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香港から午後2時晴海開演に間に合うには [たびの空]

無事に東京湾岸に戻ってきました。目の前は太平洋じゃなくて南シナ海じゃないのか、ってな陽気ですねぇ。湾岸はすっかり春。永代橋西詰のかつて洋食屋牧神があって文士らが大川眺めながら論じ合った跡地近辺のキチガイ桜は、もう満開なんじゃないかしら。

んで、無事に午後2時開演のオライオンQに間に合いました。誠にもってまともな音楽で、この前のハーゲンQとブラインドで聴かせて「どっちがヨーロッパの団体でしょうか?」と訊ねたら、まともな人はみんなオライオンがヨーロッパって言うでしょうねぇ。ってか、そう言わない奴はちゃんと聴いてない奴で信用できん、ってリトマス紙になりそうな音楽だった(このところのムローヴァもそうだけど、ああいうヨーロッパ系の売れ線演奏家の「あたしはもの凄く真剣に苦闘してますよ」って姿そのものを見せるような芸風って、どーなんでしょーねぇ、小生はあまり褒める気にはなれんなぁ)。ご関心の向きは、新幹線に乗ってでも月曜の宗次に行って下さい。その価値はあります。西宮は売り切れだし、流石に人吉はしんどいでしょうし。

さても、どうやって金曜の晩に香港にいて、午後2時に東京湾岸開演の演奏会に間に合うか。方法はそれほどあるわけではない。以下、今回のためにいろいろ考察した例を挙げておきましょう。

簡単なのは、JALの深夜便です。これはもう、全然問題ないみたい。普通はこれ。ただ、小生は端からJALは使う気がなかったんで、ちゃんと調べてません。羽田に着くのか成田なのかも知らんです。簡単に調べられるので、ま、調べたかったらどうぞ。(追記:気になるんで調べたら、香港発午前1時5分で、ちょっと厳しいかもねぇ。)


次の手は、深夜便LCCです。香港発午前1時過ぎだかのピーチが関空に飛んでます。チェックイン制限時間が判らぬが、これで朝の5時過ぎに関空に着いて、国内線に乗り継げば、なんなく戻れる。

問題は、昨晩の「浜辺のアインシュタイン」がちゃんと11時前に終わるかどうかです。それからピーチさんがチェックイン締め切りを何時間前にするか。深夜12時までのチェックインOKならば、香港文化中心からフェリーで対岸に渡り(九龍駅に行くより早いと思う)、空港特急の香港駅まで慌てて歩き、飛び乗れば、何とか間に合う。

だけど、こりゃ結構、時間がアブナイ。なによりも、終わった後の余裕がなさ過ぎるのはしんどい。だから、却下。

深夜便をやるならばもうひとつ。アシアナの午後2時発の釜山行きがある。これで釜山で乗り継いで、なんとか昼くらいに成田に戻ってくる、というやり方。理屈では出来るけど、案外と釜山からの接続が良くない。これもJAL利用ならOKなんですけど。あ、別にJALに恨みがあるわけじゃないです。ただ、アライアンスが全くないんで、小生はまるで選択肢に入れてない、ってだけ。ソウル便は韓国系LCCとかドラゴン航空とかありそうなんだけど、面倒なんで調べてない。台北乗り継ぎなんかもあり得そうなんですが、案外と繋がりません。

まあ、こうなるとあとは、朝っぱら早い便で香港を発って、出来れば羽田に戻る、ってやり方。成田ハブ華やかなりし時代のアメリカ系航空会社なら、朝の6時台に香港を発って昼過ぎに成田に到着して、各方面の太平洋線に余裕を持って乗り継ぐ、という道がいっぱいあった筈なんだけど、飛行機の航続距離が伸びてアメリカ系がハブ・アンド・スポークから直行重視になってからはすっかり成田は太平洋横断最東端の大空港としてのハブ機能を失ってしまってるので、今は案外とこういう便はない(あ、屡々、運輸大臣さんや運輸省系お役人さんが「成田を世界のハブ空港にせねばならぬ」などと仰いますが、成田は開港以来ずーっと重要なハブ空港で、最近、そのハブ機能を失いつつあるとうのが実態です)。探すと、この方法に合致する便がひとつある。朝の8時50分香港発、羽田着午後1時半、ってキャセイです。キャセイもアライアンス外なんだけど、なんせ往復込み込み3万円なんぼというのがあったもんで、ありがたやと飛びついたわけですな。

