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ひこにゃん大変 [指定管理者制度]

明後日に急にヴァシリー・ペトレンコというリバプールで働いてる若いロシア人指揮者に電話インタビューする仕事が入り、朝からチャイコフスキーの交響曲やら、ラフマニノフの交響曲やらを延々聴いていて、まだショスタコの交響曲全集に手が着いていない。とてもじゃないが全部は聴けぬ。BBCやABCがやったインタビューの録音も聞いておかねばならぬし。ふうう…頭が割れそうだ。ちょっとロシア訛りの早口の英語で、電話だときっついなぁ。

てなわけで、全然違う話を。昨日、栗東のジュニアオケで驚く程立派なブラームスを聴かせていただきスポンサーの栗東市民の皆さんありがとう御座いますと感謝しつつ、連休最終日夜のカーブで横転するのではないかと思うほど混雑した新幹線で東京湾岸に戻って参りました。彼の地で久しぶりにお会いした方々から聞いた話。ガチ指定管理者ネタです。

栗東から新幹線乗り換えの米原まで向かう途中、彦根という街があります。街としては鉄道の表裏日本結節点だったことで明治以降に発達した米原とは異なり、昔からまともな街。いまどきは「ひこにゃん」で有名なのかな。

その彦根の街にも、いずこも同じ公立文化会館があります。「ひこね市民プラザ」なる空間。
http://bunpla.jp/
大ホールでは劇団四季やら宝塚なんかもやったりして、この辺りではかなり大きな規模の公立文化ホールでありますな。

ここは指定管理者業界ではそれなりに関心を集めていたところ。というのも、数年前に市民がNPO法人ひこね文化デザインフォーラムを作って指定管理を取ったからであります。で、結論から言えば、来年度以降の指定管理者切り替えで、彦根市の事業団やこのNPOなどを含め手を挙げた中から、なんとなんと、日本中の公共ホールの指定管理を取っている(今の「栗東さきら」も取ってる)東京のケイミックスという会社が選ばれた、ということ。こちらの地元紙の記事をどうぞ。それにしても、ケイミックスとJTBコミュニケーションズとが共に手を挙げたってのは、なかなか激戦だったということですねぇ。市の出している公式な結果はこちら
http://www.city.hikone.shiga.jp/somubu/keieikaikaku/shiteikanri/kekka27.html
結果を受けた地元紙の論調はこちら。
http://shigahikone.blogspot.jp/2013/07/blog-post_3338.html
NPOといってもいろいろあり、営利は不可能にしても実質普通の会社となんにも変わらないところもあるけれど、このNPOは相当に「市民」という色を残していたところらしく、この決定を巡ってその後はいろいろな波紋が広がってるとのこと。
http://shigahikone.blogspot.jp/2013/09/blog-post_6954.html
この騒動を総括するようなインタビュー記事も最近出たようです。
http://shigahikone.blogspot.jp/2013/10/blog-post_255.html

正直、小生はこの騒ぎをどう捉えるべきなのか、良く判ってません。「地域住民がやってるローカルNPOと日本中の指定管理を取って商売しているプロの会社がガチンコでぶつかって、コストカット出来ると主張した後者を市議会が信じて前者が負けた」という風に単純素朴に考えて良いやら、それともなにやらいろいろ面倒くさいドロドロした地元の事情があるのか。

なんにせよ指定管理の話は最終的にはもうまるっきり地元にしか判らぬ、といういつもの結論にしかならないんだけど、とにもかくにも、自分に対するメモとしてここに纏めておきます。ご関心のある方は調べてみて下さいな。

まあねぇ、市議会議員さんというのはブンカに対してはなんともな方々みたいでして…実は昨日も、栗東のジュニアオケ、小生の前列と隣は明らかに市議会議員さんと思える方々で埋まっていたのだけど、メンデルスゾーンとモーツァルトが終わっていよいよ後半のブラームスとなる前に、なぜか全員が帰ってしまって、前から11列目の真ん中辺りはガラガラでした。まさか琵琶湖から怪獣が上陸して栗東市に迫っている、なんて連絡があったんでもなかろーになぁ。

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学問の世界からの「指定管理」の論じ方 [指定管理者制度]

開票速報でテレビというメディアを一度も利用しなかった。今朝、ぼーっとした頭で奥さんと義母さんがつけてるワイドショーを眺め、背筋がゾッとした。あんなの視てるとバカになるぞぉ!

