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市川の梨 [葛飾慕情]

ノンビリ、内容のない作文ですぅ。

何でか知らぬが先週頭くらいからやたらとパツパツに作文仕事が入り、その締め切りがみんな長月晦日。てなわけで、先程、千葉は市川の秘境、大町公園の水生植物園真ん中のベンチに陣取り数時間、本日締め切り原稿の最後のひとつを遙か常春の静岡に送り、終わった終わった状態でありまする。
https://garden-vision.net/garden_visit/oomatisizen_k.html

葛飾オフィスの隣のお宅が建て替え工事が始まり、反対側の柿の木が突き出た公道も修復工事をやってるので、せっかくの窓をがら空きにして秋の爽やかな風を送り込み、佃のセレブなぶんちょうの食い残しを喰らいにやってくるほーほーさんご夫妻やら雀共と遊びながら作文作業をしたくても、騒々しくてやってられない。うううむ、困ったもんじゃ。自転車がずっと壊れていて、葛飾区民の心のオアシス水元公園まで行くことも出来ぬ。となると、最寄りの京成電車で天樹とは反対に20分弱、成田に向けてすっ飛んでいく「日本一運賃が高い通勤路線」たる北総鉄道の沿線に広がる日本有数の梨畑にでも行き、佃のぶんちょうの大好物の梨でも買い込みがてら、ノマドしてくるべーかねぇ。

かくてスカイライナーならぬ各駅停車で葛飾柴又越え、矢切の渡しを跨ぎ、南総里見八犬伝の故郷を地下で貫き、遙か右手には習志野空挺部隊がC-130なんぞから落下傘降下するミリオタ大喜びな勇姿も観られたりする辺りをじっくりと眺め、まるで信州だかみたいな大町って名前のローカル駅にたどり着けば、ぽんとタッチするPASMOは間違ってませんかと駅員さんに詰問したいほどの数字を示す。おいおい川崎どころか横浜の向こうまで行けるぞぉ、これが名高いほくそーせんの呪いかぁ。

長月も晦日、神様が慌てて出雲に向かう準備なさってる秋の空の下、「梨街道」なんて身も蓋もない告知が出てるかつての田舎道を歩き
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おおお、考えてみれば随分と来ていない間にこんなこじゃれたもんも出来たのか、と驚くよーな梨カフェ兼直売所もあったりして。
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かくて、下総基地に下りていく教育群のP-3と
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ハケの谷の向こうを成田へと突っ走るスカイライナーの轟音、はたまた羽田北向き離陸ルートが朝夕は葛飾巨大柿の木真上になったとはいえ、昼間はまだこっちをぐるり迂回している市川上空ルートを駆け上がる737やら320。北の空には成田上がってぐるりと横田空域上空まで昇ってきた半島大陸行きがキラキラ光ってら。静かなハケの谷は、しっかりマスクしたご隠居ご夫妻やら、チョウチョやトンボ、それにあちこちにさりげなく秋の実を結び始めているカラスウリやらを撮影せんとするカメラおじさんやら。
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さぁてぇ、当面のお仕事はオシマイ。ヒヨちゃんがハケの上をわたっていくばかりだけど、向こうの上の方ではエナガンたちが引っ張るカラの群れがピチピチ叫んでら。
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どういうわけか、冬場には盛んにご飯を集めてるやまちゃんたちはまるでお姿が見えず。姿を見ないと言えば、バーダー系長玉軍団も、作文作業中にとんと姿を見せなかったわい。南の池の方じゃカワセミ狙いの放列を成しているのかしら。この公園、北の入口の小さな池で、カメラマン大放列の真ん前でカワセミがツミに襲われ喰われるという壮絶な弱肉強食風景を眺めさせられたこともあるワイルドな場所。生きていくのは大変なのじゃ、ここ梨実る楽園、市川でもさ。

…と、でっかいサギさんたちが動物園みたいに目の前を歩いているのを横目に、南のカワセミ池まで至れば、おやまぁ、池が酷い状況になってら。
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これじゃあ、バーダー系カメラマンさんたちの姿もないわけじゃ。コロナの半年で手入れをする公園スタッフもいなかったのか、ここまで荒れてるのは初めてみるぞ。

そうこうするうちに秋の日はどんどん傾き、彼岸花も終わりの秋の梨街道
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誰も居ない直売所の前で「すいませぇえええん」と暫く大声を張り上げてたら、ゴメンゴメンとやってきたオジサンったら、ちょっとあたったやたらとデカい幸水をひとつオマケしてくれました。堅くてまだ全然喰えない大量のキウイと一緒に、千円札一枚出し、梨の王国には消費税もありませぬぅ。
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さてと、帰りは梨販売所前から京成バスに乗り、「葛飾慕情」の大先輩たる永井荷風が戦後に蟄居してた庵の横抜けて、京成電車に乗りましょ。
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cul01/1431000002.html
ああ、荷風老師が葛飾の地に引っ込んでたのも、溜池近辺から焼け出され進駐軍が来てから10年とちょっとのことだったのかぁ。

