマニアさんはもうとっくにアクセスしているでしょうけど、日本でも(つまり、日本語字幕付き…なんだろうなぁ)これらを全部ノーストレスで視られるようにするには、いかな字幕自動翻訳なんぞが日進月歩の21世紀10年代の終わりといえ、猛烈なスタッフワークが必要になることは誰にだって判る。なんせ、細かい間違いでもあろうものなら鬼の首を取ったように文句言ってくる人がごっそりいそうなジャンルですからねぇ。

いやはや、凄いところに手を付けたなぁ、願わくば「グラモフォン・ジャパン」の悲劇を繰り返さないで欲しいものであーる…と思っていたら、年末のコンサート会場で日本版メディチ・テレビにWeb原稿執筆者となってる同業者さんにお会いしたので、「あれなんなんねん?大丈夫なの?」と率直なところを質問したですよ。

まさかそこでの業界内会話をこんな「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする無責任電子壁新聞にそのまま記すわけはない、当たり障りのない書き方をしておけばぁ…要は「日本語版はAvexさんがやってて、どちらかといと日本側からmedici.tvにコンテンツを出すのが目的みたい」とのこと。なーるほど、そう考えれば納得はいくわな。なんであれ、ヨーロッパ版をまんま完全に日本語アクセス出来るようにするのが最終目的ではない、ってのは画面を眺めて感じるもんね。

過去に欧州の音楽情報産業は何度も日本列島に進出を試み、そのたびに神風ならぬ言語の壁(が作り出す高コスト)を前に敗れ去っている。Stradは韓国なんぞではすっかり韓国語版は根付いているのに、日本ではなんどか編集長以下マーケットリサーチをしに来たけど、進出の決断をしなかった。グラモフォンは神楽坂のもうひとつの大手出版社から果敢な挑戦をし、華々しく敗れ去った。さても、欧州王手の日本進出、Web時代になって状況は変化があるのか?乞うご期待…と気楽に言って良いのやら。コンテンツ商売の一部なのだ、と考えれば、こういう展開もありなんでしょうか。

文字だらけの旧来型「演奏批評」のBachtrackの場合は、日本版なんて話もないし、その必要もないのでしょう。ああいうのは「ぶらあぼ」があれば良い、ということなんだろうし。

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古典Qが神楽坂レコード・アカデミー大賞受賞! [弦楽四重奏]

客観的にみて、とんでもなく目出度い話が発表になったので、記しておきます。って、もう2週間くらい前に発表になっていたのだけど、主催誌たる『レコード芸術』の発売が今日明日の筈なので、本日賑々しくお伝えいたしまする。

ええ、神楽坂は音楽之友社が毎年恒例行事として発表しておりまする「レコード・アカデミー賞」、2019年の受賞ディスクが発表され、古典四重奏団のショスタコーヴィチ弦楽四重奏全曲録音が栄えある大賞に選ばれましたですう!
http://www.gregorio.jp/qc/
なんせ、昨日、某所でお会いした編集長曰く、「邦人演奏家、室内楽、20世紀、の三重苦を乗り越えての受賞ですから」とマジで仰っておりました。

過去に室内楽ジャンルから大賞が出たのは、1999年のフランス演奏家に拠るプーランク室内楽全集以来
https://www.ongakunotomo.co.jp/m_square/record_academy_total/1999.html
弦楽四重奏が大賞を獲得したのはブレンデルと《鱒》を共演したクリーブランドQの1978年以来だそうな。つまり、なんとなんと純粋な弦楽四重奏ディスクとしては、この賞が始まって以来、ということなのかしらね(ちゃんと調べてない、違ってたらゴメン)。

ともかく、今やどれだけの新譜が誕生しているのかしらないけど、ニッポン国の「国内盤」として商品化され市場に出たクラシックのディスクの中で、世の識者の皆様が「これがさいこーじゃ!」と断言したのは古典四重奏団の演奏だったというのだから、これはもう、大いに喜ぶべきではありませんかっ。

って、実は、やくぺん先生、今の環境はオーディオであれ映像であれ、ディスクというものによる再現が出来ないのでありまする(秋に新しいメインパソコンになってたのだけど、音も映像もネット配信で、回転系が全てなくなってしまった)。そんなディスク弱者の皆様は、大晦日の文化小ホールでのベートーヴェンで古典Qの勇姿に接し、喝采を浴びせましょうぞ。あらためて、祝、古典四重奏団、歴史的レコード・アカデミー大賞受賞!

