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ミロ in Seoul? [弦楽四重奏]

いやはや、怒濤の3日間が終わりました。って、宿とテキサス大学キャンパスの間を行ったり来たりしてただけ。テキサス大学初のベートーヴェン弦楽四重奏全曲演奏会も大喝采の中に終わり
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終演後に蝙蝠が名物という川原の市庁舎隣のトラディッショナル・ステーキハウスで学部長さんもディレクターも抜きのミロQ&ミロ婦人会のファミリー打ち上げで、トマホークというどう考えても6人前はあるステーキを喰らっただけ。ライブミュージックの街なのに、市内にもうCD屋などはないというので、特に市内に行く必要もなく、これからさっさと空港に行ってラウンジで翻訳仕事を始めます。なんかやっと晴れて、もの凄く暑そうだし。

んで、昨晩、飯食いながらいろんなドーでも良かったりよくなかったりする話をしたわけです。ドーでも良くない話の筆頭は、なんといっても近々にはこの週末の上海QとのワシントンDCでのメンデルスゾーンのオクテットがやれるか、でんな。ご存じの方はご存じのように、今、アメリカ合衆国のニュースの話題はこれ一色。
http://newclassic.jp/archives/1175
要するに、議会の抵抗で連邦政府予算の執行が今月末で出来なくなり、あと数時間がタイムリミット。ホワイトハウスと議会の妥協が成らないと、明日から連邦政府機関が止まります。で、ミロと上海のオクテットはDCのスミソニアン博物館のロビーでやることになってるので、シャットダウンになっちゃってスミソニアンが開かないと、当然ながら演奏会もない。となると、当然ギャラは出ませんから、DCまで行って泊まって、ってする足代が全部パーになるわけですわ。

うううん、こういうのって、一度決まったことは国家財政が破綻しようが強引に税金を上げようが、ともかく絶対に実施する、という日本国の官僚及びお役所とすれば考えられないことですね。お金がないからやらない、って、凄く明快。

やくぺん先生としても、LA発が1日の午前1時前なんで、シャットダウンになったら管制官やら空港の連邦政府関係者の仕事がストップして、なにやら影響が出るかもしれません。LA足止め、ってことにもなりかねないわね。いやはや。

もうひとつは、もちょっと前向きな話。なんとなんと、ミロQが東京公演の前の月、12月にソウルに来る、って情報。

おいおいおい、なんなんねん、という感じだけど、要するに3年前にソウルアーツセンターに新しく室内楽ホールが出来てから始まったダヴィッド・フィンケル&ウーハン夫妻のリンカーンセンター室内楽協会のソフトを持ち込むフェスティバル、あれに出ることになって、それだけのためにソウルに往復するそうな。みんなテキーラとか呑んでて、日程の話はどうもアヤシく、なぜかソウルアーツセンターのホームページに連中が言ってた日が掲載されていないので、なんなんじゃ。フィンケル夫妻の演奏会はちゃんとデータが出てるんだけど。なんなんねん。

まあ、それにしてもこのミロQって団体、前のセカンドヴァイオリンと現役セカンドヴァイオリンが終演後に飯食いながら笑ってる、って、ちょっと普通に考えればあり得ない状況でんなぁ。こういうの、あるんだなぁ。ウィル君は良い会社に就職したもんです。ホントに。

さても、そろそろ荷物を詰めねば、って、詰めるほどのものもないし、お土産も何もない。これからはがっつり1時間分のテープ起こしを空港ラウンジから機内でやるだけの淡々たる時間が続きます。周囲がいつの間にか動いて、気が付くと水曜朝の羽田空港、ってこと。ふうう…

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コメント 4

上野

米国国債のデフォルトを危惧する話もありますが、アメリカの庶民は総じて落ち着いて暮らしているのでしょうか?私のような下層弱者の素人には、アメリカでは政府よりウォール街の経済原則がすべてに優先されているように感じられます。
by 上野 (2013-10-01 14:12) 

Yakupen

少なくともテキサスの州都の学生たちは別に普通です。ってか、アメリカ合衆国のニュースって、ワシントンDCでやってることは他の土地では外国ニュースみたいなもんですからねぇ。日本の方が過敏に反応してたりしますよね。基本、連邦政府は別物、って感じですから。

by Yakupen (2013-10-01 15:25) 

上野のおぢさん

先生有難うございます。
米国では、名門オケも更正法を申請したり、ストライキしてみたり、デトロイトみたいにオケのストに続きしばらくして自治体まで破綻していますが、カルテット専従の奏者たちの生活は安泰なのでしょうか?彼ら自身、すべて、マネージャーが取ってきた仕事を淡々とこなすのでしょうか?それとも、彼ら自身での営業努力もあるのですか?ギャラは山分けなのですか?あるいは、組織運営にしていて月給制なのですか?私は、かねがね、疑問でした。勿論、ヤクペン先生が主にフォローされている団体は一流ばかりなので心配はないのかもしれないでしょうし、大学のfacultyの一員もたくさんいらっしゃるでしょうから・・・
by 上野のおぢさん (2013-10-02 08:10) 

Yakupen

上野のおぢさんさま

今、弦楽四重奏団とマネージャーの関係は、昔と全然違います。「アッコルド」にアップした池田さんのバンフでのレクチャーの最後に、自分らの頃は仕事を取ってくるのはマネージャーだったが今はそうじゃない、とはっきり仰ってます。クァルテットは基本的に零細企業です。エクはNPOで月給制にしてます。微々たるものですが。大学のファカリティというのはいちばん安定した在り方なので、みんなそれがひとつの目標ですね。ボロメオQなどは商業レコーディングやらメディア露出なんぞをする必要が一切ない。

もうそれだけでいくつもの原稿が書ける内容なんで、スイマセン、今この瞬間思いついたことを並べました。

by Yakupen (2013-10-02 08:48) 

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