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真面目なご相談:貴方は都響欧州楽旅の何が知りたいですか? [売文稼業]

昨日、東京都交響楽団のご一行様が本拠地を発って遙々欧州楽旅に向かいました。何故かヴィーン経由で(最終公演がヴィーンだからなんでしょうけど)、無事にストックホルムに到着した、とFacebookでの連絡が来ております。
https://www.facebook.com/TokyoMetropolitanSymphonyOrchestra/?fref=ts
今時のオケのツアー、このFacebookを追いかけていけば、道中の都響の皆さんの様子は帝都にいながら手に取るように分かることでありましょう。カメラマンも、りきまるくんがしっかり同行しておりますので、公式非公式な写真が次々とアップされてくることになるでありましょうぞ。都響ファンの皆さん、楽しいですねぇ。

…ってのは誠に以て結構なことなのだけど、何を隠そう、今は大川の河口佃上空100メートルくらいに陣取って、秋の終わりの帝都上空をぐるううりと眺めつつ、テープ起こしをやったりあちこちとの連絡をしたり、地道なお仕事の真っ最中。で、来週の火曜深夜、ってか水曜早朝に羽田を発ち、フランクフルト経由でツアー後半の都響を追いかける予定になっております。わあ、来週の木曜日はベルリンかぁ。もう絶対にコートが要るんだろうなぁ。

さても、今、打ち合わせをしていたってのは、この都響取材についてであります。編集者さんと悩んでしまったわけです。

だってさ、都響に関心のある方ならば、上述のURLを追いかけていけば、連日、都響の動きは良く判る。まさか音はアップしないだろうけど、写真なんかもジャンジャン出るでしょう。殆どリアルタイムで、団員の個人FacebookやTwitterにも報告が上がるに決まってます。

じゃあさぁ、ツアーが終わって、オケマンの皆さんがすっかり第九漬けになってる頃に出て来る月刊誌のレポートって、何をすれば良いのよ?

いや、これ、ホント、真剣に、悩んじゃうことなんですよ。

N響やABC響のヨーロッパ演奏旅行、なんて半世紀以上昔なら、「こういうところに行きました、拍手喝采でしたぁ」でも良かった。当時Facebookなどがあれば、ABC響が欧州で空中分解していく様が手に取るように判って、貴重な日本音楽史の一次資料になったことでありましょう。今や謎となってる多くの事々も、細部が判明していたに違いない。「次の公演、会場とれてない、やべ!」とか、「マネージャーいません、ギャラ出ない、俺の帰りの飛行機の切符、ないそうです。きゃあああ」とか、「おやかた、とうとうぶち切れた模様」とか…

だけど、当時の月刊雑誌の月遅れの情報で、みんなんが楽しそうにしてる写真や素晴らしかったという記事などを見ても、「ああそーですか」としか言いようが無い。ましてや、同じような記事をリアルタイムで読者さんが情報を得ている時代にやっても、アホか、としか言われないかも。

うううう…

さて、当電子壁新聞の前で立ち読み下さっている皆々様、貴方は「都響ヨーロッパツアー」について、何が知りたいですか?教えて下さいっ!御願いしますっ。

月刊誌とはいえ年末進行も始まる師走、都響が帝都に戻る頃には、あたくしめもフランクフルトから原稿を入れねばなりません。ふううう…

ご意見、いただければ幸いです。お願いします。

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元定期会員

マニアックですが、一般人の知り得ない、より具体的な証言や数字を並べた方が興味を引くと思いますので:

・現地人を探し出してインタビュー
「なぜこの音楽会に来ようと思ったのですか?」

・各地のチケット販売数一覧表、招待を含めた来場者総数一覧表

・総経費、協賛金、補助金、入場料収入の金額

欧州では無名な日本のオーケストラのツアーがどう成り立っているのか?ということに焦点を当ててください。
by 元定期会員 (2015-11-12 19:40) 

Yakupen

元定期会員様

なるほどねぇ。まず、2番目は、データを出してくれないでしょう。3番目も教えてくれない、恐らく、都響が都に公式に出す報告書のようなものがあれば、それには添付されるでしょうけど。一般音楽雑誌にはちょっと無理だなぁ。申し訳ないです。ですが、そういう関心もある、というのは重要な情報です。最後は、小生もやりたいところですが、それがやれる「音楽業界」の業界紙って、驚くなかれ、日本にはないんですよ。これホント。

小生がホントに書きたいようなものに関心のある方がいらっしゃると判ったあけで、とても心強いです。ありがとうございました。

by Yakupen (2015-11-12 21:49) 

かめ

スポンサーは誰でしょう?
マレーシア交響楽団とかが参加してくるアジア・オーケストラウィークみたいなものがヨーロッパでもあって・・あるわけないですね。私はこのイベントに興味がありますが。
では資金は東京都民の税金でしょうか?
中古CDを扱っている某DUさんあたりも最近はガイジンさんを目にします。彼らの10%がコンサートに出かけ、口コミで・なんてこともあるわけないですね。
楽団員の意識はどんなものでしょう?気概みたいなものが・なさか・・
まとまりのないコメント、スミマセン。

by かめ (2015-11-13 06:19) 

rodrigo

 都響発の情報があがっていることを考えると、音楽ファンとして興味があるのはズバリ現地のネガティブな評価です。これは大本営発表を見ていても出てこないでしょうから。
・なかでも日本のオケの音色、特に肉体的ハンデ?のある金管楽器の音色をどうとらえているのか。
・体をあまり動かさず、熱演が視覚的に伝わりにくい、真面目な演奏態度をどう評価するのか、など。
 これはイジワルではなくて、極東のオケに対して自分たちのオケの優越性を固く信じているであろうヨーロッパ人の本音を聞きたいです。
 もっともこれでやくぺん先生の日本での仕事が減っても責任は持てませんが……
 レポート期待しています!
by rodrigo (2015-11-13 06:53) 

Yakupen

みなみなさま

様々なご関心があることは判り、有り難く感じております。とはいえ、媒体が日本国音楽メディア保守本流(今の編集長は改革派だけど)なんで、無茶はやれません。ま、基本はありきたりなものになります。

なお、ヨーロッパには案外世界中のオーケストラがツアーに来てます。それこそチャイナフィルや上海響、ソウルフィルなんぞはいつもいってますし、我々が知らないような東欧のオケとかもいっぱいツアーしています。正直、東京のオケもそういうもののひとつですから、取り立てて現地で関心があるわけではありません。一昨年の東フィルのロンドン公演は、カドガンホールの国際オーケストラシリーズで、ルクセンブルクとか北欧のオケなんかと同じシリーズに入ってましたから。ちないに、ベルリンは地元大手事務所アドラーのシリーズですが。早稲オケなんかもやってますから、ま、そういうもんです。

by Yakupen (2015-11-13 10:08) 

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