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BRTに乗って第一生命ホールからサントリーホールに行こー! [新佃嶋界隈]

去る10月1日、目出度くも有り難くも、トーキョーオリンピック開発のおこぼれで、銀座東京駅から最も近い田舎佃島界隈にも新たな素晴らしい交通機関が登場しました。こちらですぅ。
https://tokyo-brt.co.jp/
一見したところ都バスと誤解しそうだけど、お江戸は東地区半分千葉の住民を運び続けて一世紀、我らが京成電車が運営する新交通システムでありまする。当面開通したのは、ここ。
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晴海から虎ノ門を結び、昼間は15分に1本くらいで運行中。1時間に1本、新橋止まりの長大な連結バスも1両だけ走っておりまする。

さあ、これでもう、第一生命ホールが終わって慌ててサントリーホールに向かう、案外と半端に動きにくいルートにワームホールが開いたようなもんじゃわい。花電車でも出したいような目出度さよ、まずは乗車してみよーではなかろーか。晴れの特異日10月10日は国民体育の日を前に、台風が新帝都に迫る碌でもない空模様とはいえ、それ故に佃月島豊海方面の新開地住民はこぞって新交通システムを利用するに違いないぞっ!

まずは晴海のBRTターミナルを探さにゃならぬ。どうやらトリトンの中ではなく、再開発され高層縦長屋立ち並ぶ晴海通りを東側に渡った辺りのようなので、ともかくトリトンスクエア最北端の江戸バス停留所の辺りから、それらしき方向に向かってみましょ。
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T字路のながああああい信号を待ち、反対側に渡っても、それらしき案内もバスのターミナルらしき雰囲気もない。Googleマップさんを信じてちょっと豊洲側に歩けば、工事中の柵がすこし途切れ、中に入れるようになっていて、その向こうったら、こんなん。
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ううむ、バスターミナルというのだから、発券所や案内所、はたまた、コンビニとは言わぬも自販機、せめて屋根付きのベンチくらい並んでるかと思えば、単なる広っぱじゃあないかい。今時のハイテク駆使して次のバス到着案内するよーな固定式ポールもない、物の見事な「仮停留所」っぷりなんだけど…

ともかく、目の前の短いバスが乗客皆無のままに発車しようとしているのに飛び乗ります。普通の都バスみたいに前乗りで、PASMOをタッチ。降車扉は真ん中で、前半分はひとりがけ、後ろ半分が二人がけの、前に客が溜まってしまうタイプですなぁ。要は、お馴染みのニッポンの都市バス。

さて、ゆるりゆるりとやくぺん先生のみを乗せたBRTは出発。晴海通りに出て
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このまま真っ直ぐ、選手村という名の晴海ゴーストタウン方向に直進するかと思ったら
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なんと、トリトン横で右に曲がり、勝どき駅方向に向かいます。あれぇ、勝どき駅には停留所がなかったんじゃないかい、と思ってたら、留まらずに駅の上で左に曲がって、勝鬨橋ではなく豊海方面へと向かう。ま、そりゃそーじゃろ。
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延々と南下し、東京タワーズの横を豊洲市場へとマッカーサー道路が抜けて行くところまで至り、おもむろに右折。ここで最初の停留所となります。まるで上海の市内バスみたいに、停留所の間の距離は滅茶苦茶長いなぁ。ここから乳母車含め5名の乗客が乗ってきて、この公共交通機関、総計1320円也の売上でありますな。京成電車、なかなか大変そうだなぁ、これじゃ。

ここからは動画でお楽しみあれ。BRT最大のハイライト、マッカーサー橋を渡る車窓風景。
って、市場跡地に入った辺りから、朝日新聞のところでの合流で渋滞じゃわい。おいおい、BRTって、専用路線で渋滞無し、ってのが売り物だったんじゃないんかい。これじゃ、単なるバスじゃないかっ。

浜離宮横から汐留新橋の永遠の工事区間は、右に曲がって電通ビル南下に入り込みます。ここにBRT新橋バス停がありまする。ゆりかもめの下を行けば、JRや地下鉄の新橋駅まで濡れずに行ける…のかなぁ。

さても、あとはノーカットでマッカーサー道路を突っ走るBRTの車窓をお楽しみあれ。
新橋駅駅ビル前で左折し、JR大ガード下で延々と信号待ち。そこから地下に突っ込み一気に虎の門病院前まで抜けるのかと思ったら、地上をノンビリ進みます。途中、反対側をBRTがやってくる。
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この道、横の自転車専用レーンを走っていると広く感じるが、バスがすれ違うと、そう広くもありませんね。

かくて晴海ターミナルから虎ノ門ヒルズターミナルまで、時間にして24分也。これは立派に速いというべきなのか、微妙だなぁ。
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さあ、サントリーホールに向かおうかい。地上階のバスターミナルから南に抜けようとしたら、おねーさんから、そっちには抜けられないので一度ビルに入ってくれ、と言われました。おいおいおい。バスターミナルは北側のビルの下で、目指す溜池方面はまだ丘ひとつ向こう。
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延々とビルを上がったり下りたり、日比谷線虎ノ門ヒルズ駅の開発地区までやっと辿り着き
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-08-16
ここを突き抜けてくると思ってた新橋からの地下トンネル出口を眺め
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ううううむ、サントリーホール、未だ遙かなり。実際に歩けば、解体作業迫る(のか?)JTホール眺め、立派になった虎ノ門病院とニューオータニの間の公共空間抜け、アメリカ大使館をどういう法律的な根拠があるやら知らぬがまるで米軍憲兵みたいにがっつり守るニッポン官憲に捕まりながらぐるりと巻いて、サントリーホールの下手側に自然に出ちゃうまで10分もかからないんだけど、なんだか凄く遠く感じるぞ。

結論。このルート、無茶苦茶急いでないなら使えます。第一生命ホールで4時に終わり、サントリーが7時開演とかなら、ま、一度くらいご利用なさってみてはいかがかな。それよりもなによりも、せっかく今は月島駅の上を通ってるんだから、臨時で良いから停留所を作ってくれんかしらね。新佃嶋住民には悲願…でもないかぁ。

なお、BRTについて純粋に乗り物として喜んだり怒ったりしているバスマニアの皆さんが、YouTube上に全線の車窓映像などやまのようにアップなさってます。ご関心の向きは、「東京BRT 虎ノ門」でググってみて下さいな。沿線利用者地域住民とマニアさんの視点の違いが面白いですよ。

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