さても、去る土曜日、本郷はかねやすの向こう、東大の法文教室で、「行政構造改革が芸術文化政策に与えた影響」に関するシンポジウム、というものを見物して参りました。その気になれば「ほぼ速記」を貼り付けられるんですけど、どうもそういうもんでもなかったので、報告と言うよりも、感想を記しておきます。ぶっちゃけ、自分のためのメモ。
008.JPG

最初にまず手短に主催者の小林真理先生が「行政改革」というものの流れを歴史的に概観なさいます。始まる前に、眺めに来ていた知り合いの某企業文化部署関連ご隠居と海苔弁喰いながら「明治以降の日本国の歴史で、行政改革ってホントにしたことあるのかしら」という与太話をしてたもので、あらためて勉強になりました。
ポイントは、「戦後の昭和期に何度か行われた臨時行政調査会による行革は、行政の近代化とその効果のチェックにあった。が、前世紀末から今世紀にかけての橋本内閣以降の行革は、行政改革といいつつ、実は「どのような社会を目指すか」という日本国経済社会のシステム再構築の中での話になっている。」なーるほどねぇ。勉強になるなぁ。

続いて、3つのテーマでの発表。最初は「市町村合併」がテーマで、研究者の先生お二人と、実際に群馬県で市町村合併をやりつつ、新しい地域に中之条ビエンナーレというアーツ・フェスティバルやナカノジョウ大学という市民大学で活性化させた、入内島さんという前町長さん(前、なのかな)が具体例をお話下さいました。
興味深かったのは、続く小林先生の発言。学者さんたちの予想と異なり、市町村合併で統廃合した文化施設はあまりなく、それよりも市町村合併後の新たな地域アイデンティティの創出のために、かえって文化イベントなどが増えている、ということ。これからもまだ100館もの新しい文化会館が出来るそうです。ま、考えてみれば、国家であれ自治体であれ、新しく出来た瞬間こそブンカの政治的役割が最大に発揮されるときなわけですから、当然と言えば当然なんでしょう。

それから、「指定管理制度」。これまた研究者さん2名の間に、逗子が直営館としてやってるなぎさホールの担当者、伊藤裕夫氏が喋ります。説明の必要もない有名人さんでしょうから、詳しく知りたい方はググってみてくださいな。逗子のホールは直営から指定管理に移行するそうで、その具体的な話。
京都からいらっしゃった坂本崇先生の「二つの効率性と官・民の役割」という話は、「指定管理」という考え方が日本でいつから出て来たかから始まり、その理論的な問題性といか、曖昧さというか、えーかげんさというか、極めて理論的に指摘して下さった。ぼんやりと「それってなぁ…」みたいに感じてたことをしっかり言葉や概念にしてくれる話で、アホなあたくしめはまたまた勉強になるなぁ、と思わせていただきました。一頃盛んに言われたPFIと指定管理の関連はどーなってるんだ、とずっと不思議に思ってたんだけど、前者がうまくいかなくて後者にしていった、とあっさり言われて、ああああやっぱりそういうことでいいのね、と納得。今更こんなこと判って喜んでるんだから、情けない我が身よ。いやはや。
明治大学の鈴木先生の話では、ガイ・ピータースという学者さんが2011年の論文で「市民という概念を顧客や依頼客に置き換えることは、個々人の興味と公益に対する関心の間の区別を混乱させ、政治的権利義務をもった市民相対を、顧客要望をもった個々人の集まりに再構成してしまった。」と仰ってるのは、なんだい、それって、いつも我が家で嫁さんと話してることじゃんか、と爆笑してしまった。やっぱり学者さんもそう思ってるんだな、現場の幻想じゃないのだな、とちょっと安心した次第です。

休憩を挟んで、「公益法人改革」の話。横浜の曽田先生も、神戸の藤野先生も、共に研究者でありつつ、公益法人改革の現場に関わっていらっしゃる方々なので、研究者としての側面と、現場の話との微妙な違いが面白かったです。面白い、なんて気楽に言うのは失礼なんですけどねぇ。ゴメンナサイ。
公益法人と認定NPO法人が並立する一国二制度状態をうまい具合に使えないか、という曽田先生の現場っぽい発想に、苦労なさってるなぁ、と感じる次第。

さても、なんかレポートにもなってない内容で、期待してた方はいなかろうが、何とも情けない作文だなぁ。正直、長くて最後は疲れてしまった。歳は取りたくないものだ。いやはや。