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新しい「古い方の奏楽堂」 [音楽業界]

へっぽこいんちきカメラマン、やくぺん先生が携帯で撮影したアート写真をご覧あれぇ。
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どこだこれ、なんだこれ、とお思いでしょうかね。別に隠すようなもんではない、去る金曜日の午後6時半過ぎ、場所は師走の短い日もすっかり沈み切って夜の帳が下り始め、お隣に動物園では夜行性の皆様がうごめき始める頃の上野公園、既に随分と前の事ながら、新装成った台東区管理の旧奏楽堂の客席いちばん後ろの列の下手側に座り、右上の方向に頭の上直ぐに迫る天井を眺めたところ…でありまする。

どういう理由か、というかどういう理由がなくか、この旧奏楽堂がリニューアル再オープンしてから、客席に座って演奏を聴く機会がまるでありませんでした。この晩は、溜池の室内楽アカデミー三期生の弦楽四重奏団がこの会場で手打ちの公演をするということで、ノコノコ出かけた次第。
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演奏の中身は、ご本人たちは言われなくても判っているであろうことを敢えて口にさせていただけば(哀しいかな、それが商売ですので)、「自分たちでキャリアを作っていかねばならないことになった若い団体にとって、いちばん難しいのは練習日程調整などの自分らのマネージメント管理なんだわなぁ」、ってかな。ある時期に自分らが達したトップの力を知っているだけに、今の状況でどこまでそこに近づけ、維持できるか。若さの勢いと無限にあるように感じられた時間とはちょっと違う状況になったとき、何を捨てて、何を拾うかをしっかり考えていかねばならないわけで…なあんて失礼なことを、ブラームスのクラリネット五重奏なんて爺むさい音楽の中で感じざるを得なかった爺なのでありました。

ま、それはそれ(ちっとも「それはそれ」じゃないんだが…)。新しくなった旧奏楽堂のこと。

正直言えば、コンサートホールの機能として何がどう変わったか、全然わかりませんでした。まあ、楽屋に行ったわけではなく、あくまでも時間ギリギリに来て、ロビーで知り合いとちょっと話をして、さっさと最後列に座り込んで、終わったら演奏者の方に遠くから手を振ってバイバイしてきただけなんで、使い勝手がどうなったかとかまるっきり判るわけはないのだけど、あくまでも客として座っている限り、唯一の大きな変更点は「椅子がまともになった」ということに尽きます。とっても有り難いことで、これだけでも十分に改装した意味はある。

とはいえ、それ以外はほぼ前のまんま。トップの写真でお判りのように、相変わらず「閉鎖された防音空間」ではなく、外の光が入るのは当然として(お判りのように、上の写真は外観ライトアップの光が窓から入ってきて、窓枠の影が天井にあたってるのです)、上空を舞う夜の天樹観光民間ちっちゃいヘリの羽音とか、博物館前を往く大型トラックの音とか、しっかり入ってきます。二階だからか、地下を通る京成電車の音は聞こえてこないのは有り難いですが。

それに、なんといっても、どんなに暖房してくれていても、冬場は最後列辺りは外の空気の冷たさがなんとなく伝わってきます。ぶっちゃけ、寒い人には寒い。これ、恐らく、これ以上暖かくすると、ステージ近辺は暑くてたまらん状況になっちゃうということなんですかね。まあ、その状況が5時間も6時間も続くヴァーグナーやシュトックハウゼン見物ではないわけだから、コートをもこもこ着込めば良い、ってだけなんだけどさ。

ポジティヴに言えば、改装成った旧奏楽堂、基本、前と同じ。使い勝手が良い悪いもない、この空間をどうやって使うかしっかり考えればいいというだけのこと。あ、言うまでもなく、音響も前と同じですから、今時のよく響く「小規模音楽ホール」とはまるで違う。直接飛んでくる生音しか聴こえませんから、弦楽四重奏などの場合はきっちり自分たちで響きを作らないとダメ。その意味では、キャリアを積んだ連中じゃないと使い辛いかもねぇ。後ろの席から「聴こえない」と言われたんでがああああっと弾いちゃえば良い、ってんでもないし。

週末の朝から晩まで全部使って11万2千円って、どうなんだろうなぁ。単純客席数で割れば400円弱かぁ。まあ、設備はともかく、場所を考えれば適正価格ということかしら。
http://www.taitocity.net/zaidan/sougakudou/wp-content/uploads/sites/6/2018/11/2018sogakudo_riyou-annnai.pdf

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年末奉祝対決:イエスvsニッポン・エンペラー [音楽業界]

年末といえば「ダイク」、そして21世紀10年代には何故か大晦日の上野で交響曲全曲&ラズモ以降の弦楽四重奏全曲のベートーヴェン漬けというとんでもない風物詩が出来てしまった訳でありますが、ま、基本的にやっぱりニッポン津々浦々どこの演奏会場に行っても「ダイク」という状況。こんな事態を前にすると、「ニッポンにはクラシック音楽は定着していない」なんて本気で仰る方に向かって「ニッポンには未だ文楽が定着していない」とか言い返したくなるぞ。いやはや。