そろそろ、やくぺん先生の葛飾暮らしもオシマイにしていいのかな。このままじゃ、葛飾で死んでもいいや、と思い始めかねないもんなぁ…

梨抱いて 神もいずもへ 旅支度

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ボンクリは電子音の祭りでもある [現代音楽]

春分の日から秋分の日までの半年のコロナ災禍の世界で、所謂「芸術」とか「アート」とか、それそのものが価値である創作物やらを作ったり鑑賞したり、ときには商売にしたりする世界は大打撃を受けているわけでありまするが、そんな中にあって実は最も影響が少ない、ってか、状況は状況としてそんなもんなのかと認めてなんとかする、という開き直れている業界は、「現代音楽」と呼ばれる特殊なジャンルなのではあるまいかと思う気がしなくもないのだが皆様はいかがお考えでしょうかぁ。

だから、なのかは知らないけど、秋の池袋ウェストゲートパーク近辺の現代音楽祭り「ボンクリ」も、規模や出演者の変更はありつつも、昨日、それなりに無事に開催されたようでありました。「このようなものを作らねばならない」という再現芸術系じゃないから、「今はこれしか出来ない」でもなーんにも問題ないもんね。まぁ、巨大なガラス張り空間に鳴ってるのは現代邦楽ばかり、なーんてことになったりするわけだが
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それはそれでいーじゃん、ってさ。

ことそんな調子で、「ボンクリ」は開催され、藤倉氏のディレクションの下にいろんなもんが鳴ってたわけであります。ぶっちゃけ派手な企画がなくなってしまった今年は、結果としてこの音楽祭のひとつの主役としての顔がはっきり浮かび上がったのが、有楽町線改札口からダラダラ歩いてきてカフェの横曲がって入ってくる地下の空間の左右のスタジオだかを中心に響いてた「電子音楽」でありました。
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これがずらっと並ぶメインのプログラム
https://www.borncreativefestival.com/electronicsmusic
それに、こういうワークショップもあったり
https://www.borncreativefestival.com/tonmeister

ボンクリのコンサートホールでのいちばんメイジャーな演奏会がチェルカトーレQの演奏会とバッティングしてしまったやくぺん先生ったら、午前中から昼過ぎまでチョロッと会場を眺め、2時間弱ほど電子音の部屋というところに潜っておりました。なんせ、昨年(なんだよなぁ、なんだか遙かな昔に感じられる…)のアムステルダムとパリでのシュトックハウゼン《光》の集中的な上演があった夏が過ぎ、年が明けたらあれよあれよとコロナの世界になってしまい、やっと劇場なんぞが再開して最初の大きな取材が秋吉台の野外電子音楽大会だった。その間に「テレワーク」という名の電子音楽のひとつのプレゼンテーション形態は、コンサートホールが存在しなくなった世界での音楽創作や受容の中心となってしまった。電子音、というべきか、要はスピーカーを通して出てくる再生音がこれほどまでに「クラシック音楽」で重要となった瞬間は、過去の歴史にない。

そういう状況下での「ボンクリ」電子音祭りなわけでありまするから、当然、そういう状況を反映した作品なども発表されたわけで、どんなもんなんやろーなぁ、って野次馬根性丸出し。

んで、あっさり結論から言えば、「電子音楽というジャンルでくくられてるけど、やってることはいろいろ過ぎるなぁ」というアホみたいな感想でありました。

古典としてフィーチャーされたラディーグ作品は、基本的に電子音はドローン、ってか通奏低音みたいなもんで、その上にテープ収録された人声やらがあれこれ乗っかっていく、というもの。時代的にノーノのライヴ声楽と電子音の作品なんかと考え方は近いのかな。新作やそれに準ずるような若い世代の作品は、もっとポップスというか、パンクってか、「クラシック音楽」や「現代音楽」の文脈とは違うサンプリング音楽というか、DJっぽいパーフォーマンスをテープに固定したようなもの、というか。ま、それだって、今回たまたま耳にした作品はそんなだった、というだけのことで、もっといろいろあるのでしょう。

ワークショップの素材がシュトックハウゼンだったりして、いよいよ電子音がそれなりに市民権を得つつあるのか?敢えて言えば、音楽学校で習う演奏技法を前提にピアノやヴァイオリンを用いて演奏される楽曲が「クラシック音楽」と認識される世の流れから言えば、エレクトリシャンがコンソールの前に座り(座ってないことも多々あるけど)繋がったスピーカーから音を出すのが「電子音楽」なら、そりゃいろいろあって当たり前ってことなんでしょう。この定義だと、初音ミクだってしっかり「電子音楽」なんだよなぁ。

果たして「電子音楽」ってのはジャンルとして成り立つのか、とすら思わされるコロナ下ボンクリでありましたとさ。

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秋のプチ若手弦楽四重奏祭り:タレイアとかチェルカトーレとか [弦楽四重奏]