個人的に最も勉強になったのは、指定管理を巡る学問の世界の捉え方と、小生が普段接している現場レベルでの捉え方とが、随分と異なっていると判ったこと。
なんせ現場では、「指定管理はコストカットの口実に使われるだけで諸悪の根源」とされていて、そうじゃない意見なんてからっきし出てこない。だけど、学問レベルでは、指定管理の可能性を前向きに評価したい空気がはっきりあるようだ。現場代表として登場なさった方も、比較的そういう傾向の方でしたし。どうなんでしょうねぇ、地域創造、公文協的な世界とは随分と違う、これが学者さん、ってことなんでしょうか。

もうひとつ印象深かったのは、「政治」という要素がまるで語られないこと。なんせ翌日は衆議院選挙で、文化庁の現場などは大阪で騒動を起こしてくれてる方々が中央にどっと乗り込んできて引っかき回されたら大変だと戦々恐々としているときだっただけに、立法府の意志とまるで無関係に行政府の動きを議論するだけで日本国の文化政策を論じて良いのでしょーか、そんなもんなんでしょうか、ってずっと感じていたですよ。

これに関しましては、壇上にいらした先生から今朝になってフェイスブックでご意見いただいたりして、なるほどねぇ、などとまた別の感慨を持ったりしたわけですけど、ま、それはそれ。

てなわけで、なんの纏めにも報告にもなってない作文でした。すいません、今日はどうも腹に力が入らぬです。明日は選挙前日で大盛り上がりのソウルに舞い戻るというのに。ふううう…

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フィリアホールについて [指定管理者制度]

久しぶりにフィリアホールに行ってきました。アルティQのベートーヴェン最終回。作品18の3やって、6やって、休憩挟んで作品135やって、アンコールに作品130の改訂版終楽章をやる、って演奏会。短くないか、と思ったんだけど、3時から始まった演奏会は終わったら5時過ぎでした。アドヴェントの夕日ももうすっかり丹沢の向こうに落ちています。これ、ホールのロビーから見える西側の風景。
002.JPG

このプログラム、なんか、凄く格好いいというか、勇気があるというか、1回の演奏会だけをと考えたら絶対にやらない極めて興味深いものですねぇ。要するに、ベートーヴェンという作家が自分の先輩格の方々のやったフォーマットに敢えて似せて書いたものばかり、それも一番最初の作品と、一番最後の作品を並べる。その間に、先輩タイプ書法での最も完成度の高い作品を挟む。そして、アンコールは、この作家がもうちょっと長生きしていれば作品135の2だか3だかの終楽章になった可能性もある(一部の論者が最近言うようになった「作品135はハイドン・タイプの小規模作品3曲から成る曲集という構想だった」という説が正しいとすれば、恐らくはニ短調作品が作品135の2になったろうから、これが曲集を締めくくる作品135の3のフィナーレになったかも)最後の弦楽四重奏作品を置く。いやぁ、凄く勇気のあるプログラム。普通、これじゃ客は来ない。

中身を議論する気はないけど(一言だけ言えば、先週京都で本番をやり、前日前々日にまたみっちりフィリアで練習したといえ、こういうスター集合タイプの団体の見所は「いかに見切るか」で、その意味で、18の3と6のそれぞれで頭に座った豊嶋氏と矢部氏の見切りのポイントの違いがこういう古典タイプだと非常にハッキリ判り、とっても興味深かったです)、無事にこういう演奏会が行われ、土曜日の午後にそれなりの人がいたというのは、なかなか大変なことです。フィリアホールという場所、聴衆と一緒に育っちゃった感は強いが、とにもかくにもよくもまあここまで頑張ってこれたものだ。うん。

んで、そのフィリアホールです。横浜市民はご存じだと思うのですが、来年の4月からついに指定管理が入ります。この建物をが完成してからずっとやってきた東急さんが引き上げるという話が出て以来、いろんな状況があったようだが、結果的に10月の終わりくらいに以下のようなことになりました。説明が面倒だから、直接資料をご覧あれ。
20120920chishin-senteihyoukahoukokusyo.pdf
なんのことはない、と言ったら怒られそうだけど、ホール完成時から横浜市と共同でこの空間を管理運営していた東急さんがあちこちと組んだグループが、5年間の指定管理を取ったわけです。なーんだ、って思われても仕方ない、ってか、良かった良かった、なのかな。そーゆー結果ですね。

