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石丸電気ソフト館がホントになくなる [音楽業界]

もうでかけなきゃならないんで、ひとことだけ。

数ヶ月前に、「石丸電気のレコード館がなくなった」という話をしました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2010-07-05
そのときは、「向かいのソフト館に移っただけだよ」という声を直ぐに寄せていただき、幸いにも個人的な感傷で終わらせることが出来たんですけど、今度はそういうわけにいかぬ。

秋葉原石丸電気で映像音楽ソフトを纏めて扱っていた神田川の畔、旧交通博物館の反対側の石丸ソフト館が、この3月でホントになくなります。で、今、「持ってけドロボー在庫一掃、ソフト5点お買い上げでなんだろーが3割引セール」をやってます。
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昨日、チャリチャリと遙か湾岸から「かねやす」の丘の向こう、大曲のトッパンまでニューイヤー・コンサート(なかなかトンデモ系なイベントだった)に行くついでに、グルリと秋葉原まわり、持ってけドロボー大会に参加してきました。指折り数えれば、石丸電気さんでレコードを買わせていだき始めてから30数年。初めて石丸電気で買ったのがストコフスキーのデッカ廉価盤のチャイコフスキーの5番だったのは、なぜかよーく覚えている(うううん、もの凄いイロモノから入ってるなぁ)。これが最後の大豪遊になるかと思えば、なんとも寂しい限りであります。

それなりに混んでおりまして、店員さんも忙しそう。カウンター越しにした話によれば…私たちもまさか1年でこんなことになるとは。春からは本店でちょっとは扱いますけど、このような専門店の形ではもうなくなります。専門店に特化する、という考えでやってきたわけですけど、会社としてはもうちょっと無理ということみたいですね…

てなわけで、わざわざクラシック音楽マニアがそこまで足を伸ばさねばならない場所としての石丸電気ソフト売り場は、この3月でなくなるということ。長い間有り難うございました。

ちなみに、あたくしめが最後に買わせて頂いたのはブルーレイ中心で、ブラウンフェルスの「鳥」、ツェムリンスキーの「女王の誕生日」とウルマン「壊れ瓶」のダブルビル、マゼールin平壌…などなど。このところ世界中のディスク屋さんで手にとっては、買おうかなぁ、どーしよーかなぁ、と思ってたものを、まとめて購入した次第。値段というよりも、ここで買ってあげにゃぁ、って感じ。

ここから先は法に触れる部分がありますので、犯罪に関与したくない方は読まないで下さい。小さい字にします。
石丸電気といえばブート盤、放送録音からCDRに落とした世にもアヤシイ海賊盤がドードーと売られているので世界中の業界関係者に知られた、いかにも秋葉原というどっか際どい街らしい空間でした。北京よりも香港よりも危険な場所だったわけです。で、店員さんに拠れば、当然のことながら春から残される小さなソフト売り場ではブート盤など扱わないそうです。ですから、今、棚2つ分くらいあるのが、この地上で世にもやばいソフトが買える最後の場所になってます。はっきり言って、小沢一郎が政治資金問題で告訴されるくらいなら、石丸電気のこの売り場責任者と社長は即刻逮捕、店舗取りつぶしにあって当然なくらいの、明々白々な犯罪行為。そんな犯罪にどーしても荷担したいという方は、急いだ方が良いですよ。

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コメント 5

井上拓也

>石丸電気といえばブート盤

大丈夫、通販で買えます。買わないけど。まあ通販は地上で買う感覚じゃないですもんね。
by 井上拓也 (2011-01-09 00:33) 

かめ

これでもう秋葉原に足を向けることもなくなりました。
石丸電気はLPレコードの時代から私の音楽的な成長とともに常にありました。
LPからCDへのフォーマット変遷そしてその次ではとらえられない、いよいよ音楽、芸術分野の破壊が始まりました。そういえばとっくに「メジャー」レーベルは録音行為そのものを休止しているではありませんか・・。
すべてのものがデジタル化そして押し寄せるグローバリゼーションの波は最後には究極のアナログである人間そのものを否定してしまうんでしょうね。
石丸電気閉店、そして人間滅亡元年2011。
by かめ (2011-01-09 06:03) 

ボーや

石丸電気のレコード売り場は、私が国内盤LPから、輸入盤に切り替えるきっかけになった店です。でも、その後、CDの時代になり、LPでは1割程度の輸入盤比率(私のコレクションの話です)だった物が、8~9割に逆転し、インターネットの一般化により、直接国外の通販店から個人輸入するに至って、殆ど重要度のない店に変わってしまいました。

これは、石丸に限らず、HMVJapanやTowerも同じです。

時代の流れは止められないですね。
その内、海外の格安通販サイトも、デジタルデータの直接ダウンロードに潰されて行くのでしょう。

ところで、最近 Bluray drive が割安感が出てきたので、我が家のPCのDVDを Bluray に変更し、漸くPCで Bluray を見る事ができる様になりました。

そこで気になるのですが、石丸では「Vogel」とか「Zwerg」、「Rienzi」はお幾ら位なのでしょう?私は、夫々2500円程度+送料で輸入しようとしていますが、石丸の方が安ければ、東京に出る機会に購入して見ようと思います。

by ボーや (2011-01-09 14:39) 

Yakupen

皆々様

こういう思い出話は、皆さんそれぞれに歴史をお持ちなのでしょうね。小生も、正直、石丸電気から最も近くに住んでいた根津時代から殆ど再生ソフトは買わなくなり(引っ越しが多かったからという理由もあります)、根津からカザルスホールまでチャリチャリ出かけるときに横を通っても、特に覗くこともありませんでした。ま、それもまた歴史だったんでしょう。

さても、ボーやさんのお尋ねですが、ぶっちゃけ、石丸で売ってるのは所謂国内盤ですので、お書きの値段で購入予定でありますれば、輸入した方がまるっきり安いです。半額とまではいきませんが、やっぱり店舗販売はどうやっても通販には太刀打ちできませんね(日本では倉庫代がスゴイですからねぇ、それに在庫に対する税制の問題もあるし)。小生が世界で一番ブルーレイが安いと思っているソウルでも、仰る値段とどっこいどっこいです。
それに、そもそも石丸の今のセールはなくなったらオシマイで、「リエンツィ」はそういえば見なかったような。「鳥」も、もうないかもしれない。ツェムリンスキー&ウルマンのダブルビルはまだ何枚かありましたが。

てなわけで、あまりお役に立ちませんで、スイマセンです。

とはいえね、やっぱり「実際の品物が店舗に並んでいる」というのは、通販とはまるで別のことなんですよねぇ。古いと言われればそれまでですけど。ブート盤がだあああああっと正規盤と同じ顔をして並んでる、ってあの壮絶な風景こそが、世界に冠たるアヤシイ街akihabara!だったわけですから。

by Yakupen (2011-01-09 16:03) 

北

マリネラ盤を石丸で買いました。ええ、パタリロの王国です。
なんだかレコ芸で読んで買いに走った記憶があります。
いま、ざっと探しましたが出てきません…
by 北 (2011-01-12 21:38) 

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