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「カサド展2009」前期展示目録 [カサド・コンクール]

無事に内覧会も終わり(皆々様、ご協力有り難うございました)、明日の11時から八王子いちょうホール第2展示室で「カサド展2009」が始まります。あたしゃ、その頃は東シナ海上空なんですけど。

で、以下が前期の展示品リスト。なお、カサドが京都市交響楽団に売ったピエトロ・グァルネリのチェロは29日に到着予定で、まだありません。楽譜は前半後半で半分づつ入れ替えます。「亜麻色の髪の乙女」のチェロパートは全部見られますので、関心ある方は30日までにどうぞ。30日のコンクール1次予選終了から結果発表までの間に、ガイドツアーを予定しております。何時から、と質問されても困るけど。

※※※※

「カサド展2009」展示品目録〔前期2009年11月26~30日〕

ピアノ周辺
・原智恵子が自宅で使っていた小型グランドピアノ(ハンブルグ・スタインウェイ) 内部に1964年と1979年のウィルヘルム・ケンプのサインがある。現在も玉川学園で現役で用いられている。
・眼鏡
・カーネギーホール前でのポートレート写真立て(1950年代?)


展示ケースⅠ 修業時代・演奏家カサド戦前
・1926年3月1日 イタリア国王ヴィットリオ・エマニュエル3世よりカヴァリエーレ勲章を授与された際の証書
・父ホアキンの手紙 1926年3月3日バルセロナにて
・ヴィーンのプログラム カサドは自作のカデンツァでシューマンの協奏曲を披露した クレメンス・・クラウス指揮ウィーン交響楽団 1925年4月16、17日楽友協会大ホールにて
・バーミンガム市響演奏会プログラム1934年3月8日カサドに献呈されたバックス作曲チェロ協奏曲を演奏した
・エルガーからのメモ 1927年2月25日 残念ながらサイン部分は欠けている
・レスピーギのメモ 1932年月ローマにて
・メンデルスゾーン夫人と若きカサド(フレーム入り写真)
・作曲家ハンス・プフィッツナーの手紙 1935年8月3日ミュンヘンにて
・カサドの音名による楽譜断片 ミュンヘンにてプフィッツナーより贈呈


展示ケースⅡ カサドとカザルス
・プフィッツナー作チェロ協奏曲作品42 カサドへの献呈楽譜
・カザルスの手紙 1925年6月15日 バルセロナにて
・カザルスの手紙 1928年8月22日 サンサルバドルにて
・カザルスの手紙 1929年5月26日 バルセロナにて
・カザルスの手紙 1929年10月22日 バルセロナにて
・カサド所有カザルスのポートレート入り写真立て
・カザルスからの葉書 1958年9月12日


展示ケースⅢ 演奏家カサド・戦後
・1920年代カサドのプロモーション用公式ポートレート
・カサド智恵子結結婚式コンサート・プログラム
・デュオ・カサド当日プログラム1962年公演 日本凱旋公演は大いに話題となった
・デュオ・カサド サウスカロライナ公演プログラム 1959年11月30日 北米最有力の音楽事務所コロンビア・アーティストと契約したデュオ・カサドは小地方都市音楽協会の演奏会も積極的に行った.
・日本フィル定期演奏会当日プログラム1958年5月31日カサドサイン入り
・ N響定期演奏会当日プログラム62年11月カサド独奏小澤征爾指揮 ドヴォルザークを共演し単身離日したカサドの日本に於ける最後の公式演奏となった


展示ケースⅣ 作曲家カサド1
・サド作曲「カタロニア狂詩曲」ピアノ用スケッチ 1926年 オーケストレーションに向けてカサドが綴ったメモ
・指揮者メンゲルベルグからの電報 1928年11月12日ニューヨーク発、「あなたの狂詩曲の演奏は大成功 おめでとう」
・カサド作「小プレリュード」 大戦中末期の1918年2月26日に書かれ、現存する最も古いカサド作品のひとつと思われる
・カサド作「サルダナ」1925年に書いたピアノ小品から、セゴビアのためにギター編曲したオリジナル譜面と思われる
・カサド作「小ソナタ」(1931)ピアノ曲草譜断片
・カサド作「スペイン風ソナタ」オリジナル手書き譜面にハードカバー表紙