とはいうものの、担当者さんによれば、いろいろと変化はあるとのこと。基本的には今の現場スタッフがそのまま移行することになるようだが、他の会社からも何人か人が入ってくる。
それから、当然のことながら、地方議会との関係が出てくる。正直、小生は横浜市の区という制度がどの程度の権限を有するどんなものなのか、知りません。東京都の特別区は実質的に市に近いものだけど、どうもそういうもんじゃなさそうだ。で、今後、横浜市だけのものとなったフィリアホールは、なにやら区と横浜市と両方の議会で議論の対象になり得るらしい。横浜の区議会って、どんなもんなのかしらんけど、ともかくそうらしい。

そこで怖いのが、今、あっという間に化けの皮がはがれて失速気味で、一生懸命一部メディアがもり立てている維新さんとかの動向。なんせ、地方議会では文化なんて関心のある議員はひとりいれば良い方。なんかの拍子に声のデカイ奴が「あんなのいらん」なんて騒ぎ立てると、周囲の議員の殆どは「そうだそうだ」となるか、せいぜいが「そーゆーもんなのかぁ」という程度の反応。過去数年の指定管理の騒動を眺めるに、地方議会議員の多くは、残念ながら、所謂B層と呼ばれる有権者とさほど違わぬ行動を取るようです。なんせ殆どの議員は、地元土建屋さんとか有力者とかですからね。自分の所の利権を守るために議会に出てきているだけで、文化行政に関心があるとすれば、建物建てるときにどこの建設業者が落とすか、ってくらいでしょ。かくて、少人数の議員の突出したおかしな動きでも、文化施設予算などには致命傷になる可能性がある。これ、大いにあり得る。なんせ、維新さんの勢いがまだあった秋の終わり頃に、文化庁も非常に焦っていて、いろんなことを民主党政権の間に前倒しでやってしまおうとしてましたからねぇ。

てなわけで、この先何が起こるか判らぬが、ともかく、現時点でフィリアホールはこんな風になってるぞ、というお話でありました。

なお、来週の土曜日、こんな催しがあります。お暇ならどうぞ。小生は佃オフィスにいても、葛飾厄偏舎にいても、選挙最終日で路地まで候補者が入ってきて五月蠅くてしょうあがないんで、静かなかねやすむこうのお江戸の先まで覗きに行くつもりです。
http://mari-semi.blogspot.jp/2012/11/1215.html

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急告:さよならパーティ [指定管理者制度]

「指定管理者問題」というトピックが、すっかり「アートマネージメント」から「施設管理」の問題になってしまい、今や話題としてオシマイになってしまった気配も漂う今日この頃。関係者の皆様、いかがお過ごしでありましょうか。

さて、3月も終わり、あちこちで現状の指定管理者がオシマイになる、という声も耳にする季節でございます。当電子壁新聞でも、そんな施設のひとつ、静岡の「月見の里学友館」について、ちょっとだけ記したこともありました。結局、私生活やらの忙しさにかまけて訪れてみることもできず、今日に至ったわけであります。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2012-01-27
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-12-27

そんな施設の現状指定管理者さんから、こんな連絡がありました。明日です。
http://usagihall.com/event/TSProject/
こういう終わり方をした指定管理者さんって、これまでどこにもなかったように思うんですけど、どうなんでしょうかねぇ。最後に向けてのシンポジウム、是非とも内容を公開していただきたいものです。

ともかく、お暇な方は是非とも訪れて下さいませ。「結局、大事なのは施設じゃなくて人」と実感させてくれる終わり方になると良いんだけどなぁ。

※※※※※※※※※

月見の里学遊館現体制による運営終了記念
《ファイナル・パーティ》

【日 時】3月24日(土)
     13時~18時 お子さまタイム(大人もOK)
     18時~21時 宴タイム

     *時間はあくまでも目安です。

【出し物】
      ビンゴ大会(午後の子ども企画)
      月見の里ゴスペルクワイア
      港大尋さんの歌
      ナデガタ制作のメモリアル映像作品上映
      季刊「方向音知」発売 など

★特に夜お越しの方は、飲み物、食べ物などの持込大歓迎!