この方法の利点は、終演が何時になってもどうせ香港泊まりなんで気が楽なこと。問題点は、一泊せにゃならんこと。翌朝が早いんで、文化中心前のYMCAでもあればともかく、わざわざ九龍に泊まる必要はない。出来れば、終電前に空港近辺まで戻った方が朝が無理をする必要がない。てなわけで、高いのは百も承知で、空港ホテルに泊まることにしたわけでんな。だって、ウェブチェックインして宿でチケットをプリントアウトしておけば、朝は6時半に起きて、7時前に徒歩5分の出発ゲート前検査場に向かうだけですから。おお、香港はランタオ島に日が昇る。
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ここまで決まれば、あとは運を天に任せるしかない。文字通り、です。

この時期、中国大陸からの黄砂でお馴染みの猛烈な偏西風が吹くんで、香港から東に向かう便を猛烈に押してくれる。恐らくは対地速度はマッハに迫る勢いで東京に向かえる可能性が極めて高い。少なくとも冬の太平洋便で成田に戻ってくるみたいな、途中で燃料足りなくなってアンカレッジに下ります、なんて(流石に最近はないなぁ)ことはあり得ない。だから、定刻よりも早く到着する可能性は極めて高い。心配なのは朝の離陸ラッシュだが、まあ、羽田と違って純粋国内線がない全部の便が国際線という妙な空港だから、それも大丈夫だろう。

てなわけで、運を天に任せたら、ま、上手くいった次第でありました。香港定刻発、羽田タッチダウンが午後1時5分。それも有り難いことにAランに南から進入して、機長さんも良くご承知のようで猛烈な制動をかけて国際線ターミナルビルからちょっと先にいったくらいでガッツリ止まって、最短のタキシング時間でスポットに入る。貧乏人席のジャンボ、チェックインの際にできる限り前の通路側席を確保しておいたとはいえやっと真ん中くらい。それでも、ビジネス客を降ろし、さっさと出していただいて、羽田のイミグレーションまでの短い導線を小走る。よく働いたぞ、老兵キャセイ・ジャンボ。まだまだやれるぞ。遥か彼方には787がずらりと1ダースくらい並んでる、なんてスゴイ絵もあったんだが。
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日本人客の入国審査は出張帰りのビジネスマンばかりで列はそこそこあろうがドンドン進み、ピックアップする手荷物もなく、日本国に入ったのが1時23分くらい。この時間だと京浜急行から大江戸線乗り換えてもギリギリ間に合うかとも思わないでもなかったが、ここまで来て不必要なギャンブルをして間に合わなかったら大馬鹿だと思い直し、1階のタクシー乗り場に向かうエスカレーターに向かう。幸か不幸か羽田からタクシーで帰ろうという奴はそれほどいないらしく、そのまま直ぐにタクシーに乗れて、運ちゃんとアホ話をすること15分、海上保安庁のハンガーを眺め、トンネルに潜り、国内線ターミナルから来る湾岸に合流し、お台場トンネルをくぐって豊洲インターから晴海大橋へ。で、午後1時42分には晴海トリトン南東端の交番前で無事に下車したわけでありました。6000円ちょっと。これを高いと思うかどうか。

結論。香港を朝に発って午後2時に晴海トリトンの演奏会に間に合うのは、それほどの無茶なく、充分に可能です。いちばんのネックは、機内からの脱出とイミグレーションの突破でしょう。ここで失敗すると間に合わない可能性あり。

なーんて言ってもさ、この先、またやる可能性は極めて低いんですけどね。…いや、今は土曜日午後2時開演の演奏会が多いから、ソウル、北京、上海、香港などはこの無茶苦茶移動のノウハウはあった方が良いかもなぁ。考えてみたら、シカゴからNYに慌てて早朝に戻るくらいの感じだもんね。きついのは、1時間戻りの時差があることなんだが、これはしょーがないわなぁ。

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