展示ケースⅤ 作曲家カサド2

・カサド作「無伴奏チェロ曲」草稿 1926年の3楽章無伴奏チェロ組曲とは別の、作曲年不明の草稿。プレリュード、ノクチュルナ、ルンバ
・カサド作「南部のラプソディ」オリジナル譜面 作曲年不明
・素性不明のチェロ作品譜面 カサドによる草稿と思われる
・カサド編曲ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」オリジナル譜
・カサド編曲ポンセ「小さな星」 ピアノパートは不完全なピアノとチェロ編曲草稿


展示ケースⅥ カサド・コンクール
・フィレンツェ・カサド・コンクール第1回応募要項
・フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式封筒
・フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式プログラム
・第1回フィレンツェ・カサド・コンクール・ポスター
・第1回フィレンツェ・カサド・コンクール本選資料


写真パネル&壁面展示〈時計回り〉

・若きカサド(額入り写真)
・カザルスと
・ローマ、聖チェチリア音楽院にて 戦前最後のコンサートのひとつ 1930年代終わり
・南アフリカ演奏旅行にて
・作曲家ショスタコーヴィチ、チェロ奏者ロストロポーヴィチに囲まれて、モスクワにて
・デュオ・カサド
・カサドの墓 バルセロナ
・勲章を付けたカサド夫妻(1960年代)
・カサド原智恵子を語る(『婦人公論』1963年新年号掲載)
・京都のチェロについて(新聞記事)
・自宅
・カサド&智恵子が最後に住んだ家 Borgo degli Albizi16 正面左の4階
・カサド&智恵子が最初に住んだ家 via Por S.Maria 1ベッキオ橋北詰左側
・スリランカ旅行にて 1953年1月 チェロを弾く少年は後の弟子ロハン・デ・サラム
・日本旅行 京都撮影所にて
・カザルスと
・カザルス指揮チェロ合奏団
・カサド夫妻とセゴヴィア
・メニューインらとの室内楽共演
・ブラームス二重協奏曲
・メンデルスゾーン夫人によるカサド作チェロ協奏曲解説(ドイツ語)と譜例
・第1回フィレンツェ・カサド・コンクール優勝者記念演奏会
・第1回八王子カサド・コンクール スナップショット

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広い壁面 [カサド・コンクール]

「カサド展2009」設営もいよいよ佳境。本日の日程はこうなっておりました。
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ちゃんとタイムテーブルと設営プランが出ているだけ立派だ、と思ってやってくださいませ。

なぜか連日町田に行くことになったり、諸般の事情で予定していたポスター5枚が貼れなくなって、その空間を埋めるために必死に作文をしたり、キャプションが足りなくなって慌てて作らねばならなかったり、今日も今日とていつが朝でいつが晩なのか判らぬ程のバタバタぶり。それでも、なんとか夜の10時前には入口だけは出来たので、肉体労働して下さったNPO理事長さんやホールのスタッフをでっかいカサドの前に並べて、はいポーズ!
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おお、こうして写真で眺めても、右側の壁面がまだ太平洋のように広大に広がっていることよ。

明日午後6時から、八王子いちょうホール第2展示室にて、「カサド展2009」の内覧会が開催されます。ボランティアの皆さんのためのガイドツアーを行いますので、ご関心のある方はボランティアさんのふりをして潜り込んで下さいませ。潜り込んだ方には、もれなく重労働がついておりますぞ。

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蛇の道は蛇へ [カサド・コンクール]

晴れ上がったレイバーデー・ジャパンの朝の光の中、八王子にはカサド・コンクール旗がはたりはたりとはためいております。本選開始まであと4日、本日から宿舎にチェロ抱えた参加者が世界中から集まり始めるそうな。なんせ腹の中じゃ「俺が誰よりも上手なんじゃい」と思ってる奴らが何十人も寄ろうってんだから、既に事務局ではいくつもの「参加者神話」が生まれつつあります。ま、いかにも独奏者コンクールでんがな。
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さても、本日は無事に玉川大学教育博物館に保存管理されている「原智恵子資料」が町田街道下って八王子に到着しました。フィレンツェから東京までの道に比べれば最後のバス移動くらいだけど、なんとも遠い道でありました。

