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カセットテープ・VHSデジタル録音・DAT… [売文稼業]

今、某裏方の神様のような方の追悼関連原稿をやっております。なんで昭和1桁生まれの戦後第1世代についての原稿をやくぺん先生が如き爺初心者が、とお思いでしょうが、なんのことはない、この方はいろいろと逸話はあるもののちゃんとインタビューを受けるみたいなことはあまりお好きではなく、小生は1995年に単行本『気楽にいこうクラシックコンサート』のために一般論、それに2000年には『第一生命ホールの履歴書』でこっちは近衛管についてに絞ったインタビューをさせていただいている。その後、2001年にその方は御著書を出しており(こういう方々の著書というのは、要するにプロのライターなり社内の編集者が入って聞き取りをして原稿を作り、それに御本人が手を加えていく、という形になります)、結果としてその著書を読む限り、そのための下準備になったんだなぁ、と感慨深かったりするわけですが、ま、それはそれ。

1995年のインタビューはテープ起こしをしたものがハードディスクに入っているので問題ないのだが、2000年のものはめっからない。この作業、今は滋賀県の子どもアマオケのおかーさんをやってるうちのお嫁ちゃんのお弟子さん1号に助手さんとして働いて貰ったので、もしかして自分では起こしてないのか、データもどっかそっちにあるのか…ともかく、昨日は葛飾オフィスに来て、山のような過去の取材資料をひっくり返していたわけです。

資料って、要するに、データがデジタル化される前のインタビュー録音テープやら、具体的なブツを探す、ということ。

なんのかんのひっくり返し、数時間かけて発見されたのは、カセットテープでありました。
IMG_1877.jpg
一緒にどーでもいいいろんなものも出て来てしまい、引っ越しの時の古新聞状態になってしまったわけですが、ま、またそれはそれ。DATだと思ってたんだけど、まだDAT化される直前だったみたい。イラク戦争で英米連合軍がバグダットに侵攻する日に、オランダとベルギーの国境で背負子をまるごと盗まれ、その中にDATレコーダーが入っていたというのは記憶にあるから、21世紀の初頭にはDAT化しているわけだが、まだこのときはギリギリでカセットテープだったんだなぁ。

さあ困った。DATプレイヤーなら盗まれた後に購入した2台目がまだ手もとに直ぐ出せるようになってる。だけど、流石にカセットはずーっと使っていたデンスケがどこにいったか判らない。オランダ・ベルギー国境でDATが盗まれた後、ロンドンのトテナムコート・ロードでいちばん安いカセットレコーダーを仕事のために買わねばならなかったんだが、それもどっかにあったはずだよなぁ…

というわけで、今度はハードの探索が始まった。葛飾オフィスには立派なダブルカセットデッキもあるのだけど、スピーカーシステムに繋がってない。どこをどうしたら良いのか、あたしにゃ全然判らない。デッキから直接ヘッドフォンで聴こうと思ったが、ヘッドフォンのジャックが今時の小さな奴で、デッキのデカい差し込み口には合わない。ふうううう…

事実関係だけから言えば、現時点に於いて、この2000年に録音したカセットテープの中身、まだ確認出来ていません。いやはや。

そんなこんな、結局昨日は半日もソフト&ハード探索で暮れてしまい、来週火曜日締め切りの原稿、まだ全然出来てない状態。これからひとつ取材があり、それも同じく締め切り火曜日。さああああ、ヤバくなってきたぞぉ。

現時点では、お嫁ちゃんに丸投げで「カセットテープからMP3に落とし込める5000円以下くらいのハード&ソフトをなんとかできませんでしょうか」と御願いしてあります。さて、もう都内某所に出かけねば。そのあとはそのまま、演奏会取材だし。

たかが30年くらいの間に、こんなに機材が変わってしまうのだなぁ、とあらためて呆れ、形あるものの虚しさにしばし時を忘れている暇もない初夏の梅雨の晴れ間でありましたとさ。

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佐藤

今でもうちではアナログ盤・カセット・VHSも現役ですので、近くにお住まいで知り合いでしたら、デッキからレコーダーに突っ込んでWAVなりMP3なりでお渡しできるのに、と思いながら、眺めておりました。
老婆心ながら、
デッキにヘッドフォンの差し込み口があるのでしたら、
ミニプラグ (今時の小さな奴)から標準プラグ (デカい差し込み口用)に変換するアダプター
(こんなもの→
http://file.osyaberiosyaberi.o-oi.net/2b6abb94.png)は、
大した値段でなく家電量販店やインターネット
(近くの電気屋さんや、もしや今でも100円ショップでもあるかもしれませぬ)で
普通に売っていますので (URL欄御参照を)、
そちらを買われて直接ヘッドフォンで聴かれるのが一番早いかもしれません。
by 佐藤 (2019-06-23 05:31) 

