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関空滞在20分~LCCは安くない…かも・ななたび  [たびの空]

成田空港から葛飾オフィス厄偏舎へ、京成空港アクセス特急最終便で戻ってきたとこです。毎度ながら、ホームはデカイ荷物をひっぱった旅行客で殺気立ってるのだけど、鉄道という破格の大量輸送システムの実力発揮、乗り込んでしまえば「ガラガラ」としか言いようが無い状況。ま、空港連絡鉄道って、これくらいが本来の在り方なんでしょうけど。

さても、本日は大阪で嫁さんと一緒にある方に会ってプライヴェートとお仕事がギリギリグチャグチャみたいな話をし、新天地に移ったばかりの青年に会い、それから慌てていずみホールに向かいいずみシンフォニエッタを聴き…って相当にタイトな日帰りたびの空でありました。

往路は連休の朝のパツパツなANAさんのトリプルセブン、関ヶ原豪雪らしく新幹線がアヤシそうと読んだ人が多かったのか(?)、満杯の機内の真ん中席で忍耐の1時間を過ごし伊丹に到着。空港までお迎えいただいた相手の車で市内に入り、なんのかんの。いずみシンフォニエッタは極めて興味深い演奏会ながら、最初や途中に挟まったお話が弾んじゃってかなり伸びたこともあって、終演は予定よりも10分押しの午後6時10分でありました。お嫁ちゃんはANAさんのタダ券で、午後8時20分伊丹発お馴染みの羽田行き最終便。あたくしめは次の香港行きでタダ券獲得の諸ポイントなどを使い切ってしまっていたので、あっさりとLCC、関空発午後8時5分也。今終わった若林さんの室内楽編成《エンペラー》の感想を語り合う間もなく大阪城公園駅に吹っ飛んで出ざるを得ない。ゴメンナサイ、いずみホールの皆様、演奏家の皆様!

なんせLCCジェット星さんは、「チェックインは30分前まで、ゲートには出発25分前までに来ていなさい」と仰る。ANAさんとかLHさんなら、そんなこと言っててもチェックイン済ましていて預ける荷物無ければなんとかなるさ、と思えるわけだが、なんせ相手は「人としての権利を得るためには全てお金を積み上げねばならない」という方針は明快なLCC、タイトな定時運行を維持しないと日々のお仕事がまわっていかないので客の積み残しだって全部自己責任、という明快なポリシーに貫かれております。ゲート前に午後7時40分に到着していなかったということを理由に、やくぺん先生の搭乗が断られても文句の言い様はない冷徹な世界なのでありますよっ!

というわけで、関空ゲート(何番ゲートか知らないが、まあ、いつもの第1ターミナル入って右手いちばん奥であろうことは推察出来る、ってか、空港側に余程の特殊事情が無い限り、いつものゲートでありましょう)に至らねばならぬ時間まであと丁度1時間半!無論、その前にセキュリティゲートを突破する時間も必要であります。客観的に見て、公共交通機関を使おうというならば、タイムリミットぎりぎり、ちょっとでもぼーっとしてたり、判断を間違えればアウト、という残り時間でありまする。いやはや。

ええ、ご存知の方はよーくご存知のように、いずみホールから関空って、行きやすいのか行きにくいのか、ちょっと微妙なところがありまする。なんせ大阪ビジネスパークは関空アクセスバスがほぼ皆無だし、やっぱり雪模様の空だったので高速がどうなってるか判らぬ。地下鉄乗り継いでなんばまで行ってラピートに乗る、ってのが速そうだが、この乗り継ぎが案外面倒。特に南海なんば駅アプローチが、京成の上野駅乗り換えスカイライナーより大変。んで、スカイライナーなら日暮里に相当する新今宮で乗り換えるべーか、と考えるわけだが、これまたJR西日本と南海がJR東日本と京成みたいな冷たい戦争をやってる感がありあり(としか異境の身には見えぬ)、大阪ビジネスパーク駅から環状線外回りで新今宮に意向とすると、そのひとつ手前の天王寺で殆どの列車が終点になってしまい、一駅のために跨線橋渡ったり待ったりせねばならない。

この天王寺駅で降ろされてしまった場合、選択肢がある。要は、環状線でタコ焼きドームの方をまわりながらやってくるJR西日本の和歌山方面関空行き列車を待つか、それとも一駅向こうまで行って南海に乗り換えるか、でありまする。大枚奮発して「はるか」に乗るという手もあるし、特別料金不要の快速もある。南海に行っても、ラピートに乗るかそれとも普通の特急(じゃなかったっけ、私鉄は各社でバラバラな名称なんでわけわからぬ)で向かうか。ま、「お値段」で選択するのが万国の貧乏人代表たるLCC乗客の基本ポリシーなんだが、本日はともかく時間がギリギリという状況。10分はいわずもがな、5分の時間短縮が決定的な要因になりかねない状況であります。さああああ、どーするどーする。