東京湾岸から千葉にかけてはすっかり「颱風が来るぞぉ」ノリだったのが、なにやら東に逸れて海の上、今日も朝から雲がベッタリの大川端でありまする。

お彼岸の連休も終わり、政権が変わっただけでなにやらコロナも消えちゃったみたいな不思議な空気が醸し出されている今日この頃、げーじゅつの秋がやってきたらしく、春分の日から秋分の日までの失われた半年を一気に取り返すべく、明日から月曜日までの新帝都は若い弦楽四重奏団が大活躍じゃわ。とはいえ、昨今の演奏会、ホントにやってるんだかやってないんだかよーわからん状況が続いているわけでありまして、慌てて明日以降の整理をしておきましょう。

まずは、当電子壁新聞ではお馴染み、遙か北はトロンハイム、南はメルボルンまで若き日の姿を追いかけたタレイアQの皆様。第一線引退宣言をしたやくぺん先生とすれば、最後に「最初から眺めていた」連中のひとつですな。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-05-13-1
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-09-26
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2018-07-05
もう「若手」というのも失礼な世代でありまする。で、この週末の演奏曲目を並べると

※9月25日晴海トリトン:ヤナーチェク第2番
https://www.triton-arts.net/ja/concert/2020/09/25/3210/
※9月28日サントリー:モーツァルトK.421
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200928_S_3.html

他にも25日にはエクとのオクテットもありまする。注目は月曜日のモーツァルトのニ短調。サントリー室内楽アカデミー五期生として、最後に元東京Qの長老らの経験に触れた彼女らがどのような古典を聴かせてくれるか、「若手」時代の卒業演奏として大いに期待されるところでありまする。なんせ、トロンハイムでは一緒にいたお隣の半島四人娘エスメが、あれよあれよとロンドンで勝っちゃったりしてるわけだしねぇ。
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もう一方の注目は、チェルカトーレQ。このコロナ下に再開した演奏会のあちこちでソリストとして活動しているかのモルゴーアの遺伝子を次世代に伝えるヴァイオリンさんを擁するこの団体、キャリアとしてはタレイアよりも一学年下くらいの感じ
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2019-04-28
去る5月に行われる予定だった大阪大会の参加権も有し、恐らくは来年予定される延期大会にも出てくるであろうバリバリの若手真っ最中の連中ですな。この週末の演目は
※9月26日パーシモンホール:シューベルト《断章》、シューマン第3番、ショスタコーヴィチ第7番、メンデルスゾーン第2番
https://www.persimmon.or.jp/media/20200926_leaf.pdf
※9月27日サントリー:ベートーヴェン第12番より 第2、4楽章
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200928_S_3.html

こちらは26日はちょっと詰め込みすぎとすら思えるフルコンサート。コロナのお陰で、大ホールでの演奏ということ。ある意味、希有な力試しの機会が与えられたわけでありますな。サントリーは先輩のさよなら演奏会の露払い。っても、作品127のこの2つの楽章って、もの凄く纏めにくそうだなぁ。古典真っ正面というのがないのがちょっと残念だけど。

このサントリーの卒業演奏会、もうひとつチェルカトーレと同期のインテグラも登場、《テトラス》を披露してくれる予定でありまする。これも乞うご期待。
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200927_S_1.html

世界各国から押し寄せる長老若手の弦楽四重奏団がすっかり影を潜めている今の列島、颱風明けの爽やかな秋空の下、この島を拠点に頑張ろうとしている若い連中を聴いてみようではありませんか。

なお、一方で、タレイアとほぼ同じ時代を過ごしてきたQエスパスが、コロナ禍の自粛時期に、活動停止を宣言しています。
https://www.facebook.com/lsq2014
このようにきちんと活動にピリオドを打つと断言するのは、団としても勇気がいること。この経験を、室内楽奏者として多いに役に立てていただきたいものでありまする。ご苦労様でした。

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古典Q我が道を往く [弦楽四重奏]

秋分の日、斜め隣のオペラシティ・コンサートホールではポピュラー系のスターさんが「コンサートホールにお客さんひとりライヴ」なんて突拍子もないことをやってるのを横目に
https://www.barks.jp/news/?id=1000186512
近江楽堂で古典Qのベートーヴェンを拝聴しておりましたです。
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ご覧のように演目は作品18の前3つ。いずこも同じ、生誕250年企画か、とお思いでしょうが、田崎さん曰く、「今年から始めて3年間、記念年に関係なくやります」とのこと。いかにも我が道を往く、ってか、我が道しか往かない古典四重奏団らしい企画ですな。

かつて新百合ヶ丘なんぞでやってたものを、甲州街道の入りっ端は内藤新宿の異常なまでに響きの大きな小さな空間で再度試みる、というもののようです。最初にまず田崎氏編曲で関連する作品のあちこちをちょっとづつ聴かせてくれるレクチャーがあり、後半というか、その後にがっつり普通の長さの演奏会がある。今回も、2時に始まって終わると4時半くらいでありました。ちなみに、席は控えめ60席で、こんなん。
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正直、このサロンみたいな規模の会場にはこれくらいが丁度良いなぁ、という埋まり具合でありました。

