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ベルリンフィルの上海レジデンシィ [音楽業界]

コロナの頃にすっかり途絶えていた西の海を挟んだ大陸の最大手音楽事務所Wuプロモーションさんからの広報リリースが復活したのは、昨年始めだか一昨年終わり頃のことだったか。

正直、10年代半ば以降の電脳セキュリティ強化と国内オリジナル電子マネーの流通などで、0年代の終わりの北京五輪から上海万博の頃に随分と開いたかに思えた大陸中国の扉が、また次第に閉じられてしまった感があります。御上の規制コントロールがしっかり利いた大陸独自の極めてクローズドな電脳ネットワーク世界が猛烈に展開して、再び巨大な竹のカーテンの彼方に行ってしまったよーな…

ま、どんな社会やら御上やらであれてきとーに上手く付き合うのが当たり前な13億人もがひしめき合う社会でありますから、少しは外に向けても情報を提供してやろうという民間企業も存在するようでありまして、万博後に就任しコロナ禍にもめげずにイケイケで頑張ってるウー若社長、なかなか頼もしい限りでありまする。

さても、んで、ちょっと前に送られてきた4月のリリースをぼーっと眺めていて、へえええ、と思う告知がありました。めんどーなんで、もうWeb版を開いてまんま貼り付けてしまいます。別に関係者のみの告知ではなく、誰にでも見られるんだと思うし。なお、「大陸のサイトを開くと中共政府に情報を盗られる」という神話伝説をお信じの方には、無理してまで眺めろとは言いません。大事なことは先に記しますから。
https://wupromotion.com/index.php?option=com_acymailing&ctrl=archive&task=view&mailid=176&key=b44cf572e9a23da39768a98f428cc958&subid=9345-8fedbbc68f36229d644314b523574637&tmpl=component

今月には、日本では「ケルンWDR交響楽団」なる名称が用いられているらしい、若杉さんやらオーボエの宮本さんなんぞで知られた所謂「ケルン放送響」が来訪でんな。今のシェフと一緒に来て、主要都市でガッツリ演奏していく。その後にはニッポンでもお馴染みのブッフビンダー御大がかなりの期間滞在して随分と演奏会をやっていく。5月にかけてはボルドー歌劇場のバレエが来て、同時期にはヴェルビエ音楽祭のオケも来るぞ。その後にはペテルスブルク・フィルハーモニー(どのオケのことか判らんわい!)、フィレンツェ五月祭管と続き、いよいよ6月末に大本命の登場、「柏林爱乐在上海音乐会
Berliner Philharmoniker 2024 in Shanghai 06.24 - 07.01」でありまする。

詳細は、もうベルリンフィルの公式サイトにはガッツリ上がってます。こちら。
https://www.berliner-philharmoniker.de/en/concerts/calendar/details/55844/

毎年恒例のシーズン終わりのベルリン郊外の森野中での野外コンサートを終えて、えいっと上海入り。ヴァルトビューネでもソリストを務めたユジャ・ワンをメインゲストに、なんのかんの4公演を上海大劇院を舞台に行い、他にも教育活動やらあれやこれやの「レジデンシィ」らしいこともやるそうな。この英文ニュースではあんまり判らんなぁ。
https://english.shanghai.gov.cn/en-Festivals&Celebrations/20231214/7512bafbbc2c4bcaa8a95417bdcd7e5f.html

ま、詳細はぶっちゃけ、上海からよりもベルリン経由で情報を取った方がいろいろ判りそうですな。演目は《英雄の生涯》とかブラームス交響曲第4番とかがメインで、うおおおおこりゃ行かんとマズいわい、ってなトンデモ演目はありません。中国の現代作品大作とか、記念年のシェーンベルクやらブゾーニやらブルックナーやらは無いようですので、ま、「悪い人達」もご安心下さいな。

今は半分キューシューは温泉県の貧乏隠居のやくぺん先生とすれば、距離的には長崎から船に揺られて丸1日…って航路は今はないにしても、福岡板付空港から東シナ海跨いでわずか1時間、新帝都よりも遙かに近い場所なんで、気にならないこともないけど…ま、この演目なら無理することはないのぉ。

ご関心の向きは、情報にお気をつけあれ。チケットのお値段は、今や二等国ニッポンと違わんどころか、もっと高いかもよ…って記してみたものの、もうチケットはソールドアウト、とあるじゃんかぁ。経済崩壊などと騒ぐ方もおられるようじゃが、上海金満パワー、まだまだ炸裂じゃのぉ。
https://www.smartshanghai.com/event/75913

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燕京啤酒

ご無沙汰しております。いまだ燕京の地に抑留しております。
期待していたスメタナもブルックナーもやってくれない上海レジデンシィですが、昨年の日本公演を聞けなかった身としてはその高額チケットを買ってしまいました(瞬殺ではなかったですが発売当日半日で消えた感じ)
ただし有名な中国フリマアプリの大量のチケットが売り出されているのは中国らしい商売であります。
by 燕京啤酒 (2024-04-22 17:04) 

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