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月見の里学遊館  
企画スタッフ・アートマネージャー

戸舘 正史

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袋井市月見の里学遊館

ホームページがリニューアル!
http://www.usagihall.com

437-0125 
静岡県 袋井市 上山梨 4-3-7
TEL: 0538-49-3400  
FAX: 0538-49-3405
MOBILE / 090-2769-6623
E-Mail:tsukimi-tm@ny.tokai.or.jp
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小金井その後 [指定管理者制度]

東京近郊は多摩の入り口、武蔵小金井駅南側に出来ちゃった公共施設を巡る騒動は、当電子壁新聞でもちょっとお伝えしたですね。ここが駅からまっすぐだらだら来ると入れる1階ロビーと、素敵な小ホール。
025.JPG
ここを会場に、こんな活動をしている
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-11-04
地元プロデューサーの方から、ヴィルタスQの第2回演奏会やりまっせ、というご案内と共に、その後の武蔵小金井駅前公共施設買い上げ騒動に決着がついたという連絡がありました。

なんと、すったもんだの挙げ句、結局、市が買い上げることが数日前の市議会で決まったそうな。で、なんだなんだと調べたのだけど、詳細を記したまとまった文書が発見できません。これがせいぜいかな。
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20120210ddlk13010287000c.html
こっちは市議会議員さんのブログ記事あれこれ。
http://kobayashi-masaki.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-a306.html
http://saitouyasuo.com/blog/index.php?UID=1327995942
要は、駅前の土地を持つ地権者との話がきちんとまとまってない、ってか、ぶっちゃけ、土地の取り纏めが出来ずに事態を動かしてしまい、話がグチャグチャになってしまった、という相当に技術的な問題。一昔二昔前なら、市長さんとか一部の市会議員とかは、些かアヤシイ手法でも強引に土地の取り纏めを裏でやらせるテクニックを持った人がなったものだが、流石に管前総理を誕生させたお土地柄、かつての地方政治に不可欠だったそういう裏の黒い部分を含めハンドリングできる市長さんや市議会議員ではなくなっているようで、真っ正面から突破してあえなく失敗、大混乱が続いていた。ま、良くも悪くも民主党政権みたいなもんですわ。ことを荒立てたくなかったら55年体制の自民党&旧社会党&公明党の世界のままにしておけば良かったわけでね。

もとい。ま、ともかくまだまだ波乱含みながら、市がおおっぴらにこの施設を所有することが出来るようになったようで、指定管理を取ったはいいが市に欺されたような状況が続いていた民間企業は、やっとなんとかなるんでしょうかねぇ。毎日ローカル版の最後の部分はどういう意味なのかしら。誰か説明してちょ。
「だが、管理規約の締結には現在もいたっていない。臨時市議会は、URとの売買契約の締結前にUR側に管理規約の締結の調整にあたることや、小金井市側に損失が生じた場合にはURが責任を負うことなどを求めた決議を全会一致で採択した。【河嶋浩司】」

いずれにせよ、来年度のホールの使用申し込みを慌てて始めたそうで、使いたいと思っていた地元主催者さんはバタバタだそーな。ふうう。
http://www.city.koganei.lg.jp/kakuka/shiminbu/shiminbunkaka/info/Kashikann.html

ま、なんであれ、こういう場所が出来ちゃった以上、巧い具合に利用できれば良いわけであります。武蔵野や三鷹がチャリ圏内にあるこの場所で、無理に市が税金使って武蔵野の向こうを張った鑑賞事業や興行をする必要はないわけだし、三鷹に対抗した創作の拠点にしようなんて無茶する必要もない。健全な市民の主催者が安価に便利にちゃんと利用できる空間を提供して下されば結構です。つまるところ、バブル前の状況に戻っただけなんだからさ。

てなわけで、来る3月7日は小金井へどうぞ。
http://adieemusic.air-nifty.com/adie_e_music/2011/12/post-1039.html
小生は珍しくも曲解をやらせていただいたMr.Sのショスタコに行くと言っちゃってるので、11日のいわきに参ります。ううん、古典Qのボッケリーニは美味しかったんだがなぁ、こればかりはしょーがないわなぁ。

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フィリアホール指定管理へ [指定管理者制度]

久々のガチガチ指定管理者ネタです。

横浜、ってか、東急田園都市線の青葉台駅の南側に、フィリアホールというホールがあります。文化施設、ってよりも、もうガチで室内楽専用ホール。他にはなーんにも使えません。