古典Qの作品18って、案外、珍しいような気もする。とはいえ、昨日のレクチャーは決して奇をてらったものではなく、夏の盛りに紅葉坂上でYamatoの諸君の艦長さんが吠えたような旧来のベートーヴェン観を意図的に破壊するようなものではなく、極めて真っ当なもの。ベートーヴェンの新しさとはモチーフ操作である、と作品18の1冒頭楽章をハイドンの《皇帝》冒頭楽章と比べたり、舞踏楽章をベートーヴェン風にしていることを示したり。極めて真っ当な話でありました。ひるむほど「ムズカシイ」話ではありませんから、ご安心を。

興味深いのは、最初は2分冊で出版された作品18の前半分をひとつのコンサートで弾くのに、第2番→第1番→第3番、という順番で弾いたこと。これはどのような意図なのか、コロナで楽屋に突っ込んじゃダメです、という風潮じゃなかったら、あとで田崎さんに尋ねたかったなぁ。♭や♯の数をひとつづつ増やしていく、ってことなのか。

ともかく古典Qって、何をやっても何か意味があるんじゃないか、と思わせてくれる貴重な団体であります。お暇な方は、明日ももう1公演ありますので、初台までどうぞ。
https://www.cre-a-tion.com/qc/sche/muzukashi2020/

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マドリードで聴衆が騒ぐ [パンデミックな日々]

お彼岸の連休、なにやら世間は「自粛」や「引き籠もり」が終わったのか、やたらと人が出ているらしいが、こちとらは予定に無かった商売原稿が先週末に入り、いよいよ色づき始め危険な果実爆弾化しつつある渋柿たわわに実る巨大柿の木下で、ひたすら作文作業。ずーっとボンのベートーヴェンハウスの倉庫に首を突っ込んでる感じになってます。

そんな時間が壊れた中、今朝の三時過ぎ頃に、マドリードからメールが来た。おや、そっちとは今は連絡してないのに、と思って眺めたら、何を言ってるかまるで訳が分からない、でもなにやらこのような連絡には普通はない妙な勢い。で、ニッポン列島はお彼岸のうらうらした朝になりあらためて調べてみたら、こんなことが起きていた。へええ、なんせ流れているニュースはfacebookにお友達がアップしてくれることしか目に入らない状況なんで、どのように世間で報道されているかは知りませんけどぉ。
https://www.theguardian.com/world/2020/sep/21/madrid-opera-halted-by-audience-protest-over-lack-of-social-distancing
記事の頭だけコピペすると
A performance of Verdi’s A Masked Ball was abandoned in Madrid on Sunday night after audience members protested over the lack of social distancing measures – especially for those in cheaper seats.
最後の「とりわけ安い席に座っていた連中が」というところにグッと来ますね、我が事として(笑)。同業者のロサ・モンタナさんも“In the first 10 rows of the stalls – the most expensive seats – we were all jammed in and there wasn’t a single free space”ってツゥイートが引用されちゃって、このおばちゃん、顔見れば記者会見でどっかにいたなぁ、とか判る奴じゃないかな。

てなわけで、結局、《仮面舞踏会》の上演が中止になってしまった。で、この事態に対し、マドリードの劇場が公式に出したステートメントがプレスリリースとして遙かシベリア越えた極東まで送られてきた、ということ。もうこれは公式なんで、まんま貼り付けるので、あとは皆様、勝手にいろいろ思ったり考えたりして下さい。やくぺん先生としましては、「こりゃ広報おばちゃんが大変な事態だなぁ」ってしか言えんです。こういうのは「自粛警察」どころか、「自粛自爆テロ」とでも言うべきなのかしら。

PRESS RELEASE | TEATRO REAL

Having analysed the possible causes of the protests by a group of spectators at yesterday’s performance - September 20 - of ‘Un ballo in maschera’, which was finally discontinued, the Teatro Real greatly regrets the incident and expresses concern for all those in the audience who felt vulnerable in their seats, despite the health and safety measures which were meticulously in place, as verified by the police who attended the disturbance last night.

It is conceivable that the origin of the disapproval by a section of the audience regarding the allocation of their seats in the theatre relates to the changes (UPDATES) in safety protocol for these performances ‘Un ballo in maschera’. The procedures are not the same as those for the performances of ‘La traviata’ which took place throughout July and which required the blocking-off of seats under the obligation to leave two empty seats beside two occupied ones. This procedure has been amended, in keeping with the change of health measures published by the Comunidad de Madrid (Regional government).

For the performances of ‘La traviata’, tickets for blocked off seats were not on sale, whereas for ‘Un ballo in maschera’ these restrictions have now been lifted. Tickets were sold to admit 65% audience capacity, although in fact the Comunidad de Madrid’s restrictions in place yesterday allow up to 75% capacity. As a result, complying with the existing health measures a ticket purchaser was able to freely choose his/her seats without restrictions in any part of the theatre as it is now permissible for spectators to sit in consecutive seats in a row - as on public transport - so long as they are protected by an obligatory face mask whilst sitting in silence listening to the performance.

