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「日本芸術音楽マネジメント学会」アーティスト部会を聞いた [音楽業界]

とーきょー五輪も開幕してはや一週間、大いに盛り上がる中、今日はとうとう地震騒動まであり、あとは灼熱地獄を待つばかりの今日この頃、皆様、いかがお過ごしでありましょうか。あたくしめは、ミューザ川崎下のエクセルシオールカフェに座ってるんだけど、外はどうやらやっと夏になってきたかな、という夏っぽい光。
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去る週末は店内の一席空けもなにもないぐちゃぐちゃ状態で、これはもう感染拡大必至という状況だったお店も、今日はしっかり三密回避で営業してます。神奈川県の御上から、何かのお達しがあったのかな。

さても、昨日はここで大いに盛り上がったという読響さんは聴かず、遙か六郷川と大川と荒川放水路の彼方、新開地葛飾の巨大柿ノ木下で「第12回日本芸術音楽マネジメント学会」分科会2アーティスト、をZoom画面眺める形で拝聴させていただいておりました。
http://www.jasmam.org/news/subaodi12huixianoyanjiuhuionrainkaicuinoozhirase
月刊誌の締め切りが昨日だったので、初日の分科会1アーティストだけで短いレポート記事は入れてしまったんだけど、まあ事実関係レポートのみとはいえ記事を書いちゃった以上、他はもう知りません、ってわけにもいくまいて。

しかしまぁ、こういうWeb集会って、どうして午後7時から、ってのが多いのかしら。学会なんだから、普通に昼間っからやってくれればいいじゃないの。確かに午後7時というのは、日本の出席者は家庭がなければ問題ないし、欧州の参加者は昼頃だから丁度良い。北米は東海岸の人には朝早起きしてもらえばなんとかなる、という時間設定なのであろうことは理解出来ますがぁ…この学会、外国からの登壇者はないんだよなぁ。うううむ…

初回は「オーケストラ」という基本的に同じ土俵の方々が登壇者となったとなったことから、それなりに纏まった議論になったのですが(作文仕事も、それなりに纏まったものにもなった)、二日目となるこの部会、テーマがからしていちばんしっちゃかめっちゃかになりそうな予感は端からするぞ。で、結論から言えば、やはり…よく言えば「多彩な議論がなされた」、悪くいえば「まとまりに欠けるものであった」でありまする。なにせ、登壇者さんは以下の顔ぶれ。

[報告]
  入山功一  株式会社AMATI 代表取締役社長
  閔鎭京   北海道教育大学岩見沢校芸術文化政策研究室 准教授
  本山秀毅  合唱指揮者/大阪音楽大学 学長
  渡邊悠子  特定非営利活動法人みんなのことば 代表理事
[オブザーバー]
  壬生千恵子 エリザベト音楽大学音楽学部 教授

これはまとまった議論が出来ろ、といわれても困るでしょ。

というわけで、それぞれの立場からのこの数ヶ月、そして現状、の報告ということになる。パネラーさんのバランスから、どうしても「大学教育の現状と今後」みたいな話に流れるのは仕方なく、どうやら視聴していた方々にも学生さんが多かったようで、「ふううん、大学の現場は大変なんだなぁ」としか言い様がない話が3割くらい、という感じ。

あとは、大阪音大学長さんが日本合唱協会の偉い人なので、合唱界の現状がかなり語られ、質疑応答でもいくつもの質問があがってました。興味深かったのは、「日本合唱協会は、テレコーラス・プロジェクトを始めた。コンクールの形式で。110程の作品が集まった」という話。
https://tele-chorus.com/
情けなや、やくぺん先生ったら、合唱界ではこんなネット上でのコンクールをやってたなんで、まるで知りませんでした。この情報をいただいただけで、拝聴していた意味はあったかな。

それから、北海道教育大学の先生の「コロナ下の札幌の芸術団体の状況のアンケート調査」報告は、他人事とはいえ、とても興味深かったです。へえええ、って。これはどこかにきちんとレポートがあるでしょうから、あとで探してみましょう。
https://www.hokkyodai.ac.jp/info_topics/iwa/detail/10793.html
アマティの入山社長は、最終日のパネルディスカッションにも登場し、本領発揮はそっちだと思いますので、またそのときに。

てなわけで、そろそろ東響さんのベートーヴェンを聴きに上に上がらねばならないので、報告どころか自分のためのメモにもなってない報告、これにて終了。

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ベートーヴェンお誕生日に小尾さんはいない [音楽業界]