1990年代の半ば、カザルスホール以降のバブル末裔500席規模室内楽専用ホール乱立期に出来ちゃって、デパートの上のあんな立派なホールどーするんじゃろ、と思ってたけど、その後に次々と民間ホールが討ち死にしていく中でしっかり生き残り、今や某銀座七丁目音楽事務所が東京首都圏手打ち公演はこことの共催でやるのが定番化しつつある、ぶっちゃけ、この規模のホールで唯一といってかまわぬ成功例だったわけですな。無論、東急という些か特殊な路線の付帯施設みたいな展開をしたのと、横浜市が各区にジャンジャンつくった区民会館としても運用するという極めて例外的なやり方があったから、というところもあるでしょ。

で、いかなる事情かぜーんぜん知らぬものの、これまで実質上区民会館としての運営を含めてこの施設を運営していた東急さんが、ここから手を引くことになったらしく、昨年からこんなことになってました。ほれ。
http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/siryo/j2-20111213-bk-2.pdf
んで、この施設を2014年春シーズンから指定管理に出すという案が、先週末の市議会で通ったそうです。横浜市会のホームページを眺めても、どれかよく分からぬ。提案はこのときみたいなんだけど。
http://yokohama.your-party.jp/wp-content/uploads/2011/12/20111213常任委員会議題.pdf

上の方のPDFファイルをお読みいただければどういうことかは判る筈ですから、特に説明はしません。ただ、凄いなぁと思うのは、東急さん、施設を全部タダで市に貸してくれちゃう、ってとこですね。タダですよ、あなた!

まあ、横浜と言えば、現みなとみらいホールにしたところで、そもそもは某民間が建てちゃって中の運営まで決まっていて、でも最後の最後でこんなことはやれんと横浜市に放り投げられた、もとい、くれちゃった、という経緯があって、民間からタダで施設を貰うのには慣れてるのかもしれないけど、ううううん、どーなんじゃろーねぇ。例えば、今の東北の指定管理で大問題になってる「ホールのハードが壊れちゃった」ってときには、果たして誰がどうやって責任をとるんじゃろかね。壊れたら市が直して東急さんに返すのかしらね。よーわからぬ。

それはそれとして、音楽ファンの皆さんとすれば心配なのは、東急がスタッフを出して運営している今の形態から市が指定管理に出して、果たして質が維持出来るんじゃろかね、ってことでしょーねぇ。だって、500席でアルバン・ベルクQとかアルテミスQとかハーゲンQとか、もの凄くお高いお買い物をなさってた。市民や東急沿線の皆さんも、それが当たり前と思ってた。ま、東急さんがグループ全体で支えてるからバックステージのラニングコストも工面出来たんだろうけど、市がこのホールだけを独立の採算で運営するようになってやっていけるのかしら、って誰だって不安に思うでしょ。

東急が指定管理に手を挙げるなんて噂もあるみたいで、もしもそうだとすれば、それはそれで、「おいおいおい、東急さん、一体なんなんねん?」ってことだわなぁ。

小生の本音を言えば、ハードなんてどーでも良い。すばらしいホールなんていくらでもある。それよりも、それなりにきちんと裏のスタッフを育ててきた場所がなくなってしまうのは困る、ってことなんです。ま、今、裏で走り回ってるスタッフがこれを機会に例えば名古屋の某所に引き抜かれるとか、都内の別のホールにディレクター格で栄転するとか、そんなアメリカやヨーロッパ、日本以外のアジア地区の業界では当たり前の動きがあるのなら良いんだけど、残念ながらガラパゴス日本列島ではそーゆーことが皆無なもので…うううううん。

様子を眺めることにいたしましょ。市の動きのたれ込み、期待します。

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急告:月見の里でシンポジウム [指定管理者制度]

ほんとに急なお知らせです。静岡は月見の里で、指定管理を巡りいろんなことが起きているというニュースは、当電子壁新聞でもちょろっとお伝えいたしました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-12-27
んで、その月見の里で、明日の午後から以下のようなシンポジウムが開催されます。まんま案内を貼り付けます。お近くの方、遠くても関心のある方、是非ともどうぞ。小生は納骨でいけません。

※※※※※※※

シンポジウム《市民参加と文化活動~市民運営と指定管理者制度は折り合えるのか》
~月見の里学遊館の10年を振り返りながら

2001年に開館した月見の里学遊館は、今年度で開館10年を迎えました。そして本年3月をもって、2009年から当館運営を担ってきた「袋井市文化協会グループ」による指定管理期間が一区切りつきます。これを受けまして「市民参加と文化活動」と題しましたシンポジウムを開催する運びとなりました。当館の“市民運営”による10年間の事業展開を振り返ると同時に、市民参画と指定管理者制度にはらむ問題点を、参加される皆様と共に考え、議論する時間となることを目指しております。