なにしろ、今回の資料貸し出しは基本的に日本国の法律が定めた美術館・博物館通しの相互貸し出し奨励システムに則って行われます。「それ、貸してくんろ」ってないーかげんなもんじゃあありません。ですから、当然、学芸員さんたちの間でのプロフェッショナルなやり取りが介在せねばならぬわけであります。本日はその横にぼーっと座ってアホ顔こいてる1日でありました。

基本的には、どんなモノであれ「そのモノが今ある状況を可能な限り維持し、自然劣化を含めあらゆる変化に人類が可能な限り対抗する」というのが博物館の姿勢であります。例えば貴方の目の前に転がっている消しゴムをそんな視点で維持管理しようとしたら、まずはその消しゴムの状況を徹底的に把握せねばならない。表左上が2ミリ削れている、裏の右下から1センチのところに恐らくは鉛筆と思われる傷がある、カバーの紙の下3分の2の「コクヨ」という文字の辺りにシミがある、とかね。そういう「現状」を克明に記録し、両博物館の学芸員同士が確認しながら、資料が受け渡しされるわけであります。もーいーじゃないですか、それくらい、なんて言っちゃいけん。うん。

てなわけで、引き渡しが終わる頃には秋の日もつるべ落としに遙か丹沢の向こうに沈み、1トン車に積み込まれ会場のいちょうホール第2展示室に資料が到着したのは暗くなってから。それから、早速、ご協力いただいている八王子夢美術館の学芸員さんと、運搬のプロ中のプロたるクロネコヤマト美術品運搬部の若き職人さんによって、並べられた展示ケースの中に資料が収められていきます。
どうすれば美しく見えるか、どうすればより見やすく、情報が多く展示されるか、アッと驚く細かいテクニックがあるのだが、さすがにそんなことをここで開陳するわけにはいかん(隠してるんじゃなくて、そんなことばかりで記述が果てしなくなるから)。素人のコンクール・スタッフも見よう見まねで並べてみるのですが
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結局、プロのチェックが入って「あ、なーるほど」ってことになるわけですわ。

さても、「カサド展2009」、驚くなかれ、プロの手際よい仕事ぶりによって、展示ケースの中身は完成してしまいました。

とはいえ、仕事もオシマイだ、と思ったら大間違い。まだ壁面のパネルやら釣りモノがなんにも出来てません。
昨今のパソコンとプリンターの普及で、釣りモノ系、印刷物系は業者に出すんじゃなくて自分でつくれるようになってるわけで、当然ながら、諸経費節減で事務局やスタッフ、ボランティアなんぞのしろーと集団が作ることになるわけであります。アマチュアとしては達者にやる人は何人もいるけど、「必要な時間に、必要とされるものを、必要な状況で提供する」プロではない。目の前にチェロ抱えて右往左往する子供らがいたり、仕事を求めて並んでいるボランティアがいたりすれば、そっちの対応が先になってしまうのは当然でしょう。結果として、いくつかの滞る結節点が出て来てしまい、その一点の滞りによって全ての作業が滞り…ってことになる。ま、昨今のイベントでは皆様お馴染みの「そうなることは見えているのにやっぱり起きてしまう修羅場」が現出しちゃうのでありますね。

立て込み作業あと1日半の「カサド展2009」、水曜午後6時には無事に内覧会が開かれ、木曜朝にはやくぺん先生ジョン・アダムス求めて遙か南方の空に発つことが出来るや!明日はいよいよ原智恵子のピアノが搬入されて来るぞ。

なお、今回の展示会、楽譜関係の展示物の量に比して資料が多過ぎるので、前半後半で展示楽譜を入れ替えます。コンクールの進行に合わせ、前半は小品中心、後半は大作中心になる予定。詳細は明日の当電子壁新聞で発表いたしますので、カサド作品にご関心の向きは要注意。

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祭りの前 [カサド・コンクール]

