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ドイッチェ・バーンはバッハの故郷を走る(停まる)のじゃ! [たびの空]

今、ライプツィヒからブラウンシュヴァイクの駅前宿に戻って参りました。午前3時過ぎ、流石に夏至の頃の欧州とはいえ、まだ夜です。クロウタドリの声と、深夜も走る鉄路の響きだけが、ガランとした駅前に谺するばかり。

ドイツ在住の皆様が「そもそもDBを信用する方が悪いのです」と口を揃え断言なさる散々な評判の我らがドイッチェ・バーン、今回の怒濤のツアーでも、ドイツ国内移動は全て陸路で、しっかり利用させていただいており、バーンカード買おうかとおもったくらいじゃ。既にマインツからボン、ベルリン東からブラウンシュヴァイクと、さほどの問題もなくやくぺん先生とその荷物達を運んで下さってる。

んで、本日も、結局未だになんでそんなことになったか判らぬブラウンシュヴァイク歌劇場のケージ作品キャンセルを受け、それならば、とライプツィヒまで《ルル》見物。でも貧乏人の哀しさ、宿も明日の移動のDBチケットもFIXで取ってある。ホントはブラウンシュヴァイクからライプツィヒに向かうなら、そのまま「夏のハルツの旅」でビュルツブルクに向かう方が余程楽なんだけど、宿に荷物置いての日帰りをせねばならぬ。かつて大バッハが生活した諸侯の都市を次々と通り過ぎるプチたびの空、音楽好きならば駅名を眺めているだけで頭にバッハのあれやこれやが流れ出し、なんだか嬉しくなること必至ではありますまいかぁ。

とにもかくにも、往路は直行のICがあるので、大混雑の二等車に揺られて、おお、ここが若きバッハが就職活動でハンブルクに向かったときなんぞに歩いたところかぁ、となんでもない麦畑に感動したりしながら、2時間ほどでボッセ先生の街に到着。なんのかんの市内で過ごし、とにもかくにも9時40分くらいに《ルル》は終演したのであります。

どうやら日曜日の午後8時を過ぎるとライプツィヒからハンブルクへと北上するエリカ街道の方に向かう直行列車はなくなってしまうらしく、ローカル線を乗り継ぎ、馬さん達が球体を引っ張るんで名高いマグデブルクまで往って、東からやってくるICEなりに乗り継ぐしかない。10時過ぎのローカル線に乗っても、結局、マグデブルクで2時間近く待たねばならないようだ。それなら最も乗り継ぎの少ない

午後11時10分ライプツィヒ中央駅発ハレ中央駅往→午後11時36分ハレ中央駅発マグデブルク中央駅往→午前1時26分マグデブルク中央駅発ケルン行ICE

という往路を選択。これでFIX切符なら€40しないのだから、まあ、DBのお値段って、ホントによーわからんですな。

さても、ライプツィヒ中央駅、東西統一後、もの凄く便利でモダンな駅になって、晩年のボッセ先生など大感激してたわけでありまするが、流石に日曜夜となると開いている店はバーガーキングとマクドナルドとケンタッキーのみという究極の選択なのじゃ。仕方なく11時半までやっているというバーガーキングに入り、Macのような公式スポンサーではないけど当たり前のようにW杯ドイツ頑張れセットをやってるので
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無論、そいつを喰らうのでありまする。なんかこの数日、こんなもんしか喰ってないなぁ。

11時の10分前くらいに地下の近郊線ホームに降りて行くと、11時10分発のハレ中央駅行きは10分遅れとのこと。
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おいおい、ハレで6分で乗り換えなのだが、これじゃダメじゃんかぁ。ここは長っぱしりりーべのDBじゃなく、ローカル近郊鉄道管区だろーに、隣町まで1時間に1本の地元民御用達列車がこんなに遅れてて、大丈夫なのかしら…

他に早く行ける近郊列車がないか時刻表を調べたり、最悪の場合を考えDBアプリでベルリン周りを調べたりして気を紛らわせていると、ホームに掲示される遅れの表示は、15分、20分、とどんどん大きくなる。日曜に都会で遊んで田舎に帰る地元客が溢れ始め、不穏な空気になってくる。さても、これはハレかラマグデブルクで足止めかいなぁ。

ま、焦ったところでなんの方策もない。幸か不幸か、明日はこのツアーで唯一の移動日にしてあったので、ともかく朝までにブラウンシュヴァイクに戻れればいいじゃろ、と腹をくくるしかない。こうなったら、我らが信頼と実績のDBがどんなことをしてくれるか、じっくり眺めるとしよーではないかぁ。←殆どやけくそでんなぁ…

おっと、iPhoneのDBアプリに「ハレで40分以上待たせてあるので接続する」という案内が送られてきたぞ。別方向のローカル線が次々と目の前を行き、やがて23時46分になって、やっと3両編成がやってきました。なぜか告知されていた長ぁああいホームのうしろ辺りに停まらず、先頭まで行って停まるので、善男善女や電車に乗車する自転車がどおおおおっと移動。
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トーキョーの朝のラッシュ状態もかくやの惨状が繰り広げられる。どうにか乗り込んだS5Xというローカル線は、昼間のような大混雑であります。

なぜかライプツィヒ空港駅の前で謎の停車です。その間に日付が変わり月曜日となり、カッコ良く「スーパードライ」着込んだオジサンもムッとした顔をしてら。
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やっと動き出し、ハレ中央駅に12時20分に到着。人がどおおっと降りる。
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どこにいくやら、10番線の接続に行く奴もそれなりにはいるけど、まだバスはあるのかぁ、みたいな状況のようだ。

iPhoneアプリに指示されたホームに向かうと、40分も待たせたていたマグデブルク往きがしっかり待ってます。
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流石に日曜深夜とあって車内は混んではいないものの、これまたイライラ感が車内に既に満ちてるぞ。慌てて乗せる奴らを乗せ、12時23分に発車。この列車が深夜の真っ直ぐなバッハ街道を突っ走れば間に合うとのこと…なんだけどぉ、これまた走り出したら停まってしまいますぅ。

それなりに途中で人を下ろしていく。1時16分にケーテン駅到着、ホームを眺めようと扉を開けてみると、目の前は草っ原で、ホームがないっ!
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バッハはなんて田舎で無伴奏チェロ組曲を書いたんじゃ。

iPhoneのDBアプリには、次々とアップデートされた情報が生真面目に送られてきます。
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マグデブルク駅に到着したのは1時58分、ケルン行きの定刻1時26分だかのICEは反対側ホームに待たせていて、乗っていた客のほぼ全てがそちらに走るようにして向かいます。乗り込んだ二等車内は、2人がけ席に寝転がって占拠している奴らばかりで、ほぼ満席になっている。
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なんとか起きている人の隣の席を確保し、夜行ICEは真っな中を走り、2時44分に結果としてわずか15 分の遅れで誰も居ないブラウンシュヴァイク中央駅に到着したのでありましたとさぁ。
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さても皆々様、DBって、真面目で信頼出来る鉄道なのか、それともいい加減な鉄道としか言いようがないのか?少なくとも、「DBはいつも遅れている」という理由はよーくわかりましたです。こんな調子で遅れや接続待ちをドイツ全土でやってるんだもん、そりゃ遅れて当然だわ。いやはや…

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