昨日、以下のようなリリースが送られてきました。

※※※※※※※

弊社代表取締役小尾 旭 は2020年7月25日虚血性心疾患のため逝去致しました(享年90歳)。
ここに生前のご厚誼に深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。
なお、葬儀は現在の新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、ご遺族の希望によりご親族のみで執り行う予定です。
ご遺族の希望により、ご香典、ご供花、ご供物の儀は謹んでご辞退申し上げます。


ミリオンコンサート協会
事業部長 岩永直也
‪〒105-0001
‪東京都港区虎ノ門1-21-10-702
TEL 03-3501-5638/FAX ‪03-3501-5620
‪classic@millionconcert.co.jp

※※※※※※※※

誰もそんなことは口に出して言わないだろうけど、やくぺん先生とすれば、小尾旭氏は本当の意味で「萩元晴彦的なる価値観とやり方に対抗軸を示した唯一のプロデューサー」でした。昨日、享年の数字に接し、ふたりが同じ歳だったと知った。なるほど…

この話をし始めると、延々と長くなる。ってか、新書本一冊くらいのネタになる。幸か不幸か、あまり人々が気付いていなかったかもしれない両者の80年代から世紀終わりまでの決戦の舞台となった津田ホールとカザルスホールは、2020年のコロナ禍を前にとっくにぺんぺん草さえ生えない古戦場と化し、コロナの時代に新しい業界を作っていこうと闘っている若い世代とすれば、神話時代の伝説となっている。

ま、それはそれで、いいのでしょう。


小尾旭マネージャーと最後にお会いしたのは、恐らくは彼を知る多くの人と同じく、昨年の大晦日のことだった…と思う。
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もしかしたら、226アベ要請の当日に上野で開催されたえんれん主催のエクの演奏会だったかな、と思わないでもないが、なんせあの頃のことは記憶が定かではない。いずれにせよ、「現場」だった。

小尾さんがプロデュースをする「大晦日ベートーヴェン弦楽四重奏ラズモ以降全曲演奏会」、何年やってるか知らないけど小尾さんと参加団体が一緒に入ってる記念写真なんて、今まで撮ったことないでしょ。いや、こんなこと言っちゃいけないんだけどさ、そろそろちゃんとひとつ撮っておかないとマズいと思うよ。

…小尾会社ミリオンを実質上現場で仕切るI氏にそんなことを言って、神楽坂の某音楽専門誌出版者の編集長に押し込み、強引に取材にし、インチキカメラマンとして一眼レフを抱えて大晦日の上野に向かった。なんせ演奏者の数が多く、みんなを並べるなど至難の業、小尾さんにしてもどこでふらふら誰かと話し込んでるか判りゃしない。猛烈にタイトなタイムラインの中、5分間だけを捻り出して貰い、文化会館小ホールの舞台裏という極めて狭い空間に椅子を並べ、撮影したのがこの記念写真。
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無事に記事として掲載され、写真もミリオンに「ご自由にお使い下さい、クレジットはいりませんから」とまわしたら、「小尾がすごく喜んでました」という連絡が来たっけ。

ベートーヴェン250回目のお誕生日記念にはならなかったけど、無茶してやっておいて、よかった。じゃあね、おとーさん。そっちで、ベートーヴェンにどうしても会いに行くと騒いでる岩淵先生を押さえつける役回りを押しつけちゃって、ゴメンなさい。

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「日本音楽芸術マネジメント学会」オンライン開催中 [音楽業界]

急ぎの告知です。昨日から、オンライン上で「日本音楽芸術マネジメント学会 第12回夏の研究会 《After / With コロナ時代を生きる~音楽で明日の社会をひらくために》」なるイベントが開催されております。こちら。
http://www.jasmam.org/activities/kenkyuukai12?fbclid=IwAR007xhTYVGyAbTZGPQ-H2TAyGd7_-qurcM8xgITR6Tcei5IMPmFZtOTd70

果たしてこんな無責任電子壁新聞で告知していいものか、判断出来ずに紹介しませんでした。が、昨晩の最初の分科会「オーケストラ」を取材として拝聴したところ、まあ一部に業界内でしか意味が分からない話が展開したりするものの(当電子壁新聞でも、流石に前提となる法律システムの話を説明するのがかったるくて、コロナ騒動勃発初期に新幹線でびわ湖ホールに向かう新幹線車内で記そうとして、これは無理だなと止めてしまった「公益財団法人問題」です)、基本的に「コロナ下での各地のオケの苦労話」でした。これなら、オーケストラ愛好家の皆さんにも興味深いかもね、と思い、紹介することにしましたです。なお、タイムシフトは一切出来ない、その場限りの配信です。お陰で明日は川崎の読響さんはキャンセルせねばならなくなった。なんか、久しぶりだなぁ、こういうの。