いよいよ「第2回ガスパール・カサド国際コンクールin八王子」も開幕まであと1週間を切り、付帯イベント「カサド展2009」オープンまであと4日(かな)と迫りました。本日から湾岸を離れ、甲州の山々を望む古い宿場沿い、荒井呉服店(♪ちゅーおーふりーうぇぇえぃ~)真ん前のビジネス宿に缶詰です。街道沿いでは火曜日には二の酉もあって、そっちの準備も着々と進んでいるみたい。もうすっかり多摩は冬。
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いちょうホール隣のコンクール事務局では、スタッフが忙しそうに働く中に、今回は何故か調査や作文だけじゃなくて具体的な「制作」もやらにゃならん羽目に陥ったあたくしめも、慣れぬカッター振り回し、パネル制作したり
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夕方にはホールの展示室が使えるようになり、O事務局長以下若手スタッフが早速「カサド展2009」会場設営に取りかかります。うううん、思った以上に壁面が広いぞ。展示ケースが今回は狭いので、展示品を少なめに絞ったのだが、大丈夫なんじゃろか。
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そんなこんなで、深夜を前に未だ煌々と光が漏れる事務局を後に、明日の資料引き渡し準備もあるので宿に戻ったら、おお、やっと香港フィル広報さんから連絡が入ってら。日曜日の深夜に働いているのは、どうやら高尾山傍だけじゃあなかったようで、ちょっと安心する寒ぅい秋の終わりの八王子の宿でありましたとさ。

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カサド展2009予定展示物その1 [カサド・コンクール]

この週末からは八王子張り付きになる予定で、その前に日常業務を必死にこなす今日この頃。内陸は湾岸よりももっともっと寒いぞ。ふうう。

さて、いよいよ建て込み目前の「カサド展2009」でありますが、恐らくは八王子方面ではもうチラシも撒かれていることでありましょう。市のページにも挙がってます。
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/profile/bunkageijutsu/021894.html
となれば、この電子壁新聞で公開しても良いのでしょうから、その一部を列挙します。なんで全部公開しないのか、といわれれば、ギリギリにならないとどうなるか心配なものがあるからです。来週頭、展示室に展示品が持ち込まれた時点で、「その2」を上げさせて頂きます。以下のリストは、原則的に当日会場配布される展示品リストであります。このリスト、基本的には半分くらいは3年前の「カサド展」と同じです。ちなみに、こちらが前回の「カサド展」の目録。http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-22-1

なお、ここでまだ上げておらず「その2」に掲載予定の「Ⅳ:作曲家カサド」が今回の目玉です。

※※※※※

「ガスパール・カサド展2009」展示品目録その1

※資料、★楽譜、◆パネル写真、◎2009年展新資料、Ka川添資料、Ky京都市響資料、H八王子カサド・コンクール資料(番号付き資料記号なしは玉川大学教育博物館資料)

Ⅰ:修業時代
1 眼鏡※
2 イタリア国王ヴィットリオ・エマニュエル三世からのカヴァリエーレ勲章受章証書※
3 父ホアキンの手紙1926年3月3日バルセロナにて※
4 メンデルスゾーン夫人とカサド額入り写真 (レプリカ)※◎
写真1 カヴァリエーレ勲章を付けたカサドと智恵子(1960年代)◆

Ⅱ:演奏家カサド・戦前~戦中
5 ヴィーンのプログラム 1925年4月16,17日※
6 エルガーのメモ 1927年2月25日※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-10-26
7 レスピーギのメモ 1932年ローマにて※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-10-31
8 バーミンガム市響演奏会プログラム1934年3月8日(カサドに献呈されたバックス作曲チェロ協奏曲演奏)※◎
9 プフィッツナーの手紙 1935年11月12日※
10 プフィッツナーによるカサドの音名の楽譜断片※
11 プフィッツナー作チェロ協奏曲作品42カサドへの献呈楽譜★
12-1 カザルスの手紙 1925年6月15日バルセロナにて※
12-2カザルスの手紙 1928年8月22日サンサルバドルにて※
12-3カザルスの手紙 1929年5月26日バルセロナにて※
12-4カザルスの手紙 1929年10月22日バルセロナにて※
13 カサド所有カザルスのポートレート入り写真立て※◎
14 1920年代カサドのプロモーション用公式ポートレート小※◎
15 1920年代カサドのプロモーション用公式ポートレート大※◎
写真2 自宅◆
写真3 サンタ・チェチリア音楽院にて◆

