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ヴィーン風ハイドンだったり多摩のコミュニティだったり [音楽業界]

今日明日のイベントに関して、バタバタの宣伝です。もう遅いか。なお、カテゴリーは正確には「演奏家&弦楽四重奏&音楽業界」なんだけど。

◇マイスルが指揮します

本日金曜日午後7時から、上野は藝大の新奏楽堂で、ヨハネス・マイスル氏が藝大室内管を指揮します。日本での指揮は3年前に同じく藝大チェンバーを振って以来になるんじゃないかしら。なかなか珍しいかも。
http://www.geidai.ac.jp/facilities/sogakudou/info/20090213.html
マイスル氏といえば、クァルテットや、それよりもことによると室内楽教育に関心のある方なら誰でもご存じでしょう。そー、かのアルティスQの第2ヴァイオリン。そして、もっと重要なのは、アボ・クユムジャンと一緒になってヴィーン国立音楽大学に室内楽科を創設する動きの中心になり、今では同学を拠点とする「ヴィーン・ハイドン&モーツァルト・アカデミー」だっけ、よーするに、中欧系の演奏伝統をベースにした「ヴィーンを中心とした室内楽演奏教育のセンター」たることを目的とした組織の中心人物であります。ヴィーン音楽大学でやってるコンクール、数年前に留学中のアルモニコが最高位になったやつの推進者ですな。無論、アルモニコの先生で、岡山先生の盟友であります。藝大とヴィーン音楽大学の室内楽科提携のキーパーソン。

なんか、演奏家というよりも、先生としての紹介になっちゃったけど、今晩の演奏会がそういう流れの中であるわけだから、しょーがないでしょう。

そんな音楽の中身以外の事情はともかくとして、「クァルテットの第2ヴァイオリン奏者あがりの指揮者」で思い出すのは、まずはかのアレクサンダー・シュナイダーでありましょーぞ。ブダペストQの伝説のオッサンで、ブダペストQを飛び出して自分の団体を作ってハイドン弦楽四重奏全曲録音に世界で初めて挑んで挫折。晩年は指揮者として黎明期カザルスホールの実質上の音楽監督を勤め、今に至るあのホールの伝説の音楽面をプロデュースしていた爺さんであります。NJPハイドン全曲演奏定期にも出てきて、そのときに弦楽四重奏全曲の企ての話をステージからしたんじゃなかったかしら。
もとい、なんであれ、セカンドから指揮者に転向した人は、ファーストから指揮者になったシャンドル・ヴェーグやらシモン・ゴールドベルク、最近ではすっかりミュンヘンのドンと化しつつあるクリストファー・ポッペン、更にはピーター・ウンジャンなどとは、指揮者としての視点がちょっと違う(ウンジャンはよく知らぬが)。マイスル氏がどんな音楽をやるのか、ちょっと楽しみでありますね。少なくとも、今、東京の話題の中心にあるブリュッヘン翁のハイドンとは、相当に違うと思いますよ。特にアレグロの解釈とか。

◇多摩川向こうで「アーツ・イン・コミュニティ」シンポジウム

学内的には本日からやってるようですが、世間にオープンになるのは明日なので、お知らせします。前の記事のコメント欄で話題になってるシンポジウムです。こちら。
http://www.tosei-showa-music.ac.jp/arts/result/h21_1_8.html
上のURLからみていただければ宜しーので、特に説明はしません。「音大生が学校で習っていることを、どうやって社会に結びつけていくか」というのが大きなテーマです。

地域コミュニティの指導者を育成するにはどうするかとか、コミュニティの中でアートはどのような役割を持つか、とか、そんな大上段に振りかぶった偉そうなことを議論するんじゃあないと思います。まだ明日の申し込みは受け付けておりますので、それでもご関心がある、という方はどうぞ。そうねぇ、音大生と一緒にコミュニティ活動をしたいとか、音大の子をアウトリーチでやってみたんだけど使い物にならずに困った、なんて人には意味があるかも知れませんね。町田市の新しいホールでお悩みの方とか(おお、岡山先生繋がりでふたつのネタが関連した!)、新百合ヶ丘から多摩センター地区辺りでコミュニティベースの音楽活動をやりたい、なんて方も人脈探しに顔を出すといいかも。

というわけで、慌ててお知らせ2題でした。

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