明日は「アーティスト」で、正直、いちばんしっちゃかめっちゃかになりそうな部会ですな。余りに各論過ぎて、事例を喋ったらオシマイ、「ああそうですか、そちらも大変ですねぇ」になりそう。でも、事例は事例として興味深いでありましょう。

来週の「ホール音楽堂」は、もう少し公共の視点から話が出るでしょうし、登壇者が公共ホールの方ばかりなので(オブザーバーとしていずみホールのスーパー広報様が加わってますが)、まだ議論が出ていない「公共のレンタル・ヴェニュ」としてのいろいろな問題など、利用者として関心のある方も多いのではないかしら。

最後の8月9日の全体会は、このコロナ下で行政や政治家、スポンサーに様々な工作をなさっている、されている、であろう当事者など大物が出てきますので、これはこれで面白そう。

てなわけで、お暇な方は登録をしてご覧あれ。こういう「学会の分科会」のような「発表者が時間を決めて喋り、その後に質疑応答」みたいなやり方は、案外とテレワークでも問題ないですし、一般参加者はテレビみたいに眺めているだけで良いのですから。とはいえ学会の部会ですから、「どうしてホールをかしてくれないんだ」なんてQ&Aで喧嘩を仕掛けてはいけません。そういう意図のある方は視ちゃダメ。なんせ、オンラインイベントですから、スタッフが発言者を取り押さえることは出来ませんからねぇ。

てなわけで、明日のミューザの読響さんは諦め(コンサート復活後、財政バックがしっかりした安泰在京御三家さんは、まだひとつも聴いてないなぁ)、葛飾オフィスのパソコン前に貼り付きます。コロナ下で判明した「インターネットを中心に据えた情報収集作業は極めて射角が狭くならざるを得ず、結果として自分の獲りたい情報ばかりが蓄積し、違う視点や違う価値からの議論はあることすら判らず、判断が歪みまくって蛸壺化する危険がある」という現状を鑑みるに、とにもかくにもいろんな人の事例を知るのはとても大事でありますぞ。

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コロナ下でも「紙」は強かった [パンデミックな日々]

226アベ要請に始まりはやまるまる5ヶ月となるクラシック音楽業界でのコロナ騒動、緊急事態が解除となりコンサート活動がおそるおそる再開されてからほぼ6週間。とーきょー五輪真っ盛りの真夏…の筈だったのにいつまでも終わらない梅雨が続く月曜日の朝、とうとう作業可能な手持ち原稿がない失業者状態になってしまった三文売文業者やくぺん先生なのであーる。一応、締め切りがある原稿はふたつあるも(ひとつは言語道断に冗談みたいに安いギャラなんだけど、今は文句も言わずになんでも引き受けないといけんっ)、どちらもどういう風に処理するか、クライアントさんからの連絡待ちの状態。で、でっかくなりどんどん危険物になりつつある葛飾オフィスの柿の実が湿った南からの強風に吹き飛ばさせそうになっている姿にハラハラしつつ、ライヴ・コンサート再開後の状況について思うことあれこれ。

コロナでニッポン国民が真面目にお籠もりしていた4月半ばから5月、6月頭くらいまで、全くライヴの演奏会がなく配信だなんだで気を紛らわせながら鬱々としていた頃、「コンサートが再開されたらこんなことやあんなことが新たに起きてくるのではないか」と業界関係者が勝手にワイのワイの思いつきで語ってたことがあります。そのいくつかは当たったし、いくつかは全く当たらなかった。当たった方はまあそれはそれ。外れた方で最もスカだったのは、「紙」に関する予想でありまする。

新型コロナのヴィルスが接触感染であるという常識が広まった頃から、「会場で不特定多数に紙モノを手渡す」という行為はタブーになるであろうと考えられました。コンサート会場から紙が消えるだろう、ステージ上でもタブレットへの移行が進み、譜めくりアルバイトが死滅するのではないか…なーんてね。