Ⅲ:演奏家カサド・戦後
16 カセッラ没記念演奏会プログラム 1947年8月31日※
17 カザルスの葉書1958年9月12日※
18 南アフリカ公演ポスター 1957年4月10日※
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-13
19 日本フィル定期演奏会当日プログラム1958年5月31日カサドサイン入り※◎
20 大阪フェスティバル1958年総合プログラム※◎
21 デュオカサド当日プログラム1962年公演※◎
22 N響定期演奏会当日プログラム62年11月カサド独奏小澤征爾指揮※◎
23 カサドデュオ サウスカロライナ公演プログラム 1959年11月30日※◎
24 カサド自筆のレパートリー表※◎
25 カサド智恵子結結婚式次第※◎
・カサド原智恵子を語る(「婦人公論」掲載記事パネル化)※◎Ka
・カーネギーホール前でのポートレート写真立て※◎Ka
26 デュオカサド1966年4月26日ポスター※◎
27 デュオカサド1967年1月15日未使用ポスター※◎
28 原智恵子がフィレンツェ自宅で使ったピアノ※
・カサドが用いたチェロ※◎Ky
写真4 スリランカ旅行1953年1月ロハン・デ・サラムと◆
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2008-09-11
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-11-19
写真5 日本旅行1958年京都撮影所にて◆
写真6 ブラームス二重協奏曲◆
写真7 メニューインらとの室内楽共演◆
写真8 カサド夫妻とセゴヴィア◆
写真9 カザルスと◆
写真10 カザルス指揮チェロ合奏団◆
写真11 デュオ・カサド◆
写真12 墓◆

Ⅴ:カサド・コンクール
51 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回応募要項※
52 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式封筒※
53 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回公式プログラム※
54 フィレンツェ・カサド・コンクール第2回公式プログラム※
55 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回ポスター※
56 フィレンツェ・カサド・コンクール第2回ポスター※
57 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回本選資料※
写真13 フィレンツェ・カサド・コンクール第1回優勝者記念演奏会◆
・八王子カサド・コンクール第1回ポスター※◎H

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花の都にカサドの足跡を訪ねる [カサド・コンクール]

花の都フィレンツェといえば、コシモ・ド・メジチでも、ミケランジェロでもレオナルド・ダ・ビンチでも、ラファエロでもブルネレスキでも、ベンヴェルート・チェリーニでもなければ、はたまたヤーコプ・ペリでもガリレオ父でもない、そおおおおお、ガスパール・カサドと原智恵子の街でありますっ!

となれば、フィレンツェ観光のハイライトは、ドゥオモでも、ウフィッツィ美術館でも、はたまたベッキオ橋でもない。当然、カサドの足跡を辿らねばなりません。以下、面倒なんで、いきなりご覧頂きましょう。

こちらが戦後にカサドが住み、花嫁原智恵子とお住まいになられたvia Por S.Maria 1の現在の姿であります。
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おや、とお思いかもしれません。そーです。あらゆる観光客が「♪おおみおばびーのかーろおおおおお…」と口ずさみながら飛び込もうとするヴェッキオ橋の北詰、左側のでっかい家であります。今は改築され、一部がホテルになっておりますが、かつてはカサドと智恵子はここからアルノ河の彼方に沈む夕日を眺めていたことでありましょう。カサドが住んでいた時代の面影を残す正面左側はこんな感じ。
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未亡人と成った智恵子は、日本では「フィレンツェの塔に住む」と神話化されていたようですが、そんな伝説の源はこの建物にあるのかしら。

さて、カサドと智恵子はフィレンツェでの10年に満たない実り多い生活の中で、何度か転居をしております。そのあたりは全部吹っ飛ばして、花の街観光の最後は、マドリードで客死したカサドが戻れなかった最後の家で締めねばなりません。こちら、16 Borgo degli Albiziであります。大聖堂から西に数百メートル、庶民生活の息吹も感じられるフィレンツェ旧市街のど真ん中です。
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写真正面の左側の住居。この何階かで、未亡人となった智恵子がカサド・コンクール実現に東奔西走し、1991年の東京は多摩地区への帰国までの時間を過ごした場所であります。

以上、曇り空にかろうじて光が射すフィレンツェからの観光案内でありました。他にもカサドの名所旧跡は沢山ありますが、それはまた別の機会に。

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酉の市が終われば [カサド・コンクール]

神無月の八王子ってば、甲州街道沿いに熊手乱舞しべったら漬け屋仮設の軒を並べる酉の市でありますが
http://www.enjoytokyo.jp/OD004Detail.html?EVENT_ID=290615
2009年の今年は、他に3つも大きなイベントがあるぞっ!そー、コンクール開催中に市内各所で開催される「八王子カサド・コンクール」三大関連事業だっ!

