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仕事場も祭もない初夏へ [新佃嶋界隈]

以下、全くどーでもいい駄文です。暇つぶしにもなりませんから。

葛飾オフィスを撤収して1ヶ月、風薫る皐月となりましたです。オフィスがなくなって直後の4月始めには、「いろいろあったオフィスの移転先探しもやっと決着が付いたか」と夢のような丸1日ほどを過ごしたものの、急転直下暗転、話がまた振り出しに戻ってしまった。それからは大いに凹みつつも、「東京春音楽祭」が頑張ってくださったお陰で、ほぼ連日どこかの演奏会場に行かねばならないまるでコロナ禍が終わったかの如き状況が2週間ほど続いて、再び気力を振り絞りオフィス探し作業再開どころではなく、連休もやってくるしどーするべーかと思案しているうちに、またまた緊急事態とやらで…

起きているすべてのことに意味があるのであろー、と初夏のような南風に吹かれつつ、足下に「くれないのくれないの」と寄ってくる大川端のドバやら雀たちに佃のセレブなブンチョウくんの食い残しを落としてやりながら、ボーッと午後のコロナ禍緊急事態新帝都を眺める夕方なのであったドバドバ…
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思えば大震災で佃路地裏の地べた長屋のCDや本棚が倒壊しかかった年の秋、「この家を有効に使ってくれ」という遺言を遺して父親が急逝した正にその日にお嫁の家族を佃の縦長屋に迎えることになり、佃地べたの路地と縦長屋、葛飾と寝る場所が三カ所もある無駄といえば無駄な生活が数年続く。流石にこれはコストがかかりすぎると、今世紀頭に諸般の事情でこの地に庵を結ばねばならなくなって目白から移って以来の佃の地べた長屋を捨てることにし、単身赴任状態で住所を中央区から葛飾に移し、佃二丁目町会からも完全に足を洗ったのが2015年の4月のこと。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2015-04-16

それからまるまる6年、佃から巨大柿の木の麓のオフィスに通勤する生活だったのが、昨年冬の終わりからは新型コロナウィルスの家庭内感染を避けるためにやくぺん先生だけが実質葛飾に住み込む自主隔離を敢行、シジュウカラさんやらヒヨちゃんやら、はたまたメジロン夫妻やらほーほーさんらを友とする隠遁生活を送る事となる。コロナ禍は止まず、夏以降は仕事が無く収入激減、秋になるとそれなりの規模の一軒家を維持するだけの固定費支出すらままならない状況に追い込まれ、昨年の父親の10回目の命日には小雨降る中を千葉の成田アプローチ下の墓で手を合わせ、家を処分するという有効な使い方をさせていただくことを許していただく。んで、決断をするや、あれよあれよと話が動き、この3月末までには葛飾を撤収せねばならないことになって…

てなわけで、4月の1日にはこの半世紀、世界の何処に動くにもポケットやら背負子の奥のどこかには入っていた「実家の鍵」がなくなって、妙にスースーする感じになりながら中央区民に復帰。とはいえ、同じ佃二丁目とはいえ三度目の住所は路地ではなく縦長屋の一部屋へと様変わり、とうとうやくぺん先生も地べた民から天上人になったのであーる。

なんせこの町会、地べた民と天上人の間には微妙な、ってか、ハッキリした格差(なのかなぁ、町会では億単位の土地を動かす話ばかりだったから、地べた民の方が圧倒的にほんまもんの金持ちで、縦長屋住民は勤め人か隠居投資家の小金持ちにしか思んのじゃが…)があり、ぶっちゃけ、住所は同じ町内でも、まるでコミュニティが異なります。より正確には、天上人には地べた民的な意味での地域コミュニティは存在していません。話をすれば長いものの、にょきにょきと大川端に縦長屋群が伸びてから既に20余年にもなろうというのに、1000世帯以上の新興住民を前にこんなこのような張り紙を出さねばならないという事実が、いろいろと複雑な事情を物語っているとお判りでありましょうぞ。
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なんせね、一丁目元佃にだって、お祭りが嫌で遙か西のニュータウンに引っ越しちゃう若い世代も居る、という話でしたから。お祭りマニア、お祭りが忘れられない旧住民の臨時参加をあてにしないとやれない「伝統文化」状況は、まだかわっていないようじゃ。縦長屋の街神輿は、やっぱり出せないままなのか。

そんな住吉さんの事情は事情として、選手村まで3キロ、今年も御上に翻弄され、例大祭は2度目の延期なのでありまする。勿論、向かいの鉄砲図稲荷も、その裏番組の有楽町の音楽祭りも、5月連休の例大祭はやっぱり昨年に続きお休みです。
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かくて、オフィスも祭りも無い夏がやってくる。明後日からは昨年の9月以来の現地付近泊まり込みフェスティバル・コンクール取材があるものの、その先は大川端に座って霞ヶ関やら永田町やらを眺めても、どうなるのやらまるで判らぬ。選手村の方からも、ゴーストタウンの空気が流れてくるばかり。

「五月が来た、五月が来た、
 一年経ってまた五月が来た。」

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