ところがどっこい、そうはならなかった。少なくとも、今は、まだそうはなっていない。以下、コロナ下コンサート会場での「紙」を巡るあれこれ。

◆当日プログラム&アンケート
コンサートの会場で「紙」を渡すといえば、まず頭に浮かぶのは当日プログラムやらアンケート用紙など、主催者側が聴衆に配布する紙ですな。これ、どうも対応はヴェニュや主催者によって様々なようですが、「紙のプログラムは主催者側が用意し、積み上げておいて、聴衆が自分で拾っていく。アンケートはQRコードなどを当日プログラムに印刷しておいて、ネット経由でやってもらう。」というのが基本みたい。中国や韓国などのIT先進社会では10年代に一気に進んだ「当日プログラムは自分の携帯端末にダウンロード、紙はありません」というやり方、要は「当日プログラムの紙版完全廃止」の動きは、コロナでも加速された感じはしません。サロン規模のコンサートスペースでの室内楽演奏会などでは、そもそも当日プログラムがない例は珍しくないですから、今回の事態も余り影響がないだろうし。

◆広告チラシ
日本のコンサートホールだけとは言わないけど、世界のどこよりもニッポン列島のコンサートに定着している「入口での膨大な演奏会チラシ配り」という珍風景があります。誰がどう始めて、どのように定着してったかがハッキリ判っている業種なだけに、スーパーのレジ袋みたいに誰かが「止めましょう」といえば一瞬でなくすことも可能なこの風習、今世紀に入ってからは紙資源から考えても止めようという動きはなんどかあったものの、チラシを配りたい側が一斉に足を揃えるのが難しく、実現していない。コロナ騒動は千載一遇の廃止チャンスだったんだけど…どうも、去る土曜日の東京文化会館には、しっかりチラシ配りさんが出てました。「厳重に衛生チェックをして配っております」などという張り紙も出してました。うううん、この状況でもやる気満々なんだなぁ、某Cサービス社さん。

◆チケット
いちばん簡単に起こると思ったのが、チケットを紙から電子に切り替える流れ。今や世界のどこの劇場でも、チケットは「もぎり」ではなく「バーコード読み取り」になってます。となれば、最もペイパーレスにしやすい部分ではないか、これはあっという間にバーコード読み取りマシンが会場に配備され、紙チケットであれ、少なくとも直接の手先の接触は避ける方向に行くのだろう、と思ったのだが…導入されるのはサーモメーターばかりで、バーコード読み取りマシンはまだ使われませんねぇ。半券もいっぱい。ちなみに東フィルさんは、半券を「クラスター発生時の聴衆位置把握ツール」として回収しているので、手元にありません。
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単純に導入コストの問題なのか、日本のコンサートチケットのシステムの問題なのか?例えば、コロナ禍にオープンした横浜のぴあアリーナなどは、初めからチケットレス対応になったりはしていないのかしら。

◆名刺交換
これは「コンサート」という切り口で議論しても仕方ない、「ニッポンの不思議商習慣」なんでしょうけど、コンサート会場での関係者との挨拶での名刺交換という習慣がありますな。コロナ下の日常での大規模な記者会見などはまだ経験していないのでどうなるか未知でありまするが、少なくとも会場での関係者ご挨拶、名刺交換、などは、今まで通りにやられてます。北米や欧州ではそもそも存在しないこの習慣、個人的にはコロナを機になくなっちゃって欲しいんだけど…そうもいかないかな。

以上、紙は神のように強し、という雑談でした。

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天神山交流館やってます [こしのくに音楽祭]

カテゴリーは本来なら違うんだけど、流れとしてここになっているので、今は亡き音楽祭のカテゴリーで話を続けます。

魚津市の郊外、地下を新幹線が抜けて行く先の天神山にある「新川学びの森天神山交流館」が存続問題で揺れているのは、お伝えした通り。コロナ騒動で、日本各地の公共文化施設存続問題がどれもいちどチャラになって出直し(どの施設も全てが等しく存続の危機になっちゃった、というだけのことなんですけど)状態になっているのは、皆様ご存じの通りでありましょうぞ。

再選された市長の下、この施設も、これまでなら楽器合宿などが始まる夏休みを迎え、いずこも同じコロナ様子見状態でのおそるおそるの活動が行われております。全国に対する発信などはほぼ皆無な中、昨日今日と、お馴染みの顔ぶれが演奏会を行った、という報道がありました。こちら。
https://webun.jp/item/7679639?fbclid=IwAR1zChyF4QGJgtUjWMtX9qfHDUAOAF1eQIgtMTrHps6RUXZiaJnSHWJcyno