あと数日で市内各地に撒かれ始めるであろうチラシにも記されるその3つとは、「八王子市内各地がカサドの名を掲げ広く世界から若い才能を歓迎するEntrance the Cassado」、「記念イベントや八王子観光を紹介する八王子フェスタ」、そして「コンクールが顕彰する歴史的チェリストの足跡を豊富なオリジナル資料で辿るカサド展」でありまする。どれも27日からはやってます。

ホントのこというと他の2つは何をするか良く知らないんだけど、なんであれ、今月24日の二の市にべったら漬買いに遙か八王子まで足を伸ばそうとお考えの方は、恐らくはその日はいちょうホールで「カサド展」設営追い込みで死にかけているやくぺん先生に元気ドリンクなど差し入れてやってくださいな。

てなわけで、今年もやります「カサド展」、ちょっとだけ中身を漏らすと、今回の展示品は4割くらいが前回と入れ替わってます。前回、一部にちょっとしたセンセーションを巻き起こした「親愛の言葉」を巡るカザルスの手紙のオリジナル、今回も展示します(当電子壁新聞の「カサド・コンクール」旧エントリーをご覧あれ)。また、只今手配中で間に合うかわからないけど、会場BGMにカサドのニ短調チェロ協奏曲が流れている可能性が高いです(残念ながらカサドの演奏じゃあありませんが)。ダメな場合は、マニアの皆さんはよくご存じのカサド自作自演の「アルペジョーネ・ソナタ協奏曲」でも流しましょうかね。

まだ発表できないけど、期間中、ことによるとさり気なくトンでもないことが起きているかもしれません。八王子いちょうホール第2展示室(前回の会場の真上で、コンクール会場からロビーに出て反対側です)、開催期間は11月26日から12月6日までであります。乞うご期待。

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ソン・ミン・カンがんばれぇ [カサド・コンクール]

ええ、いきなり暴言なんですけど、小生はほントは独奏者のためのコンクールはあんまり興味がありません。

ってか、個人の才能だけを純粋に議論するなら、一度聴いただけで誰にでも「スゴイ」って思わせるような奴じゃなければ世界に数個しか空いていない席を奪うなんてできっこない。そんなこと誰でも判ってる。それを承知の上で、敢えて独奏者コンクールに何を聴くべきなのか、正直、わからんのでありますよ。だから、まあ、そんな風にしか思ってない奴のいーかげんな意見だと思って下さいな。
ソロコンクールで本当に面白かったのは、1980年代後半に数回、本郷のバリオホールで開催された「日本現代音楽ピアノ・コンクール」くらいだなぁ。あれはすごおおく勉強になった。なるほど、つまり、小生はコンクールは結果や経過の見物じゃなくて、他人様やエライ先生が演奏をどう評価するかの「お勉強」に行ってるんだなぁ。

なーんて慎重な前置きを終えて…さても、この秋はどうやらでっかいチェロのコンクールが重なっちゃってるみたいなんです。あと数週間で我らが八王子カサドが始まるというのに、数日前からパリでロストロポーヴィチ・コンクールが始まった。
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ホントは今年じゃなかったらしいんだけど、財政の悪化で今年になった御陰で、八王子とか、同じ頃にやるんだかやらないんだかよーわからぬソウルだかのコンクールとかが、ゴッソリ重なることになったよーです。

こうなると大変なのは参加者だけじゃなくて、審査員さんであります。堤さんもノラス先生もムニエ御大も、パリから八王子へと移動が大変です。ほれ、これがパリの審査員。
http://www.civp.com/rostro/rostrogb/jury2009.htm
ちなみに、こっちが八王子の審査員。
http://www.cassado-cello.jp/japanese/j_competition2-03.html
うううううん、世界中で数百人で動いてるクァルテットの世界だってもうちょっと人材が豊富に思えるけど。やっぱりある程度以上にまともなプロのチェリストで、1週間以上も同じ所に座り、5ダース以上の数の名チェリストの卵を次々と真剣に聴く、なんて過酷な肉体労働を引き受けようなんて方は、世界にもそう数がいないんでしょうねぇ。

