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巴里やら北京やらでもベートーヴェン [演奏家]

昨晩は、遅ればせながらやっと東京新帝都首都圏でも始まった秋のベートーヴェン生誕祭のひとつ、新浦安でのクァルテット・エクセルシオの全曲演奏会も初日を開け、いよいよ次回はお誕生日。当日配布物にとんでもない誤植が発見されている朝ながら、まあ、ともかく、このコロナ禍でも始まってよかった。

なにやら夜の10時過ぎまで飲み屋飲食店が開いていて、深夜前の国電にそれなりに人が乗っているコロナなんてどこにいったんだムードの新帝都首都圏はどうあれ、世界はまだまだコロナ禍の真っ最中。今週になって北米のオーケストラが「2020-21シーズンは完全にキャンセル」という悲鳴のような通達を次々と出してます。例えば、昨日朝にはNYPからこんなんが来ました。
メール - Important Announcement from Deborah Borda.pdf
オケマンばかりか、これまで連絡をしていた広報担当者などの裏方さんの雇用はどうなるのか、ちょっと想像もつかない事態で、逆にこういうことが起きていないニッポンの現状が不思議になってきますね。アジア圏は欧州諸国に比べると各国とも遙かに厳しい実質上の鎖国状態、それが上手くいっているということなのか。なんだかもう訳が分からない世界であります。

そんな中、流石にもう250回目のお誕生日も2ヶ月に迫ったベートーヴェン祭り、こんな状況であるからこそ自分らの現状でやれるものはやろーではないか、と他人様の迷惑顧みぬ(2020年のベートーヴェン研究では、「ベートーヴェンは聖人どころかもの凄く嫌で迷惑な人」というのが基本認識でありまする)不屈の魂クラシック音楽業界であることよ。

まずは、華の都パリでは、本来ならば世界中で行われていた筈のエベーヌQのサイクルが始まりましたです。
https://philharmoniedeparis.fr/en/activity/musique-de-chambre/21497-beethoven-quatuor-ebene
無事に演奏会は開催され、ライヴでのストリーミングも行われました。して・ド・ラ・ムジークの、クァルテット・ビエンナーレでお馴染みの会場。お馴染みの横配置ですな。まだarteでの録画が視られます。いつまでかは判んないけど。
https://www.arte.tv/fr/videos/RC-020181/integrale-des-quatuors-a-cordes-de-beethoven/
んで、次回はお誕生日に近い12月17日ということ、まるでエクみたいな日程なのでありますな
https://philharmoniedeparis.fr/en/activity/musique-de-chambre/21511-beethoven-quatuor-ebene
がぁあああ…今朝になって、フランスの大統領がこんな発表をなさったぞぉ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201015/k10012663821000.html
エベーヌQの次回のサイクルは2ヶ月後だから現時点では大丈夫ということなんだが、おいおい、やくぺん先生ったら、数週間前間まで本気で今月24日の《光の火曜日》を眺めに行くことも考えていたわけでぇ、コロナ不景気で持ち出し仕事が出来ないどころか、葛飾オフィス固定費だってまともに払えない開闢以来空前の貧乏人状態でなければ、ええええぃ帰国後2週間隔離なんてなんぼのもんじゃい、と無謀な決断しパリ行きの払い戻し不可の安い航空券を購入しパスカルくんに受け入れ手配を頼んでたに違いないぞっ。これこそ常日頃から懇意にさせていただいていた貧乏神様のお陰、としか言いようがないでありまするな。いやはや…

恒例の秋の北京国際音楽祭も、なんとか23回となる2020年シーズンがやれるようで、これまた本日、やりますよ、という案内が来ました。無論、「ああそうですか、じゃあ…」ってわけにはいかないけどさ。去る月曜日にこんな記者会見があったそうな。
https://www.tellerreport.com/life/2020-10-14-young-performers-at-beijing-international-music-festival-pay-tribute-to-beethoven.ByMSP3T7DP.html
海外のプロダクションが関わるオペラなんぞは出来ないにしても、今の中国なら「若い中国のヴァイオリニストによるベートーヴェンのソナタ全曲演奏会」なんてのは簡単にできるだけの才能が揃っている。こういうときだからこそ、正にやられるべき企画でありましょうぞ。どうも、Facebookがいちばん情報が早いみたい。北京発情報でもフィスブック、使えるんだなぁ。外国向け、ということなのかしら。
https://www.facebook.com/BeijingMusicFestival

パリのあの人この人はどうしているのか、北京のあの方やあいつは無事にやってるのか、なんだか全然判らない今日この頃、すっかり鎖国だろうが、それでもぐぁんばれベートーヴェンっ!

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