モルゴーア不動のセカンドというか、最近はメディア露出が多い新弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンというか、シティフィルのコンマスというか、某大阪大会参加権保有団体のヴァイオリンさんのパパというか、戸澤氏や、我らがエクの大友パパが、アウトリーチが出来ない代わりのお招き演奏会を行った、というもの。戸澤さんのFacebookページにも、情報がアップされてます。
https://www.facebook.com/tetsuo.tozawa?__tn__=lC-R&eid=ARB3V642VNf0p5XZSAc0X5Gxq1hY8uVKCt8_WuB-mljkxY6NykFnBzZcmV49oP7dC8yM2_H2Vu7h6ixq&hc_ref=ARSPPBSs4vxPVPcd7_QvbkEaGFuJZG2DzEaP5L23ZGRWBlKvL-AwLmc-OF8KblvOxHM&__xts__[0]=68.ARBVv3LLJDdY6yJ8Q4HdXOwAZ97HyoJifpLTB044RxbSg1PpPzJp_gDL1B5uPyQW9mcu-Ge6L5aPFeFDGwZLvEipz5ZQOqMrXdZHY5rcmtrZMoyePEGw5xCMCnrKHLosVFkAcflShv-YiwHgSFTJEayqQqObe2XI4Z7LYNoW9ufplyYk3bzaEqk5fCtdko-ir5HDb9wdnhUVoGdjScB9pqljA47UpJXM2GlsicJTbxAKOvRlSh3FzV9pkxj8U30IQrQp6KHuF5LpQuqC_rx6mAVVWEc5__1oWA

どのような形であれ、あの場所で活動が行われていると知るのは、嬉しいことでありまする。ただ、食堂はやってないだろうから飯はどうしているのかとか、お風呂はちゃんと使えているのかしらとか、市長さんに問いただしたいこともいろいろありますけどねぇ。

その気になれば厚い雲の下の東京駅から2時間ちょっとで行ける場所なのに、新帝都住民には魚津は限りなく遠い…

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「石橋メモリアルホール存続問題」勃発か? [音楽業界]

梅雨の終わりの曇天、低い雲垂れ込め天樹てっぺんも見えるか見えないかのこの善き日、とーきょーおりんぴっく、おりんぴっくうーたーぇえええええ!…じゃなくて、都知事さんからは不要不急の外出自粛が要請されている普通の「国民体育の日」でありまする。いやはや…

そんななか、一昨日くらいから、東京12チャンネルの「独自調査」とやらで、こんなニュースが飛び交い始めております。
https://www.tv-tokyo.co.jp/news/original/2020/07/22/012553.html
その後、報道を追いかけるように、慌てて学校側から公式リリースが出ています。
https://www.uenogakuen.ac.jp/university/news/2020/post_276.html

上野学園の存続騒動に関しましては、2017年頭に騒動が表に出てきた頃から、当電子壁新聞でも何度かお伝えしてきました。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-01-04
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-03-11
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-03-15

その後は、もういつ次の事態に進んでもおかしくない状況で推移していたわけであります。ここに来てコロナで学校経営が成り立たなくなるところが次々と出てくる中、どさくさに紛れて処理してしまおうということか、同じ敷地内にある中高の処理を巡り文部省もはっきりした動きをしていなかった状況が、一気に動いたようでありますな。

大学はなくなる、という結論はやっと出たわけですが、ひとつ大きな問題が残ります。建物としての上野学園はどうなるのか、ぶっちゃけ、「石橋メモリアルホールはどうなるのか?」という問題。この天樹の反対、左手のビル。ここは学部と中高が入っているところ。ホールは隣で、見えてないかな。
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関係者筋によりますと、ホールは3年前の騒動の時点で売却済みのオフィス棟の一部で、「ホール」と呼ばれて古楽関係者や室内楽、オルガン関係者に愛用されてきたまだ新しい空間は、それだけを取り出してどうこうできるものではない。正に「カザルスホール問題」のときの「カザルスホール」なる空間と同じ。オルガンが収まってるところまで同じだし、設計者も同じだし…

どこに売られているのか、というところから始まり、今後の「上野学園問題」は、音楽業界的には「石橋メモリアルホール存続問題」となるでありましょう。構造上取り壊しはあり得ないでしょうけど、カザルスホール同様の塩漬け状態になりかねませんねぇ。

オリンピック中止で都内の各種スポーツ・インフラが大混乱になりそうな中、小さな問題と済まされそう…かな。

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中谷健太郎大いに語る [ゆふいん音楽祭]

