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SQ小ネタ2題 [弦楽四重奏]

びわ湖ホールの「ルル」の中身に関しましては、ホントに思っていることを書くととても面倒くさく、いー加減に書くと誤解されるだけだろーから、記しません。敢えて「良くやった」という外交辞令も記しません。ゴメン。それにしても、まあ評論家関係者だらけだったなぁ。ご挨拶なしで1㍍も歩けんぞ、って感じだった。

で、今日明日は狂ったように忙しいんで、小ネタのみ。読者対象は、ええと、3名様くらいです。

◆新ベートーヴェンQヴィオラさんの発言について
先週の水曜日でしたっけ、ルネこだいらでの新ベートーヴェンQ演奏会での舞台からのトークで、ヴィオラの小林さんが「ハイドンの作品103はベートーヴェンが関わっているという」とのご発言がありました。
会場の中で、少なくとも小生と某大学の先生は、ええええええええええ!、と仰天。そんな話、きいたことないぞぉ、根拠はどこなんじゃ、最新の研究成果なのかぁ、と大盛り上がり。だってね、この団体、ボンのベートーヴェン研究所の連中とも関係があるので、なにやらまだ人々が知らない新説や、どうも正解らしいんだが文献上の根拠がきちんと示せないため学問的には認められていないもののベートーヴェン業界ではほぼ常識になってる、なんてことを知ってるのかも知れないんだもん。
で、終演後にサイン会などが終わるのを待って、小林さんを捕まえ、「あの話、根拠はなんだったんですか」とお訊ね申し上げたですよ。
そしたら、終演後のお疲れのときだったからか、ええとなんだっけか、と隣のセカンドさんにお訊ねになり、結局、ゴメン、典拠、覚えてない、ネットの記事だったような気もするけど…ってことになりました。
つまり、この説は特にボンのベートーヴェン生家近辺では知れ渡っている常識、ということではなさそうです。

この説に関してなにかご存知の方は、入れ知恵下さいませ。よろしくお願いします。ホントだとしたら、作品18と作品77の関連とか、ロプコヴィッツ侯爵を巡る晩年のハイドンとベートーヴェンの関係とか、いろいろな新しい視点から見えてきそうな話んで。よろしくお願いします。

◆エクのハイドン第0番の繰り返しについて
これは去る火曜日のことですな。新潟でのエクのハイドン・シリーズ第1回演奏会で、ハイドンの第0番(←誤植じゃないよ)が演奏されました。
この演奏に関して、現地でお聴きになった方から、「ある楽章で繰り返しをしたとき、最初はアルコだったのをピチカートにしてました。家に戻ってから、オイレンブルクからドブリンガーまでありったけの楽譜を調べたんですけど、そんな風に記している楽譜がありません。あれはなんだったんでしょう、空耳だったのか、それとも新しい版なんでしょうか?」という連絡がありました。
で、土曜日にびわ湖ホールで「抒情組曲」終えたエクに湖畔でビール飲みながら商売のインタビューをした際に、って声があるんだけどなんだったの、と尋ねましたとさ。

そしたらエク、苦笑して曰く、「楽譜には書いてません、やってみただけ」とのこと。いやぁ、ばれちゃった、みたいな顔してました。いかにも最近のエクらしい話でありますな。

なお、所謂古楽系の団体では、繰り返しをやる際には絶対に最初と同じ弾き方はしない、装飾音付けたり、響きを極端に変えてみたり、なんてやり方をするところもあります。クイケンQなんかもライブではそんなところがあり、逆におきまりごとみたいになっちゃって、「因襲を打ち破るはずのやり方が新たな因襲になっちゃってる」みたいな滑稽さすら感じることがある(←あああああ、危険なぼーげんだぁあああ!古楽マニアを怒らせるうううう!)。エクもそんな流行を取り入れつつあるのか、それともハイドンばっかり練習しているうちに音楽家の生理として自然とそうなっちゃったのか、そこまでは知らんです。はい。

以上、ホントは読者2名程の小ネタでありました。ちゃんちゃん。

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コメント 4

出版畜

ご報告ありがとうございます。公器の貴重なスペースを恐縮です。
エクの冒険に大賛成。「かぶりつき」だったので演奏中はごそごそヘンレ版を引っ張り出して確かめたいのを我慢するのが大変でしたが、pizz.それはそれは本当に綺麗でした。日帰りを敢行した甲斐がありました。
ハイドンのVar.楽章の記譜を眺めていると、全くの素人考えですが装飾の語法のヒントになりそうな箇所もあるような。エクの今後一層の飛躍に期待が膨らみます。


by 出版畜 (2009-10-05 17:02) 

Yakupen

出版畜様(←なんだかすごいハンドルネームですなぁ)

こここ、こーきなどというものではありませぬぅ。その辺に張ってある何の権威も、信憑性もない壁新聞ですから。

エクはこのところ急激にやってることがプロっぽくなってきていて(勿論、前からプロなんだけど)、なかなか眺めていて面白いですね。たくましくなってきている、というか、図太くなってきている、というか。

by Yakupen (2009-10-06 03:52) 

改名しました

出帆竹と改めさせていただきます。
「ありったけ」って、ヘンレとドブリンガーしか見ておりませんが、やはりアイデアだったかと快哉を叫んだ次第で、「ばれた」からといってやめてしまわないことを願っております。
by 改名しました (2009-10-06 11:49) 

皇帝きむち

 なるほど・・・・。アイデアですね。やるのもよし、やらないのもよし・・・決めるのは演奏者、その会場の響きetcと思ってます。

 個人的には演奏者が作品(古典以前に限らず)を演奏時に編曲?する自由はあってもいいと思ってます。もっとも「自由だ~」といって何をしてもいいかは、その演奏者の感性でしょうね。
出帆竹さん、レポートありがとうございます。
by 皇帝きむち (2009-10-08 11:26) 

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