佐藤

追伸です。

すみません、参考画像のURL、最後の")"をのぞかぬと環境によっては見られませんので、御留意をm(_ _)m

by 佐藤 (2019-06-23 05:45) 

Yakupen

佐藤様

いろいろありがとうございます。ミニプラグとか、絶対家の中にどっかにある筈なんで、逆に買うのが嫌、って困った状態でして(笑)。結経、嫁がなんのかんの、Amazonで機材を数千円でかき集め、無事にMP3にデータを落としました。テープの内容は、インタビューというよりも昭和27年の近衛管のメンバーの現在の消息を尋ねるものでした。これはこれで非常に興味深かったですが、テープ起こしをしていない訳はわかりましたです。
by Yakupen (2019-06-23 19:00) 

佐藤

そうでしたか、お節介を失礼しましたm(_ _)m

そうですよね、僕もこんなことを述べながら、実際必要になっても"いや、買ったからある筈!!!"と、買いに行かないでしょうし(^_^;)、買ったところでデッキの前以外では作業不可能なのでは、
何処でも作業できるようカセットからデジタル化できる環境を整えたほうが便利ですしね。

こちらは仕事でありませんが、
FMだ芸術劇場 (クラシック音楽館ではなく)だを録ったカセット・VHSに"あれが入ってるのだっけか"とデジタル化しつつ聴いてみたら全然違って、"これは別に要らないな…"となることが日常茶飯です。

ライヴ収録されFMで流れたものなんかは、カセットの方がノイズ等差し引いても何だか音の印象が自然なことも多く捨てがたいのですが、
確認・編集が楽という意味では、デジタルの圧倒的優位は認めざるを得ませんね。

by 佐藤 (2019-06-23 22:57) 

Yakupen

佐藤様

仰る通り、なんだか機材の変化に振り回されて爺になってきてるなぁ、と思ってしまいます。我が屋ではいちばんの困りものは、VHSテープに録音されているデジタルPCMエアチェックなんですよ。90年代初めくらいまで、DATが出て来る前で殆どやっていた人がおらず、VHSデッキにひとつ面倒な機材を噛ませねばならず、実質もう聴けなくなってます。嫁の亡き親父さんがやってたんですけど、ショルティのバイロイトの《リング》とか、貴重なものもあるんですけどねぇ。

by Yakupen (2019-06-26 10:27) 

佐藤

貴重で価値あるものが、新規格では、必ずしも登場しない、あるいは劣化して登場するのは、ある意味常識ですものね…

プロセッサー (おそらく「面倒な機材」のことです)をお持ちであれば詳しい方を探されれば案外すぐかとは思いますが、
壊れていたりすると修理は存外面倒ですし、
当然もう生産はしていませんので、
↓こういった方に頼まれる以外無いのかなと思っています。

https://sasakivn.com/blog/?p=8133

もしお知り合いの弦楽器奏者の方に当該工房のお客さんがいらしたら、頼まれたらもしかしたら貴重なものの補完が可能かもしれません
(無許可転載ですので責任全く負えませんが (すみません))。

アナログ盤音源のCD化の際の劣化が酷く原盤から独自でデジタル化するなどというのはよく聞きますが、
こういったプロセッサーはDATが出てすぐ消えてしまったものですから、そう簡単にいきませんよね。

まさかDATのテープ自体まで消えてしまうとは、十数年前には考えもしませんでしたが、
画質はやたらこだわる割に音はスカスカの圧縮でも雑音さえ無ければ最高と評する方が増えたのを思えば、
悲しいかな、当然なのかもしれません。

by 佐藤 (2019-07-04 04:22) 

佐藤

度々追伸をする者となりすみません。

↓こちら、素人が修理したものをオークションで買う等より信頼がおけそうな割に、良心的な値段 (送料込)ですので、
保証期間の30日の間に貴重なものをハードディスクにでも移してしまわれるのには中々良いのではないでしょうか。

https://thanks-electronic.com/?pid=125478697

by 佐藤 (2019-07-05 08:46) 

Yakupen

佐藤さま

いろいろありがとうございます。小生も人生の整理段階に入り、目の前にある膨大な過去の音資料をどうやって処理するか、視て見ぬ振りをする今日この頃、いろいろ参考になります。それにしても、デジタルデータ化というのがこういう方向に行くとは80年代には想像もつかなかったですね。レコードは永遠だと思えていた頃が懐かしい爺です。

by Yakupen (2019-07-06 10:30) 

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