コロナ騒動がない幻のタイムラインなら、この週末は世界大運動会でカラ盛り上がりの新帝都を逃れて遙か九州島はゆふいんに行っていた筈の今日この頃。あの20世紀末のゆふいんの空気を懐かしいと感じる方には、格好のプレゼントがあります。こちら。
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/podcast配信-オムライスラヂオ/id816055176?i=1000484947004

どういう素材か良く判らないんですけど(スイマセン、知りたい人は勝手に調べておくれなもし)、現在の「古い素朴なものに価値があると信じるまちおこし」の先兵として70年代からのゆふいんを率いた大長老、今は文字通りのご隠居、黄門様状態の中谷健太郎さんが、若い人と「中谷節」でぐいぐい飛ばしてらっしゃいます。

ある方から「こんなものがあるよ」と教えていただいたソースで、43分過ぎくらいから、ちょっとだけ小林道夫先生の近況が語られてます。別の話の流れの中で、道夫先生についてのお話ではないのですけど、お元気になさってることは判ります。その先には、さりげなく伊福部昭氏の逸話、というか、逸話にもなってない、知られざる小ネタなども披露されたり。伊福部、って名前すら出てこないんだけど。

ぼーっと聴いていると、まるで中谷さんのお宅でもある庄屋の囲炉裏の周りに音楽祭ボランティア・スタッフ達が車座になって深夜過ぎまで酒飲んでる前世紀の「ゆふいん音楽祭」が戻ってきたような気になってきますねぇ。

こんな者を懐かしがってるようじゃダメだ、と若いもんたちから非難されなきゃいけないんだろうけど、爺らには爺の時間がある。相変わらずだなぁ、と呆れるもまたよし。これがひとつの「ゆふいん」だったことは、紛れもない事実なんだから。

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なくなってしまった演目の原稿メモ [売文稼業]

オーケストラ・アンサンブル金沢の9月の演奏会の曲目解説作文作業をしていて、必要があって公式ホームページを眺めに行ったら、あれ、ちょっと変わってるぞ。

指揮者が変更になっているのは、まあ時節柄というか、現状、これはもうどうしようもない。数週間前から大いにあり得るというか、本来予定していたスダーン御大が来られる状況になるか誰にも判らなかったわけで、仕方がない。

問題は、当初演奏される予定だった演目が変更になっていること。慌てて事務所に連絡し、確認したら、やっぱり「休息無しでの演奏会ということになったので、残念ながら1曲減らすことになりました」とのことです。

てなわけで、外山雄三作曲《能登舟こぎ歌》が演奏されなくなってしまいましたです。この作品、曲目解説を執筆するために、当然、手書きの総譜は見せていただいたばかりか、オリジナルの「能登舟こぎ歌」の採譜された譜面まで探し出していただき、さらには「せっかくだから外山先生にコメント貰いましょうよ」とコロナ対応でお忙しい事務局の方に無茶を言い、先生から短いコメントまでいただけました。

これだけ素材があって、没になってしまうのも残念であります。そこで、全くの独断で、現時点での原稿執筆の為のメモをまるまる当電子壁新聞に公開します。無論、公開したところで演奏はなく、YouTube上に録音が落ちているわけでもなく、楽譜が出版されているわけでもありませんので、なんの役にも立ちません(逆に言えば、外山先生含め、誰の迷惑にもならないでありましょう)。なにしろこの作品に関しては、初演も再演も常にアンコールで、文章として書かれた解説は過去にひとつも存在していないそうな。こういう形ででも残しておけば、少しは後の役に立つかも、ということ。Google検索でも引っかかるでしょうし。

ま、このコロナの時代、こういうこともある。ちなみに作文にするには、さらに数行の追記があって「木管の導入に弦のピチカートが応えると、絽を漕ぐような弦のゆったりした動きをバックに、クラリネットとホルンが朗々と舟歌を歌い始める」などという中身の解説が付いた筈でありまする。なお、事務局の担当者さんに拠れば、「事務局の中でこの舟歌を知っている人はいませんでした」とのこと。郷土民謡って、案外、そういうもんなんですよねぇ。

ちなみに、YouTube上には何故かチェロで弾いているこの民謡の音が落ちています。これが小編成オケで歌われた、というような曲です。参考までに。

なお、あくまでも作業メモですので、以下の部分は外山先生の言葉を含め、引用は不可とさせていただきます。悪しからず。ちなみに外山先生手書きの総譜はOEK事務局にありますので、石川県のアマオケの方などが「どうしても演奏したい」という場合は、そちらに問い合わせてみてください。

※※※※

◆外山雄三:能登舟こぎ唄(1999年OEK委嘱作品)