The explanation for the protests may be that the audience expected to find the seat distribution to be similar to that of July, although the current health and safety protocol is not the same as the previous one. Another change since the summer is the nature of the performance. Now, the Teatro Real is able to present a complete stage performance with scenery and props and with a larger mobility of soloists, chorus and dancers.

The Teatro Real emphasizes its total commitment to the health safety of its audience, artists and employees. Since April it has been working with the greatest of diligence and with a sense of enormous responsibility under the guidance of a Medical Committee in order to strictly follow the Spanish Government and the Regional Government of Madrid’s regulations

After the incident last night, the Teatro Real will carry out all the necessary measures to strengthen the audience’s sense of security and is intent on communicating this to the public at large.

The Teatro Real thanks, as always, all the artists and employees of the theatre for their implication and commitment to make opera possible in these days of uncertainty. And once more, we extend our gratitude to all our spectators, especially those who did feel safe in the theatre last night. We ask for your confidence, understanding and generosity to face these difficult times together, when art and music are more necessary than ever.

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女性指揮者コンクール結果発表 [演奏家]

真面目に追いかけているニュースじゃないので、フィルハーモニー・ド・パリの広報さんからリリースを送ってきたのを放っておくのも失礼だから、無責任私設電子壁新聞に貼り付けます。

コロナ禍真っ最中(今も、だと思うんだけど)の中、パリでこんなコンクールがありました。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-06-30
コロナ問題だけではなく、ポリティカリー・コレクトとかな意味からも、ちゃんとやれたのか心配でもあったこの「女性指揮者コンクール」、どうやら9月15日から18日に無事居開催されたようで、以下のような結果になったそうです。


1st Prize
Mrs Rebecca Tong, 35 years old - Indonesia / USA
20 000€

2nd Prize
Mrs Stéphanie Childress, 21 years old - United Kingdom / France
10 000€

3rd Prize
Mrs Lina Granados-Gonzales, 34 years old - Colombia
5 000€

とのこと。まあ、今や「女性指揮者」というのはそれ自体はあまり価値があるものでもなくなってきており、オルソップ御大やらふぁれっら姉御、来月すみだに来られそうもないイップさんらを筆頭に、中堅トップを飛ばす今年のザルツのオープニングを《コシ》で飾ったニュルンベルグのおねーさま、CAMIがDGとタッグを組んで売り出すという往年のスターの作り方をしていた最後の指揮者となったバーミンガムの若奥様(最初にコロナ感染が報道された指揮者でもありましたね)、はたまたラテン系イケイケ美女は数知れずマーケットに上がっている。サンフランシスコ・オペラの韓国系若手が次のスターかな。日本でも、超本格派重厚長大系を目指す我らがのどかさんがいらっしゃるし。

この結果も、インドネシア系の方が優勝で、女性、というよりもそっちのポイントの方が興味深いですね。

正直、最も興味深いのは、この英文リリースに年齢がしっかり書いてあること。うううん、フランスはこういうもんなのかね。なお、審査員にパスカルくんが入ってます。ほぼ同世代の同業者を審査するって、どういう感じなんだろーなぁ。

てなわけで、レベッカ・タンという名前は、先物買いの方は記憶しておいても良いかも。
https://www.askonasholt.com/artists/rebecca-tong/
アスコナス・ホルトと契約しているし、ジャカルタにいっぱいあるオケのひとつをやってるんで、アジア・オーケストラ・フェスティバルなんぞに出てきそうな。上のURLの公式ページを下まで引っ張ると、イギリスの学校オケでマラ5の第2楽章を指揮している動画が出てきますので、ご関心の向きはどうぞ。

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やっとベートーヴェン記念シーズンが始まった [演奏家]

かなり面倒な純粋作文原稿を葛飾柿の木の下に籠もってやっていて、北米西海岸が火事になろうが、ニッポン国の政権与党が御上をいじり回そうが、コロナの状況がどうなろうが、得る情報ったらFacebookの表ページにお知り合いが引っ張ってきた見出し程度。柿の木にはムク軍団が顔を出し、そろそろつっつける柿の実があるだぎゃぁ、と騒いでるのは良く判る今日この頃でありまする。

そんな中で、同世代でキャリアも担当編集者さんも似たような同業者が急逝し、このご時世何が出来るわけでもなく、俺はひたすら出来ることをするしかありません、と真面目に目が潰れる程にパソコン画面を眺めていたお陰で、先週末にあったいろんなコンサートについて記す暇がありませんでした。今、デカい原稿のこの瞬間に出来る稿は全て初稿を揃えて、編集側に放り投げたところ。ふううう…