市民参画の文化活動を推進されている自治体職員の方々をはじめ、NPOなどの市民主体の文化活動、社会活動をされている方、アーツマネジメントを学ばれている方など、たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております。

    
【日   時】1月28日(土)14:00~17:00 

【会   場】月見の里学遊館 1階文字・文のワークショップルーム

【パネリスト】片山泰輔(静岡文化芸術大学文化政策学部教授)
      
       出口文彦(月見の里学遊館事務局長)
       進行:戸舘正史(月見の里学遊館)


 ☆お申し込み不要、参加無料です

________________________________________

 同日開催 
 <月見の里 冬のこどもフェスティバル>
 1月28日(土)/29日(日)11:00~17:00
 http://usagihall.com/event/TSProject/2011/120128/index.shtml
 
 ◆ チェコのアニメ映画上演《屋根裏のポムネンカ》(28日:11時~/29日:11時~、15時~)
 ◆ クチパクパク人形とマスク作り
 ◆ つきみのさと こどもカフェ
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月見の里で起きていること [指定管理者制度]

このところ生活が激変し、夜の10時をまわると眠くて仕方ない小学生のような生活です。で、半分ボーッとなりながらも、ひとつニュースを。

静岡は浜松からちょっと奥に入った辺り(という表現で良いのかなぁ)に、「月見の里」というなんとも典雅な響きのアーツセンターがあります。どういう場所か、説明は案外面倒くさい。実は、小生は去年だか一昨年だか、エルデーディQがそこに弾きに行き、コンサートホールの名称が「うさぎホール」というのを知って、腰を抜かしかけたわけであります。月見の里、で、うさぎホール、ですよ、あなた!
http://usagihall.com/

「ふれあい」や「わんぱく」が大好きな公共文化施設の趣味を突き詰めるとこうなるのか、と圧倒される名称はともかく、やってることはヴェニュとしてよりもソフトの力、って感じのことばかり。こりゃスタッフがちゃんとしてないと大変だなぁ、頑張ってるなぁ、という場所であります。

さて、この施設も指定管理になっていて、来年度の切り替えを巡っていろいろなことが起きているようなのでありますね。これ、今の前頭葉糠味噌状態の小生がなんのかんの記すよりも、こちらをご覧あれ。
http://hiyakunomachi.skr.jp/

もの凄く事態を簡単にして言えば、「現在、共同事業体による指定管理者に加わっている市民ボランティア組織が、次回の指定管理者から外されることになった」ということ。
まあ、そう言われてもそれがどういう問題なのか、これまでの活動状況を知らないと判断のしようがない。で、小生としましても、この問題についてはなんのかんの気楽にものを言うのを躊躇っていたわけですが、上述のサイトで市民ボランティア組織側からの主張がはっきり出たわけですので、こういうことが起きている、という事実のみを記させていただきます。

とにもかくにも、このような活動が出来ていた、新しい形ではこれまでと同じような活動を続けるのは難しいらしい、ということは判るんですけどねぇ。これまでと同じ活動をする必要がない、と市議会が判断したんだろうし、それには訳があるんだろうし、うううん。

煮え切らない書き方で申し訳ありません。こういうことが起きてる、というご報告でした。

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明石市の指定管理 [指定管理者制度]

スイマセン、指定管理ネタ、世間からもう関心が失せてしまっているようだし、現場で起きていることは猛烈な数の各論集合体で大雑把な一般論が極めてやりにくい(市と府を合同させて都にせよ、なんて猿でも言えるウルトラ一般論などの対極にあるような話)。で、ここの情報をいろいろ寄せて頂いても反応出来ないままでおります。追いかけるのをやめちゃった訳じゃないので、お許しを。

んで、プライヴェートに笑っちゃうくらい滅茶苦茶な中、この情報を落としておくとそのままになりそうなので、自分のために張っておきます。
http://www.city.akashi.lg.jp/soumu/gyoukaku_shitsu/h_shitei/documents/23senteikekka_01shiminkaikan.pdf
面白いのは「7 審査結果の概要」の部分。AとBって、誰が見ても具体名が判るんだけどなぁ。なんでこんな半端な発表の仕方をするのかしら。中身は突っ込み所満載、ってか、知りたいことが増えるばかりですね。

さて、これから葬儀屋と打ち合わせ。

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栗東は終わらず [指定管理者制度]