OEKは、海外公演で演奏するアンコール曲として、外山雄三《管弦楽のためのディヴェルティメント》、《今様》など、日本民謡を題材とした作品を取り上げてきた。石川県の民謡を題材としたアンコール曲を新たに作っていきたいという事務局の意向のもと、1998年度OEK設立10周年を期に「作曲家登竜門コンサート」を実施。石川県民謡を題材とした小品を募集し4作品が入賞、1998年8月26日初演されてる。また、コンポーザー・イン・レジデンスにも委嘱作品と石川県民謡を題材としたアンコール曲の作曲を依頼した。1999年、これまでのコンポーザー・イン・レジデンスであった外山雄三と西村朗に依頼し、1999年10月1日に2作品を初演する。この外山作品は、初演時にもアンコールで演奏され、その後も洋邦ジョイントコンサートの中で演奏されている。以後、コンポーザーが作曲した作品には、間宮芳生のコントレタンツNr.1《白峰かんこ》がある。
「岩城宏之と私は同時にデビューした。1956年のことである。岩城はやがてヨーロッパを中心に活躍するようになり、その仕事の大切な部分を日本の作品の演奏に費やすようになるが、それは彼自身が積極的に作曲者たちに次々と新作を書かせることにもつながった。この小品も石川の民謡を題材として、と依頼されたものである。あれから20年以上の月日が過ぎたのかと改めて思う。あの時の意欲に溢れた岩城が眼に浮かぶ。」(外山雄三 2020年6月記)

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若者達も活動再開 [大阪国際室内楽コンクール]

もう政府は実質上崩壊状態のニッポン国ながら、税金取られて法律は課せられて自衛の武器も持てない庶民とすれば、そのうち誰か頭の良い人がコロナをやっつけてくれるんだろーなー、と最低人のように頭ぱっかりあけて立て籠もって過ごすばかりのオリンピックも1年と数日と迫った今日この頃、皆様いかがお過ごしでありましょーかぁ。いやはや…

さても、とはいえ、みんな生きていかなきゃいけないわけで、とくにまだ半世紀くらい生きる予定の若い人たちとすれば、今の間の抜けた時間をどう過ごすか、後に決定的な影響を与えるのは明々白々。ともかく活動を再開しようじゃないかと、いくつかの動きが出てきています。

ひとつは、去る日曜日に新帝都のオーナー主導でいちばん元気なプライゲート運営ホールたるハクジュホールで、こんな演奏会が開催されました。
https://www.hakujuhall.jp/news/pdf/719HakujuNewStyleLive.pdf
当初予定されていた演奏会がキャンセルになった日曜午後の時間に、7月7日チケット発売で2週間を切った19日に本番という、極めて慌ただしい演奏会。やくぺん先生としましても知らなかったわけではありませんが、なんせギャラになる仕事や取材が激減で交通費が必要ないのはいいけどとてもじゃないがチケット代は仕事前提ではないと出しにくい、それに渋谷ってか、神宮の杜の向こう辺りって、荒川放水路東の新開地からするとなんだかもの凄く遠い遙かな、危険極まりない世界に感じられ、パスしてしまいましたです。なにせインテグラとチェルカトーレという幻に終わった大阪大会の参加団体がそろい踏みしているわけで、これは行かないとマズいなぁ、とは思ってたんですけど…スイマセン。

どんなもんだったか、無事に演奏会そのものはあったようです。SNS上を眺める限り、インテグラの皆さんはオンラインでレッスンなども受けられているようで、一安心ではありまする。
https://www.facebook.com/QuartetIntegra/?__tn__=%2Cd%2CP-R&eid=ARC0DfVMKk2hH3CB87NzIT2Op-oCP9UuYV5UHKx-9bdTXlI890TrbVL2ZPFPHZGcG4pRHO5lWkaZFwPI

大阪参加ニッポン代表三団体のもうひとつ、ホノQに関しましては、この水曜日にこんな演奏会があるとのこと。数ヶ月前にインテグラの皆さんが使わせて貰った枠ですね。
http://www.philiahall.com/html/series/200722.html
チェロの山崎とこ先生も登場し、オンスロウの五重奏という有り難いもんまで聴かせて下さるというこの演奏会、果たしてまだチケットが入手可能なのか(なんせ、今は席数が全てコンサートスペースでのサロンコンサート級ですからねぇ)、ご関心の向きはフィリアホールに直ぐにご連絡を。