もとい。で、小生はチェロ業界は専門ではないのでよーわからんのでありますが、そんな小生でも知ったような名前が参加者リストには並んでます。こちらがリスト。2次の演奏順一覧が挙がりました。
http://www.civp.com/rostro/rostrogb/rounds_2009.htm
リストの中でのあたくしめの注目は、もうだたひとりであります。当電子壁新聞にも何度か登場しており、去る初夏には中央区の小学校なんかでも弾いて、新厄偏庵にも転がり込んでギュウギュウな中でソフトドリンク飲んでった娘さんです。金曜夕方登場のスイスのお嬢さん。
残念ながら2次には進めなかったようですな。ま、あの年齢でこのクラスの大会の空気を感じ、同世代の連中の状況を眺めるのは、自分がプロとしてどのように生きていくかを考える上で良い経験になったことでしょう。別にあらゆるチェリストがヨー・ヨーやマイスキーになる必要なんてないんだもん(ちなみに両者ともコンクールの優勝経験はないんじゃないかしら、マイスキーはフィレンツェのカサド・コンクールで1位なし2位だし)。来週にはチューリッヒで会えるだろうから、「よくがんばりました」と健闘を称えねならぬぞ。

八王子的には、ひたすら「がんばれ、加油、ソン・ミン・カン!」でしかありませぬ。あ、火油、じゃないや。ええとぉ…ネット上の日韓辞典で調べたら、「열심히 해라 」だそうだ。←文字化けしてる方は、ハングルが書いてあるだけですのでご安心を。

ちなみに木曜日にサル・ガボーで開催される本選は、残念ながら放送は12月みたいですね。ネット同時中継をやる八王子の方が全然立派だぞ。お金がない、ってのはこの辺に影響してるのかしら。ううううん。

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やっぱりロハンでした [カサド・コンクール]

思い返せばもう2年前のことになる、2006年の酉の市の頃、東京の遙か西、八王子で、「第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール」が開かれました。皆様、まだ覚えていらっしゃいますでしょうか。

その際、小生は付帯事業としての「カサド展」のコーディネートというか、資料調査というか、まあ、そういうことをやらせていただきました。玉川大学行って膨大な未調査資料を掘り返したわけですな。

展示会にはたくさんのカサドの写真もあった。その中に、こんな写真がありました。ちゃんとしたものは手元にないけど、判る方はこれでだいたいお判りでしょう。
DSCN4015のコピー.jpg
アジア・ツアーで少年チェリストを指導するカサドの姿です。

どうも最初に見たときから、この少年はロハン・デ・サラム氏じゃあないかなぁ、と思った。で、ロンドンのアルディッティQの事務所に連絡したんだけど、その頃はロハンが辞めた直後くらいだかで、結局連絡が取れなかった。そんなわけで、写真を展示したときには、誰とはきっちり示せなかった。訊ねられたら、「恐らく9割9分、アルディッティQだったロハン・デ・サラムさんだと思うんですけど…」と申しておりました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-12-03

時流れ、本日、ミュンヘンのヘラクレスザールで行われたミュンヘン・コンクールのヴィオラ部門の本選の席に、今日はクァルテット部門の審査がお休みのロハンがいらしてました。審査員席にいらっしゃるときには、遠くから手を振ってご挨拶をしたくらいなんだど、今日はコンクールのこと以外ならどーどーと話が出来る。で、パソコン開いて上の写真を引っ張り出して、「これって…」と質問してみました。ってか、「これこれこういうことで、こういう写真があるんですけど…」と言い出したら、こっちに座ってて、カサド先生が立ってて見下ろしてる奴だろ、って向こうから仰ってくれた。曰く、「これは私だよ。スリランカにいた頃。この写真、探せばうちにもどっかにあるんじゃないかな。原さんはお元気なの。あ、お亡くなりになったんですか。」

「この写真の時には面白い話があるんだ。カサド先生がリサイタルをやってね、アンコールに、これから最も素晴らしい演奏をお聴かせします、って聴衆に言って、おもむろに私を呼び出したんだ。そう、子供だよ、この頃。私はカサドの演奏会のアンコールで弾かせて貰ったのさ。(ロハン)」

