クーパー博士またやっちゃったか？

数日前にBBCがこんなニュースを配信しました。
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-15073541
へえ、ってお思いでしょうね。ベートーヴェンの作品18の２、なんて言われても、殆どの人はどんな曲じゃ、としか思わないし、なかなか地味に盛り上がる話題でしょう。

おおお、と思った方も、記事を読み始めた瞬間、おっとっと、とお感じになられたのでは？そーです、作品18の２の失われたとされる緩徐楽章の初稿が発見された、じゃなくて、再構築された、なんですな。で、やったのが、かの有名な、そー、英文なら、のーとぅりあ～す、という方の有名さで表記されかねない方、かのバリー・クーパー博士だ、ってんだから。

ほーれ、多くのマニアさんが、この瞬間に「ああああああ」というお顔で引いてってるのが見えるようだぞ。これがフランツ・バイヤー博士の仕事、とかいうなら「へえぇええ」なんだろうけどさ（ちなみにヘンシェルＱのチェロ奏者マティアス・バイヤー・カルツホイのお爺ちゃんのバイヤー博士、まだご存命で、ヘンシェルＱのミュンヘンの練習場になってる本屋の裏にお住まいです）。

ま、なんであれ、そういうこってす。初演に付き合わされたダネルQは来週くらいにまた札幌が呼んでるから、どっかで会って、「ねえねえ、あれなんなんよ？」と尋ねてみましょうかね。東京公演、あったんだっけかな、札幌の招聘だと、ない可能性が高いなぁ。札幌の財団は意識的に東京の民間音楽事務所や主催者を避けて独自性を出そうとする、武蔵野とはまた違う「地方財団の意地」を見せて下さって、それはそれで評価すべきだけど、結果として東京公演がないのは困るわなぁ。聴きたければ津軽海峡渡ってキタラまで来い、って態度はある意味、立派。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2009-09-02

とにもかくにも、ベートーヴェン好き、弦楽四重奏好きは、記事をお読みになって、クーパー博士の主張を聞いて上げるくらいのことはしてあげてもいいんじゃないかしらね。