学校も開いていないし、普段使っていたスタジオなどもどこまで使えているのか判らないご時世、若い皆さんがどんな風にこの時期を過ごそうとしているのかまるで見えないけど、ともかく、現時点で来年に延期された大阪大会に参加資格を有するニッポン代表3団体、一斉に活動再開、という嬉しいお知らせでありました。

[追記]

7月21日夕方の時点で、ホノQは売り切れとのことです。いやぁ、今はこんな状況なんだなぁ。

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ジョシュのおうちからベートーヴェン [弦楽四重奏]

コロナ禍の世界、現状がどういうことになっていようが、ともかく演奏しなければという音楽家の皆様の様々な試みがあちこちで展開している今日この頃、コロナ無き幻のタイムラインならば今頃は選手村に世界中の若人アスリートが集まり、些かキチガイじみた空気すら横溢していたであろう新帝都、200メートルほどの低い雲に覆われた梅雨がいつまでもあけない土曜日の午後、ネット上ではネットライヴ配信の一方の雄として市場を席巻しつつあるDWANGOさんのシステムに乗っかって、表彰台も余裕で狙えるニッポンが誇る世界トップ級の若きスーパーコンマス水谷氏率いる東響さんが、実質的には指揮者無し演奏の「ノット社長のお姿が指揮台から再生映像で流れるコンサート」をやってらっしゃいます。いやぁ、いろいろな意味でこんな状況でもなければ絶対にやらない、そんなことやる意味ないでしょ、で終わってしまう(亡き)五輪に相応しいイベントであることよ。

ニッポン代表はテクノロジー駆使した(というわけでのないのだろーけど)奇策で打って出ておりますが、遙か北米大陸の真ん中、これまたトーキョー以上に再発したコロナ禍で明日をも見えないテキサス州都オースティンからは、アメリカ合衆国代表チームたるミロQが、昨日から連日日本時間の朝にライヴでのベートーヴェン全曲演奏会をスタートさせております。こちら。プロモーション映像もありまする。
https://miroquartet.com/

なお、当電子壁新聞でも既にお伝えしておりますが
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-07-06
これ、「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする当電子壁新聞らしく、大きな嘘がひとつありましたので、お詫びして訂正します。スイマセン、アベそーり並に軽いお詫びで。ええ、実際のところ、ミロQの面々は遙々ワシントン州の太平洋の島には出向いておりません。チェロのジョシュのおうちをスタジオにして、オースティンからのライヴ・ストリーミングだそうです。
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ジョシュのお宅は音が良い、という話は前から聞いていましたが、それでも収録場所は直前になって変更されたそうな。ちなみに、メンバーはみんなレジデントとして奉職するテキサス州立大学の周辺に住んでいるのですが、このサイクル期間中はジョシュのお宅に泊まり込みだそうな。まあ、少ないとはいえ、映像スタッフなどそれなりの数の人々が出入りするわけですから、安全を図るのは仕方ないでしょう。ちなみに、オースティンって、こんなとこ。ああ、もう7年も前のことなのかぁ。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2013-09-29

ミロQはおうちの近くからの出演ですけど、監督さんは遙か太平洋の島から出演なさり、毎回、終演後はアフタートークをなさってます。ここも、画面にいろんな飛ぶ方々が横切ったりしてるノンビリしたところ。
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こういうところでNYCやダラスみたいなパンデミック禍といわれても、実感する方が難しいでしょうねぇ。

中身に関して言えば、このストリーミング大流行で判った「弦楽四重奏のライヴは実力がモロに出るからコワい」という当たり前といえば当たり前の現象、流石に今のアメリカ合衆国で心身共に実力トップの団体だけあって、いろんな意味で難なく乗り切ってるのが凄い。アフタートークでダニエルが「3ヶ月練習してなかったけど」と仰ってましたが、あんな近くに住んでいてもその状況だったのに、たいしたもんだなぁ。

10月の晴海選手村横でのハーフ・チクルスは、現実的にはなかなか難しそうな情勢になりつつありますので、あと7回のチクルス、こちらも頑張って鑑賞しましょうぞ。なお、チクルス鑑賞券を買い上げの場合は、チクルス期間中は視直しも出来るようです。

さてと、マスク付けて近くのコンビニまで行き、昨日から発売となったYamatoの諸君のチケットを購入してくるか。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-07-13
コロナで仕事激減、財政逼迫の折、《ラズモ》全曲は失礼させていただくも、後期ふたつはニッポンのコロナ騒動発症の地を眺める場所でのハーフ・チクルス、参加しないわけにはいくまいて。夜の部はまだちょっとはあるみたいだし。

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