おっと、話が先に行ってしまった。もとい。んで、いずみホールを走るように出て、大阪環状線は大阪城公園駅に向かっていると、おおおお、一番安易な選択肢たる「環状線内回り経由関空往き快速」がこちらに向かってくる。当初の予定では、6時終演で表方の皆さんにご挨拶してすっ飛んで出て、これに乗れば7時20分過ぎくらいには関空駅に到着するだろうから、まあギリギリとはいえさほど焦ることもなく関西を去れるであろー、なーんて目論見だったその列車が、目の前を京橋方向に向けて走り去っていくではないかあああああ!

さあああどーする、プランBなど無論、考えてないぞ。駅改札前に到着し、掲示板を眺めるに、環状線外回り各駅停車が直ぐにやってくる。これはもうなんのかんの考えてる暇はない、大阪駅からリムジンバスで伊丹に向かおうというお嫁ちゃんに暫しの別れを告げ、PASMOかざしてホームに突っ走り、到着したどうしても中央線快速にしか思えない列車に飛び乗るやくぺん先生であった。

神武天皇記念の目出度い祭日の夕刻、善男善女大阪市民は次々と下車していき、哀れ終点だった天王寺に至る頃には車内は閑散としております。大阪環状線、土休日の夕方はグルグル回ってる列車は殆どないみたい。ともかく、天王寺到着が6時28分くらいで、跨線橋を渡ってまずは環状線外回りホームに向かうと、隣駅に行く列車は6時36分だかでありまする。で、跨線橋向こうの和歌山方面ホームに空港行きのマークが見えるので眺めるに、6時43分発関空快速がある。慌ててホームで検索すると、関空到着は7時33分であります。ホントにギリギリだけど、関空の国内線セキュリティはこの時間になるとガラガラなのが常なので、関空駅からセキュリティ入口まで走ればなんとかなるだろう。
困ったことに、その後に「はるか」があるぞ。明らかに快速は途中で追い抜かれるだろうが、これまた慌てて調べると関空到着は7時25分也。ううううん、微妙だなぁ、千数百円払ってこの8分を購入する必要があるか、それとも貧乏人LCC搭乗者らしく関空で走るべきか…

既にこの時点で一駅行って新今宮で南海に乗り換える、という選択肢は捨ててます。ともかくJR和歌山駅方面ホームに移動し、さほど悩むことなく、貧乏人としての責務に耐えることを決意。そうこうするうちに関空快速がやってくる。へえ、案外、混んでるなぁ。なんと、席にお座りになってるおばさま、先程のいずみシンフォニエッタの当日プログラムをお読みになってるじゃあないの。なんてことない、ちゃんと最後まで拍手して、大阪城公園駅で内回りホームで待ってこの列車に乗ったのと同じだった、ということかいなぁ…

もうあとは7時33分までやくぺん先生に出来ることはない。いつもは南海に自動的に乗ってしまうので、JR西日本和歌山方面行き列車を物珍しげに眺め、見慣れぬ読めない駅名に勉強になるなぁと思い、やがて当日プログラムを熱心にお読みのおばさまも下車し、混雑した車内も人が減り、JR東日本住民には珍しいひとりがけ席が空いてそこに座り、やがて周囲は外国語だらけになって
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無事に定刻通り7時33分後半に列車はJR関空駅に到着。大きな荷物をエッチラオッチラする暖かい南のおうちに戻る方々を尻目に、エスカレーターを駆け上がり、PASMOポンとタッチして、空港第1ターミナルの国内線出発セキュリティゲートに向け哀れひた走る爺こそがやくぺん先生であったとさ。

ちなみに同じ時刻に伊丹に向かったお嫁ちゃんは、大阪駅から丸ビル前まで歩き、リムジンバスに乗り、伊丹空港には午後7時頃に到着。この時点で優雅にラウンジでゆったりお過ごしになっているとの連絡が入っておりまする。おお、レガシーキャリアご利用の殿上人よっ!

