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ボルドー大会再び大改革? [弦楽四重奏]

トーキョーのやくぺん先生塒の向こう湾岸部でやってる世界の運動選手の巨大競技会がどうあれ、世界の音楽コンクールだって負けてはおらぬよ。このパンデミック下、ショパン・コンクールなどの独奏者発掘大会は着々と新たな展開をみせているわけでありまする。

とはいえ、人と人との接触が限られる今の状況、いちばん堪えているのはアンサンブル業界でありまして、正直なところ、弦楽四重奏のコンクールに限って言えば、パンデミック前の水準にいつ戻れるのか、なんとも言えない状況であるのは否めません。ヘタすると数年、いや、ことによると今世紀に入ってから10年代終わり頃の若手全体の水準にまで戻るのかどうか、戻るのどうのというよりも、「国際的に活動する常設弦楽四重奏団」というあり方そのものがエベーヌやベルチャの世代を最後になくなってしまうのではないか――そんな不安すら覚える今日この頃でありますがぁ…まあ、それはそれ。幸か不幸か、やくぺん先生の世代にはもうそこまで見届けることは不可能でありまする。はい。

んで、猛烈に短絡的な話になるわけだが、このようなアナウンスがありました。
https://quatuorsabordeaux.com/en/2022-competition/
来年のボルドー大会の日程やら、審査委員長のマーティン以下、審査員やらが決まった、というニュース。監督がモディリアーニQ、というのは興味深いですなぁ。実質上の運営のディレクターさんは、知らん方だし。

ざっと眺めるに、前回のムニエ監督(名前はまだ運営のメンバーに残ってはいますが)らエヴィアンからボルドーに大会を持ってきた世代や、フランスローカル色を払拭すべくレッジョから助っ人に来たフランチェスカ(最後までどういう肩書きだか良く判らなかった…)らによるチームから、世代が交代したことは確かなようです。果たして前回のようなやり方を続けるのか、また旧来型のフォーマットに戻すのか。

少なくとも、現在発表されている来年のレギュレーションを見る限り
https://quatuorsabordeaux.com/en/2022-competition/to-register/
コンクール部門に関しては、どうやら普通の形態みたいですねぇ。所謂普通のコンクールの形に戻るのか、それともこのようなフォーマットの中で前回のような春の選抜高校野球大会みたいにするのか。よーわからんです。どうなることやら。

ただ、この要項を鵜呑みにする限り、過去のボルドー大会に比べるとかなりハードルは下がってるなぁ、と感じざるを得ません。今年のレッジョもそうだけど、コロナ前のメイジャー大会が課していた参加団体への要求がクリアー出来るだけの若手団体を1ダース揃えるのは現実的には困難という判断があるのかしら。

なんであれ、暫くは「改革」よりも「状況維持」になりそうな弦楽四重奏コンクール業界であります。うううむ…

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