そー、2020-21シーズンは、本来は世界のあちこちで年末に250回目のお誕生日を迎えるベートーヴェン様で盛り上がるのであーる。コロナのお陰で年頭からの延々1年かけてのいろんなイベントがあっちにずれこっちにずれ、御上の要請も今やグダグダのニッポン国自助の業界ももう待っていられず、秋から年末、はたまたその先までのお祭りが始まったようでありまする。なんせ、シーズン冒頭一発に民間団体がナショナル・シアターで《フィデリオ》やっちゃったわけだしさ。号砲一発、でんな。

かくて去る土曜日は、お茶の水の堀を跨ぎ遙々かねやすの向こう、お江戸も外れの小石川近辺まで赴き、弦楽四重奏を聴かせていただいたわけでありまする。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-09-10
実質的に藝大フィルの面々に拠るこの団体、「学生時代から仲間が集まってやっていた」とか「大学の頃にセミナーやアカデミーで組んだ」とかいうのではなく、既にあちこちで弦楽四重奏やいろいろな室内楽、オーケストラやらはたまたソロのキャリアを積んでいる若い中堅(なんて言い方があるのか?)が集まったもので、古くはグァルネリQとか、最近ではエッシャーQとか、要は「コンクール世代を終えた連中が集まった団体」ですな。こういう団体は、ぶっちゃけ、個々人のキャリアの方から関心が集まるわけで、それはそれで仕方ないけど、ま、ともかくちゃんと弾けることは確かな方々が集まってるので、安心は安心。とんでもないことになるのではないか、という不安はない。

旗揚げ公演は小さな教会で、演目は作品18と《ラズモフスキー》の共に曲集最初のヘ長調、というもの。休憩込みで1時間半弱、しっかりかかりました。

ともかくベートーヴェン全曲を毎回2曲づつでやっていく、ペースは無理せずに年に2回くらい、という話。選曲からしてよーくわかってるし(ホントはこれに作品135をやってくれると、もの凄くものの判ったプログラムになるんだけど、流石に長すぎるわなぁ)、何が問題かも分かってる。これは演奏者さんたちに直接話したからどーでも良いことだが、個人的にはこの会場のバランスの難しさにどう対処するか(物理的にではなく、音楽的に)。シュパンツィックらが弾いていヴィーン音楽大学近くのラズモフスキー御殿やリヒノフスキー邸サロンの大きさでしょうから、適正規模とはいえ
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モダンな楽器で新奏楽堂で弾いているのとは違うのは当然。それを配慮できないメンツではないのだから、そこまで求めてしまうぞ。

もうひとつ、チクルスを作品18の1で始めるなら、このアレグロ・コン・ブリオの冒頭2小節で「さああああ、壮大な船出だぞぉ」感を示して欲しいわけでありまして、作品18の2でお辞儀するみたいに始まるのでもなければ、作品18の3で典雅に優雅にロココ・サロンっぽい空気を醸し出すのでもない。俺はこの2小節、徹底してモチーフで使いまくるぞ、いいかぁ、驚くなぁ、って始めて欲しいのでありますな。その辺りのジェスチャー、悪く言えばハッタリ感、若いんだからガンガンに示しちゃって欲しいなぁ。

なお、次回は3月、第5番と作品132というなかなか美味しいプロだそうな。

とまあ、勝手なことを言って爺は引き上げた翌日曜日、今度は先月の世界最大規模のオーケストラ・サマーフェスティバルで賑わった六郷川の彼方、川崎に参ります。席はまだまだら市松模様ながら、なんだかすっかりこのやり方にも慣れさせられてしまった様々なホール客席に至るプロセスを踏み、東響さんが聴かせてくれるのは、いかにも記念年らしいWoO 4、楽聖ボン時代の最初のピアノ協奏曲でありまする。ちなみにこれも変ホ長調。この作曲家さん、どんだけフラット3つ好きなんだか。
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https://www.kawasaki-sym-hall.jp/calendar/detail.php?id=2566&y=2020&m=9
この演奏会、コロナ騒動が始まる前からこの演目で予定されていたのか、寡聞にして知らぬのだが、ま、記念年でもなければフルオーケストラの大ホールでのコンサートで、まるで《皇帝》弾くみたいに弾かれることなんてあり得ないだろう作品。そうそう、このようなものが本気でガッツリ聴けてこそのスペシャル・イヤーなのであーる!

勿論、やくぺん先生ったらライヴで聴くのは初めて。オケパートがなくなっているものの、細かく楽器が指定されたピアノパートがしっかり今に伝わっており、20世紀半ば前からヘス版などオーケストラ補筆演奏譜は普通に出回っていて、YouTubeで音も簡単に聴けます。いくつかの版があるようですが、その辺りの能書きは調べればいくらでも出てくるでしょうから、ご関心の向きはどうぞ。