なお、「カザルスとカサドに直接習った最後の男」ロハンは今もお元気で、来年の4月にはケルンで細川俊夫の新作チェロ協奏曲の世界初演をするそうです。まだ楽譜とか来てない、連絡しなきゃなぁ、と盛んに仰ってました。
それから、3月には去年静岡に単身いらしたときに高橋アキさんなんかと弾いたのと同じラッヘンマンなどのトリオの演奏会もヨーロッパのどっかでおやりになるそうな。ピアノはアキさんで、ヴァイオリンはなんとなんと、あのダヴィッド・アルバーマンだそーです!え、誰だか判らぬ、って。「現代音楽の深海から浮上する(A氏の手になる当時のキャッチコピー)」アルデッティQ90年代の黄金期を、ロハン、アーヴィン、ガースと共に支えたメンバーのひとり、どんな音でも瞬時に完璧に音程が取れて真似られるあのセカンドさんです。

まだまだ、みんな元気。

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明日6日カサド・コンクールBS放送 [カサド・コンクール]

なにやらもう大昔のことに思える八王子の「カサド・コンクール」。騒動も落ち着いた今頃、11月末に盛んに動き回っていたNHKBSのクルーの仕事が放送されるようです。小生が担当した「カサド展」も、設営時点から盛んに撮影してましたから、なんか出るんじゃないでしょうかねぇ。案内はこれ。http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2007-01-06&ch=12&eid=16183
以下に、事務局A氏からの連絡をそのまま貼り付けます。

                            ※※

BSイベントホール「よみがえるカサド国際チェロ・コンクール」
1月6日(土)12:10~13:24 NHK BS2 で放送いたします。

 20世紀の両大戦から1960年代にかけてヨーロッパを中心に活躍した、スペイン出身のチェロ奏者ガスパール・カサドの名を戴いたコンクールが、1969からイタリアのフィレンツェで開かれていました。そこからはいま一線で活躍しているミッシャ・マイスキー、岩崎洸、上村昇といった人たちが羽ばたいたのです。
 1990年の第10回を最後に途絶えていたそのコンクールが、2006年晩秋の東京八王子でよみがえりました。2週間にわたって行われた「第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子」を取材・構成した番組です。フィレンツェで行われていたコンクールが八王子で開かれるわけも明らかになります。お時間があればご覧ください。 (事務局A)

                            ※※

というわけです。なお、今、その辺で売ってる「音楽の友」1月号のロンドという写真グラビアページには、小生がまるで他人事のような風に「カサド展」の紹介をしています。締め切りの都合で結果まで入れられなかったので、こういうことになりました。結果を含めては、「ストリング」1月号に編集長A氏が記事を書かれてますので、そちらをご覧あれ。「カサド展」報告書のようなものを、今月末発売の「ストリング」2月号のために、月曜朝締め切りで書いてます。ある程度の量のものになりますので、恐らくこの展示会に関して調べる方にとっては今後の基本資料となるでしょう。公式ホームページでのストリーミング配信は、残念ながら年末をもってオシマイになりましたけど。

蛇足ながら、このコンクールは国際大会だったので、公式ホームページには英文版もありました。その結果(なんでしょうねぇ)、カサド研究者やら、修士論文でカサドについて書いているチェリストさんなど世界各地の数名から、直接小生の個人メールに問い合わせがありました。今も連絡を取り合っている人もおります。どこに住んでるのか、未だに全然判らぬ奴もおります(特に知る必要もないし)。ネットの世界というのは、言葉の壁さえ崩せば、情報発信としてはむやみに広いなぁ、とあらためて驚かされます。

さても、コンクール参加者のその後の動向。優勝のソンミン・カン嬢は、公式なフォローがあるでしょうから、八王子近辺で近い将来にまた耳に出来るはず。未完の大器の風格でしたね。
第2位になった「フランスのチェロを弾くメグ・ライアン」ことマーヤ・ボグダノヴィッチ嬢も、なにやら日本の事務所と契約があってまた来ると申していたそうなので、乞うご期待です。清楚な見かけからは以外かもしれないけど、大向こうウケを狙った大柄な音楽もやります。
第4位のレキロ君、シューマンなど叙情的な面を評価された青年でした。コンクール終了後、個人的なやりとりがなんのかんのありまして、来週のNYでは会えないけど、どうやら学生という形でまた東京に数ヶ月戻る可能性があるとか。お気に入りだった皆さん、続報しますから期待してお待ちを。

なにはともあれ、明日の昼のBSニュースが終わったら、チャンネルはそのまま!


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