国家大劇院敷地内的禁止事項

サイトウキネンin北京、無事に開幕しました。「青髭」はとってもOzawaっちい音楽だったのでへえええと思ったら、コンマス氏に拠れば練習は全部オザワ氏で、フランス人棒振り君はホントに最後に振ってるだけだそうな。なるほど、豪華小澤征爾の下振り、ってことね。ま、他人に下振りさせて最後に乗っかるよりも音楽監督としては余程正しいわな。

ちょっとした連絡不行き届きで未だにバックステージパスが出ていないやくぺん先生、昨日はしょうがないからオケが到着するのを楽屋入口で待つ「楽屋待ち」を久しぶりにやったです。
何年ぶりだろうなぁ、数時間の入り待ちなんて。でも、大きい声では言えないけど、そもそもが乾燥した北京みたいな場所で、秋の初めの夕方で、池から涼しい風が吹いてくる野外での待ちは、それなりに気持ち良い。あたしゃ、こういう時間は凄く好きです。こういう風に楽屋を眺めていると、その街の業界の時間の動きが良く分かるばかりか、コンサートホールというヴェニュが街の人々にどんな風に使われているかがよーくわかる。若いジャーナリスト志望者諸君、楽屋待ちは基本ですから、スマートフォンで連絡取って、なんてせずに、ちゃんとやってみるよーに。昨年暮の氷点下華氏20度のカーネギーホール楽屋待ちは文字通りの地獄だったけどさぁ。http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2010-12-15

さても、国家大劇院大ドーム南側の楽屋口は、地下に直接車を着けられる場所もあるけど、バスで来る場合はそっちには入らない。だから、指揮者ソリスト狙いでない限り、張ってる場所はひとつだけ。北京好日というにはまだちょっと暑いけど、気持ちの良い夕方にボーッと座ってると、人民大会堂隣の巨大公園になってる大劇院周辺ではドーム前での写真撮影に必死の観光客ならぬ北京市民が好き勝手なことをやってる。で、あちこちに禁則事項の看板がいっぱいあります。ほれ。

とはいえ、禁止するということは、やる奴がいる、ということです。

まずはこれ。

ここから徒歩５分の北京風路地にある北京臨時厄偏庵の前も犬どもが走り回ってる。こんな格好のお散歩空間に犬様を走らせるなと命じたって無理です。

それから、これ。

今日は少なかったけど、人民大会堂向こうの天安門前広場はいつだって凧がなんぼも揚がってる。中国文化圏の広場で凧揚げをするな、というのは、駅でものを売るな、というくらい無茶な命令のようだ。

追記：サイトウキネン管をヴェネズエラのおにーちゃんがぶんまわした躁鬱病のようなチャイコフスキーを浴び、金曜の晩で賑わう国家大劇院を出たら、おお、見よ、夜の巨大ドームの上に瞬くふたつの光！

巨大UFO母船が小さなUFOを呼び寄せたか、と思ったら、なんのことはない、凧でしたぁ。日本では見ない、電飾でキラキラ光るタイプの凧です。金曜の夜で、風が良い案配ならば、やっぱり凧揚げをしちゃう北京っ子気質。

写真はないものの、ローラースケーターも颯爽と走っておりました。
追記：…などと記したら、なんとなんと、金曜の晩の大劇院正面前は、スケーターの聖地であった！ほれ。

バイク自転車乗り入れ禁止は、流石に昼間っから派手に破る奴はいなかったけど…

ま、ここから先は進入しなかったら、ギリギリOKなんでしょう。

他にもいろいろ判らぬ禁則事項があるようだ。で、これもやっちゃダメなことですぅ。

乳母車をそのへんに放置して、赤ん坊あるかせながら、このおかーさんは楽屋口の周りに広がってる緑の先っぽを盛んに摘んでました。なんなんじゃろーなぁ。恐らくは食い物なんでしょうけど。それから、これ。

この写真ではいまひとつ判らんですけど、こいつら、このショットの前に一斉に１本の木に貼り付き、エッサエッサと揺すって、なんかの実を落としていたんですわ。で、一生懸命拾って、この瞬間に戦果を確認していた。おいおいおい、お前ら、なにやってんだぁ。

以上、北京市民の憩いの場、国家大劇院を取り囲む大公園の秋の初めの夕方風景でありました。

あたしゃ、この国の支配者にはなりたくないぞ。どーやってこいつらに言うことをきかせたらいいんやら。

追記

土曜日の夜10時前くらい、串田悪魔が大活躍の「兵士の物語」で北京アーツ愛好家の度肝を抜いた舞台が跳ね、南側の楽屋口から表に出たら、大ドーム上空には電飾凧が揚がり、大ドームと取り巻く池を巡ってスケーターが走り回り、北京名物電動スクーターが闊歩し、そして人民大会堂との間の一隅ではとーとー最大の禁則事項、音禁までが！

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禁止事項オンパレードでサタデー・ナイト in Beijingはフィーバーするのであったぁ！