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ヴュルツブルクの《哀れな水夫》期間限定配信中 [演奏家]

遅くなりましたが、まだ時間があると思うので、慌てて宣伝します。

日本時間の土曜日朝3時から48時間限定で、ヴュルツブルク劇場が制作したオペラ映画(と言うのか、良く判らないが、一昔前の言い方をすればそうなります)《哀れな水夫》が、無料でネット配信されています。こちら。
https://www.mainfrankentheater.de/spielplan/spielplan/der-arme-matrose/991/

ページをスクロールしていって、真ん中辺りにありますので、ポチョンと押せば始まります。

劇場の歌手やオーケストラ、指揮者が、恐らくは劇場の舞台を使って作っているのでありましょう。で、なんで紹介するかと言えば、演出が鬼才にして異才、我らが菅尾友氏だからでありまする。無論、菅尾氏だからといって、ニッポンだアジアだというものではないのは言うまでもないでありましょう。ドイツの現在のムジークテアタの流れの王道演出であります。

とはいえ、ひとつだけ蛇足というか、視りゃ判るけど吃驚しないように記しておきますと、この映像作品、ミヨーの30分ちょっとのミニオペラ《哀れな水夫》をそのまま映像化しているわけではありません。なんせ、1時間15分くらいあります。倍くらいある。知らずに眺め始めて、吃驚してしまいました。あれ、なんか間違えたか、って。

ええ、以下、完璧にドイツ語アクセス可能でいろいろな作品をご存じな方には無用なネタバレになるから、読まないように。いいですかぁ。

この作品、コクトー台本の「戻らない水夫の旦那を15年待ってる奥さん、失踪中の水夫、奥さんのお父さん、友人」という登場人物を、「レオノーレ(及びマルツェリーナ)、フロレスタン、ロッコ、ドン・ピサロ」に重ねています。で、救いの無い話を《フィデリオ》と二重構造にしている。

音楽も、ミヨーのオリジナル(ドイツ語歌唱)に、《フィデリオ》のアリアや二重唱、シューベルト《冬の旅》第1曲と第20曲など、それにショスタコーヴィチ交響曲第14番第1,2楽章が挿入され、コクトーの話に絡んでいきます。

最後のクレジットに全部ちゃんと書いてありますから、詳細を知りたい方はオシマイまで眺めてくださいな。ええい、菅尾さんに怒られるかもしれないけど、もう丸1日だけのことだから、画面写真、貼り付けちゃいます。ゴメン。
IMG_1781.JPG

IMG_1782.JPG

日本時間の日曜日はまるまる視られるので、ご関心の方は是非どうぞ。なお、コクトー台本の粗筋は、ウィキペディアの英語版には上がってますから、ご覧あれ。さあ、お急ぎお急ぎ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Le_pauvre_matelot#Synopsis

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