で、そんなに勉強していったわけではないのだけど、今やってる原稿が1792年にヴィーンに出てきてから作品18を発表するくらいまでの若きベートーヴェンの話なんで、こういうものはしっかり聴かせていただかねばならぬ。んで、拝聴しての感想は…へえ、そうですか、としか言いようがないです。同じ頃に選帝侯領からはラインを遡り黒い森を抜けて遙か彼方の帝都ヴィーンでモーツァルトがやってたようなものとは相当に違う。エリカ街道伝わって海の向こう英都からの響きとかの方がするのかな、って。とにもかくにも、「歴史的な情報に拠る演奏」とか「オーセンティック楽器での再現」なんてやり方がこれ以上に似合う楽譜もないんでないかい、と思った次第。ともかく鍵盤から出る音の響きがモダンなスタインウェイ・コンサート・グランドでは立派過ぎる感否めず。ペダルなんかも「ホントにそーなのかぁ」と感じてしまうところも多々あり。オケに関しては、フルートを使ったのはボン宮廷楽団の都合だったのか、それにしてもホントにクラリネットというのはこの頃のオーケストラとすれば音色的に凄い発明だったのだなぁ、と今更ながらに感じたり(使われてないから、そう感じた)。

こういうの一種の流行病なんだろうなぁ、と自嘲しつつ、ヘス版じゃない今時のオランダ辺りの古楽系団体はどういう再現をおるのじゃろ、と思わざるを得ないのであった。演奏して下さった皆様、企画した方々、ありがとうございましたです。勉強になりました。

そんなこんな、いかにも記念年らしい新帝都の週末を過ごし、コロナのことなど忘れかけてしまいそうになっておりましたとさ。

なお、弦楽四重奏新団体を立ち上げたセカンドの福崎氏、11月にこんなもの凄い記念年イベントをします。時節柄宣伝して良いのか良く判らないけど、まあ、いいんでしょう。
https://www.facebook.com/photo?fbid=3164183750296186&set=a.229320470449210
半分くらい行く気になってるのだが、どうなることやら。この頃は葵トリオが帰国し、日本ツアーをしているそうなんでなぁ。ま、ピアノ三重奏はコロナお籠もり前にギリギリセーフで全曲聴けたから、やっぱりヴァイオリン・ソナタ優先かな。うん、なかなか記念年っぽい発言だわい。

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捨てた名前への追悼 [売文稼業]

本日、ほぼ同世代の同業者さんの訃報を知りました。

やくぺん先生が、実質上その一部を切り取った2020年版改訂みたいな面倒な仕事をこの数日ずっとやってる『クァルテットの名曲名演奏』という小さな新書版書籍を神楽坂の出版社から出したとき、今は某著名雑誌の名物編集長となっている当時の担当編集者さんが、同じシリーズでもの凄く趣味的と言われそうだけど、類書のない貴重な本になること確実なものを出してました。こちら。
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コンパクトながら、恐らく過去に日本語で出たイギリス音楽文献としては最も情報量が多く、語り口も趣味的になり過ぎない、とはいえこんなジャンルを手に取る連中のマニア心も際どく擽ってくる、なかなか英国風に老獪な入門書。腰を抜かしたものです。こんなものをやれる奴がいるんだぁ、って。

ぶっちゃけ、今はなくなってしまったONブックスシリーズの中でも、際立った名著であります。

著者の山尾敦史氏、その後、どういうわけか知らないが、この名前を捨てました。書き手のやり方とすれば、「ディーリアン三浦先生亡き今、英国音楽は山尾」とひたすらその路線を突っ走ればそれはそれでありなのに、止めてしまった。勿論、知ってる人は知ってるわけで、そういう方面の仕事をしていないわけではないようだったけど、メインの仕事はちょっと違う方向に振っていた。不思議とも思える使命感で、そっちをやってるように思えた。今世紀に入ってもう20年、あの人がこの山尾先生、とは知らない編集者さんや若い同業者さんも増えてきてたみたいだったし。

追悼とは、「こういう人がいたことを、みんなで忘れないようにしよう。みんなが覚えていれば、その人は生きているのだから」という行為だとすれば…本日、あらためてこういう書物がある、ということだけでも紹介しないわけにはいかない。ってか、やくぺん先生に出来る追悼は、「この本がある限り、あんたはピンピンしてるぜ」と、燕になって天国への道へとさっさと去ったペンギン男の背中に、デカい声で叫ぶくらい。

ゴメン、もしかしたら、嫌だったかな。

合掌

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御上の聴衆規制要請緩和へ [パンデミックな日々]

既にあちこちで報じられ、なんなんねんという声が挙がりまくっている話ですが、当電子壁新聞での後のタイムライン検索のために記しておきます。新しいニュースはなにもありません。

数日前から、「政府の客席制限要請が緩和されるらしい」という話が業界内に流れていたようですが、どうやら事実のようでありまする。とはいえ、例えば7月にもこんな話をしてたわけで
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072000880&g=pol
今度も、官房長官や文化庁広報が記者会見するとかいうのではなく、メディアが「政府」の意向をダラダラ漏らす、というニッポン国の毎度のやり方。政府の公式リリースをここに貼り付けたいのだが、適切なものがめっからない。なんせ、本来ならこのページにきちんと情報がアップされるべきなのに、スーパーのチラシみたいな惨状だもんなぁ。誰が作ってるんだ、このページ。
https://corona.go.jp/

