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そして新しい谷間の風はピアノの鍵盤に吹き… [ゆふいん音楽祭]

陣間山も迫る繊維の町でやくぺん先生が寝てない目擦りつつ大正末から昭和初め頃の古手紙やら古写真やらを並べたり貼ったりしていた11月21日火曜日の晩、遙か由布岳の麓では、素敵な時間が流れておりましたとさ。

ゆふいん音楽祭総合アドヴァイザーの小林道夫先生が、ご自宅から由布岳の裾野をえっちらおっちら登ったところにある現在のホームベース、「空想の森アルテジオ」にピアノを持ち込み、「ゆふいん音楽祭感謝コンサート」が行われたんです。

音楽祭スタッフは、7月終わりの開催期間中には、とてもじゃないけど中央公民館で鳴っている音楽をじっくり聴く時間も余裕もありません。いつもバタバタしているばかりです。そんなスタッフに、小林先生が音楽家としての感謝の気持ちを伝えるべく、スタッフと関係者だけのためのクローズドコンサートをなさってくださったんです。これまではもっと小さな、玉ノ湯の一角だとか、喫茶天井桟敷の片隅だとか、そんなところでやってたんですけど、今年は若い街の衆たちが積極的に動き、もうちょっときちんとした音楽会になりました。

数年前からザワザワと吹き出した新しい風が、どうにか鍵盤をポロンと揺らすまでに到った。

当日の様子は、古株実行委員の永野さんがホームページで早速報告してくださっております。そちらをご覧あれ。http://www.coara.or.jp/~mieko/20061121kobayashi/1121kobayashij.htm

現地からの報告によりますと、道夫先生は、「このコンサートがここに集まった皆で創られたという一体感に感動した」と仰っていたそうです。何よりも嬉しいのは、この10数年音楽祭を支えてきた現場のボランティア実行委員が、地元の若い実行委員に裏方を全て任せ、純粋に音楽に浸れたこと。

こんな世代交代の可能性(まだあくまでも可能性に過ぎないけど)が出てきている音楽祭など、ゆふいんの他、日本のどこにもない。それどころか、世界中にだって、それほどあるわけじゃあない。

やっぱりゆふいんは不思議な風の吹く場所だ。これが本当のローカル。ローカルであることが誇らしく、誰から強制されなくてもそう思えることこそ、ホントの「愛国心」の始まりなんじゃないの、ねえ、愛国心大好きそーりさん。所詮「国」なんぞ、「ローカル」のどんぶり勘定な集積に過ぎないんだから。富山の人がゴールドベルクの音楽を通して富山を誇りに感じ、八王子の人がチェロの音を通して八王子も捨てたもんじゃないと思う。御上がどうこう言うことじゃない、そんな愛し方で充分でしょ。

閑話休題。せっかくだから、道夫先生がお弾きになった曲のリストを挙げておきます。

モーツァルト ソナタ第10番ハ長調 K330
シューベルト 幻想曲変ト短調 D899の3
ショパン マズルカ  op.7-1、op.17-4、op.24-4
ショパン ノクターン op.32-1
ショパン ワルツ   op.18

ちょっと吃驚ですな。ゆふいんレーベル第2弾に繋がると良いですね。世界各地の道夫先生ファンのために、ちょっくらそんな風も吹かせてみましょうよ、昌邦さん。

追記:ゆふいんでバタバタし始めている若者たちが、連絡用にブログを立ち上げました。お暇なら覗いてあげてくださいな。http://yufuinbrs.exblog.jp/


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Yakupen

橋本晴子様
昨日午後10時過ぎに、コメント欄にお書きいただきました。内容が完全に小生への私信ですので、別のプライベートな場所に保管し、削除させていただきます。なお、小生への私信は、ページ左上のゴロンと寝転がってる写真の下のプロフィルというところを押していただければ、小生のメールアドレスが判る画面が出てくるようになっておりますので、そちらへ連絡してくだされば有難く思います。よろしくおねがいしますです。
by Yakupen (2006-12-03 11:10) 

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