朝の大阪です。昨日は実質徹夜明け、立っていても寝られる状態で大阪にやってきて、よくまあハイドンなんてそこそこちゃんと聴いてるもんだと自分でも呆れてました。

さても、話題の(どこでぇ?)栗東ジュニア・オーケストラであります。前線とヴィーンフィルがあっさり通過し(天下のヴィーンフィルは土曜日広島で日曜日は名古屋と、関西圏は新幹線で通り過ぎただけの完全スルー状態です。大丈夫なのか、関西音楽業界!)、ウラリウラリと暖かいどころか初夏みたいな湖の南東。さきら名物の巨大広場からの照り返しに、元野外ステージ(としか見えない)のぺんぺん草が麗しく風に揺れる午後。親子連れがサッカーやったり玉投げやったり5組ほど。うううん、これで良いのか秋の午後。以前なら、日曜午後の市民向けイベントがホールである日に敷地内禁断の玉遊びなんて、絶対に出来なかったろーになぁ。

うん、自由になったんだよ、自由にね。叱られなくなったんだから、良いことだ…うんうん。

ホールに入ると、スタッフは忙しげに走り回ってる。おや、見た顔もいくつか。かつての指定管理者スタッフが、ジュニアオケの親御さんだったり、市民ボランティア・スタッフになったりして、まるで前と同じようにそこにいる。表方を仕切っている方があの人だなんて、おいおいおい、さきらの指定管理会社って、どうなってるんじゃ。

良く言えば、さきらの新指定管理会社は、これまでこの場所で培われてきた人的リソースを上手い具合に利用している、ってことです。皮肉に言えばもっと本質を突いた表現も出来るけど、ま、敢えてそんなことはいたしません。商売の文章じゃないわけだし。

小生はアマオケ業界は殆ど知らないのですけど、このさきらジュニアオケの最大の特徴のひとつって、「いろんな年齢の子供がぐちゃぐちゃに入っている」ってことじゃないのかしら。
なんせ首都圏ではアマオケ王国千葉は基本は学校の先生の指導による学校のクラブ活動だから、同じような年齢の子供が並ぶ。アマオケも、OBは入るとはいえ、学生オケは同じような年齢。一部のエリートアマオケは無論大人オケだけど、学生からご隠居までいるにしても、あれはプロが持ち出しで室内楽をやるのと同じで、日本社会でまともに働いているかたが持ち出しで趣味でやってるオケだから、基本は持ち出しが出来る財力のある大人になるわけで、そういう人たちが揃うことになる。
子供オケでいろんな年齢が一緒に並んでいるというのは、特別合同演奏会などの他にはなかなか目にしないような気がする。どうなんでしょうか。このあたり、詳しい方、教えてちょ。

なんであれ、さきらジュニアオケ、巨匠秋山御大の本気の棒の下、古楽ハイブリッドが常識になっている今時のプロオケではちょっと聴けない、ふっくらとした弦楽器の響きにバランス良く管楽器がブレンドされて、っておっとりしたハイドンを聴かせてくれようとします。無論、技術的なことを言い出せば、このオケであるが故の大問題があって、そのことを秋山御大は誰よりも判っているのだろう。それでも敢えてこのようなやり方をしているのだから、なにやらお考えがあるのでしょう。スタッフに拠れば、御大は「死ぬまで振るぞ」と仰ってるそうな。なーるほど、そのつもりなら、こんなやり方も判らないでもない。
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終演後、秋山御大の考えならば絶対に「アンコールでラデツキー行進曲会場手拍子」なんてことにはなるまいと思ってたら、やっぱりアンコールなし。コンミスちゃんがでっかい花束抱え、アンコールを当然のこととせがむ客席の手拍子拍手にどーしよーかしらぁ、と困ってるのが微笑ましい。ってか、ちっとも微笑ましくないわなぁ、本人とすれば。

栗東に住み、日々暮らしている人にはあたりまえの風景なんだろう。でも、この街の最大のアンコールは、真っ赤に映える夕方の空を背景に琵琶湖の向こうに広がる山並みなんですよ。東京湾岸住人にはなんとも羨ましい時間限定スペシャルショー。
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こんな場所で育つから、その場所を大事にしようと思うようになる。なんとも羨ましいことよ。

商売もんの原稿にしようと考え始めているのでこのくらい。「栗東さきら指定管理者問題、まだ全然決着はついていない、それどころか、次の展開が見えそうな空気もある」と記すだけにさせてくださいな。

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