しょうが無いからマスメディアの報道(それぞれのメディアの立場なりに解釈や意図的な情報操作が入った「インテリジェンス」)に頼らねばならぬのだが、こんなもん。まずは、ニッポン財界広報紙日経さんのリークに近い一連の記事。このメディアのやり口というか、ニッポン社会での使われ方が良く判りますね。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63587020Y0A900C2EE8000/
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63612780Z00C20A9MM0000/
で、翼賛系メディアの「事実」報道はこんな。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200911/mca2009111215014-n1.htm
現政権下でメディアとしての立ち位置を東京新聞に奪われ、でも相変わらず「サヨク」と誤解された趣味の批判だけは受けまくって可哀想な「頑張れもうひとりのわたなべくん」朝日さんが、さっき出した報道はこんな。全部読めないなぁ。
https://www.asahi.com/articles/ASN9C74NRN9CULFA021.html?ref=amp_login&_gl=1*r9rp9e*_ga*NmpIRGR5bS1STC1JMzh4MVI1b3gzME9ZTWUtM3JkZlh3aHNEOVRtd2stSW9xMWdFdktzWjJRYk1CS2lqaWUwNw&fbclid=IwAR0BCZi7EFgayoXF0Q2GKv0OgRPcDN8dLuEal8jv0SUch9kkrfS-qniG0qg
TBSの「独自」取材はGOTO関係に貼り付いているようで、どうやら今回の動き、世間的にはGOTO東京除外へ、というのが遙かに重要みたいですねぇ。イベント規制の関連には記者を出す程のものではない、若しくは文化欄が勝手にやれ、ということなのかな。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4075741.html

ま、とにもかくにも、5000人以下のイベントはOKと「政府」だか「分科会」だかが仰った、ということ。ぶっちゃけ、業界には戸惑いの声の方が圧倒的で、さっきもこのところすっかり我が業界のスポークスマンとなりつつあるAMATI社長I氏が「ニュースステーション」の画面に出て「ううううん、困った…」と仰っておりました(今、久しぶりに地上波放送が視られる佃におります)。なんか、盛んに顔を合わせてるような気がするけど、ライブではコロナ騒動以降はまるでお会いしてないんだよねぇ。いやはや。

とにもかくにも、226アベ要請とその後の文化庁からの緊急連絡に始まったクラシック音楽業界の自粛騒動、半年以上の生殺し状態に出口が見えたのかも、という歴史記録でありました。

問題は現在の鎖国状態で、来月24日にパリにいられるのやら…

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新団体ベートーヴェンで旗揚げ [弦楽四重奏]

もっと早くに宣伝する予定だったのだけど、夏の終わりの大現代音楽祭りをやってたのでタイミングを逸してしまった。慌てて告知します。

今、東京で活動している30代半ばくらいのお馴染みの若手実力派が集まって、新しい弦楽四重奏団を結成しました。カルテット・オリーブ、だそうな。
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https://www.facebook.com/photo?fbid=3625878840789915&set=pcb.3625882200789579
ご覧のようにメンバーは藝大フィルの面々などで、プロジェクトQやらトリトンのセミナーなんぞにも顔を出している面々も。なにより、チェロ氏はこの世代でのいちばんお忙しさん、ちょっと忙しすぎないか心配になってくるぞ。去る8月にもJTで別のクァルテット弾いてたしなぁ。

3年かけてベートーヴェン全曲を弾くのが目的、という目的特化型の団体なのかもしれませんが、ま、実際にこの週末の最初の本番次第ではまた別の展開も出てくるかも知れません。

チケットの買い方含め、情報はコピペしておきます。なんせ時期が時期、会場の規模が規模ですので、宣伝していいのやらよーわからん、と思っているうちにもう明日になってしまった。スイマセンでした。ゴメン。

それにしても、誰か作品18の1の初稿版、弾いてくれないかなぁ。今年は記念年で山のようにチクルスがあるので、一度くらいは聴けるんじゃないかと思ってたんだけど…そもそもこのままでは東京首都圏では2020年にひとつの団体に拠るベートーヴェン弦楽四重奏全曲演奏会がない、という珍事が起きてしまうぞ。うううん…

※カルテット・オリーブ
デビューコンサート
2020年9月11日(金) 19:00開演(18:30開場)
安養院 瑠璃光堂
(東京都板橋区東新町2丁目30−23)

予約フォーム
http://urx3.nu/8WSK

※カルテット・オリーブ
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲全曲演奏会(全7回)
第1回
2020年9月12日(土) 14:00開演(13:30開場)
ルーテル小石川教会
(東京都文京区千石2丁目30−12)

チューリップ紫予約フォーム
https://mailform.mface.jp/frms/quartetolive/dhe4ek9ri8oc
チューリップピンクチケットセンター
https://tiget.net/events/99203
チューリップオレンジ振込先
三井住友銀行 日暮里支店(647)
普通8678735 フクザキ ユウヤ

ープログラムー
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調 op.18-1
弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 「ラズモフスキー第1番」op.59-1

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