もとい。とはいうものの、少なくともある時期までは、年末というか、週末の夜には赤いサンタ帽子のおとーさんが酔っ払ってイチゴののっかったケーキを抱えて車内で泥酔し、繁華街の街角ではカランカラン鳴らす救世軍の慈善鍋、ってくらいの季節になればやっぱり《メサイア》、という常識もあったような気がする。昨今では「今年のサントリーのBCJはどの版を使うのだ」というマニアっぽい関心でばかり語られそうだけど、やっぱり未だに「季節のイベント」なんだろうなぁ。

「ダイク」に関しては、「うちが発祥の地」という声があちこちで挙がるほど、由来出生が判らぬ神話的なレベルにまで深くニッポン文化に根付いたものとなってるわけだが、《メサイア》は出所が明快。こちら。明らかに「戦後」と結びついたものでありますな。その本家本元「朝日新聞文化財団主催・藝大の《メサイア》」が、今年も開催されます。
http://www.asahi-welfare.or.jp/messiah/69/

藝大は今年から、恐らく実質初めて学校に「広報」のプロだった方を准教授に迎え、授業ばかりか実践もやっているようで、いろんな意味で時代が変わってきたことを感じるわけでありまする。で、その方からご案内が来て、もうニッポン列島に引き籠もることになった隠居の身としては、やっぱりちゃんと聴いておかねばなるまいなぁ、と思ったのであります…がぁあ、なんとなんと、この日はもうひとつ、新帝都ではとんでもないものが上演されるのでありまする。こちら。
http://kaidoutousei.com/
いやぁ、前帝のお誕生日を祝い、新帝即位記念演奏会でもやらかすのかぁ、と思ってしまうなぁ。なら、池袋ではなくお宮の前の有楽町は国際フォーラムか、せめて新帝のお宅から直ぐの溜池でやって欲しいけどさ。

この《海道東征》というカンタータ、かつては「話にばかり聞く幻の大作」で、ロームさんだっけが今世紀に入ってから戦時下の永遠の決定盤としか言い様のないものを復刻してくれて
https://artist.cdjournal.com/d/rohm-music-foundation-cd-reproduction-series-from/4105121758
やっとオリジナルを耳にし、「ああ、もうこれで十分だわなぁ」と思っていたわけだが、21世紀も10年代に入り、世の中がもうこの作品の持っているいろんなものを知識でしか知らない人々だらけになってきたこともあってか、なんのかんの年に1度くらいはどっかで演奏されているような気がするし、録音もなんのかんの増えてきている。やくぺん先生にしても、去る9月にダネルQが札幌で演奏会をやるのででかけたとき、その直前に何故か札響さんがこの曲をやっていて、予定を早めて出かけようかと思ったこともありましたっけ。
https://www.sso.or.jp/concerts/2019/09/post-496/

まあねぇ、正直、作品としては「はいそうですかぁ」としか言いようがないもんで、あまりどうこう言う気もない。最後のハ長調に向けて大盛り上がり、ああニッポンにも《フィンランディア》みたいなものがあって良かった良かったすばらしーすばらしいい、と涙ちょチョギぎれてる善男善女を眺めるに、そうですねぇ、そりゃ良かったですねぇ、としか言えんわい、ってことになるわけだけど…ま、それはそれ。

ちなみにこの池袋の演奏会、主催は所謂音楽事務所でもないしホールなど公共財団ではなく、株式会社ぷらうというところ。どんな会社じゃろか、とググってみれば、なーるほど、北海道の不動産会社で社長さんはチャンネル桜で右派論壇のアイドルおばちゃんなんかと対談しているような方。会社は札響のゴールド会員にもなってらっしゃいますな。「北海道の自然をにっくきちゅーごくじんの買いあさりから守るのだ」って熱血社長なわけか。なーるほどねぇ、「俺様がいちばんみたいな仕事の仕方をしていた自営業の社長さんが韓国中国と商売していろいろあり、商売上の私憤にまかせてネトウヨ道へと突っ走る」ってのは高齢者ネトウヨ化の典型といわれますが、ま、そんなことなんだろーなー。断末魔の現政権を締めくくるに相応しいイベントなのかな、なんて思わざるを得ないぞ。

2019年の年の瀬、上野駅前と池袋駅前でふたつの神の国対決が繰り広げられる12月19日の夜、さあ、貴方はどっち?あたしゃ…。
ちなみに、その翌日は韓国の誇るマエストロの「ダイク」に列席させていただく予定でありまする。

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