SSブログ

ヘンシェルQ&澤のブルッフやっと到着! [弦楽四重奏]

ロマン派&室内楽ファンの皆様、お待たせしました。昨年どころか、もっと前から(だと思う)なんのかんの申しておりました、新発見のマックス・ブルッフ作曲弦楽五重奏曲変ホ長調のCDが、とうとう7月1日に発売になります。昨日、ミュンヘンから現物が送られてきて、小生もやっと耳にすることが叶いました。楽譜はもう半年も前からアカデミアなどの落ちていたということなんですけど。
NEOS_30901_Bruch_Mendelssohnのコピー.jpg
正式な発表などは、ヘンシェルがフランクフルト郊外のゼーリゲンシュタットでやってる音楽祭で数日前に成されたようです。ちなみに「ホストのヘンシェルがもうひとつの室内アンサンブルをゲストに様々な室内楽を繰り広げる」というこの音楽祭、今年のゲストはパイゾQだったそうな。ミッケルとクリストフが並んで弾くなんて、想像しただけでワクワクするぞ。

どうしてここまで遅れたのか、最初の話とカップリングが違うぞ、とか、まあいろいろあるんでしょーけど、ともかくこのCD不況の時代にきちんと商品として市場に出て来たことを喜びましょう。結果としてヘンシェルお得意のメンデルスゾーンの五重奏とカップリングになったわけで、これはこれで筋が通ってますしね。それに、ブルッフの変ホ長調って調性も、なんかメンデルスゾーン臭いし。メンデルスゾーンの変ロ長調の五重奏とカップリングだと、第1ヴァイオリンのクリストフ君オンステージ、みたいな感じもしちゃうなぁ。詳しくはこちらから。
https://neos-music.com/
右側の「近日発売」コーナーの一番上にある告知をぽちょっと押すと、このディスクについてのページに行きます。

曲については、まあお皿になったんだから関心のある方は聴いてみて下さいな。ここでどうこう言う必要もないでしょ。敢えて個人的な感想を漏らしますと、第1楽章は序奏っぽくて、あれもう終わっちゃったの、って感じ。このなんとも言えないフワフワ感は、去る金曜日のシンフォニーホールで大阪シンフォニカーさんに聴かせていただいたこの作曲家さんの第3交響曲の第1楽章にも通じるかしら。無論、シンフォニーの方は堂々たるソナタ楽章なんだけど、ベートーヴェン風な「調性の重力下でのモチーフの積み上げとドミノ倒し」みたいな有機的なもんじゃなく、ソナタの枠組みにかろうじてテーマが漂ってる感が強いものだった。そのノンビリぶりがなんとなく似てる、ってことです。白眉は、これまた交響曲同様に、アダージョ楽章です。

考えてみれば、どんなに19世紀ロマン派っぽい顔してみたところで1918年の作品なんですから、基本的な調性感とかが変質しちゃってるのは当然でしょう。バルトークの2番より後なのかぁ、なんて気はしますけど、ま、そういう風に考えずに聴けば、これはこれでご機嫌な曲です。同じくヘンシェルが復活初演したカール・オルフの弦楽四重奏曲に比べれば(あれと数年しか違わないんだよなぁ)、さすがに完成度の高さは比べものになりません。

ライブで聴きたい方は、12月2日に横浜みなとみらいホールで初演メンバーが演奏します。乞うご期待。ちなみにヘンシェルQ、前日12月1日には新会場に移った鵠沼室内楽愛好会で、録音予定のシュルホフなどを弾くことになってます。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0