さても、貧乏人は闘いは佳境。案の定、もう出発便は数える程の関空国内線セキュリティは空いていて、誰も居ないゲートを背負子からパソコン出してあっさり通過。チェックインは搭乗48時間前に済ませ、プリントアウトもしてあるので、チェックインカウンターに立ち寄る必要もありません…っても、既にチェックインカウンターを右手遙か向こうに眺めたときは、チェックイン終了時間の7時35分は2分程過ぎており、赤い制服のおねーさんたちがカウンターにカバーを被せ始めておりましたです。で、セキュリティをあっという間に抜けて、ゲート前に到着したのが7時39分。わおぉお、まるでB級サスペンス映画クライマックスみたいな、カウントダウン・ジ・エンドにギリギリの到着でありまするぅ!

レンツォ・ピアノの美しい造形の関空ターミナルも、今や貧乏人が寒そうに待ってる田舎の長距離バスターミナルにしか見えないLCC搭乗口
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コートを脱いでゼーゼーという吐息が収まるのを待つもなく、もう搭乗の案内が始まります。かくて機内の入り、機内中央よりちょっと後ろの17列Eという真ん中。要は、「後方座席のいちばん前列の真ん中」で、ジェット星を座席予約460円をケチって48時間前丁度にチェックインするとほぼ確実にこの辺りの席が割り振られる、というところ。ま、寝てるだけだからいいけどさ。ご指定座席に着席したのが7時50分でありました。

てなわけで、関空のターミナルに到着してから機内に入るまで、なんとまぁ、正味20分弱。これ、レガシー航空会社ならあり得るけど(それだってあまりやりたくはないわねぇ)、LCCでは驚異的な数字と言えましょうぞ。これを上回る数字など、もう出したくないわいっ!

フライトレーダーさんの情報に拠れば、定刻8時5分関空発LCCジェット星5号機やくぺん号、関空を離陸したのが8時16分、成田のBランに南側から着陸したのが9時16分、正味1時間のフライトでありました。機内ではいかにもLCC最終便らしく、ベーグルサンド、カレーパン、焼きお握りが半額で特別提供されており、無論夕飯など食っていないので余程買おうと思ったが、屈強な男性2名に挟まれた真ん中席ではすちゅわーですのおねーさんに声をかけるタイミングもなく、結局、喰わず仕舞い。まあ、この時間なら葛飾オフィス厄偏舎最寄り京成駅の駅前スーパー閉店時間前には辿り着けそうだから、まあいいや、と思いつつ過ごした次第。ちなみに、お嫁ちゃんの伊丹発最終日羽田行きANA787みのちゃん号は、8時20分くらいに伊丹発、やくぺん号を追いかけるように同じ東海道沖太平洋上を東に向かい、同じく9時20分過ぎ頃に無事に羽田に到着したようであります。

とはいえ、前回の「LCCは安くない…かも」シリーズで記しましたように、成田第3ターミナルはここからが闘いなのであります。なにせ成田アクセスの最大の問題たる鉄路のフリクエンシーに関しては、30分に1本の田舎のバスくらいの感じの時間帯。かつてはケネディ空港夕刻発成田便が9時過ぎに第1ターミナルに到着し、なんかあったら大変だわなぁ、とアリューシャン列島上空辺りから偏西風が強すぎないことを祈っていたものでありますが、それも今は昔。成田はすっかり国内線空港になってしまったわい。

以下、時系列で、淡々と。

LCCジェット星やくぺん号、なんとまあ、到着スポットは第3ターミナル本屋からいちばん遠い場所。バスゲートじゃなくても、とてもじゃないが9時32分の京成本線最後の特急は無理。後ろに座っていた関西弁の若者らが、あと8分だと叫びながらながぁあああい到着スポットからターミナル本屋までの寒々しい通路を走っていく。ぐぁんばれ、若者、成田の怖さを知るのじゃ!
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ターミナル本屋に到着は正に9時32分。人々がバスのチケット引き替え上に並んでら。迷わずにバスターミナルに向かい、9時37分発のバスに乗車。どうやらバニラ国際線が到着したようで、かなりの混雑振り。
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第2ターミナルバス停に到着は9時40分。ノンビリ京成ホームに行き、10時6分発のアクセス特急最終便を待つ。その前に京成線周りがあるが、厄偏舎最寄り駅到着は北総線経由の方が30分近く早いのであーる。
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10時50分に厄偏舎最寄り駅に到着。途中、お嫁ちゃんから「今、大門駅で大江戸線乗り換えを待ってます」という連絡が入る。11時閉店直前のスーパーに飛び込み、見切り品のラーメンとか明日の朝ご飯用の見切り品サンドイッチとか、LCC乗客らしい貧乏人っぷりを発揮し購入。厄偏舎に戻ってくると11時過ぎであったとさ。

かくて、お値段6000円弱で、いずみホールから葛飾厄偏舎までdoor to doorで4時間50分也。LCCはやっぱり安くて速いぞっ…かしら。

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